黒き小さな男の娘は仲間と共に空を飛ぶ   作:鎌寺正一@D-Alderz/神咲ハルカ

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タッグマッチトーナメント!

 

はい、織斑千春でーす。

時間というのは早く過ぎるもので、気がつけば翌日のタッグマッチトーナメントの日になってたよ!

 

「うん・・・まぁ、頑張るか。」

 

「そうだね・・・千春、大丈夫?」

 

「問題ないよ、簪。」

 

今僕と簪は既にピットに居るんだよねー。

え?一夏?試合?

 

なんのこと?

 

取り敢えず、対戦相手だけ伝えるねー。

相手はなんと・・・

 

「まさか、彼女達に当たるとはね・・・。」

 

「大丈夫、千春なら、問題ない。」

 

「いや、だからって、ほーちゃんはさすがにねぇ・・・。」

 

そう、ラウラ・ボーデヴィッヒ&篠ノ之箒ペアでした。

 

「まぁ、なるようになる、よね?」

 

「私・・・頑張る!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「織斑千春!ここであったが100年目!」

 

「いや、そんな事ないからね?」

 

「箒さん?本気で行かせていただきます!」

 

「確か、簪と言ったな?いいだろう。来い!」

 

イキナリですがアリーナ上で四人が目から火花を弾けさせていた。

っていうか、簪の性格が変わってるよ・・・。

 

『さぁて、イキナリですがアリーナ上では対戦相手同士が火花を散らしております!』

 

・・・僕は初めて実況が五月蝿いと感じた。

と言うより、台詞が被ってた。

 

「・・・はぁ・・・。」

 

盛大にため息をついた僕の機体は珠鋼。

近接最強装備を揃えた最高の逸品として作ったこのIS、ほんとに第三世代なのかなってくらいの実力がある。

 

"主人、無茶はしないでね?"

 

「うん、ありがと。」

 

翡翠からの優しい励ましに、少し心が和らいだ。

 

『では、勝負・・・開始!』

 

ビーーーーッっと言う音と共にラウラが僕に、ほーちゃんが簪に突っ込む。

 

「ふっ!」

 

「んっ!」

 

ラウラのプラズマ手刀に展開した裏蕋で応戦する。

ハッキリ言って簪の様子を伺う暇なんて、無い!

 

「くっ!さっさとやられろ!」

 

「そんな、簡単に、やられる、かっ!」

 

プラズマ手刀と裏蕋の攻防は激しくなってゆく。

 

が、

 

「んっ!?」

 

突然裏蕋がラウラに当たる寸前で止まった。

 

「ハハハっ!流石にAIC(アクティブ・イナーシャル・キャンセラー)の前では無力だな!」

 

ラウラが勝ち誇ったように笑う。

僕はそれを見て・・・

 

「期待はずれだ。」

 

「んなっ!?」

 

()()()()()()()()()()()()

傍から見たら普通に戻したように見える。

だが、やった事は有り得ないことだ。

何故なら、AICを無効化しているからね。

 

「な、なぜAICが効かん!?」

 

ラウラは吠えるが、

 

「そんなもの・・・自分で考えなよ。」

 

僕は新たにブレード、落葉を展開してラウラを切りつける。

 

「ぐっ!?」

 

ラウラは落ちかけるが、なんとか体制を立て直し、再び僕に向かってきたから・・・

 

「はぁ・・・。」

 

裏蕋と落葉を拡張領域へ仕舞い、かわりに深淵刀"影"を出す。

深淵刀の名の通り、真っ黒塗りのその刀は、陽の光を怪しく照らし返していた。

 

「・・・単一仕様能力発動。深淵刀臨海突破大剣形態(アル・ディライト・フレーム・バスター)。」

 

僕が呟くと、深淵刀の形が崩れ、刀身がバラバラになる。

 

「な、なんだ・・・それは・・・!?」

 

宙に浮いた刀身の破片は、徐々に新たな刀身を形作っていく・・・。

 

