佐天と連絡先を交換し、近くのコンビニに寄り弁当を買って寮に帰って来た時には、
最終下校時間ギリギリをさしていた。階段を上った時、玲はあの少年と目があった。
「おっ玲かこんな時間に帰ってくるなんて珍しいな。」
「ああ、上条か。……で何でお前玄関の前で立ち尽くしてんの?」
「実は、上条さん苦労してやっとこさの思いで、卵をここまで持って来たのに、その卵をドアの前で落としてしまったのですよ。」
「いやお前にしては、新記録だよすげぇよお前やっと玄関まで卵を運べる様になったんだな。」
「そんなフォロー嬉しくないですよ。」
このツンツン頭の男は上条当麻。俺とは、高校で知り合い寮が隣という事で知り合いになった。自称タダの高校生らしい。
「だったら、うちでなんか作ってくれると助かるのだが。」
料理や家事が上手いのでこうやって頼んで、作らしたりしている。
「えっ本当にいいのか?」
「いや、ならいいけど。」
「いえいえむしろ作らしてください。お願いします」
「じゃあ、頼むわ。」
ドアを開けて、上条を入れる。一応自分の部屋だからしっかりと掃除をして友人などがいつでも入れられるようにしている。
「つーか思ったのですが、玲の部屋って何でこんなにゲームや本が多いの?」
「まぁ俺の趣味だからな。」
俺は、はっきり言ってオタクだ自分でも理解している。だから大概の奨学金は、DVDやゲーム・マンガに費やしている。
「趣味だからなじゃないですよ。上条さんの家計が苦しいのに、お前はこんな漫画を買っていたなんて」
「まぁこれがLevel4の財力だ。」
「羨ましいい!」
「ていうか、早く作ってくれよ。」
いい加減腹が減ってきたので上条に言うと。わかりましたよ。と言い素直に料理を作っているようだ。
「できたぞー上条特製チャーハンだ!」
「おーうまそうだ。」
「ふっ上条さんも上達したものよ。」
「まぁ俺よりは上手いな。」
俺も一応料理などの家事はある程度出来る。昔小萌先生に、家事が出来る人はモテるのですよーと仕込まれたからだ。だから、上条程では、ないが出来るのだ。
「それよりも、聞いてくれよ。上条よ、」
「ん何だ、」
夕食を食べ終わり、皿洗いをしている上条。
「見てくれよ遂に、女の子のアドレスをゲットしたんだよ!!」
携帯をどうだと言わんばかりに見せる。
「何だと、俺なんて……もてたことないってのに玲お前って奴は」
どの口が言うかどの口がと思ったが。自分に、年上の女の人以外の女の人のアドレスをゲットしたんだ。
と喜んでいると、上条がとんでもない一言を言った。
「上条さんは、羨ましいですよ。年上の女の人のアドレスや年下の女の子のアドレスをゲットして。どうすれば、モテるか聞いてみたいですよ。彼女一人出来たことない上条さんに」
このひと言が俺の頭の中がプツンと切れた。
「てめぇ、良くも言えたなそんなことを。」
「えっ玲さん、拳を握りしめたままなんでこっちへ来てるんですか。」
俺はにっこりとした笑みでこう言った。
「取り敢えず殴らせて?」
「なんで、怒ってるんですか玲さん謝るんで許してください。ガッ」
この時、上条は知らなかった。玲が好きだった女の子が上条の事を好きだった事に。
それを玲が知っていたという事を。
「不幸だぁぁぁぁぁ」
この夜ツンツン頭の少年が叫んだ事は寮中の全員が知っていた事を。
ここからは玲が事件に関わる事になるキッカケを書こうと思います。