鯖民がリアルデジタライズしたようです   作:棃音

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戦いに勝者なんて

「……はぁ…はぁ…」

 

「ぐっ…」

 

「あー…」

 

鉄の翼に鉄の爪を持つ人の形をした鳥を全員でかかりようやく倒す、だが全員ボロボロだ

 

「……ふぅ…なかなか面白かったぞ…久々に疲れてもう一体も動かせないだろう」

 

「……はぁ…このまま…終わるとでも?」

 

全員が武器を向ける

 

「ふ…だが、そんなことする暇はあるのか?」

 

「……?」

 

全員に疑問符が浮かぶ

 

「……いや、まず、説明せねばならぬかな」

 

少女がカラカラと音を立て地面におりる

 

「……私は神に作られし傀儡、名はユキ」

 

神…

 

「おっと、貴様らの考えた神なんて私の神に比べればちっぽけなもの、勘違いするでない、私の思う神の名、それは『Sister Ray』正確には親と言えばいいのだろうが、神のような存在だ」

 

「レイさん…?どういう事でしょうか」

 

「私は3つの初期AIのうちの一つ、一番の劣化AI、私の特徴は何かを覚え、そのままの動きをすること、物を作ること」

 

「……そんなAIをレイさんが作ったと」

 

「そうだな」

 

もうなんかのゲームを一から作ったらどうですかね?レイさん、ぜひ買いますよ?

 

と思う

 

「そして他2人は死を操るカリスマ的魅力を持つAI、そして敵をあらゆる方法で抹殺する無慈悲なAI、だがその2人は私にはよくわからん、私の力さえまだまだわからんのだ、だが、本来廃棄されるAIだった私たちは偶然にも廃棄されなかった、私達は神を愛し、この世界でおとなしく過ごしていた、だが他の2人のうち…死を操る方の……初期型、死人、と言うか、そいつが自分が神だなどと言い出した、ココを基盤にしてあらゆるネット世界に進出し奴はあらゆる知識を奪った、死を操る力は神がチャット欄とやらを赤く染めるために作ったものらしい」

 

やばい、めっちゃ強い奴だ(確信

 

「そしてこの前このJPサーバーのヌシを殺したとぬかしおった、何の冗談かと思ったがここしばらくの騒動で事実だと知った…だが、私は奴に協力するつもりはない、無慈悲な方…なんと言うか、クロとでも言おう、そいつに頼まれたのだ、お前たちを足止めしろと」

 

「足止め?」

 

「お前さんらが守る姫さんを1師団で攫う計画らしい」

 

「なっ…」

 

「そして先ほど成功の伝えがあった、だがこれは奴のためではない、お前達のためなのだ」

 

「……」

 

「タイミングはいつでもよかった、お前たちがここに来た時の実力を図り、そしてお前たちに成長して欲しかった」

 

「成長?」

 

「お前達は…いや、なんでもない、頼みがある、私の神に、こう伝えてくれ『親愛なる私の神よ、私は貴方に教えられた優しさというものを今、知りました、貴方の教えてくれたことをきっと貴方の友に役立てましょう』と……」

 

「……自分で言えばいいのでは?あと友ってほどじゃなく鯖主と鯖民の関係なんですが」

 

「…そうだな、それが叶う時が来るならば、そうしよう、もしそうならなかったら、頼む、さて、奴らは4にいるだろう、今から行けばギリギリ間に合うだろうな」

 

「……それでは」

 

「そうだ、敗けを認めろと言ったな、だがな、戦いに勝者なんて居らん、いたとすれば優越感に浸り、それを盾にすることしかできないやつだ、それは勝ちではないというのを知ることは永遠にないがな」

 

「お、おう…なんか深い…」

 

「そろそろ行け、お前たちなら勝てるぞ、私が保証しよう」

 

「……ありがとうございました」

 

 

 

 

 

 

 

資源4

 

