鯖民がリアルデジタライズしたようです   作:棃音

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荒々しい鎮火

「っらぁぁぁぁぁぁ」

 

眩い光は火花だろうか男が振るう拳が壁を砕く

魔城とでも言おうか

そんな城の門を無視し城壁に大きな穴をあける様を見るものが1人

 

「開いたぜ、ヒャハハ」

 

「門から入れよ、ボケが」

 

二人組は堂々と入り込む

その様を見るのは3人

 

チラリと1人が振り返る

 

「…部外者はけーん」

 

「ん?どうした?」

 

「なんでもない」

 

嫌な汗がたらりとたれる

 

絶対にバレたと確信をする

 

3人は物陰を伝い高台へ向かう

 

「待ち伏せされてるかもしれません、内部構造を把握することはできなくても外部から情報を得てから忍び込みましょう」

 

そのとき城が崩れる

 

「………は?」

 

「………え?」

 

全員が唖然とした

 

「いやいやいや!どんなコメディだよ!なんだこれ!」

 

そして次の瞬間爆発し火柱が上がる

 

熱風に吹き飛ばされそうになる、離れていてもこの威力

最早太刀打ちできるのかと考える気力さえ起きない

 

「なァ?」

 

背後からの声

全員が固まる

 

「お前ら俺の敵か?ア?」

 

無言のまま1人が武器をおき両手をあげる

 

「別に戦う意思がなくても俺は敵なら殺すぞ?どっちだ?」

 

「ナニモンかわからん以上答えかねる、その辺の雑魚の親玉なら敵だ…が」

 

「雑魚?お前何言って…」

 

振り向きざまに手刀を顔面にかます

 

「ぶっ!?」

 

相手が理解する前に腹に膝蹴りをかましたところで背中側からも膝蹴りをかます拳闘士

 

「ごふっ…!」

 

「バインド」

 

拘束魔法で即座に拘束する

それとともに1人が上空に何かを投げる

シューッという音ともに煙に包まれる

 

「答えろ、お前の質問の時間は終わりだ」

 

置いた武器を拾い向けながら問いかける

 

「答えらんねーのはお互い様だろうがよ」

 

「まあな、だから話せそうなやつを………伏せろ!!!」

 

全員が地面に顔を押し付けたと同時に風を斬る音とともに何かが通り過ぎる、それは途絶えることがなかな飛び続ける

 

「スモークだってのに見えてるのか…?いや、記憶して…!?」

 

「敵の位置は!」

 

「動きながら撃ってるぞ、相当な手練れだ」

 

「おいおいどうすんだよこれ」

 

「死ぬしかないじゃない!」

 

「るっせぇ黙って死んでろ!」

 

「おい、気温があがってないか?」

 

全員の脳に嫌なシーンがよぎる

 

「「離れろぉぉぉぉぉぉっ!!」」

 

小高い丘から飛び出すと同時に白を破壊した火柱が天を駆ける

 

「だぁぁぁっ!頭おかしいんだよ!!」

 

「絶対やばい!狙撃くるぞ!」

 

全員が散り散りに逃げ出す

 

 

 

 

 

 

 

「まずは一匹」

顔面を掴まれたまま持ち上げられもがくことも叶わず四肢がぶらりと垂れる

 

「ヒーラーなんぞこんなもんか、さっさと他を潰したいんだが、いいか?」

 

「了解した」

 

「しかしこんな雑魚が雑魚の親玉か?なんて訊いてくるとはなぁ!!」

 

地面に叩きつけぐしゃりと潰れた音がする

首から上は最早何なのかわからなかった

 

「行くぞ」

 

「おう」

 

そう返事をした瞬間、一転

 

視界が暗く歪み鮮血がほとばしる

右足を貫く痛みに悶え絶叫する

 

「がぁぁっうわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

「おいっ、お前!目が…」

 

喋り始めた頃には既にシャワーの栓を捻ったように大量の鉛が降り注ぐ

 

ドドドドド

地面から土煙が舞い上がる

 

撃ち尽くしたのか晴れた土煙の中にはうつぶせに倒れた男が1人、もう1人は姿を消したようだった

 

「…おい、お前はもう許されるレベルじゃねぇぞ?」

 

火柱をあげた男の声がする

 

「いい度胸だな、お前の火なんて俺に通用すると思ってんのか…来いよ」

 

フードをハラリと外しグラップラーがメリケンサックをはめる

そのメリケンサックは指を通した先にもう一対の指を通す穴がある

両手の指を通し

ゆっくりと両手を離す

存在し得ない鉄の棒が両手の間から現れスラリと金属音を鳴らしその先をむき出しにする

 

「っらぁぁぁぁぁぁ!」

 

突如虚空に拳を振るう

その拳は何かに当たったように止まる

そしてまた鮮血がほとばしる

 

「つぁぁぁぁぁぁッ…!」

 

火柱の男が姿をあらわす、男の拳に針が突き刺さる

 

「なぜわかった……!」

 

「生憎忍びの仲間がいたもんでねェ!」

 

グラップラーの眼には機械が付いていた

温度を感知し、風を感知し、地形を把握する機械

 

「うおおおおおおぉっ」

 

拳を動かさず

ただ振り上げた足を地面に踏み降ろす

地形は崩れマグマのような何かが上がってくる

 

「その技は効かんと言っただ…」

 

ゴウッと音がする

言葉が遮られる

 

「………なれろ!」

 

グラップラーの仲間はささっと物陰に身をひそめる

 

大きく火柱が上がる

しかしその火柱は根本から

斬り裂かれた

 

焔を纏い針が斬り裂く

もう片方の虚空の穴の空いた拳を地面に振り落とすと炎を吸い取った

 

「テメーはここまでか?まだ生きるか?選べ」

 

「殺して生きるに決まってんだろうがぁぁぁッ」

 

やけくそとも取れる攻撃は防がれ

関節部に針が刺さった

もう動くことも叶わず男はただただ血だまりを作った

大地とその血を犠牲にして炎は途切れた

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