黒き小さな男の娘は仲間と共に空を飛ぶ 作:鎌寺正一@D-Alderz/神咲ハルカ
鎌寺正一です。
ちょっとバイトで疲れが溜まってしまい・・・体調崩しました(苦笑)
ご迷惑をおかけして申し訳ございません。
ですが、更新ペースは変わらないと思います。
最近筆乗りが悪いので・・・相変わらず駄作者ですが、これからもよろしくお願い致します。
沈むーーー
ーー暗闇の様な深海にーー
水底のー奥深くまでーー
ー沈んでゆくーー
深海の冷たい水が、僕を蝕んでいく・・・・・・
音が聞こえなくなってゆく・・・
(もう、僕も終わりなのか・・・)
ゆっくりと沈んでいく体はピクリとも動かせない。
失血が酷いのだろう。
(それでも・・・最後には・・・あいつを・・・)
直後、禍々しい黒い気が僕を包み込んだ。
ドス黒い負の感情が僕をさらに蝕んでいく。
(アイツは・・・アイツダケハ・・・)
おかしくなっていく思考のなか、最後に聞こえたのは・・・
『千春くん!?』
あの馬鹿神の慌てたような声だった。
一夏side
俺は千春兄を落とした福音に、我を忘れて突っ込んでいたんだ。
「千春兄を返せぇぇぇっ!」
俺の想いに応えるように白式が二次移行し、眩く発光する。
『馬鹿者!無闇に前に出るな!』
「くっ・・・」
箒の声で我に返った俺は、改めて奴の特徴を見る。
シルバーの機体に赤と黒の大槍・・・大体2m半と言った所だろう。
爆撃槍とでもゆうべきあの槍の真髄は、簪曰く『ゼロ距離爆破を可能とする片手用長槍』だそうだ。
俺は右手の雪片弐型を見やる。
いままであまり使う機会がなかったけど・・・
「・・・今ここに顕現しろ!
俺の足元の影が不自然に揺らめき、そして黒よりも黒く染まる・・・影が大きくなり、そこから闇が吹き上がる。
【闇より
影から現れたのは、いつしか見た千春兄の使った蒼白鉱に似た、金色の・・・・・・
『機巧・・・魔神・・・!?』
機巧魔神、釛。
これが俺の隠し玉。
千春兄や千冬姉も知らない。
【ーー其は、科学が照らす日輪の
黄金に輝く機巧魔神。
一振りの山吹色の刀を水平線に振り払うと、
ズガァン!
次元ごと20mほど空間が消滅した。
それでもヤツはその攻撃を回避する。
なんなんだ・・・アイツは!?
『Laa---------!』
途端、福音が全包囲攻撃を始めた。
「ちっ!」
俺は咄嗟に釛の能力で空間転移する。
『これでも喰らいなさい!』
セシリアが偏向射撃を使って湾曲したビームを発射するも、それすらヒラリヒラリと躱す福音。
おかしいだろ!?どうしてここまで高性能な動きが出来る!?
『ま、まさか・・・』
鈴が何かに気がついたかのように叫ぶ。
『あの福音、搭乗者を無視して暴走するように設定されてるんじゃないの!?』
と、搭乗者を無視して・・・!?だったら・・・!?
「お、おい、それって・・・!」
もしそれが本当なら・・・!
『えぇ、福音の搭乗者は・・・急いで助け出さないと死ぬわよ!』
うそだろ・・・
その時だった・・・
ザバァァァァン!
真っ黒な何かが水面から勢いよく飛び上がり、福音をぶん殴った。
「な、なん、だ・・・!?」
『グルァァァアアアアアァァァアアアァァッ!』
黒い塊が叫ぶと、とてもこの世のものとは思えないような声と、歯車のかち合うような音が同時に聞こえた。
同時に、その黒い塊からおぞましい量の闇が吹き上がる。
『Laaa-------!』
銀と黒がぶつかる。
『キャァ!』
「うぉっ!?」
凄まじい衝撃波が周囲に撒き散らされた。
波は荒れ、島は裂け、雲は吹き飛ぶ。
どちらの機体も、まるで人間業じゃねぇ・・・
『グルァァ!』
すると黒い塊は右腕に、俺が見た事のある槍を取り出した。
「っ・・・カシウスの・・・槍・・・っ!」
千春兄が持っていた、刃のついている槍、カシウスの槍。
青いフォルムが特徴的なその槍を俺が見間違えるはずがない!
じゃあ・・・あの黒い塊は・・・千春兄!?
『Laaaaaa---------!』
『グルァァァァアアアアアァァアァァッッ!』
福音の爆発槍と千春兄のカシウスの槍がぶつかる。
「うわぁぁぁ!?」
青い稲妻が迸り、先程とは比べ物にならないほどの衝撃波が俺達を襲う。
それでも福音と千春兄は対峙し合う。
福音は2本目の爆発槍を取り出し、千春兄は真っ黒塗りの謎の刀を取り出した。
そして・・・
『Laaaaaaaaaaaa--------!』
『グルァァアアァアァアッ!』
千春兄の一刀一槍と、福音の二槍が激突する・・・周りの被害などお構い無しに。
『いちか!一旦撤退しよう!このままじゃあたし達が殺られるわ!』
鈴からの通信に、俺は撤退を決意した。
このままじゃ・・・俺や鈴、簪やラウラ達の命が危ない!
俺等はぶつかり合う二つの影を置いて、撤退するしかなかった・・・・・・。
待っていてくれ、千春兄・・・絶対助けるからな!