鯖民がリアルデジタライズしたようです   作:棃音

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敵の根城を

二つの死体はポリゴンとなって消えた

果たして死体と呼べたのだろうか

その疑問は不意に消える

 

「侮り過ぎた、ああ、侮り過ぎたさ」

 

「そうだな…確実にここで殺す」

 

死んだはずの2人は頭上にいた

 

「あんまりおいたが過ぎないようにしないといけませんよ?」

 

その後ろから何かの声がする

人型の何かが落ちてきた

スタッと音を立てて着地するとこちらをチラリと見る

 

「サア、ここは俺が相手しよウ」

 

見慣れた顔半分を覆うマスクに全員が強張る

紫の業火が己を焼き尽くさんとし

チリとなり…

 

「ジャック!!!!!」

 

「去ね」

 

背後から声が聞こえる、振り向く前に体は前方に走り出した

背後から熱風とともに爆発が起こる

吹き飛ばされた、その先でも爆発が起こる

吹き飛ばされればまたその先で

まるでラリーしているときのボールのように

爆風に巻き込まず、殺さず

吹き飛ばす

何度も、何度も

何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度もだ

 

真下からの爆発で宙に吹き飛ばされる

その時見たのは消失した地面だった

いや、空なのだろうか

天地がわからないほど高いだけなのか?

 

不意に仮面が全員の前に現れる

 

「サヨナラ」

 

全員の意識が途切れた瞬間であった

 

 

 

 

______________

 

無音、そして孤独を感じる

 

 

 

 

 

___「狂王よ、狂王様よ、敵を殺しました」

 

ヤツの声がする

 

甲高く笑い

泣く声がする

笑っている、嘲笑っている

そうか、嘲笑っていやがるのか

だけど、なぜか…泣いてるような声だ

 

 

俺には違う

嬉しさの絶頂のような声がする

でも少し寂しそうだな

 

僕は…無性に腹立つ声だなって

 

ああ………

わかった、俺もだ

泣いてるのは俺だ

あいつはただの狂人だ

 

俺もだ、寂しいのは俺だ

あいつはただの狂人だ

 

僕も…自分に苛立っているのかもしれない

あいつは…まるで捨て犬だな

 

マイノリティは迫害を受けるぞ?

 

そうだよ

 

人の感性は違うものでしょう

 

そうだな、でも捨て犬にさえ情けは書ける余裕はない

 

縊り殺すしかない

 

ならばやるしかない

 

 

 

最終決戦へ

 

 

 

 

 

 

 

 

ふと目がさめた

四角い世界だ

まるで、ゲームの中のように

天井のグロウストーンを見つめる

 

「さあやろうぜ、狂王」

 

「狂王に付き従う奴は全員敵だ」

 

「ラストヒットの取り合いの開始だ」

 

起き上がり視点を起こす

ああ、ここだ

はじまりはここだ

死後に戻るのもここだ

このHUBワールドから全てが始まった

そして、いろんなワールドに入った

でも、まだ、探索はしきれなかった

「あの玉座へ、今、あの玉座へ」

全員が唱えた

 

「さあ、舞台は整った、いざ進軍」

 

 

素っ頓狂な叫び声が聞こえた

チラリとそちらに目をやると大量のモンスターに囲まれたモノが壁に捕まり攻撃をかわしつつ必死に逃げる様が見えた

 

せっかくキメた瞬間だったのにと普段擁護する奴さえもが無視を考えた

しかし戦力としては重要か

 

お互いの頭がそう理解したら行動は早い

その辺に転がってる雑魚など秒とかからず消滅する

 

「何やってんだ?なんだその顔」

 

「え、え…」

 

驚きの顔だった

いや、ものすごく残念がられてるのが正しいか

 

「二度と見たくないそうなので顔面吹っ飛ばして地中に埋めてやろうと思うんですが」

 

「相変わらず物騒なことで…なんで生きてるの?」

 

当然だろう、死んだと思われていたのだ、あの場から何も言わず、何もせず消える、それは焼失したと思われても全く違和感のないことだ

 

「死んださ、みんなで」

 

「………データみたいだね、やっぱり」

 

ふっと手が伸びる

グラップラーの方へ伸ばす

 

「よく見といてよ…」

 

「え、ちょネ………え?」

 

グラップラーには触れることはなかった

投影された絵のようにすり抜けた

 

「もう、3人ともこっちの世界の人なんだ……残念だね」

 

3人は理解を拒んだ

脳は拒絶した

いや?脳などあるのか?

全てを拒む、フィルターに触れただけに過ぎない

そう感じた

 

「でも、こっちの世界のものには干渉できるんだよね、さっきの見る限り」

 

幼いツインソードは声を発する

 

「他の人は、全員1人残らず重症、ヒールは効かない、おそらくこっちの人間になりかけてる、どんなことが起こるかわからないしこのままにできない!敵を、根源を…!今!叩きたい!」

 

「考えはおなじみたいだな…?」

 

「ええ、そのようで」

 

「敵の本拠地は、おそらく、第一建築ワールドの城、二つあるうちのどちらか」

 

「魔改造が施されてるはずだ…今すぐ叩かない手はない」

 

「やるぞ!」

 

「「「応/おー!!」」」

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