鯖民がリアルデジタライズしたようです   作:棃音

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スパイ

ガラスを引っ掻き回す

死体を探す

見つけなくては

見つけないと安心できない

 

「どこだ…!」

 

「……こっちには、ない」

 

「ッチ!」

 

血溜まりが見える

だが肉塊はない

 

「こんだけの血が流れて生きてるはずはない…が」

 

ガラスを踏みつける

 

後方に殺気

俺に対するものかこのツレに対するものか

 

「……誰だ」

 

ツレを利用しよう、先にこいつを振りかえらせる

 

「…tacoさん?」

 

「ああ、sabamiso_sabuがガラスの下敷きになって探したんだが……」

 

「そんな…」

 

「……今まで犠牲者が出なかったのは…奇跡だったらしいな…」

 

「…………そっちは」

 

「先遣隊の生き残りのキーンと言います、先ほどここに到着し、このtacoという方と合流しました」

 

「先遣隊?」

 

「…あレ??派遣されたなんで話ハ…」

 

「残念ながら通信が途絶えてしまいそれ以降何度も調査に向かいました、しかし帰還することができず本体も動けずのまま……私のいた隊も……運よく逃げ切れましたが…1人の力では何もできず…こんな自分が不甲斐ない……」

 

双剣士3人か

俺の魔法には言葉を使うものと指輪を使うものがある

MPを抑える指輪を使うことと言葉で敵を洗脳すること

だが、もう一つある

MPを大量に使い一斉に洗脳する技だ

 

「……そっカ…」

 

「…戻るか…他に敵がいるかもしれない」

 

「……」

 

「…あの…私は……」

 

「…ああ、来るといいヨ、報告が必要だロ?」

 

「はっ」

 

今、洗脳は始まった

奴らは俺の手駒に過ぎないのさ

 

「……」

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ぅ…」

 

目を覚ます

インベントリの中からできるだけ軽めの得物を取り出す

重さの概念ではない

気持ち的に軽いものを持ちたい

サブマシンガンを持ち起き上がる

水に落ちたはずだが地べたに寝ていた

ニアは……

 

 

少し離れたところにいた

うめき声をあげている

 

手を差し伸べた

しかしその手は拒否される

 

「ここにいるより動くべきだ、あなたはその体で動けるんですか?」

 

服が重い

身体が痛い

ニアも外傷が目立つ

ニアのほうが動けないはずだ

 

「……」

 

言葉の後の手はとってもらえた

 

「……すまん」

 

「まずは…安全を確保しましょう」

 

近くに一部屋あった

階段が近い

奥の一角だった

ここは二階らしい、地面が見える

 

ゴトッ

 

天井で物音

 

「……」

 

声を殺しながら壁による

ニアを座らせ部屋を出る

 

ゴクリと生唾をのむ音がした

こっちの動きに気づかれたらしい

お互いに危険ということか?

なら

 

「……誰だ、答えなければ撃つ」

 

「…り……か…?」

 

「…聞こえないぞ」

 

「りお…ん……か…?」

 

小太刀を持った腕が見えた

 

キズだらけだ

 

「鯖味噌氏…!?」

 

インベントリから肩ベルト付きのライフルを出す

地面に立てそれに乗る

そして天井に手をかけてのぼりベルトを引っ張る

 

「……ぅ…」

 

血だらけあざだらけ

壁を見ればガラスが刺さっている

よく見れば体にも細かいガラスが突き刺さっていた

 

「…バカやらかしたよ……分身切れに…気づかなかった」

 

「しゃべらないでいいです、今は降りて隠れましょう、応急処置もできませんが…誰かを探します」

 

「……悪いな…」

 

気を失ったらしい

目を開けない

だが息はある

このまま動かせば傷に響くか…

 

インベントリからスコープを取り出す

周りを眺める

 

「……居た!」

 

スコープを投げ捨て飛び出す

 

その先にいたかぼちゃの被り物ともう1人のクレリックに声をかけようと迫る

 

「……!?どうした!?」

 

「ボロボロじゃねぇか」

 

「鯖味噌氏とニアさんの方が怪我はひどいです、あの2人を手当てしてもらえませんか!?」

 

歩けばガラスを踏み音がなる

ジャリ

 

「……あっちにいるんです、はやく!命に関わる!」

 

「わ、わかった」

 

「了解」

 

ボロボロの体にはまだ鞭を打つことになりそうだ

 

軍靴の音がする

 

「……大暴れってとこかな」

 

インベントリを見て吹き出した

コルトダブルイーグル2艇

AMMO500

九七式

弾40

 

冷静になれば冷や汗がたらりと垂れる

 

「こんな装備でどう戦うんだよ……」

 

ハンドガン2艇持ち

 

「……」

 

落ち着き静かに敵を待つ

 

「発見、ここだ」

 

