霊夢「ええ訳あるかボケェ!」
主「やっぱり...。」
魔理沙「なんであんなに落ち込んでるんだ?」
紫「日々の生活に追われて更新できてない癖に、他の小説の案ばかり浮かんでくるから、ってぼやいてたわ。」
魔「欲張り...。」
※本当に悩んでます。
鬱蒼と茂る竹林を進む三人。
先頭から、妹紅、ハカセ、マーベラスである。
「しっかし...まだ辿り着かねぇのか?」
「うるさいな全く...。ここはただの竹林じゃないって言ったでしょ!」
ぼやくマーベラスに対し、苛ついた口調で返す妹紅。
ただの喧嘩事に思えるかもしれないが、実はどちらの主張も間違っているわけではない。
『迷いの竹林』ーーー
幻想郷の一角に茂る竹林の事で、その奥地には月人が隠れ住むといわれる『永遠亭』がそびえるという。
しかし月人が外界との接触を拒んでいるのか、この竹林には結界のようなものが張られており、うかつに立ち入れば二度と出てこれないのである。
妹紅はこの竹林を住処としている為、永遠亭に辿り着くには彼女の協力が不可欠といえよう。
その一方で、マーベラス一行は別動隊に対し、レンジャーキーに選ばれた戦士があまり見つかっていないのが現状である。
唯一見つかった戦士は、今マーベラスと口喧嘩中の妹紅だけという始末。
これでは来るべき決戦の時までに得られる戦力が少ないので、永遠亭に一刻も早く到着し、協力してもらわねばならないのだ。
お互いの主張を激しくぶつけ合う二人。
しかしそれはとある事態によって一時中断される。
「ウワァァァッ!!」
ズボッ!!
「「!?」」
みればハカセの姿がない。
そして道のど真ん中に穴が開いていた。
「大丈夫かハカセ!」
「な、何とか...。」
せーのでハカセを引っ張り上げる妹紅とマーベラス。
無事とはいえ天パ気味の髪に小枝や土埃が引っ付いたハカセを尻目にマーベラスは考え込んだ。
「にしても、一体誰がこんなのを...?」
「あー、多分アイツか...。」
一人だけ察しがついた妹紅にマーベラスが問い掛けようとしたその時、竹林がガサガサと音を立て、その中から何者かが飛び出してきた。
「フフン、三人も見つかってラッキーウサ。こりゃきっとはずむなぁ♪」
「誰だお前!」
いきなり出てきたウサ耳の少女に、少しだけ警戒するマーベラス。すると、少女はあっさりと返答した。
「私?私の名前は因幡 てゐ。」
「て、てゐ?」
「そっ。そしてここは私の竹林ウサ。という訳で...。」
てゐと名乗る少女はそういうとマーベラス達に向かって、左手を差し出した。
「えっ、何だこの手は?」
「ハァ?そりゃ入場料に決まってるウサ。」
何故だか理解できない顔をして、てゐは左手を前後に動かし再び入場料を催促する。
それに対し三人は各々別の反応を返した。
「その入場料とやらは、払わないといけねぇのか?」
能天気な事を尋ねるマーベラス。
「嘘、ちょうどガレオンにお財布置いてきちゃったよ!」
払う事前提で困惑するハカセ。
「まーためんどくさい奴に出会っちまったよ...。」
嫌悪感バリバリの妹紅。
いずれも、てゐの主張に否定的である事に変わりはないが。
マーベラス達の発言に、てゐは当然ムッとした。
「そんなら、こっから先は進入禁止。帰った帰った!(シッシッ」
「エエエェェェッ、そんな酷いよ~。」
即ヘタレるハカセに、みな少しばかり呆れる。
「だったら、」
「?」
急に口を開いたマーベラスに、てゐは視線を移す。
「どうやったら入れてもらえるんだ?」
マーベラスは思いきって交渉に出た。
ここで入れなければ、永遠亭には辿り着けない。そう考えると、交渉するしか手段はないだろう。
余裕を感じさせる笑みを浮かべるマーベラスに、てゐはその応酬といわんばかりにニヤリとしながら返答した。
「なら、私にポーカーで勝ったら通してやってもいいウサよ♪」
――― 一方こちらは要塞ギガントホース内部。
こちらもこちらで、大騒ぎだった。
『畜生ッ!!』
そう苦々しげに呟くのは、やはりトジコメロンである。
『こんな事になるなら、あいつは蘇らせなきゃ良かった!!』
自室で怒りを露にするトジコメロン。
その扉の横を通り過ぎながら、ほくそ笑むザイエン。
