【完結】魔法少女リリカルなのはA's~紅き英雄の軌跡~   作:秋風

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ま た せ た な

 皆さんお久しぶりです。こんな小説、もう忘れ去られているでしょうが、久しぶりの更新です。とりあえず卒業研究と、研究発表は終わったので、残す所就職活動だけとなりました。もう2月ですけど

 今後、就職活動の合間にちょくちょく更新を入れる予定です(残り3話くらい)

続編も描く予定ですが、それもいつになるか未定です

もしかしたらニートになって、毎日更新するかも!やったね!(オイ

というわけで、残り話も短いとかもう何回も言ってますが、もうすぐ終わります
ちなみに、日常編は今回でおしまいです


23「今とこれから」

 ゼロが地球で過ごす平和な日々は続き、時は緩やかに流れていた。暦は4月。季節は春へと移っていた。そんな季節に、八神家には小さな変化があった。

 

「えへへ…どや? 似合う?」

 

「うふふ、入学式は明日なのに楽しそうね」

 

はやては現在、なのはたちの通う学校である聖祥大学付属小学校の制服を着ている。とはいっても、時刻は夜9時を過ぎており、何も今日行くわけではない。学校は明日からが新学期、リハビリによってはやての足が回復したということで、学校に通う許可が石田先生から下りたのだ。そして、皆と同じ学校に通いたいというはやての願いから、はやては編入する形で聖祥大学に行くことになった。現在、はやては杖をついて歩いている状態なので、一人ではまだ完璧に歩けない。しかし、夏が終わるまでには一人で歩けるようになるということらしい。

 

「主、よくお似合いです」

 

「リインフォースもありがとう…明日はもうばっちりや」

 

「そろそろ時間も遅い…風呂に入ってもう寝ろ。それだけ気合いを入れておいて、寝坊した、なんて笑えないだろう」

 

 と、バスターの手入れをしながら言うゼロ。確かに、と頷きながらはやてとシャマル、ヴィータは風呂へと向かって行った。

 

「そういえばゼロ、明日のことは忘れてはいないだろう?」

 

「はやての復学、そして進学を祝うパーティだったな、リンディ・ハラオウンたちからそんな話を聞いているが…」

 

 シグナムの問いに頷き、ゼロはメンテナンスを終えたバスターをしまい込む。そう、何も明日からはやてが学校に行くからゼロたちは暇、というわけではない。明日は翠屋でパーティがあり、朝からその準備が待っている。

 

「シャマルは保護者として同伴、私達は手伝いとリンディ提督に話は通っている」

 

「了解した…なら、俺も休むとしよう」

 

 と、ゼロは立ちあがる。ここ最近、ゼロは早めに自室に戻って休む生活を心がけている。というのも、ゼロが夜遅くまで起きていると、はやてやリインフォース、シグナム達が気を使って起きてしまうのである。いくら人に近い形とはいえ、ゼロはレプリロイドであり本来休むことは必要としていない。そんなゼロも、はやてたちに気苦労を重ねないように休むという形を見せているわけである。

 

「おやすみなさい、ゼロ」

 

「お休みゼロ」

 

「では、また明日な…ゼロ」

 

 リインフォース、シグナム、ザフィーラがそう声をかけると、ゼロは「ああ」と頷き、部屋に戻っていくのだった。

 

 

 

 

 英雄は夢を見た。そこは懐かしく心地よい感覚を得る場所…しかし、同時に寂しさがこみ上げるような、そんな場所。一面は白で彩られているそこに、英雄…ゼロは立っていた。

 

「ここは…どこだ? 懐かしい…だが、この感じは」

 

『ゼロ…』

 

 声が聞こえた。慈愛に満ち、優しさが溢れる声…ゼロは、その声を聞いたことがあった。

 

「この声…」

 

『ゼロ』

 

 もう一度、ゼロを呼ぶ声が聞こえる。ゼロは、ゆっくりとそちらを振り返った。そこにはその白の世界で、その白さえも醜く見えるように心地のよい光を放つ球体の姿。その光の中にあるのは、慈愛の笑みを見せる妖精(エルフ)の姿。

