ハーメニア   作:秋月 俊

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やっと投稿できました

仮面ライダーWの小説も書こうと思いそちらの方の構想を練っていたら遅れてしまいました

明日か明後日に恐らく仮面ライダーWの方も投稿しだすと思いますのでよろしくお願いします。

では、本編をどうぞ!


皆でカラオケ!-前編-

 昨日から一夜明けた。新しい目標を掲げたは良いものの、東北の姉妹を助け出すためには実力も足りなければ、その姉妹が囚われている場所も今はわからない状態だ。後者に関しては親父からの連絡を待つしかないが、やはりそう簡単にはいかないだろう。時間がかかることは必至だろう。前者については実践を積んでいくしか手がない。俺の新しい力である『琴葉』は非常に強力だが、今のままでは使用もままならない状態だ。何とかしてこの力を自由に使えるようにならなければ。

 

「何そんなに考えこんでるのマコト」

 

前に座っていたマキが尋ねてきた。

 

「ああ、いや少しな。マキが気にすることじゃないよ」

「別にいいけどさ……。はぁ、この頃マコトもゆかりちゃんも遊んでくれなくて少し悲しいな」

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そう言うとマキが少し淋しげな表情をした。そういえばこの頃は他の事にかまけてばかりでマキと遊んだりしていなかったな。やらなければいけないことも山ほどあるが、そうだな。

 

「悪いな。だからってわけじゃないけど、今日放課後にカラオケにでもいかないか?ゆかりやミク、IAも誘ってさ」

「ホントっ!?行こう行こう!」

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マキが嬉しそうに言った。この笑顔を見ると、懐かしく安心した気持ちになる。やっぱりマキが大切な存在だと、そう再確認させられた朝だった。

 

                  PM10:55

 

 二時限目、教科は英語。水無瀬先生がスラスラと英文を読んでいく。周りの生徒は真剣にその話を聞いているが、その中で二人だけ。俺とゆかりだけが全くと言っていいほど話が頭のなかに入ってこない。それはそのはずだ、何故かと言うと

 

『ほぇ~、葵葵。何言ってるのか全くわからないんだけど、分かる?』

『ううん。でも他の人は皆さんわかってるみたいですね。すごいです』

 

そう、今俺の隣では茜と葵が教科書を覗き込み、俺の耳元でわーわーギャーギャー騒いでいるのだ。一体どうやってここに出てきたのか疑問に思ったが、なんてことはない、ポケットにある携帯の中から現界しているようだ。

 

『なぁなぁ今からあの先生のものまねするで』

 

茜が教室の黒板近く、水無瀬先生の隣に立ち一回深呼吸をする。

 

『アイムアカネコトノハ。アイライクタコヤキ』

「ぷっ…!」

 

音程がグチャグチャの英語を茜が誇らしげに話し始めた。ゆかりも流石にこれは耐えられなかたのか吹き出してしまった。教室の皆の視線がゆかりへと向けられる。

 

「どうした結月。何かあったか?」

「な、何でもありません。ごめんなさい」

 

ゆかりが顔を真っ赤にしながら俯いてしまった。茜は未だに教室の前の方でものまねを続けている。あの馬鹿を止めなければ俺達が持たないぞ。

 

「葵、茜を連れてこれるか?」

『あ、はい。お姉ちゃーん、マコトさんが呼んでるよ~』

 

葵が手をこまねくと、茜が気づきこちらにトテトテと近づいてきた。

 

『どないしたん?あ、私の英語に心打たれたんやな。ほな一緒に行くで、アイム…』

「少し静かにしてなさいっ!」

 

まだ続けようとしたので大声を上げてそれを阻止する。しかし、考えが浅かった。こんな大声を出せば、ゆかりよりも注目されるのは分かりきっていたことだ。周りを見渡すと、皆の冷ややかな目が俺に注がれていた。水無瀬先生も流石にこれにはカチンと来たのか、笑顔ではあるが口の端がピクピクと動いている。

 

「いや、先生。これには深い訳がありまして…」

「詠月、お前廊下に立ってろ。いいな?」

 

恐ろしい形相で言った。その形相に圧倒されてしまった俺は、そそくさと廊下に向かうのであった。

 

                  PM12:35

 

 「だからあれは色々あってだな!」

 

昼休み、いつもの様に屋上で昼食を食べながら先ほどのことを弁解する。学年が違うミクとIAは何があったのか話すと、大笑いされてしまった。いつもは静かなIAも顔を逸らして笑いを堪えていたのは少し堪えた。

 

「ま、マコトのことは良いとして」

「おい」

「今日さ、放課後にカラオケ行かない?皆でさっ!」

 

そういえばそんな話があったな。すっかり授業の事のせいで忘れてた。

 

「いいですね。私は良いですよ、ミクちゃんとIAは?」

「今日は部活が無いですし私も大丈夫です!」

「私も…行く」

 

どうやら皆参加のようだ。

 

「なら放課後に皆でカラオケではっちゃけよ~!」

 

マキが立ち上がり、腕を高く上げた。皆も「おぉ~!」と声を合わせ、同じように腕を高く上げた。とは言え俺には一つだけ不安なことがあった。カラオケといえば音を発生させる機械で溢れている。つまり