『フッ、この世は頭が全てですよ。 ...さて、次なる作戦はいかがするべきか...。』
そして彼は、また別の行動隊長のもとへと向かった。
ーーー戻ってこちらは迷いの竹林。
開けた所にテーブルを置き、切り株に腰掛け、両者合間見える。
「いや、なんでここでやるんだよ...。」
妹紅の小声ツッコミを意にも介さず、てゐとマーベラスが目で牽制しあう。
「マーベラスー!本当に大丈夫ー?」
「大丈夫だハカセ!ポーカーなら任せとけ!」
「心配だなぁ…。」
両者の間にトランプが置かれ、勝負は始まった。
「フフッ(ニヤリ」
「(!?)」
やがてマーベラスが勝ち誇ったかのような笑みを浮かべた。それに気付いたてゐは焦り始める。
「(まさか、もう勝負が決まる役を!? まずい...こっちはまだスリーカードしかできてない!)」
だが、タイムリミットが来てしまった。
「ストップ!」
「(クソッ、高を括ってイカサマを止めなきゃ良かった...!)」
「ワンペアだ(ドヤァ」
「へ?」
てゐは困惑しながら、手札を見せる。
「スリー...カード...。」
「なっ、何だとぉ!?」
「(.........マジモンの馬鹿かよ。)」
自分の思い過ごしか、と半ば自分に呆れ、溜め息をつくてゐ。
「アイツ...馬鹿なのか?」
「忘れてた...マーベラスは凄い自信家だから、こういうのはとてつもなく弱いんだ...」
「...何も言えねぇ...」
最初からこの勝負を見届けていた妹紅とハカセは、ただただ茫然とするしかなかった。
「さ、勝負はついたからさっさと出ていくウサ。」
そう言って三人から背を向けるてゐ。
しかし、その瞬間新たな客がやって来た。
『俺達も仲間に入れてくれるかい?』
「おめぇは...ヨクバリード!!」
オレンジと黒のツートンカラーのいかにもトランプのジョーカーっぽい怪人、ヨクバリードは、警戒するマーベラス達を宥めるように語る。
『あんたがここのオーナーなんだろ?』
「そうだけど、それが?」
『なぁ、俺はあまり体と体での戦いが好きじゃないんだ。』
警戒したままのてゐに対し、ヨクバリードは淡々と続ける。
『そこでだ。ここは一つ、頭で勝負といこうじゃないか。』
「ほーお、というと?」
『ポーカーで勝負しよう。』
「乗った。」
かくして因幡 てゐvsヨクバリードのポーカー勝負が幕を開けた。
『まずベットする金額を決めないとな、ここの通貨単位は何だ?』
「幻想円。相場は日本円と同じウサよ。」
『なるほど...つまり1幻想円あたり360ザギンか。』
そういうとヨクバリードは大量のメダルをテーブルに置いた。
『こいつをチップがわりにしよう。1枚いくらだ?』
「んーと、1000で。」
『分かった。』
『こっちはJのワンペアがある、そっちは?』
「こっちも。」
『そうか、ならここからは駆け引きだ。』
『3枚ベット。』
「だったらレイズ。5枚ウサ。」
金が絡んでいるためか、妙に緊張感の漂う現場。
と、ここでヨクバリードが急に貧乏揺すりをする。
「それ、集中できないから止めてもらえるウサ?」
『おっと、悪い悪い。』
その直後から、てゐの札が悪くなり始めた。
「(おかしい...何でさっき交換したばかりのダイヤのJがまた出てきたウサ...? まさか!?)」
そう、ヨクバリードは先程の貧乏揺すりでてゐの注意を逸らした隙に、カードをすり替えたのだ。
「(なるほど...同じタイプのやつウサか...。)」
「(だったら!!)」
『そろそろ終わりだな。ストップ!』
そしてこの大一番は終局した。
最終的にてゐは18枚、ヨクバリードは32枚ベットした。
『決まりだな。』
そう言ってヨクバリードは手札を見せる。
スペードの10、J、Q、K、A。見事なロイヤルストレートフラッシュである。
『フッ、どうした?手も足も出なくて悔しいのか?』
黙って俯くてゐを煽りにかかるヨクバリード。
しかしてゐはニッと笑い、手札をテーブルへ放った。
「ファイブカード。」
スペードの7、ダイヤの7、ハートの7、クローバーの7、そしてジョーカー。
ジョーカーを扱うポーカーの中では最強の役である。
そう、ジョーカーを扱う中では。
『ば、馬鹿な!この山札にジョーカーなど無かったはず!』