気が付けば幅25cm、長さ3mの大剣が出来上がっていた。

エネルギーが中央で光り輝き、その周りを刀身の破片(という名の装甲)が覆って大剣の形を模している。

 

「・・・うん、綺麗だ。」

 

光が仄かに溢れ、僕の周りを漂う。

巨剣を振り払い、舞い上がった土埃を斬り裂く。

 

「お・・・おい・・・なんなんだ・・・貴様はッ!?」

 

ラウラが顔を青ざめて後退する。

 

「逃げるの?」

 

「!?」

 

僕の言葉にラウラは止まる。

 

「はぁ・・・つまらない。」

 

僕は瞬時加速を使って急接近する。

巨剣を握ったまま。

 

「く、来るなっ!!」

 

遂に怖気付いたラウラはこっちに向かって銃を打つ。

が、射線がズレているため、当たるものも当たらない。

 

「終わりだよ、ラウラ。」

 

僕は右手の巨剣を真上に振り上げ・・・

 

「う、うわあぁぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」

 

無造作に振り下ろした。

3mの刃は、ラウラの専用機シュヴァルツァ・レーゲンを容易く斬り裂き、絶対防御を作動させてシールドエネルギーを0にさせた。

直後、

 

『ラウラ・ボーデヴィッヒ:シュヴァルツァ・レーゲン、シールドエネルギーエンプティ。』

 

アナウンスが流れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ラウラside

 

また、私は負けるのか・・・

かつて落ちこぼれと言われていたあの日々の様に・・・

これからも、また落ちこぼれと言われ続けるのだろうか・・・

たった一人の男にも勝てない等と・・・

 

そんな時、何処からともなく声が聞こえた。

 

『力を欲するか?』

 

「だ、誰だっ!?」

 

周りを見るが何も見えない。

いつの間にか周りは闇に染まっていた。

 

『力を、欲するか?』

 

二度目の声、今度はハッキリと聞き取ることが出来た。

 

「くっ・・・誰だかは知らないが、力をくれ!」

 

『・・・何故?』

 

「そんなもの・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

織斑千春の打倒にきまっているだろう!」

 

 

『そうか・・・なら、持ってゆけ。』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Schaden niveau ーC

 

Geisteszustand ーUmnachtung.

 

Bedingung ーabwher.

 

Valkyrie Trace system ーboot.

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏side

 

『うぁぁぁぁぁあぁぁぁぁぁあぁああぁあぁああぁあぁっ!』

 

「な、なんだ!?」

 

ピットで出番を待っていた時、突然ラウラが叫んだかと思ったら、あいつのISが黒くなって溶け出した。

 

「どう・・・なってるんだ?」

 

「まさか・・・あれは・・・!?」

 

千冬姉が驚愕の顔であいつの事を見ていた。

 

「千冬姉、あれ知ってんのか!?」

 

「知ってるも何も、アレは開発を禁止された筈では・・・!?」

 

・・・どういう事だ?

 

「・・・アレはVTsystemと言われている物だ。」

 

VTsystem

 

正式名称をヴァルキリートレースシステムと言うソレは、現在開発、搭載、使用が禁止されているもの。

その能力は、初代モンド・グロッソ優勝者、織斑千冬の動きをデータとして登録し、真似をする技。

ただし、使用者は織斑千冬の動きについていけず、殆どの場合肉体がもたない。

 

「そんなものが・・・!?」

 

俺は驚愕に顔を顰めるしかなかった。

 

「・・・許せねぇ・・・。」

 

「織斑弟・・・。」

 

俺は握り拳を固くして、ラウラを包んだヤツを睨めつける。

形はどうあれ、ヤツが持っているのは雪片弐型と同じ形のそれ。

色は黒いが、ヤツは千冬姉の専用機だった暮桜のそれ。

 

「・・・くそっ・・・。」

 

俺の呟きは静寂になってしまったピットに酷く響いていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

千春side

 

