IS<インフィニット・ストラトス>~不死鳥の羽ばたき~   作:火の鳥

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とりあえず話を進めます。


第一話~悲劇~

ざぁーーーーーーーーーーーーーー。

雨が降っていた。まるで誰かが泣いているかの様な大雨だ。

今が朝なのか夜なのか分からない位の雲が空一面を覆っていた。

 

 

「はあっ、はあっ、はあっ!」

 

 

この雨の中を走る一組の影があった。一人は女性だ。恐らく、20代だと思われる比較的、身体の線が細い女性だ。もう一人は子供だ。5歳位の男の子だ。目の色は左眼が朱色に近い紅、右眼が空と同じ蒼い眼、髪は黒髪、背丈は平均的な子供よりもやや高い位の身長だ。

 

 

それに周りを良く見るといたるところが燃えていた。

家が、畑が、森が、里を真っ赤に彩っていた。微かにひめいや怒号の様な声も聞こえる。

家と家の間を縫うように走る一組の影。女性の名は「不死鳥 美帆」。この里の当主の妻である。子供の名は「不死鳥 悠人」。この里の長にして不死鳥一族33代目当主「不死鳥 雄護」と美帆の息子である。

 

 

「はあっ、はあっ、はあっ!は、母上、どこまで行くのですかっ?」

 

 

屋敷からここまで、休まずに走って来たからか、少し疲れた顔をしている美帆に同じく疲れた顔の悠人は聞いた。

 

 

「はあっ、はあっ!悠人、あと少しだから頑張りなさい!」

 

 

「う、うん!」

 

 

互いに言葉を交わしながら、ひたすら走る。

そして大きな家を抜けた先に、蔵が見えた。

 

 

「悠人、ここに隠れていなさい。私が戻って来るまで、絶対にここから出ちゃダメよ!」

 

 

美帆は悠人を蔵に入れながら、そう言った。

「母上はどうするの?」

 

 

「私は、神凪や周郷<すごう>達のところまで戻って、奴らを迎撃しないと!今は、押されているけど時期に援軍が来るから、それまで持たせないと」

 

 

そう言いつつ、自身の武器を確認する。

 

 

「悠人、これを」

 

 

美帆は悠人に一本の刀を渡す。

 

 

「母上、これは?」

 

 

「これは不死鳥一族の当主が代々継承する、霊剣『不死鳥』奴らはこの刀と彼方の力を手に入れる為に里を襲撃してきたのよ」

 

 

 

三者視点side out

 

 

 

悠人side

 

 

「これは不死鳥一族の当主が代々継承する、霊剣『不死鳥』。奴らはこの刀と彼方の力を手に入れる為に里を襲撃してきたのよ」

 

 

僕は母上が言ったことが直ぐには理解出来なかった。

 

 

(え?僕の力?『不死鳥』を狙うなら分かるけど、何でっ!?僕なんかを手に入れても意味なんかないのに)

 

 

僕が困惑しているのが分かったのか、母上は言った。

 

 

「悠人。彼方の力は歴代の当主達よりも強いの。それこそ、初代当主や29代目に匹敵するか、それ以上の力があるの」

 

 

僕は驚いた。僕たち不死鳥一族の開祖にして先祖の宥神様や総曽祖父の勇磨様と同じ位の力があるなんて。

 

 

「それに奴らが悠人を狙う一番の理由は、彼方が31代目当主『不死鳥 祐介』の生まれ変わりだからよ」

 

 

母上は表情を少し悲しそうに変えながら、そう言った。

 

 

(え?不死鳥 祐介って、あの伝説の!?歴代当主最強で初代以降から途絶えた無限流の2代目継承者の、あの祐介様!?)

 

 

僕は混乱しながらも母上に聞いた。

 

 

「母上、祐介様って、あの伝説の?」

 

 

母上は苦笑しながら

 

 

「確かに、あの祐介様だけど。一応、貴方の曽祖父様よ」

 

僕は更に驚いた。曽祖父様の名前は知っていたけど、てっきりただの同名の人だと思っていた。

 

 

「悠人。驚くのは分かるけど詳しいことはこの状況を切り抜けてから話すわ。だから、今はここに隠れてなさい」

 

 

母上が真剣な表情で言うと、僕もまだ混乱しているけど、しっかりと頷いた。

 

 

 

悠人side out

 

 

 

「悠人、何があってもここから出てはダメよ!」

 

 

そう言い、美帆は蔵から出た。

 

 

・・・・・・・あれからどれくらいの時間がたったのか。数分か数十分か?

外の様子は雨と風が強い所為でよく分からない。もう戦いは終わったのか、どうかも定かではない。

いくら考えても、外の様子が分からない以上、どうにもならない。

 

 

「もしかしたら、もう戦いが終わっているかもしれない。良し!ちょっと様子を見てみよう」

 

 

そう自分に言い聞かせ、悠人は蔵を出た。

 

 

 

「はあっ、はあっ!」

 

 

 

悠人は『不死鳥』を抱えながら走った。さっきから、大丈夫と自分に言い聞かせているが嫌な予感は止まらない。

雨はもう、止んでいた。あとは風が強く吹いているだけだ。

風に美帆の場所を聞きながら、駆けた。一番広い道を、恐らく里の中心に続く道を走りながら悠人は思った。

 

 

どうか、間に合ってくれと!

 

 

「見えた!」

 

 

遠目にだけど里の中心にある、広場が見えて来た。

周りに里の人たちや知らない人たちも倒れていたけど、もう戦闘が終わったのか、その場はやけに静かだった。広場に美帆の姿を見つけた時、悠人は「間に合った。」と思った。だから、

 

 

「母上っ!!」

 

 

美帆は悠人の声に気づいたのか、顔だけをこちらに向けた。悠人は顔を綻ばせようとして、だが美帆の顔を見た瞬間、悠人はその表情を消した。

 

 

その顔はすごく儚げで今にも消えてしまいそうな顔だった。

その時、悠人は幼いながらも分かってしまった。自分は間に合わなかったのだと。

美帆は小さく「ごめんね。」と呟き、ゆっくりとその身体を倒した。

 

 

「は、母上――――――――――っ!!!」

 

 

悲しみに満ちた声が、雲に覆われた空に高く響いた・・・・・。




いやー、長くなってしまった。

早く、原作キャラを出したいけど(°_°;)(; °_°)まだ少しかかりそうだな。
次回ではまたオリキャラを出します。
なかなか、原作に入れませんがどうか暖かい目で待ってやって下さい。

誤字、脱字、感想などもどしどし待ってます。
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