「ふっ!!」
「せいやぁ!」
ズバッと敵を切り裂く剣戟にドカンと爆発の衝撃にも等しい拳に襲われれば堪らない、形を維持することもできないだろう
「ふぅ…こっちも使ってみるか」
と何かを持つ
メリケンサックがつながったような形だ、そのメリケンに指を通す
手の甲を離すとスランという音とともに凶悪に光る針が現れる
黒く輝くそれは恐ろしいと言うより……
「……いくぞ!」
闘いを愉しむような怪しさがある
声を上げ、ダンと地面を踏み込み針を敵に突き立てる
その鋭さに鎧など髪にも等しく貫かれる
「……!」
右のメリケンには針は鋭く長く凶悪な針が
左のメリケンには穴が空いている
明らかにその穴の深さでは針は収まらないのだが穴から突き出ることはなくまるで消えたように収納されるのだ
そのメリケンの性能に満足し拳を敵に向け直す
「んじゃあ俺も」
身の丈程の盾をインベントリに収納し長方形の盾を出す
すらりと長い剣には紅く染まる炎のような紋が刃についていた
「!」
敵の剣戟が襲いくる
盾を少し持ち上げ地面につき刺す、先端が尖り深くに突き刺さる
ガキィ
敵の攻撃の衝撃は地面に流れて消える、防御のたびにくる衝撃は少しはマシに、いや衝撃そのものがないとまで感じられる
「らあっ!」
盾を軸にぐるりと回転しながらの右なぎ、盾の刺さった地面は抉れて少々土が柔らかくなる
「っせい!」
敵を頭からかち割るように斬り裂く、斬られた場所から火が出て燃え死ぬ
「飛ばすぞ!」
鋭い蹴りに飛ばされた敵を盾が潰す
グシャリ
嫌な音だ、普通の人間なら骨が折れて顔も潰れているだろう
「そら!」
ダダッと強い打撃音がなり敵を地に伏させる
「はあっ!」
ズバッと言う音とともに敵の体は燃え元の形がわからなくなる
この二人の周りには潰れた死体と焼死体が積み上げられるだろう
「はぁっ!!」
「アイススピア!」
「虎輪刃!」
ピーキーなコンビだ、一撃の重い魔法使いに素早い双剣士
この二人のコンビはどれだけ上手く戦ってもなかなかに上手くいかない
攻撃力は高いが防御が点でダメな2人組はどう戦ってもダメージを受ける、回復役や盾役が最も必要だろう
「っせいやぁ!」
ズバババババ!
姿勢を低くしながら回転し敵を切りさく攻撃は機動力を奪う、その場で回転を続ければ仕留め切れるがあくまで足止めが狙いの攻撃らしい、回転しながらの攻撃で動きを抑えめきを仕留めるのは魔法使いの仕事だ
「アイススピア!」
動けなくなった的に無慈悲の氷の槍が襲いかかる
無慈悲に貫くその槍に敵はなすすべもなく地に伏す
「ナイス!」
「こっちはナイスじゃないです!」
「右3!」
「そっちいるぞ!」
声を上げながらの戦い
お互いに敵の位置を教えあい支援する
「そっちの射程!」
前方に走りながら岩を蹴り高く飛びバク宙、そこに追いかけてきた敵の脳天に鉛玉がぶつかる
「射程内に3!」
「あいよ!ファイアーレイン!」
火の矢の雨が降り注ぐ
「「はぁっ!!」」
互いの背後の敵を仕留める
敵を仕留める前に味方の頭をぶち抜いてしまうなんてこともなくお互いの背中を護る
「ナイス」
「hiroさんも、結構ヒヤッてしますね」
「だな」
雑談をする余裕があるこの二人は一番安定しているだろう
射撃や身体能力はこの世界ではありえないような補正がかかる
敵を一瞬で葬る飛び道具はどんな火力の武器ともタメを晴れるだろう
「キニクワナイ」
歯をくいしばる
「ねぇ?あなた達は……どんな血飛沫を上げるの?」
誰も気づかない、気づけない
「さぁ?そろそろ…」