学園都市のどこかの公園で、最終下校時刻が過ぎてとっくに夜になっているなか、1人ベンチで寝ている少年がいた。
「…zzz…はっここはどこだ」
そう俺、坂城玲だ。俺は、しばらくキョロキョロ辺りを見回し、今自分がどこにいるのかを把握した。
(なんで、俺公園にいんだ。というか、あの化け物は、どうなったんだ!)
とりあえず、携帯を掛けて適当な連絡先に電話する。
「……はい月詠ですが?」
「小萌先生〜えっと玲なんだけど?」
「坂城ちゃんですか〜で何の用ですか〜こっちは今焼肉で忙しいのです」
「えっと今日って大きいニュースってやってないですか?」
「え〜そんなニュース聞いていませんよ?もしかして坂城ちゃん事件を起こしたんですか〜」
「いや、そんなことしてないですよ」
どうやら、あの化け物は倒されたようだ。多分御坂が倒したのだろう。でも、どうやってあの距離からあのビームを防いだんだ。というかそもそも、なんで俺は公園にいるんだ?
何にしても気になることばっかだな、まぁ今はあの化け物が倒されてよかった。
「えーと用はそれだけ何で、ありがとうございましたでは、」
「待ってください!」
「えっ何ですか?」
「上条ちゃんにもし会ったら、伝えて欲しいことがあるのです〜」
上条の名前が出た。小萌先生から、上条の名前が出るということは、絶対に面倒な事なのだ。
この前上条を呼んでこいと言われ探していると、スキルアウトに絡まれていてそれに、俺も巻き込まれて散々な目に遭ったのだ。でも、小萌先生の頼みなら受けるしかない。
「えっと何を上条に伝えればいいんですか?」
俺は、そう聞くと小萌先生の声色が少し明るくなった。
「えっと銀髪のシスターちゃんのために早く戻ってきてくださいって言っといてください〜」
「銀髪シスターってインデックスの事ですか?」
「知ってるんですか〜?」
「ええ、ちょっと色々あって」
そうインデックスとは、上条の知り合いの大食いシスターの事だ。
上条が朝っぱらから、俺の部屋に入ってきて「朝飯が食われた頼む坂城、朝飯を上条さんに恵んでくれ」とかいうから、飯を恵もうとしたら、インデックスに飯を全て食べられたのだ。
インデックスは、電波少女のようで魔術が〜とか十万三千冊の魔道書〜とか言っていた。
そんな銀髪美少女シスターの事だ。
「じゃあ、上条に会ったらそう伝えときますんで」
「よろしくなのです〜」
電話を切り、ベンチから立つ。
多分小萌先生は、俺が上条の部屋の隣だから迎えに来るように頼んだのだろう。
だが、俺は公園にいるだったらどうやって行動する。
(そりゃあ寮に帰ってみるしかねぇよな)
寮に帰ろうと公園を出て寮に向かう。
でも、帰る途中におかしい事に気付いた。
なぜ、インデックスが小萌先生の家にいるんだ。上条は、なんでインデックスと関わっているんだ?
寮の火事の一件や銀髪シスター・魔術師そういうワードを組み合わせて俺はある結論にいたった。
(もしかして上条の奴……またなんかの事件に関わってんのか!)
そう思っていたら、向かいの道路にツンツン頭の男子学生が走っていった。
(あいつ…!)
俺は、すぐさま上条を追った。
*****
ここはとある研究所そこで、男は画面に向き合いただひたすらに仕事をしていた。
その男の名前は木原数多。いかにも金髪で顔の左に刺青をしておりいかにも凶悪そうな顔をした男。
今、画面に向き合っているのは、あくまで作業の一端。普通の研究者なら何十年もかかるであろう。計算を彼は、作業としてやっているのだ。そう、彼は木原という者なのだから。
「ったくこんな面倒事をアレイスターの奴は、頼みやがるこれだから、学園都市ってのはめんどくせぇ」
愚痴をこぼしながら、彼は、作業を終えてコップの中にあるブラックコーヒーを飲んだ。
彼は、猟犬部隊《ハウンドドック》としての隊長をやっており、毎日が仕事だ。
このブラックコーヒーは、彼の癒しとしても働いているのだろう。
「隊長、少しお時間よろしいでしょうか?」
部隊服を着た部下が研究室に入り、訪ねる。
「なんだぁつまんねぇ事だったら、お前をぶっ殺すからな」
木原は、コーヒーをすすりながら軽口でこう言った。
だが、この男は殺すと言ったら本当にやる男だ。
木原数多にとって人の命を奪う事は雑草を引っこ抜くようなものなのだ。
「木原幻生様より報告がございます」
そんな言葉を聞いても、臆することなく男は言葉を続けていく。それだけ自分に殺される自信が持っていないのか、殺されてもいいと思っているのか。どちらにしても簡単に命を奪えるこの闇の世界は、狂っているのだろう。
「あの爺から報告ねぇ珍しいじゃねえか、んでその報告は」
「こちらです」
男は、タブレット端末の画面を数多に渡す。
「どれどれ……ッ!」
数多はタブレット端末を見ると、一瞬驚いた顔をするが、すぐに口角を上げ笑っていた。
「あの出来損ないそんなとこにいたのか、今じゃあジャッジメントをしてるってぇハハッまじで、笑えんなぁ。アレイスターの奴もこいつについての情報をくれなかったからな。こりゃあ貴重な情報だぜ」
「どうされますか?」
「ジャッジメントについての情報をこっちに寄越せあと、出来損ないの研究者だった指数に連絡しておけ、あのガキが元の力を取り戻しつつあるってなぁ」
数多はそう言って、タブレットを置き研究室を後にした。狂気的な笑みを浮かべて。
男は、そのタブレットを見た。タブレットの画像には、腕が赤く光っている少年がいた。
*****
上条を追っていると、上条が角を曲がった。俺も、上条の後を追い曲がろうとするとそこで、足が止まった。
いや、止まらせられたのだ。玲はここを曲がることは、どうにも気が進まない。なぜか、怖いのだ。冷や汗を垂らしながら、そのまま立ち尽くした。
(これが、ゲームでこの先嫌な予感がするって奴か。)
軽くジョークみたいな感じで、考えてみたが、結局足は進まない。
それでも、上条がこの先にいるのだ。また、一人で事件を抱え込んでいるのかもしれない。
(だったら、行くしかない!!)
角を曲がり進むとそこには異様とも、言える景色があった。駐車場や信号機普段は、人がよく飛び交う場所の中心に男女2人だけでそれ以外に人がいないのだ。
俺は、自然にその男女2人に目を向けた。そこには、ボロボロになっている上条と日本刀を持ったポニーテールの女性が向かい合っていた。
「上条っ!」
呼びかけるが上条は集中しているようで反応しない。
走って、上条の元に向かおうと走ろうとするが、それを遮るように横から炎の矢が放たれた。
俺は、それをすんでのところで避ける。横を見るとそこには、身長2m位ある頬にバーコードのようなタトゥーをしている。青年がいた。
「おかしいな人払いは、したはずなんだがねぇ」
「てめぇが、魔術師って奴か?」
「そうだね、でも悪いけど君に付き合ってる暇はないんだよ」
上条と神裂が戦っている中。原作にはない戦いが幕を開けていた。
見てくれればわかる通り発見というのは、上条の事を発見。木原が出来損ないを発見。坂城が魔術師を発見。と3つの発見を意味しています。