木の葉を照らす朝日   作:燐黒龍

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タグにも書きましたが、更新は超不定期です。よろしくお願いします。

とりあえずヒロインどうするか考え中です。


第3話 火影の火

図書館での出来事からだいたい半年が経った。あの後父さんと家に帰ってクシナに謝った。何のために図書館に行ったのかを聞かれて少しどもってしまったが、そこは父さんが上手くごまかしてくれた。

 

そしてその後父さんに時空間忍術を教えてくれと言ったが、やはりまだ早いらしい。とりあえず性質変化という、チャクラを火水土雷風のどれかに変化させる術を習得してからだと言われた。

 

と、いうことで俺は今演習場にいる。まずは準備運動として木登りの行を一番大きい木の頂上まで100往復、近くにある池で水面歩行の行を1時間ほどやる。準備運動から飛ばしすぎな気もするが、前に会った激マユ……じゃねえ、マイト・ガイさんはキ◯ガイみたいな練習量だったので問題ない。たぶん。

 

あと気になったのは、そのキ◯……じゃねえ、ガイさんが12、3歳くらいだったことだ。原作開始時から13年前に四代目火影が九尾を封印したこと、まだ四代目火影に代替わりしていないことを考えると、さっさと帰らないと九尾襲来という超死亡フラグイベントにぶち当たることになる。それは絶対に避けたい。

 

 

とりあえず準備運動を終え、性質変化の修行を始める。性質変化の知識は図書館で仕入れた。まずチャクラ感応紙を父さんに頼んで買ってもらい、チャクラを流すと紙が真っ二つに切れて燃えた。父さんによれば火と風の性質の才は同じくらいあるらしいが、修行で火事を起こしたくないので風の性質変化をやることにした。

 

まず第一段階、葉っぱをチャクラで真っ二つにする修行だが、これは一発でできた。なんかフン!って思いっきりチャクラ流したら結構簡単に切れたので楽勝だった。

 

次に第二段階、これはいくらか修行法があるらしい。俺はチャクラを流しやすい金属でできたクナイをいくつか買ってもらい、これで岩を貫く修行をすることにした。

 

最初から岩に投げたらあっさり弾き返されたので、まずは木を貫くことにした。初めのうちは木の半分くらいまでしか刺さらなかったが、一月程やると貫けるようになった。まあ普通の忍なら木を貫くだけで5年の修行が必要だと言うし、俺は才能がある方なのだろう。

 

で、今は岩に向かってクナイを投げているわけだが、まだ岩の半分くらいまでしか刺さらない。クナイには投げた後岩の中から取り出すために、ワイヤーをつけてある。

 

ひたすら岩に向かってクナイを投げる、投げる、投げる。100回ほど投げて岩がボロボロになってしまったので、別の岩に変えようと後ろを向くと

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

OKAMAがいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわあ!!!!!!」

 

俺は思わず尻餅をついてしまった。だって目の前にいるのラスボスですよ?そりゃそうなるわ。っていうか大蛇丸ってまだ里抜けしてなかったの?木の葉の額当てしてるし。

 

「そんなに驚くことないじゃない。私のこと嫌い?」

 

「は、は、は、はい!じゃない、いいえ!好き……じゃない、俺はホモじゃないし、ええと、伝説の三忍の大蛇丸様がこんなところにいるから驚いたんです!」

 

思わず声が上ずる。しかし目の前の大蛇丸は不気味な笑みを崩すことなく言葉を続けた。

 

「まあそんなことはどうでもいいわ。あなた、すごい才能ね。あなたは小さい頃の私によく似ている……そう、その目とかね」

 

は?目?俺はそんな目つき悪くないわと言いそうになったが、そんなことをしたら文字通り取って食われかねないのでやめた。

 

「ククク……でもね、その才能も寿命が終われば意味がなくなる。そうね……いや、この話はまたの機会にしましょう」

 

大蛇丸は最後まで不気味な笑みを浮かべたまま、突然話を打ち切って舜身の術で消えてしまった。

 

「ふう……なんだったんだ」

 

 

「アサヒか」

 

「おわあ!!!!!」

 

俺が一息つくと、今度は背後から声がかかった。再度びっくりしその場から飛び退いて声の方向を見ると、三代目火影様がいた。

 

「なんだ……三代目様か」

 

「すまぬ、驚かせるつもりはなかったんじゃ。ところでお主、先ほどまで大蛇丸と話しておったようじゃが、あやつに変なことを言われなかったか?」

 

三代目様は穏やかな口調で謝ったが、大蛇丸の話になった途端にほんの少し顔つきが鋭くなった。なるほど、大蛇丸の調査をしているのか。大蛇丸は三代目様の気配を感じ取っていなくなったわけね。俺には全然気配が感じ取れなかったけど。

 

「えっと……大蛇丸様は俺のことを才能があるって褒めてくれました。でもその才能も死んだら意味がなくなるとかいうことも言ってましたけど……」

 

「ふむ、なるほど……」

 

とりあえず年相応の口調を演じながら、俺はありのままを三代目様に話した。

 

「そうか、ありがとう」

 

三代目様は俺の頭を撫でると、その場から去ろうとしたが、俺は一つ言い忘れたことを思い出して呼び止めた。

 

「あ、あと」

 

「なんじゃ?まだあるのか?」

 

「俺の目が自分の目と似ているって……」

 