軍歌の音からわかってはいたが

 

「なかなか好みの制服だな」

 

「まだ軽口を叩く余裕があるか」

 

ナチスドイツの制服

No.7の仕事だとしたらなかなかやるな

銃口はこちらを捉えている

だがアサルトライフルよりハンドガンが多い

勝機はある

 

ダンッダンッ

 

向ける前にコルトダブルイーグルは弾かれた

 

「諦めろ」

 

No.7だ

 

通常通りの姿を保っている

あの報告通りなら…と考える余裕はない

 

「あいつを我々に突き出すだけでお前たちの安全は保障しよう」

 

「……」

 

「この差にお前は武器がないだろう?あるなら出してみろ」

 

「お望み通り」

 

九七式

 

いや、これは狙撃銃としても使えるように改良をしている

凶悪な威力を残し、だが軽く

 

これは九七式とはもう呼ぶべきではないかもしれない

 

「……なんだその銃は」

 

「…もとは九七式自動砲、だけど今これを呼ぶなら…Heinous blowってとこかな」

 

「凶悪な一撃……対物狙撃銃らしい名前だが、ここでは役に立つまい、20の人間に囲まれたままそれを放つことは1人を仕留めることができても全員を仕留めることはできない」

 

「…否定はできないな」

 

「だろう?降伏しろ、そうすれば奴の命と交換でお前たちを助けてやろう」

 

「…それはありがたい話だ」

 

肩をすくめる

 

「ニアさんには散々な目にあわされたしなぁ…武器もこれじゃ何にもできませんからねぇ」

 

「じゃあ、奴の居場所に案内してもらおう」

 

「……」

 

Heinous blowを水平に構える

 

その先にはガラスの水槽

 

「……どうした?」

 

「くッ…」

 

「なんだ」

 

「くくくッ」

 

「なにがおかしい」

 

「かませ犬乙w」

 

嘲笑する

 

「なっ!?」

 

ダァァンッ

 

左側にあるガラスが消し飛ぶ

水ごとだ

 

全員が防御態勢を取っていた

まさに阿呆だ

 

「阿呆どもが!テメェらなんかに頭下げるくらいなら死ぬまで抵抗してやるよ!」

 

風穴を通る

 

後ろから発砲してきても気にせず逃げる

距離を開けて通路に飛び出し人の塊に銃口を向ける

 

「死ねぇぇっ!」

 

肩が吹き飛びそうだ

放たれた弾丸は人に穴をあける

肩や腕が吹き飛んだものもいる

腹に大穴が開いた敵もいた

敵を撃ち殺す?違う

消し去る

ギラギラとした何かが暴走したようだった

 

「ッ!」

 

肩を弾がかする

 

一発でも当たればそれは敗北だ

時間を稼ぐ?倒す?

そんな事は考えてない

生きるために戦え

自分を守ることで周りを守ることにつながる

守るために殺せ

殺されたら何もかもを失う

銃を向けた

それはお互いの死を意味する

自分の死を宣告し

相手の死を宣告し

相手の命を奪い

自分の命を奪う

人間の寿命は永遠ではない

だが銃を持てばその寿命は激減したも同然だ

 

「やれ!殺せ!」

 

「誰に命令してんだよッ!」

 

もう奴の部下は倒した

 

「残ってんのはテメェだけだ!お山の大将がぁぁ!」

 

気づけば間合いはない

右足で踏み込んで蹴る

 

「ごふっ!?」

 

身体を揺らし体制を整えようとすれば眼前には冷たい銃口

 

「……はぁ…チェックメイト」

 

「…それは私には通じない」

 

「……あ?」

 

「私は生き返る、死んでも生き返る奴には殺すという脅しは通じない」

 

「……ああ、そうか、ところで醜い腕はどうした」

 

「あんなものすぐ治る、私はデータと一体化した…」

 

「だから私は……」

 

気づかなかった

背後にもう1人いたなんて

 

しかしそのもう1人は首が落ちて消滅した

 

「…ごふっ…」

 

「鯖味噌氏!?」

 

「はやく、そいつを……!」

 

ダァァァァン

 

「くくくッ、次は……」

 

パラパラと光になりNo.7は消滅した

 

「鯖味噌氏!大丈夫ですか!?」

 

「…無茶したせいで…動けねぇや……」

 

「棃音!sabamiso_sabuはー……大丈夫だったか、無理して飛び出しやがって…」

 

「ハハハ…」

 

「まだ敵は倒しきれてないことがわかりました、一度引いて立て直しましょう…合流は二の次三の次です……」

 

「ああ……」




ふむゆるが書き始めた小説につなげる気はありません
これはこれで後日談が別にあります
さて、そろそろ50が迫りましたね
Mickserver民以外の人が見ても楽しめるといいな!
50過ぎたらなんかやるかも
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