 

「マザー…エルフ」

 

『ゼロ…久しぶりですね』

 

 マザーエルフ、かつてゼロの世界で『妖精戦争』と呼ばれた悲劇を引き起こしたサイバーエルフである。ドクターバイルの呪縛から解放された後にその姿を消していたはずの彼女が、今ゼロの目の前にいた。

 

『無事で何よりです』

 

「…なるほどな、理解できた。マザーエルフ、お前が俺を?」

 

『緊急的な措置に過ぎません。本来なら、地上へ送る予定でした』

 

 マザーエルフは言いながら少しだけ沈んだ顔をする。そう、ゼロも悟った…彼女が何故自分の前に現れたのか。それは、彼女がゼロを大気圏から救い、この世界に連れてきた張本人だということである。

 

「いや、感謝する…マザーエルフ、お前に助けられたな。だが、何故お前がここに?」

 

『…知らせに来たのです』

 

「知らせる?」

 

『……近いうち、貴方に別れが訪れる…その時に得るのは再会と、つかぬ間の休息…』

 

 ソレは、マザーエルフの暗示。ゼロはその言葉に耳を傾ける。

 

『そして再び訪れる戦乱…貴方はきっと、その戦乱に身を投じる。私は、ただ貴方を助けたのではありません…私はある約束を果たしたいがため、貴方を助けた』

 

「……」

 

 それは、ゼロをマザーエルフが利用するために生かしたともとれる意味であった。しかし、ゼロはマザーエルフに対して怒りも、憎しみも見せてはいない。元々、その程度のことで怒るゼロではないが、この時のゼロはマザーエルフのことをまるでわかりきっているかのようだった。

 

「なるほどな」

 

『……怒らないのですか?』

 

「怒ってどうなる。実際命を救われている以上…怒ろうとも怒れない。この先に戦いが待っているのなら、俺は戦う…それが友との、エックスとの約束だ」

 

 ゼロの言葉に、マザーエルフは嬉しそうに笑っていた。その言葉が、よほど心地よく聞こえたのだとわかる。すると、マザーエルフの姿が段々と消えていくのがゼロには見えた。

 

「…! マザーエルフ?」

 

『…また、近いうちに会うことになるでしょう』

 

 そう言って姿を消すマザーエルフ。そしてゼロの意識も、段々と消えていくのであった。

 

 

 

 

「……エックスと同じで、勝手な奴だ」

 

 朝、ゼロはいつの間にか落としていた意識を覚醒させてそう呟いた。エックスといい、マザーエルフといい、なぜ自分の周りには勝手に頼み事だけをして消える奴らがいるのかと疑問に思う。服を着て、ゼロはリビングに立った。ソファーではザフィーラが寝ているが、はやての姿が無い。時刻は6時半…いつもならはやてが朝食を作り始める時刻だった。しかし、そのはやての姿が無い。

 

「…まったく」

 

 あれほど言ったのに、はやては今日を楽しみにしすぎて眠れなかったのだろう。ゼロはエプロンを付けてキッチンに立ち、料理を始める。

 

――近いうちに、別れが来る

 

 夢で逢ったマザーエルフの言葉が少しだけ引っ掛かる。その言葉の意味は、果たしてなんなのか? もしかしたら、自分は近いうちに自分の世界に帰ることになるのではないか? ゼロ自身、そんな予感があった。

 

「はわわ…遅れてもうたぁ…」

 

 そんなことをゼロが考えていると、そこには聖祥大学付属小学校の制服を身に纏い、杖をつきながら下に降りてきたはやての姿があった。

 

「おはようさんゼロ、ごめんなぁ…寝坊してもうた」

 

「…おおかた、今日が楽しみで寝られなかったんだろう」

 

「あ、あはは…その通りや…ごめんな、ゼロ」

 

「構わん…料理は出来ている、席に座っていろ」

 

