マクロスF ~アナタノオト~   作:パスカル3190

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前回の投稿で肝心のプロキオンに関する部分が抜けてたので追加しました。(2015/03/14 02:05)


失われた翼 ~失意の帰還~

片翼となったメサイアは飛んでいるのが不思議なくらいで、大気圏に入るとひどく揺れた。ラダーと操縦桿で無理やり飛ばしていた。

〔おいあれを見ろ!〕

〔あ、クォーターが!〕

ミシェルとルカの声につられてクォーターを見る。

「…なっ!」

自分の目を疑った。SMSのマクロスクォーターが被害を受け、艦載機がことごとく破壊されていたのだ。

〔スカル小隊各機、急ぎ帰還するぞ、順次着艦〕

〔〔「了解!」〕〕

ともかく、被害状況を確認しなければ。

 

艦内では、至る所に焼け焦げたような跡があり、負傷者の呻きが響いていた。

「救護班!!こっちにも負傷者いるぞ!!」

「頑張れよ!もうすぐ助かるからな!!頑張れ!!」

衛生科の兵士が慌しく動き回る。止血などの応急手当を急ピッチで進めていた。

「戻ったか…」

帰還した俺たちを出迎えたのは艦長だった。

「艦長!!一体これは…」

オズマ隊長が艦長に詰め寄る。一体何が。そんな思いだった。

「…してやられたよ。敵の狙いは、最初からこちらの戦力を削ぐことだったようだ。艦内に内通者がいたようで、格納庫や武器庫に放火された。幸い武器庫の火災はすぐに鎮火して引火はさけたが、武器としては使い物にならん。それに機体の方は手が回らんで、破壊されてしまった。挙句工作員との戦闘で我らの整備兵やクルーも負傷している。唯一の救いは二次災害で大規模な爆発が起きなかった点だな。…だが、いずれにせよ当分出撃はできないだろう。」

格納庫から覗く武器庫の中は悲惨で、火元は激しく焼かれ、ミサイルや銃弾には消火用の合成粉末が撒き散らされていた。

「そんな、敵はまだ僕達への攻撃を諦めてない可能性も高いのに…」

「せめてメサイアを固定砲台にでもできればよかったんだが、それも難しい…か」

格納庫は重苦しい空気が立ち込めていた。燃料の焼けた臭い。かすかに残る炎の熱。漂う負傷者のうめき。そのすべてが訴えかけてくる。

まだ、戦争は終わって居ないのだと。

「うろたえるな!機体が無いからなんだ?そんなもの、統合軍からかっぱらってくりゃ良い。それが出来ねえなら、銃をとれ。アイランドの中で戦え。今度の敵はゼントラーディーでもヴァジュラでも無い、人間だ。」

隊長の活が飛ぶ。

「相手が人間なら、こっちが負けるはずはねぇんだ。ヴァジュラ戦役を潜り抜けた、俺たちならな」

少しずつ皆の目に光が宿る。負傷したクルーや疲れ切った衛生兵も、隊長の活に聞き入っている。

「男なら、へこたれねぇでしゃんとしろ、いいな!!」

「「「「「「「はい!」」」」」」」

格納庫に、男たちの声が響いた。

 

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