学校も始まり、バイトもし始めたおかげで小説を書く時間が取れなくてつらたん。
不定期更新にはなりますが細々と続けては行きます。気長に待ってくださりますととてもうれしいです。
では、本編どうぞ!
AM1:00 ゆかり視点
「マコトさん、無事なんですか?」
あれから二時間、日付を過ぎての一時となっていた。マコトさんのお陰でカイトを迎撃することに成功した私たちは、一旦私の家に集まっていた。今リビングに居るのは私と東北さん、お父さんだけだ。
「ああ、恐らく力の使いすぎだろう。もう一回何があったのか教えてくれるか?」
お父さんが聞いてきた。
「私もよく分かってないんです。マコトさんの手に光が集まったかと思ったら、突然響器が握られてて。それから誰かと話してたようですが」
「そうか…。本人に聞かないとよく分からないということか。仕方ない、マコトが起きたら聞いてみることにしよう」
「ゆかりさん、そいつから離れて!」
リビングの扉が開けられ、ミクちゃんが叫びながら私の前に立った。そいつとは恐らく東北さんのことだろう。IAもその後をついて部屋の中に入ってきた。
「ミク…少しうるさい。今はあっちも何も出来ないし…そんなに警戒しなくても良い」
IAがミクの肩に手を置いた。ミクもそれで落ち着いたのか、申し訳無さそうに東北さんにお辞儀をして、一歩後ろに下がった。
「マコトはどうだ」
「まだ寝てるみたい」
「いえ、ちょうど今起きたわよ」
入り口からお母さんの声がした。そちらを見ると、お母さんに連れられてマコトさんがやって来た。
マコト視点
ゆかりのお母さんに手伝ってもらいながらリビングまでやって来た。ゆかりが慌てたようにこちらに走ってきた。
「大丈夫ですかマコトさん!」
「ちょっ、痛いって!怪我してんだって!」
肩を持ってグワングワンと揺らしてくる。無事を喜んでくれるのは嬉しいが、傷に響いてほんとに痛い。ゆかりがそれを聞いて肩から手を離し、一歩後ろに下がった。
「良かった…心配した」
「でもあれは一体何だったんですか?」
あれとは恐らくあの光のことだろう。俺自身よくは分かっていないが、分かっていることだけでも話しておくか。
「多分あれは俺の響器だと思う。なんであのタイミングで出てきたかはよくわかんないけど」
「それに誰かと話してましたよね?あれは?」
ああ、やっぱり皆には聞こえてなかったみたいだな。とは言え、頭のなかに女の子の声が聞こえてきたなんて言ったら、精神がおかしな人みたいに思われそうだしな。なんと説明したものか・
『説明とか、普通に声が聞こえましたでええやん』
また声が聞こえた。もしかしてステージの中じゃなくても聞こえるのかこれ。
『説明するより見てもらったほうがいいですね。マコトさん、携帯ありますか?』
もう一つの声に従って携帯を出す。するとその携帯から音波が出始め、次第に人の形を作り始める。そうして数秒後、俺達の目の前には二人の女の子が現れていた。年はミクより下、15くらいか?
『琴葉茜や!マコトの響器や、よろしゅうな!』
『琴葉葵です。お姉ちゃんと一緒にマコトさんの響器をやらせていただいております』
赤い髪をしたほうが茜、青い髪のほうが葵というらしい。声は聞いていたが、こうやって顔を見るのは初めてだ。というよりも実体あったのか。
「ほう、これはこれは。こんな事例初めてだぞマコト」
「なんで女の子?」
皆が珍しい物を見るような目で二人を見ている。初めてだと言われても、俺もそうだ。なんで女の子と聞かれても、俺に分かるわけがないだろう。
『それは私達も知らん。もしかしたら男だった可能性もあるで』
本人たちも知らないならもうわかんないなこれは。それよりもだ
「二人はなんであの時急に出てきたんだ?」
初めて響器を顕現した時は現れなかったのに。
『私達としてもわからないんです。なんでこのタイミングでなのかは全く』
『あれやない?真の力覚醒とか言う中二病的なやつやないん?』
その真の力がそれを言っちゃ世話ないぜ。とは言うものの、あのタイミングで発現してくれたのは助かった。でもこれで俺自身の響器を持つことが出来た、なんとか一人でも戦えるようにはなったか。
『あ~、無理やで。あんたあれ使ってどうなったんかわすれたんか?』
『あの響器は恐ろしいくらい燃費が悪いんです。精々使えて数分といったところです』
「本当に燃費悪いですね。てことはマコトさんはゆかりさんの響器をまだ使わないといけないんですね」