 そう言いながらゼロは出来上がった料理をテーブルへと並べた。時刻は7時を過ぎた頃、ヴォルケンリッター達も起床し、食事になった。今日の予定ではシャマルが付き添いとして同伴することになるので、この時にはすでにシャマルだけでかける準備を終えての朝食であった。もちろんゼロは食事をできないのでテーブルにつくだけだが、これが八神家の日常である。

 

「ほな、いってきます」

 

「戻るときには連絡しますね」

 

 こうして、はやてとシャマルは家を出て学校へと向かう。それを確認してから、ゼロ達も動き出す。

 

「行くか」

 

「うむ、主に悟られるのも困るからな」

 

 実は、今回のパーティに関してははやてに秘密にしてある。なのはたちがビックリさせてあげたいということもあってである。シャマルが付いているのも、はやてを誘導する係も兼ねているからだ。こうして、ゼロ達は翠屋へ向かうことになった。

 

 

翠屋

 

 

「ゼロ、このテーブルをあっちに運んでくれますか?」

 

「わかった。リインフォース、そちらの椅子を頼む」

 

「はい」

 

ゼロは現在、翠屋ではやてのパーティの準備をしている。もちろん、シグナム達も手伝っているが、ゼロの仕事は力仕事全般。テーブルを運んだり、椅子を並べたりが主。ゼロも料理が出来るが、それも人並み。料理に関しては高町家などに任せている。時刻は5時を過ぎる頃。シャマルやなのはたちが時間稼ぎをしてくれているので、順調に準備が進められていく。料理が並べられ、準備が整えられたころ。翠屋のドアが開かれた。そこにははやてとシャマルを始め、なのは、フェイト、すずか、アリサが入ってくる。それと同時に、一同がクラッカーを鳴らした。

 

『はやてちゃん、復学おめでとうー!』

 

「ほ、ほえ!?」

 

 案の定、出来ごとに驚くはやて。なのはたちもそのリアクションには満足したようで、笑顔である。そしてはやても自分のことを祝ってくれているということで、気恥かしそうにしながらも、やはり笑顔だ。程なくしてパーティが始まり、みんながワイワイと楽しんでいる中、ゼロは静かにその光景を見つめていた。

 

(近いうちに、別れが訪れる)

 

「…別れ、か」

 

 笑顔の中心にいる少女、はやてと、その家族であるヴォルケンリッターとの別れ。これを知った時、はやて達はどう思うだろうか。自分がこの世界からいなくなった時、はやての友達であるなのはやフェイト達もどう思うのか? ゼロがそんなことを考えていると、1人の少女がゼロに近づいていた。

 

「ちょっと、そんなところでなにしてんのよ」

 

 声をかけた少女はアリサ・バニングス。皆が楽しんでいる中、1人だけ外れた場所でゼロが座っているのが気になったのだろう。

 

「アリサ・バニングスか…」

 

「アリサ、でいいわ。で、どうしたのよ。せっかくのパーティなのに浮かない顔して」

 

「いや、少し考え事をしていただけだ」

 

「考え事?」

 

 アリサが首を傾げると、ゼロはパーティを楽しむはやてたちに視線を移した。

 

「お前ももう知っていると思うが、俺は異世界から来た存在だ。いつかは、自分の世界に帰らなければならない。その時、あいつらはどう思うか…と、ふと考えてしまっただけだ」

 

 近いうちの別れ。マザーエルフが予見したこの世界との別れ。それは、きっとゼロにとっていいことのはず。自分を待つ仲間たちが待つ場所へ帰ることができる。自分の名を最後まで呼び続けた少女の所へ、帰ることが出来る。しかし、ゼロの中で何か靄が渦巻いていた。

 

「ようするに、自分が帰った後に見えないはやて達が心配なのね。ま…わかるわ、その気持ち」

 

「何?」

 

 言いながらアリサは小さくため息をついた。ゼロはきっと、自分が何故帰ることに躊躇いを感じているのか理解していない。そんなことを考えたアリサは、実はね…と、言葉を続けた。

 

「あの子たちが魔法、なんてとんでもない物に関わっていたのを知ったのは去年のクリスマスだけど、以前からなのはやフェイトたちが何か危ないことをしてるのは知ってたの」

 

「…」

 