 

『カラオケなんて私ら初めて行くな。葵、一緒にデュエットして歌おうな。私の美声でここにおる皆をメロメロにしたるで』

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『お姉ちゃん歌上手いよね。私はそこまでうまくないから恥ずかしいです』

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この二人が自由自在に姿を出せるということだ。そしてこの二人、ノリノリである。ハーメニアだけで行くならまだしも、マキもいるとなると二人に歌わせるのは不可能だろう。しかし俺の頭の中で二人が遠足に行く前の小学生みたいなノリになっている。非常に言い難い……。

 

『よし、そうと決まれば今から練習するで。大胆不敵に~♪』

『はいはい♪』

 

うるせぇ………。

 

               PM16:50

 

 「起立、気をつけ。礼っ!」

『ありがとうございました』

 

クラス委員の礼に合わせてSHRを終える。各々が教室を出たり、輪を作って話したりしている。俺もマキの席に向かう。

 

「よし、二人共。ミクちゃんたちのところに行こうか」

 

 

               PM16:55

 

 「それでどこのカラオケに行こっか」

 

ミクとIAと合流し、靴箱に向かう。ここらへんにあるカラオケといえば、シマックスとスモールエコーぐらいか。料金はどの時間だけやるかによるな。

 

「そうですね、ご飯もまとめて済ませたいですし、シマックスにしましょうか」

「私はどこでも…。皆で遊べるなら…」

「よしっ、ならシマックスに決定!」

 

靴を履き終え、校門を目指す。すると、校門の周りに人混みができていることに気がついた。なんだなんだ、一体何があるんだ?

 

「はいは~い、皆さん。ずんだ餅ですよ~。あ、お写真ですね♪マネージャーさん、撮ってもらっていいですか?」

 

人混みの中心から何処かで聞いたことのあるような声が聞こえてきた。いやまぁ、ずんだ餅をおすすめする人なんて一人しか思い浮かばないんだけどな。人混みの元へと向かうと、ずんだの匂いが俺達の鼻を刺激した。なんというか……うん。慣れない匂いだ。

 

「ちょっと通してね~。はいはい失礼」

 

マキが皆の間を縫って中心へ向かう。

 

「ずんちゃんやっは~」

「あ、マキさん。と言うことは近くにマコトさん達が!?」

 

ああ、ずんちゃんってやっぱり東北のことか。

 

「皆さん、失礼っ!」

 

東北がいうと、人混みが割れ、その中心には仁王立ちをした東北とマキが立っていた。なんだこれ、モーゼか何かか?

 

「マコトさん!お話は聞きました、私も行きます!」

 

…………はい?

 

「ですから私も行くんです!カ・ラ・オ・ケ♪」

 

そういった瞬間、周りの目が俺に一斉に向いた。なんだろう、今日はよく注目されるな。全く嬉しくないけども……。

 

「別にいいけど、今日は仕事は…」

「ありません!ですので早く行きましょう!」

 

東北が俺の腕も掴んで引っ張り、車に無理やり入れられた。その後に続きゆかり達が入ってくる。チラッと窓から外を見ると

 

【詠月……明日詳しく話を聞かせてもらおうか】

 

うわぁ、男子だけじゃなくて女子にまで射殺すような視線を向けられてる。もう嫌、明日学校行きたくない……

 

『なんやこいつもマコトって呼び始めたんか』

 

茜が言った。ああ、そういやまたいつの間にかマコトって呼ばれてるな。まぁ、別にいいけどもさ。

 

「それではシマックスへ行きましょ~」

 

                 PM17:00

 

 「では、終わりましたらまたお呼びください」

「は~い」

 

東北のマネージャーさんがこちらに一礼をし、車で事務所に戻っていった。マキ達は先に中に入り、受付を済ませ部屋に向かっているようだ。東北がこちらに向かってくる。

 

「お待たせしました、行きましょうか」

「おう」

「そういえばマコトさん」

「どした?」

「私の事名前で呼ぶませんか?東北って、完全に地名で呼ばれてるみたいで変な感じなんですよ」

 

そう言われると確かに。

 

「分かった。ならずん子でいいか?」

「はい!では早く歌いに行きましょう!」

 

 シマックス303号室

 

 「あ、きたきた」

 

既に曲を探していたのか、ミクとIAがデンモクを弄っている。俺は開いていたゆかりとマキの間に座り、飲み物を決めようとメニューを取る。

 

『なぁなぁマコト。少し頼み事してええか?』

 

と、茜が喋りかけてきた。先ほどの車の中で今日は歌えないということを伝えた時はこの世の終わりみたいな表情をしていたけど、一体なんだろう

 

『私達をあのテレビに移してくれませんか?歌うのは無理でも、少し試したいことがあるんです』

 

言われたと通りにテレビに二人を向かわせる。するとテレビ端にヒョコッと二人の姿が見えた。ああ、そういうことか。テレビの中なら俺達と一緒に楽しめるもんな。

 

「よし、それじゃ歌おう!」

 

続く

 

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