ううむ、そう簡単にことは進まないか。
「私からも一つ。あなた達はなんで…ここに姿があるの?」
『原理はあんた達が音怪って呼んでるのと同じやな。音の波で身体を形成しとるから、ハーメニア以外には見えへんで。その証拠に、ほら』
茜がゆかりのお母さんを指差す。そちらの方に目を向けると、状況をつかめていないようにオロオロしていた。ああ、ハーメニアのこととか知っていても、ハーメニアではないのか。だったら俺達が茜達と話しているのを見ると、何もない場所に話しているように見えてしまうのか。
「すみません、なんか蚊帳の外みたいな扱いしちゃって」
「いいのよミクちゃん。でもスピーカーを通して声は聞こえてるのよ」
俺達にウインクをする。
『テレビを媒体としてるからですね。もしかしたら中には入れちゃうかも』
『あんな狭苦しいとこ嫌や。それよりも、他に聞くことあるんやないんか?』
椅子に座りながら東北の方に目を向ける茜。そうだ、忘れていたけどあいつはどうするんだろう。恐らく今回の事で契約は破棄されただろう。そして東北は一人でもカイトへの復讐をするだろう。
「なぁ東北。お前、どうするんだ?」
「決まってます。あいつへの復讐は続けますよ。アイドルやりながらですけど」
あ、アイドルはやり続けるのか。
「だったら東北さん。私達と一緒に戦いませんか?」
ゆかりが言った。どうやら東北を仲間に入れるつもりのようだ。狙いは同じなんだ、一人でも仲間は多いほうが良いだろう。IAはそこまで気にはしていないようだが、ミクは少し気に入らないようだ。
「……本気なんですか?」
「ええ、私は至って本気です」
ゆかりが真剣な表情で言う。
「一人じゃ無理でも…一緒ならやれる。私は…歓迎。あなた強いから」
「私は……あんまり喜べませんけど。マコトさん達を守る力があるなら良いです」
皆こう言っているんだ。なんとか仲間になってくれたら良いんだが。
「それにいいことを教えてやろう」
突如として着物男が部屋に現れた。こいつ…いつも唐突に現れるな。普通に出てこれないのかよ。
「君の母と父は殺されているが」
「おいっ!おまえ一体何を!」
着物男の胸ぐらを掴む。こいつには人の気持ちを考えることが出来ないのか。
「落ち着け。まだ話は終わっていないよ。君の姉と妹はまだ生きている」
それを聞いた時、東北の顔色が変わった。その話が本当なら、まだ東北の家族は生きているということだ。
「ほ、本当ですか!?」
「ああ、僕が調べた情報だ。安心し給え」
東北が今にも泣きそうな顔を浮かべてこちらを見た。
「それじゃ、やることは決まったな」
皆を見る。同じことを考えているのか、皆真剣な顔をしている。
「当面の目標は東北の家族の救出だ。どこにいるのか調べてもらえるか親父」
「ああ、まかせておけ。少し時間がかかるがな」
親父に任せておけば問題無いだろう。この人の情報網は昔から凄いからな。
「詠月さん……いいんですか?」
「ああ」
さて、そうと決まればゆっくりしている訳にはいかないな。恐らくは敵の基地的なものの場所にあるはずだ。戦闘は必至だろう。特訓しなきゃな。
『それなら私達の力を使えるようにならなくちゃですね』
『毎回毎回倒れられたら困るからな。私らはマコトの中に戻るで』
先程まで静かだった茜と葵がそう言って、俺の中に戻っていった。その通り、あの力がいつでも使えるようになれば戦力も大幅にアップするだろう。でもなんだろうか、あの力。使っている間、俺が俺じゃないような気がするんだよな。
「それじゃあずん子ちゃん…でいいのかな?」
「はい、本当に良いんですか?」
未だに申し訳無さそうな東北。
「ああ、もうっ!良いって言ってるんですから良いんです!」
ミクが痺れを切らしたように怒鳴った。東北はそれを聞いてビクッとした、そりゃいきなり叫んだからな。そりゃ焦る。でもちょうどいいくらいか。優柔不断なのはあんまり好きじゃないからな。
『それあんたが言うか?』
「言うな……言うな」
茜から指摘された。
「よろしく……お願いします」
「ああ!」
こうして俺達の仲間が一人増え、新しい目標が出来た。
続く
はい、久々の立ち絵紹介であります。
今回はゆ~き様の茜葵の立ち絵を使用させていただきました。もしかしたら実況動画で見たことある人もいるかもですね。個人的にはトルネードの人なんかでよく見ますね。
では次回はいつになるかわかりませんが、一週間以内には投稿したいと思います。では、皆様また今度!