そう言うと三代目様は一瞬神妙な顔つきになり、すぐに柔和な微笑みを浮かべながらしゃがんで俺の肩に手を置いた。

 

「そうか……ところでお主は、火の意志を持っておるかの?」

 

「火の意志……?」

 

原作を読んでいるときに聞いたことはあるが、もういかんせん記憶が薄れてきているのでよく覚えていない。

 

「そうじゃ。火の意志というのは、里の皆を家族と思い、その家族のために里を守るという意志じゃ」

 

「うん……?なんかよく分かんない」

 

実際には意味は理解できたが、里の奴らを家族と思うということ自体が理解できなかったので、俺は聞き返した。

 

「ほっほっ、まあ今はよく分からないかもしれんが、お主も友を作ればいずれ理解できる。火の意志を持てば、お主はワシをも超える忍にだってなれるじゃろう」

 

そう言うと、三代目様はくるりと背を向けて、ゆっくりと歩いていった。小さい背中を見ると、おびただしい数の光が輝いているように見える。でもそれはたぶん気のせいだったと思う。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ミナトよ、任務ご苦労であった」

 

三代目火影、ヒルゼンは火影執務室で任務を完了したミナトに労いの言葉をかけた。

 

「はい、ですが三代目、既に岩隠れの軍が火の国国境まで迫っており、大規模戦闘は避けられない状況となっております」

 

「ふむ、思ったよりも進軍が速いの。オオノキめ……岩隠れの中でも精鋭たちを送り込んでおるな。ミナトよ、お主ならこの状況、どうする?」

 

三代目はミナトを試すような口調で問いかける。

 

「私なら、複数の大規模戦闘を避けるために少数精鋭でできた1小隊を敵の物資補給経路に送り込み、分断します」

 

「なるほどの、流石じゃな。その案、採用しよう。この任務にははたけカカシを部隊長とした、うちはオビト、のはらリンの三人一組(スリーマンセル)で行わせる」

 

それを聞いたミナトは、少し口調が強くなった。

 

「三代目!それは無理があります!はたけカカシは上忍になって1年経ちますが、うちはオビトとの関係は最悪です。私が部隊長になり、私が行くべきところにはたけカカシを送り込むべきです!」

 

「お主の案ではうまくいけば大規模戦闘を行う場所は半分になる。しかし、一ヶ所だけ人手が足りなくなる場所があるのじゃ。ここははたけカカシ1人を送り込むだけでは力不足、ここを任せられるのはお主しかおらん」

 

ミナトは広げられた地図の三代目の指差した箇所を見て唇を噛んだ。

 

「3人はお主の教え子、不安になる気持ちもわかる。しかしミナトよ、今は戦争中じゃ。若い者たちの可能性を信じることしかワシらにはできん」

 

「……はい、了解いたしました」

 

そう言ってミナトは執務室を出ようとした。

 

「待て、ミナト、まだ話がある」

 

火影室のドアを開けようとしていたミナトは振り返り、三代目に問いかけた。

 

「なんでしょう?」

 

「アサヒのことじゃ」

 

三代目がそう言うと、ミナトの目の色が変わった。

 

「アサヒが何かしたんですか!?」

 

「まあ落ち着け、今のあやつは性質変化の修行をしているようじゃな」

 

「はい、半年ほど前にいきなり時空間忍術を教えてくれと言われまして……簡単なチャクラコントロールを身につけさせるためにさせています。いかんせん戦争中でしたので全く見れてませんが……」

 

ミナトは三代目の前まで戻ってそう説明した。

 

「既にあやつの性質変化は中忍レベル、チャクラコントロールも木登りの行に水面歩行の行を完璧にこなす程のレベルじゃ。あの歳にして恐ろしい才能よ」

 

それを聞いたミナトは少し頬が緩んだ。

 

「ありがとうございます」

 

しかしヒルゼンは逆に険しい顔つきになる。

 

「しかし大きすぎる才能は危険でもある。大蛇丸のようにな」

 

「アサヒが大蛇丸さんに似ていると。そう仰りたいんですか?」

 

ミナトの顔も険しくなった。

 

「いや、これは大蛇丸の言葉じゃ。最近の大蛇丸には不審な動きがあっての、今日後を尾けてみたらアサヒと話していたのじゃ」

 

ミナトは無言で次の言葉を促す。

 

「大蛇丸いわく、アサヒはあやつと似ておるらしい」

 

「三代目様もそう思うのですか?」

 

大蛇丸の妄言という可能性もあるため、ミナトは大蛇丸の師匠でもある三代目に意見を求めた。

 

「確かにアサヒの修行を少し見たが、何か野望でもあるのではないかという勢いじゃった。大蛇丸も小さい頃は才能に溢れ、野望に満ちた目をしておった点では似てるかもしれんの」

 

「ではうちの子も大蛇丸さんのようになってしまうと?」

 

ミナトは今や完全に子どもを心配する親の顔つきになっていた。

 

「いいや、そうは言っておらん。大蛇丸がおかしくなってしまったのは両親の死後、ワシが正しい方向に導いてやれなかったからじゃ。アサヒを正しい方向に導いてやれば、里にとってなくてはならない者になるじゃろう」

 

「そうですか……」

 

「ミナトよ、アサヒを導いてやってくれ。ワシの二の舞を決して踏むな。火影になるのならな」

 

三代目はそう言うと、もうよいと言ってミナトを退がらせた。三代目の口に咥えているパイプから昇る煙が、輪を描いては消えていった。

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