「うぐ・・・うあぁぁぁあぁぁぁああぁぁあぁあぁあぁあぁぁあぁぁああぁっ!!」

 

「くっ!?」

 

ラウラが突如発狂したかと思ったら、ラウラのISがドロっと溶けた。

 

「こんな時に・・・VTsystemか・・・ッ!!」

 

僕は黒くなったISを見て忌々しげに呟く。

黒くなったISは暮桜の形を取り、僕に向かってくる。

 

「っ!?」

 

黒い暮桜は手に持った雪片を僕に向かって切りつける。

僕は未だ大剣の形をとっている深淵刀で迎え撃つが・・・

 

「うぐっ!?」

 

弾き飛ばされた。

 

「くっ・・・経験が違う、か。」

 

僕は一旦深淵刀を元に戻し、バススロットへ。

そして、管制室へ通信を入れる

 

「千冬お姉ちゃん、聞こえる?」

 

『!?・・・織斑先生と呼べ。』

 

「そんなこと言ってる場合じゃないってことぐらいわかってるんでしょ?」

 

僕は黒い暮桜を適当に受け流しながら通信する。

・・・といっても、受け流すので手一杯なんだけど・・・。

 

「とにかく、蒼白鉱使うから宜しく。」

 

『はぁ・・・わかった。やり過ぎるなよ?』

 

「ヤー。」

 

通信を切り、僕は黒星龍を纏う。

さらに、

 

「来て、蒼白鉱!」

 

影の中から機巧魔神、蒼白鉱を呼び出す。

 

【闇より冥き煉獄より出でし、其は、科学の力が産みし蔭!】

 

蒼白鉱の右手が唸り、巨大な重力球が生まれ、

 

【闇より深き絶望より射ゆし、其は、科学の罪に嘆く牙!】

 

黒星龍が単一仕様超過能力、機巧化少女ノ豪魔弓を使用する。

 

異変を察知したのか、黒い暮桜がこっちに突進をかましてくるが・・・

重力球が放たれる方が早かった。

暮桜は重力球をモロに喰らい、動けなくなったところで・・・

 

「・・・穿て!」

 

黒星龍の魔力弾が、ヤツを貫く。

 

『っ!?千春!?』

 

千冬お姉ちゃんが何か言ってるけどお構い無しに僕は砕かれたISに近づく。

 

魔力弾に穿たれた胸部は半壊し、中が見え始めていた。

 

「蒼白鉱!」

 

僕は蒼白鉱の刀で胸部装甲を切り飛ばす。

 

そこで漸く動かなくなった黒い暮桜を尻目に、中の()()()()()()()()()()()

 

『ぶ、無事なのか!?』

 

「うん、大丈夫だよ。」

 

僕はラウラを背負いピットに向かう。

・・・やっぱり一人でやるのは難しいね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何だか私達、空気だったね。」

 

「・・・その様だな。」

 

簪とほーちゃんはこの騒動の後、かなり親しくなったみたい。

 




はい、鎌寺正一です。
眠いです。そして、遅くなって申し訳ありません。
なかなか30000突破記念が上手く書けずにこんな感じに・・・

と、とにかく、今回の『先帝教室』参りましょう!

今日のゲストは一夏君です!

一夏「よろしくな!」

千春「ん、愚弟よ、ここにいたのか。」

一夏「オイ、開始早々愚弟とか言うなや!」

もう千春が喧嘩腰なんだけど・・・

一夏「にしても、千春のあのロボットって、なんなんだ?」

千春「あれは蒼白鉱(ミスリル)っていってね、機巧魔神(アスラマキーナ)なんだよ。」

一夏「アスラマキーナって、なんだ?」

それは少し前の話参照で。

一夏「おうっふ・・・。」

取り敢えず今回はこの辺で。

作者は限界のようです。
では、また次回!
















一夏「なんで俺だけこんな出番すくねぇんだよ!?」

千春「出させてもらえたんだからわがまま言わない。」

一夏「悪いのは俺なのか!?」
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