鯖民がリアルデジタライズしたようです   作:棃音

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ピエロと踊れ、最後まで④

狂王の攻撃は思ってたのよりはるかに上だった

いや、防御力が高いのかもしれない

カウンター主体の戦術故に迂闊に手を出せず

かといって立ち止まれば魔法の光矢に貫かれる

馬鹿げた全体攻撃機能付きときた、どこかの石人形を思い出す

 

グラップラーが血を吐き捨てて神速のごとき速さで懐へと潜り込む

しかしそのアッパーカットは易々とカウンターパンチに拳ごと粉砕される

 

「これでもダメか……」

 

壁に叩きつけられ、膝をつく

意識が朦朧とする中でヒールにより強制的に覚醒させられる

幾分痛みはマシになるものの不快感により気絶した方がマジだと感じた

 

遠距離攻撃自体はダメージすら通っていないのか

敵に対する攻撃は何かに弾かれる

 

「あれ、もしかして飛び道具を防ぐバリアが貼ってあるのかもしれない」

 

「いや、それはないでしょう、向こうは魔力の矢を飛ばしてます」

 

「なら何が…」

 

「おそらくSPを纏わせた攻撃、もしくはSPのみ……こちらは人体が通れる時点で除外できるかと」

 

「つまり大技なら通るかもって?」

 

「生憎僕はSP付きの銃弾なんて持ってないんで、この辺で」

 

「了解っ!」

 

数瞬後2人がいた場所は瓦解した

 

空中へと飛び出しマシンガンからの掃射

ちらりと狂王がそちらを見やる

それこそが狙い、これこそが勝利への一手

 

「くらえっ!」

 

しかし、ヤツも狂王と呼ばれる存在、そう甘くはない

魔力の矢を形成し

放たれる無限の矢を撃ち落とす

 

「ウソだろ!……なぁーんて…GO!」

 

「待ってましたァ!エクスプロージョン!」

 

核爆発が効かない理由は魔力を伴わないから

それならば魔法を直接ぶち当てる

爆心地は塵と化す勢いの衝撃

身体が溶けそうだと錯覚する高温を発する

 

 

「回復しろ!増援が来る前に!」

 

勝利したとは思わない

まだまだ敵はなるだろう、クレイが控えているのは承知の上だ

 

「そうだね、そんな時間あるのかな?」

 

砂埃の中から姿を現わす

クルクルと槍を回しながら近づいてくる

 

「君たちはここで終わりさ、さようなら」

 

カッ

音を立て槍を突き刺す

 

「ガァァァァァァァァァァッ」

 

咆哮

獣の咆哮

それとともに無傷の狂王が目を光らせる

 

「さあ!全員死ぬのだ!」

 

槍を手に持つ

 

禍々しい?

とんでもない

恐ろしく大きい?

それでもない

三又に別れた先端

金の装飾を施された柄の部分

それは戦士が持つにふさわしい槍だった

 

「貴様らは私が、我が誇りにかけて!必ず倒す!」

 

一層光を放つ目に全員が怯む

 

「久しき我が友よ!いざ!暴れるぞ!」

 

槍を地面と打ち鳴らし

一番槍と言わんばかりに飛びかかる

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