ヴァン・・・ボンゴレファミリー二代目ボス(ボンゴレ・セコーンド)
ギフト・・・憤怒の炎
ボンゴレリング
ボンゴレ匣(レオネ・ディ・チェリー)×3
(短剣)×2
全反撃(フルカウンター)
獄炎(ヘルブレイズ)
※いろいろと後書きに触れてほしくないところを書いたので温かい目で見守って下さい。
箱庭来る!
「ボス、ここ最近トマゾファミリーの2代目と本気の殺し合いをしてから特に目立った敵がいませんね。これからどうします?」
「今それを考えている途中だから下がれ!」
セコーンドにそう言われて下がる嵐の守護者だった。
嵐の守護者が下がってすぐに手紙が空から降ってきた。
「『悩み多し異才を持つ少年少女に告げる。その才能《ギフト》を試すことを望むのならば、己の家族を、友人を、財産を、世界の全てを捨て、我らの"箱庭"に来られたし』?」
「ふ、面白そうだ!」
そうセコーンドが言い終わると同時にセコーンドは消えた。
セコーンドのほかにも三人いて高度一万メートル以上の所からダイブ中でセコーンドだけがこの状況を楽しんでいた。
セコーンドを含んだ四人全員が湖に落ちていく。
「し、信じられないわ!まさか問答無用で引きずり込んだ挙句落とされるなんて!」
「右に同じだクソッタレ。まだ石の中に召喚された方がましだぜ」
「お前も俺と一緒で少し変ってるな!」
「あなたたち、ずいぶん身勝手ね」
「ちょっとそこの二人聞いてる?私は久遠飛鳥よ、以後よろしく」
「それで、そこの猫を抱きかかえている貴方は?」
「……春日部耀。以下同文」
「それで野蛮で凶暴そうなそこの貴方は?」
「高圧的な自己紹介をありがとよ。見たまんま野蛮で凶暴な逆廻十六夜です。粗野で凶悪で快楽主義と三拍子そろった駄目人間なので、用法と用量を守った上で適切な態度で接してくれお嬢様」
「そう。取扱説明書をくれたら考えてあげるわ、十六夜君」
「ハハ、マジかよ。今度作っとくから覚悟しとけ、お嬢様」
思いがけない飛鳥の対応に十六夜は心からケラケラ笑っている。
「それであなたたち二人は?」
「俺はヴァン【ボンゴレⅡ世(セコーンド)】だ」
女子、二人の第一印象は最悪だった。
十六夜はこいつと戦ったらおもしろそうだという事だった。
「そこに隠れているやつそろそろ出てこいよ。
ここにいる四人全員気づいているんだからおとなしく出てきた方が身のためだぞ!」
ヴァンが殺気を少し含めながら言い放った。
ヴァンにはジョットほどではないけど”ブラッドオブボンゴレ”、見透かす力、またの名を超直感があるから気付いて当然だかほかの三人は意外そうにしている。
「へぇ、以外ねあなたも気づいていたんだ」
「俺も当然ながら気づいていたぜ。そこの猫を抱きかかえているお前も気づいていたんだろ」
「風上に立たれたら嫌でもわかる」
いろいろとみんなが喋っているとウサミミをつけている女性がおずおずと出てくる。
「や、やだなあ、そんな怖い顔で見られると黒ウサギ死んじゃいますよ」
「なにあれ?」
「コスプレ?」
飛鳥と耀は黒ウサギのウサミミはコスプレだと思ったようだが、それも当然の反応であろう。
「違います、黒ウサギはコスプレなどでは――!?」
「えい」
「フギャ!」
耀が興味本位で黒ウサギのウサミミを力いっぱい引っ張る。
「ちょ、ちょっとお待ちを!触るまでなら黙って受け入れますが、初対面で遠慮無用に黒ウサギの素敵耳を引き抜きに掛かるとは、どういう了見ですか⁉︎」
「好奇心の為せる業」
「自由にも程があります!」
「へぇ?このウサ耳って本物なのか?」
「じゃあ私も」
「ちょ、ちょっと待ーーーー!」
黒ウサギは十六夜、飛鳥、耀、三人の問題児たちの行動に言葉にならないような悲鳴を上げながらヴァンに目で助けを求めようとしたがヴァンは興味がないという感じだったから黒ウサギは将来のことを思いやる。
「――あ、あり得ないのですよ、学級崩壊とはきっとこのような状況を言うに間違いないのデス」