「周りにいるか!?」

 

「居ない…」

 

「ちょい待て…あれ」

 

スナイパーライフルのスコープを覗く、その先には両手を頭に置きひざまづいたニアとニアに銃を突きつける軍人がいた

 

「……ここからなら銃だけなら弾けるか?」

 

周りに伏兵がいても困る、できるだけ気づかれたくもない

 

「……前方、距離およそ500、進みながら索敵」

 

「「「了解」」」

 

さて、例え銃を弾いてもすぐに攻撃できるんだろう、まだ撃てない、救出準備ができていないのだ、全員が広がりながら近づく、およそ残り400あとどれだけかかる…!いつ引き金に指をかけるか気が気ではない

 

「……まだかよ…」

 

そう思いながらも静かに待つ、指をかけたら即引き金を引くつもりだ

 

その時

 

ヒュルヒュルヒュル

 

まるで花火の上がる音、火矢だ

 

「ようやくかよッ!」

 

引き金を引く指に必要以上に力を込める、意味はないのだが

 

ビスッ

 

その音ともに銃弾が発射される

静かに空気を抜けながら進むその弾丸は確実に敵の銃を撃ち抜く、だが破壊はできない、弾かれた、それだけで十分だ、敵は手を抑える、そこに待ってましたと近距離班が向かう、敵の軍人は危機を感じて退がるがそこは問題ではない、今は救出優先だ、救出は成功、なんかチビが抱き合ってたがそれを無視して敵がいるかを確認

 

「……敵はいないか」

 

ゆっくりと進む、だが前方に先ほどの軍人が立つ

 

「やってくれたわね」

 

ボタンが右側だ、つまり女性用…これ昔のやつじゃねぇの?と思う

 

「やってやりましたが?」

 

挑発するようにそういう

 

「あんたのお仲間、ココ見えないのよね」

 

「それで?何か?1対1で負ける気もないんですが」

 

「へぇ?誰が一対一って?」

 

いつの間にか現れたチェス盤

 

「……まさか…!」

 

バックステップ、壁に当たるが乗り越えられる高さなのでその壁を遮蔽物にする

 

「なに?その反応速度、気持ち悪いわね、まるで知ってるみたい」

 

「……」

 

「……まあいいわ、私はNo.7、あなた達を殺してあげる」

 

「1人を大勢での間違いでは?」

 

嘲笑するように言う

 

「なっ!」

 

相手を怒らせる、冷静さを簡単にかく指揮官など恐るるにたらず

 

「それに死ぬのはあなただ、あなた程度の人間が殺せるとでも?笑ってしまう、とても面白い冗談だ、次の冗談もとても面白いんでしょうね?」

 

「…いいわ、見せてあげる、私の力を!」

 

敵はチェス盤から大量の駒を雑にとり雑に並べる、だがそのチェス盤は下側からも透けて見える、つまり

 

「そこ!」

 

出てくる場所がわかるのだ、簡単に出待ちが成功

 

「……!?!?」

 

次は右前方、左後方、右だ、だがこのまま無駄に戦うつもりはない、本物の伏兵はこちらにどんどん近づきヤツを詰みにさせるだろう

 

「な、なんで…なんでわかるのよ!」

 

「予習済みってね!」

 

敵を追い詰めたと言ってもいい、もう伏兵は距離もなくいつでも攻撃できるのだから

 

「今!」

 

「なんで!?なんでわかったのよ!?」

 

背後からの総攻撃、数人がニアさんを護衛し他は全員で攻撃、奴はチェス盤を失いあっけなく倒される

 

「もう見たんですよ、あなたの戦い方、数倍難しい状態で」

 

「……ッ!」

 

「ここで仕留めるより手柄なしで帰る方が軍としては辛いと聞きます、どうぞ罰を受けるがいいです」

 

だが反抗できないようにしっかりと両手を縛り手を動かせなくしている、これで立つのは大変だろう

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