「必死に隠そうとしてたけど、危ないことしているのはすぐにわかったわ。…それを知ってるのに、私は何もできなかった。ただあの子たちが走っていく背中を、見てるだけ」

 

 実を言えば、アリサはなのはたちが自分たちに言えないようなことをやっているのは既に気が付いていた。ただ、魔法などという非科学的なものに関わっていたとは予想もしていなかったが。それでも、なのはは自分たちに何かを必死に隠し、フェイトも同じく必死だったことを理解していた。

 

「ちなみに、このことすっごくイライラしたの。何を隠してるのか、どうして隠すのかわからなかったから。でもきっと、私達に教えてくれないのは、私たちじゃどうにもできないし、知った所で余計に心配をかけると思ったからでしょうね」

 

 我ながら仕方がない、と苦笑しながら、アリサは騒いでいるはやてたちを見た。

 

「私の目が届くことのないどこかで、あの子たちはきっと管理局の仕事を続ける。危ないことも沢山あると思う。そう思うと、今も心配でしょうがないわ。でも…あの子たちが選んだことだし、とやかく言うつもりもないの。ただ、その代わりに決めたことがあるわ」

 

「決めたこと?」

 

「私の力が及ぶ範囲、及ぶ期間で、精一杯…私はあの子たちを信じて支えるの。出来ることが限られてくるかもしれないけど…でも、友達として、みんなを助けたいから」

 

 少し悲しそうに、しかしそれでも真っ直ぐにアリサは言う。その強い目を、ゼロはどこかで見た気がした。

 

「だから、アンタもウダウダ言ってないで、今のこと考えなさい。先のことなんか言っててもしょうがないわ。今、この目の前のことを心配しなさい。アンタ、戦士なんでしょ」

 

「……そうだな」

 

 アリサの言うとおり。なんとも自分らしくない…そうゼロは素直に思った。確かに、今後自分が元の世界に帰った時、はやてたちは目の前にいない。しかし、それはシエルたちにも同じことが言える。シエルたちと離れて早1年が過ぎ、それでも自分はシエルたちの心配などしていない。それは何故か? それは、シエル達レジスタンスを自分が信じているからだ。彼女達がどんな困難に立たされても、きっと皆は困難を乗り越えることが出来る。そう信じている。ならば、はやてたちも信じてやればいい。自分がいなくなっても、きっとあらゆる困難に立ち向かえると。ゼロの役目は、目の前に敵が現れたら叩き斬ること。ゆっくりと流れる平和で、ゼロがしばらく忘れていたことだった。

 

「アリサ」

 

「…? 何?」

 

「ありがとう、少し忘れていたことを思い出せた」

 

「……っ! べ、別にアンタのためじゃないんだから! 勘違いしないでよね!」

 

 てれ隠しに顔を逸らすアリサ。そのゼロの小さな微笑みの不意打ちに、頬が赤くなる。

 

(は、反則よ! 何今の笑顔! ロボットなのにあんな表情できるの!? 普段は無愛想な癖に!)

 

 と、文句を心の声にして叫ぶアリサ。そこでふと、アリサは思いだす。そういえば、彼のことを自分はまったく知らない。なのは達は知っているのに、自分が知らないのは何故か悔しい。自分が平常心であることをゼロに見せかけるためにも、アリサは話題を変えることにした。

 

「そ、そういえばゼロ。あんた、ロボット…なのよね?」

 

「そうだ」

 

「……いい機会だわ。アンタのこと教えなさいよ。なのはたちから魔法のことは聞いたけど、アンタのこと全然聞いてないわ」

 

 いきなりどうした、と思うゼロだが、そんな会話をしているとすずかもいつの間にかこちらへ歩み寄ってきた。

 

「アリサちゃん、ゼロさん、何してるの?」

 

「いい機会だわ、すずかもゼロのこと知りたいでしょ?」

 

「え!? いや、あの、それは…確かに……知りたい、けど」

 

 明らかな動揺を見せるすずかに対して、ニヤニヤと笑うアリサ。自分もほんの数秒前まで似たような状態であったのにこれである。こんなところはやはりまだ子供と言うべきだろう。ゼロは相変わらず頭にクエスチョンマークを付けて首を傾げているが。