「あれれ~?『ジョーカーを使うな』なんてルール、聞いた覚えがないウサけど~?」
『グヌヌ...』
『この野郎!』
突如ヨクバリードはトランプのカードを手に取り、手裏剣のように投げつけた。
間一髪てゐは避けた為、後ろに控えていたゴーミンがぶっ倒れた。
「体での戦いは好まないんじゃなかったウサ?」
『うるせぇ!!』
怒りに任せてゐに殴りかかろうとするヨクバリード。
しかしその瞬間、青色の光が飛来し、てゐを守るかのように攻撃し始めた。
『!?』
「何だこれ...。」
そしててゐの手中に収まったその光に呼応するかの如く、前方に鍵穴が出現する。
すると、その一部始終を見ていた妹紅が叫ぶ。
「そいつを鍵にしてブッ差せ!」
「わ、分かったウサ!」
妹紅に言われた通り、青い人形を鍵に変形させ、鍵穴に差し込むてゐ。そして咄嗟に出てきた言葉を叫ぶ。
「ゴーカイチェンジ!!!」
『ガァァァアアアオレンジャアアアァァァツ!!!』
てゐの体が青いスーツに覆われ、青い鮫が噛み付いたかと思うとそれがメットに変わり、そこには鮫の力で戦う戦士、ガオブルーが立っていた。
「こ...これは!?」
『へ、変身しただと!?』
『くっ、やれ!』
ヨクバリードは突然の出来事に驚愕しながらも、てゐを倒さんとゴーミンを差し向ける。
しかし、誰も加勢に現れない。
『ゴォォォオオオッカイジャアアアァァァッ!!!』
『ゴォォォオオオッカイジャアアアァァァッ!!!』
『マァァァアアアジレンジャアアアァァァッ!!!』
「行かせてたまるかよ。」
「ここは僕達が食い止める!」
「戦力は少しでも増やさないとね♪」
三人が既にゴーカイチェンジし、ゴーミンを蹴散らしていたからだ。
焦りを見せるヨクバリードに、てゐが語りかける。
「フフン、さてと。」
『!?』
「私が言える事じゃないけど、」
「イカサマだらけのあんたの化けの皮、しっかり剥がさせて貰うウサ!」
『ほざけェェェッ!!!』
こちらも第2ラウンドが始まった。
『『ファァァアアアイナルウェイイイィィィブッ!!!』』
『ジー・ジー・ジジル!』
「「「ハアアアァァァ...」」」
「「「オリャアアアァァァッ!!!」」」
マーベラス達の剣撃がゴーミン達を貫く。
その瞬間、ゴーミン達は爆散した。
『クッ、ウガッ!!!』
「フッ、オリャッ!!!」
こちらの状況もてゐが優勢。
『クソッ、何処からこんな力が!!!』
「それは私にも分からないウサ。」
『何!?』
「でもたった一つ言えるのは...」
「今日の私が何時もよりラッキーだ、ってこと!!!」
「これで終わりウサ! サージングチョッパー!!!」
シャークカッターがヨクバリードの体を切り裂いた。
『そ、そんな理屈...あるかアアアァァァイ!!!』
謎のツッコミを入れ、ヨクバリードは爆散した。
~5分後~
「さて、あんた達。」
「な、何だ?」
「ここ、通っていいウサよ。」
「マ、マジで!?」
「マーベラスがポーカー勝負に負けたのに!?」
「何、お代ならこれで充分。それに、50000幻想円分、しっかりザンギャックから頂かないとやってられないウサからね♪」
「そこはちゃっかりしてるんだね...。」
他愛ない会話を済ませ、マーベラス一行はてゐを加え改めて永遠亭へと向かう。
この先の未来のように不透明な、竹林を掻き分けながら...。
どうも、アントン博士はスティンガーに安楽死させてもらった説を個人的に推すうp主です。
他の方々の小説を読んでいたら、皆セリフに発言者を付けてない!と驚愕し、今回自分も挑戦してみました。
確かに以前から「セリフに一々発言者を付けるの若干くどいなぁ…。」と思っていましたが、いざ付けずに書いてみるとこれがなんとまた難しい。
そうそう、セリフに発言者を付けるべきかというのと、新しい小説を書いていいかというのを少し感想で述べてくれると助かります。
新たな年度の幕開けと共に、次回予告をどうぞ。
次ーーーーー回ッ!! 東方豪快者はッ!!
『ここは白玉楼です。』
『お前も剣の使い手か。』
『我が剣撃、受けてみよ!』
『こいつを使え!』
『剣士として、ここで負ける訳にはいきません!』
第9話 『双刀振庭師』 お楽しみに!!