「ようこそ、"箱庭の世界"へ! 我々は貴方がたにギフトを与えられた者達だけが参加できる『ギフトゲーム』への参加資格をプレゼントさせていただこうかと思いまして、この世界にご招待いたしました!」
「ギフトゲームってなんだ!?」
セコーンドが珍しく口を開いた。
「その前に皆様は既にお気づきかもしれませんが、貴方がたは皆、普通の人間ではありません!皆様の持つその特異な力は様々な修羅神仏から、悪魔から、精霊から、星から与えられた恩恵でございます。『ギフトゲーム』はその恩恵を駆使して、あるいは賭けて競いあうゲームのこと。この箱庭の世界はその為のステージとして造られたものなのですよ!」
「恩恵――つまり自分の力を賭けなければいけないの?」
飛鳥が黒ウサギに質問した。
当然のことながらヴァンも気になっていた。
「そうとは限りません。ゲームのチップは様々です。ギフト、金品、土地、利権、名誉、人間。賭けるチップの価値が高ければ高いほど、得られる賞品の価値も高くなるというものです。ですが当然、賞品を手に入れるためには"主催者(ホスト)"の提示した条件をクリアし、ゲームに勝利しなければなりません」
ヴァンが主催者(ホスト)ってなんだ!?と聞こうとしたら耀が質問した。
「……"主権者(ホスト)"って何?」
「様々ですね。暇を持て余した修羅神仏から、商店街のご主人まで。それに合わせてゲームのレベルも、命懸けの凶悪、難解なものから福引き的なものまで、多種多様に揃っているのでございますよ!」
「皆様は召喚されたばかりですので場所をここから変えてそこでゆっくり続きを話しましょう」
「黒ウサギ、お前何か隠しているだろ!?」
ヴァンが黒ウサギに殺気を含んだ言葉で聞いた。
誰が見ても、黒ウサギは少しあせっているようだ。
「はい。この世界にはコミュニティというものが存在します。この世界の住人は必ずどこかのコミュニティに所属しなければなりません。いえ、所属しなければ生きていくことさえ困難と言っても過言ではないのです!私たちのコミュニティは東区画でも最大手のコミュニティだったのですが、3年前にギフトゲームで敗北したことでコミュニティを存続させるのに必要な人もコミュニティの名も旗も奪われ"ノーネーム"となってしまったのです。ですから皆様にお力添えをと思っていたのですが……」
「俺も弱い組織を一から立て直す手伝いをしてやるよ」
「わたしもいいよ」
「わたしはこの世界に友達を作りに来ただけだから……」
飛鳥が耀の友達第一号に立候補しているときに十六夜はまったく別のことを考えていた。
「おい黒ウサギ、この世界は面白いか?面白いなら入ってやる」
「Yes!『ギフトゲーム』は人を超えたものたちだけが参加できる神魔の遊戯。箱庭の世界は外界より格段に面白いと、黒ウサギは保証いたします♪」
黒ウサギはかなりうれいそうに答えた。
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「ジン坊っちゃんーーー!新しい人達を連れてきました!」
黒ウサギがかなり嬉しそうに帰ってきたのを見てジンは内心ほっとした。
「お帰り、黒ウサギ。そちらの女性二人が?」
「そうです。こちらの御五人様がってえ?」
後ろを振り向くとヴァンに十六夜がいなかった。
「………え?……あれ?確か、もう二人居ませんでしたっけ?ちょっと目付きが悪くて、口が悪くて、全身から゛俺、問題児!!″という殿方と俺、最強!!という感じの殿方が」
「ああ、十六夜君とヴァン君のこと?十六夜君なら『ちょっと世界の果てを見てくるぜ!』とか言って駆け出して行ったわ、あっちのほうに。」
飛鳥が指をさした方は強力なギフトを持つ幻獣がたくさんいるところだった。
黒ウサギは呆然としているが飛鳥と耀を問いただした。
「どうして止めてくれなかったのですか!!」
「『止めてくれるなよ』と言われたもの。」
「じゃあ、どうして黒ウサギに教えてくれなかったのですか!!」
「『黒ウサギには言うなよ』って言われたから。」
「嘘です!絶対嘘です!実は面倒だっただけでしょうお二人様!」
「「うん。」」