 

「聞いた話じゃ、なのはたちには教えたんでしょ? なら、アタシ達にもアンタのこと教えなさいよ」

 

 ここまで強引に言われては、ゼロも避けようがない。ゼロは1つ小さなため息をついてから、二人に自分のことを教えるのだった。

 

 

 

 

翠屋でのパーティを終え、それぞれは帰路へと付いた。はやては疲れたからかゼロの背中で、ヴィータはシグナムの背中で爆睡している。そんな中、不意にシグナムがゼロに声をかけた。

 

「ゼロ」

 

「なんだ」

 

「お前に聞きたいことがある」

 

 シグナムの言葉に、ゼロは一瞬空気が張り詰めたように感じる。シグナムの言葉と共にリインフォースたちもゼロを見ているところを見ると、その聞きたいことはヴォルケンリッター全員がゼロに聞きたいことらしい。

 

「おまえが居た世界、もし見つかったら……どうするつもりだ?」

 

 シグナムの言葉に、アリサとの話を聞いていたのかと考えるゼロ。しかし、嘘を言うつもりもなく、ゼロは素直に答えた。

 

「…もちろん、帰る。果たすべき約束のためにな。俺の無事を知らせなければならない」

 

「その後は?」

 

「エリアゼロの復興と、再生…俺のいた星には、多くの問題が待っている。レジスタンスや集落の人間と共に、今後を考えていくだろう」

 

 ゼロの言葉に、周囲の空気がどんどん重くなっていく。別にゼロが悪い、というわけではないのだが、その偽りのない言葉はヴォルケンリッターに重く突き刺さっていた。

 

「その後……もし問題を解決できたら、貴方は、どうするのですか?」

 

今度はリインフォースが尋ねる。もう戻って来ないのか? 二度と会えないのか? そんな想いが、ゼロへと伝わってくる。

 

「特別、深く考えてはいない。だが、この世界を俺の世界の仲間達にも見せたいと思っている。人間はここまで出来る、そう伝えるために」

 

 その言葉を聞いて、一同は安堵した。ゼロからもう二度と帰ってはこない…そんな言葉を聞くのではと思っていた一同。実を言えば、リインフォースはアリサとゼロの会話を聞いていた。はやてもその会話を聞いており、少し心配していることから、代役としてシグナムが聞いたのである。

 

「どうした?」

 

「いや、何でもない…お前の言葉を聞けて安心しただけだ」

 

「?」

 

 首を傾げるゼロ。そんな様子にシャマルはクスクスと笑う。

 

「エリアゼロの復興作業や問題の解決、はやてちゃん達は手伝うって言うわね」

 

「そうだな。主達ならそう言うだろう」

 

「勿論私達も」

 

 恐らく…いや、必ず、はやてたちはゼロの手伝いをすると言いだすだろう。難しいことかもしれないが、きっとゼロの傍にいたいと願う。それは、はやての従者である自分たちも同じこと。だが、それ以上に、自分達ははやての家族であり、ゼロの家族でもある。だからこそ、伝えたかった…自分達の前からいなくなることを危惧していたゼロに対して、自分達も同じくずっと傍にいたいということを。

 

「だから、その時は遠慮なく我々に声を掛けてくれ」

 

「いいのか?」

 

ゼロが聞くと、リインフォースが微笑みながら頷いた。

 

「私達は家族です、ゼロ。それに、私たちは貴方のおかげで今、こういった日々を送っています。それくらいの恩返しはさせてください」

 

「…そうだな、その時は頼むとしよう」

 

「ああ、まかせてもらう」

 

ゼロはシグナムたちの言葉に喜びを感じ、小さく微笑む。自分の世界にいた頃と同じ、温かさを感じながら、ゼロは帰路へつく。

 

 

 

 

 

……しかし、別れの足音は少しずつ近づいているのだった

 




というわけで、日常編終了
ちょっと駆け足だったかな?とも思いますが、申し訳ありません
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