黒き小さな男の娘は仲間と共に空を飛ぶ   作:鎌寺正一@D-Alderz/神咲ハルカ

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番外話 千春くんがどうやら風邪ひいたようです・・・それも、重症

千春side

 

「・・・ぅ・・・」

 

体が・・・怠い・・・

 

僕は目が覚めると共に体に倦怠感を覚えた。

 

「・・・ぼーっとする・・・」

 

意識がマトモに働かない・・・

っていうか・・・声が軽くソプラノボイスになってる・・・って、体・・・女体化してるよ・・・

 

「ケホッ・・・これ・・・風邪・・・だね・・・」

 

僕は力の入らない手を無理やりベッドにつけ、起き上がる。

 

「・・・かん・・・ちゃん・・・」

 

力の出ない体はそのままベッドへ倒れ込んでしまう。

 

「・・・ケホッ・・・コホッ・・・ぁぁ・・・」

 

段々と瞼が落ちていき、僕は意識を失った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

簪side

 

「・・・・・・」

 

今日は朝、千春の様子がおかしかった。

 

まるで熱を持ったかのように顔を火照らし、寝込んでいた。

 

「・・・どうしたんだろう・・・」

 

私は授業も上の空で千春の事を案じていた。

その日、私は一日中千春の事を考えて、部屋に帰宅した。

 

「ただい・・・「ケホッ・・・ケホッケホッ・・・ッ!」・・・ッ!?」

 

私が扉を開いた途端、苦しそうに咳き込む千春が床にに横たわっていた。

 

「ち、千春!?」

 

「ケホッケホッ・・・か・・・かん・・・ざ・・・し・・・?」

 

うつ伏せの顔を苦しげに上げながら千春は私の名前を呼ぶ。

でも・・・

 

「かん・・・さ・・・苦し・・・助け・・・・・・」

 

バタッ

 

「ち、千春!?」

 

千春はなんとかそれだけを言って、倒れてしまった。

 

「千春!しっかりして、千春!!」

 

私の呼び答えにも応じず、グッタリとした千春の顔は、どう見ても苦しげで・・・

 

「しっかりしてよ・・・今保健室連れていくから・・・ッ!!」

 

私は千春を背負い込み、保健室へと足を進めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「かなりの疲労と風邪、若干の脱水症状が出ているわ。危険な状態よ。今は寝かせた方がいいかもしれないわ」

 

「そう・・・ですか・・・」

 

保健室の先生は千春の容態を詳しく教えてくれた。

 

「いったい、どれだけの無茶やればここまで併症するのかしら・・・」

 

呆れ気味にいう保健室の先生に、私も苦笑いで同意する。

 

「・・・とにかく、IS学園では点滴出来るから脱水症状については問題ないわ。後は・・・風邪ね・・・かなり酷い。治るまで数日は必要ね」

 

「そうですか・・・」

 

そう、風邪とはいえど酷くなれば命を取られかねない。

先生の言う通り、数日間は絶対安静ね。

 

「んじゃ、私は織斑先生に言ってくるから、彼のこと頼んだわよ?」

 

「は、はい」

 

そういうと先生は織斑先生を探しに保健室を出ていった。

 

「・・・よかった・・・」

 

私は知らず知らずのうちに涙を流していた。

あの時・・・彼が倒れていた時、一瞬彼が死んでまうのではないかと・・・心の底から怖くなった。

顔色が良くなった彼を見て漸く安堵できたのだろう、気がつけば涙が私の目を覆った。

 

「千春・・・」

 

私は彼が起きるまで右手を握ることにした。

ギュッと、でも痛くないように握った彼の手はとても暖かくて・・・安心できた。

彼を、身近に感じることができる、それだけで私は・・・

 

「ち・・・はる・・・」

 

安心したら段々と瞼が重くなっていくのを感じた。

私はそれに身を委ねるように・・・彼の手を握りながらその手に顔をつけて眠った。

顔に感じる仄かな暖かさを感じながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三人称視点

 

結果として千春は二日間寝たきりになり、その一週間後に漸く学校に行くことが出来た。

入れ替わるように簪が学校を休むということが起こったが、それはまた別の話。




はい、今回は千春くんの風邪ひいちゃった回でした。
今思えばなんでここまで重症にしちゃったんだろうということを思ったり何だり・・・

因みに本文中の"暖かくて"は"温かくて"ではありません。
そこは誤字でも何でもないので報告しなくて大丈夫です。

では、今日はこの辺で。

see you again.....(/_・、)/~~
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