黒ウサギは愕然となった。黒ウサギがほかの二人のことを聞こうとしたら飛鳥がヴァン君ならどこに行ったか知らないけどといったからさらに愕然となる黒ウサギ。
そんなやり取りをしているとジンの顔色が次第に悪くなっていった。
「た、大変です。世界の果てには゛ギフトゲーム″ねため野放しにされている幻獣が。」
「幻獣?」
「は、はい。ギフトを持った獣のことを指す言葉で、特に゛世界の果て″付近には強いギフトを持った幻獣がいます。出くわせば最後、とても人間では太刀打ちできません!」
「あら、それは残念。十六夜君達はもうゲームオーバー?」
「ゲーム参加前にゲームオーバー………斬新?」
「冗談を言っている場合ではありません!」
ジンは飛鳥たちがこのことの重大さが何もわかっていないので怒っていた。
はあ……ジン坊っちゃん、申し訳ありませんが、お二人の案内を任せてもよろしいですか?」
「分かった。黒ウサギはどうする?」
「問題児達を捕まえに参ります。事のついでに―――゛箱庭の貴族″と謳われるこのウサギを馬鹿にしたこと、骨の髄まで後悔させてやります!」
黒ウサギから何やらオーラが出てきたと思ったら黒ウサギの髪の色が桃色っぽい色に変わった。
「一刻ほどでもどります!皆様はそれまでゆっくりと箱庭ライフをご堪能くださいませ!」
黒ウサギは世界の果てのほうに跳んでいった。
黒ウサギの速さに少し驚いている飛鳥と耀だったけどすぐに飛鳥が口を開いた。
「……。箱庭のウサギはあんなに速く跳べるのね。素直に感心するわ。」
「ウサギ達は箱庭の創始者の眷属。力もそうですが、様々なギフトの他に特殊な権限を持ち合わせている貴種です。彼女なら余程の幻獣と出くわさない限り大丈夫だと思うのですが……」
ジンは心配そうに黒ウサギが飛んでいった方を見ていた。
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そのころ十六夜は世界の果てにいて、水神とギフトゲームをしている最中。
ヴァンは十六夜とは全く別の場所である溶岩地帯にいて、炎神とギフトゲームをしている最中。
十六夜side
『まだ……まだ試練は終わっていないぞ、小僧共ォ!』
水中から出てきた巨大な蛇が十六夜に対してからリ怒りがしんとうしている様子。
水中から出てきた巨大な蛇は角も生えているから龍にも見えなくない。
「十六夜さん何をしているのですか?速くコミュニティに戻りますよ」
「なんか偉そうに『試練を選べ』とかなんとか、上から目線で素敵なこと言ってくれたからよ。俺を試せるのか試させてもらったのさ。結果は、まぁ残念なヤツだったけどな」
『心意気は買ってやる。それに免じ、この一撃を凌げば貴様の勝利を認めてやる』
「寝言は寝て言え。決闘は勝者が決まって終わるんじゃない。敗者を決めて終わるんだよ」
十六夜は目の前にいる巨大な蛇にどうやら喧嘩を売ったらしい。
『フン――その戯言が貴様の最期だ!』
巨大な蛇が言い終わると同時に竜巻がどんどん肥大化していき十六夜に襲いかかる。不用意に竜巻に近づいたら身体がバラバラになるくらいの威力がある。
「――――ハッ――――しゃらくせえ!」
十六夜にとっては自分に襲い掛かってきた竜巻はたいしたことがなく拳の一撃で消してしまった。
そのまま十六夜が巨大な蛇の顔に一撃をいれて、十六夜の初めてのギフトゲームは十六夜の完全勝利で終わった。
黒ウサギが気絶している水神のもとに駆け寄って大きな水樹の苗をもらえたと大喜びで十六夜の所に来てヴァンがどこにいるか聞いてみたら溶岩地帯のほうを指で指したら黒ウサギの顔が蒼白になっていく。
※全反撃(フルカウンター)と獄炎(ヘルブレイズ)は七つの大罪のメリオダスの技です。
ボンゴレ・セコーンドは歴代ボンゴレボスの中で唯一武器を使わず素手で戦ったと知っていますが、素手だと十六夜とかぶり、わかりにくいと思ったのでこうしました。
ボンゴレ・セコーンドの時代ではリングに炎をともすどころか匣兵器もないけどそこについては触れないでください。