マギの世界に転生?したようです。   作:フお

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甘いのが書きたかったんですよ。
ただそれだけなんです、ただそれだけだったんですーーーーー!!!!!!

この話は読まなくても読んでもどっちでもいいです。いっそ読まずに時間を有効的に使う方がいいかもしれません。

私自分で書いといてあれですが主人公大好きなので、まぁ、幸せにしたいというかまぁ。
とりあえず、本筋とは関係ありません。

ジャーファルさん好きな方が時間を割いて読んでくれただけでもう私は満足です。以上です。




× ある日のこと。

 

 

「ジャーファルさん」

「何ですか」

 

仕事中のジャーファルさんの背後に立つ。ジャーファルさんは気にせず手を動かし、僕の言葉にも返事をしてくれる。

何気なしにジャーファルさんの頭に顔を近づけくんくんと匂いを嗅いだ。

 

「んなっ?!」

 

シュバッと身を低くし、僕の方へ振り返るジャーファルさん。

思いもよらない行動にさすがに驚いたようだ。

 

「何をして?!」

「ジャーファルさんお風呂入ってないのに匂いとかしないよね」

「……ちょっと!嗅がないでください」

 

僕がまた顔を近づけようとするとジャーファルさんの大きな掌によって阻まれる。

 

「なんですか」

「なんですかじゃないでしょう」

「なんか、こう、いいにおーい!ってなる感じの匂いとかしてくれませんか」

「馬鹿言わないでください。私は香水でも花でもないんですよ」

 

呆れた顔をするジャーファルさんから離れる事もせず、そのまま喋る。

 

「でも、汗の匂いもしないってどういうことですか?実は人じゃないとか」

「なわけないでしょう」

「心臓とか動いてる?」

 

と、机の背に置いていた手を取られジャーファルさんの胸に当てられる。

 

「ほら心臓動いてます」

「え、いや、止まってたらびっくりだけどね……」

 

と僕も呆れ顔で返すと、ジャーファルさんがジッと僕を見てきた。

 

何ですか、と口から溢れるより先に、ジャーファルさんの胸に当てていた手が強く引かれた。

 

「ぬわっ」

 

バランスを崩し、前のめりに、ジャーファルさんをすっぽり被さるようにして倒れ込んでしまう。

首元にジャーファルさんの髪が当たって、とても近い距離に顔がある事がわかった。心臓が早く動く。

 

「な、なにを、」

 

すんすん、と音がした。

びくりと震え反射的に体に力が入り逃げようとしたが、ジャーファルさんが強く手を握ったまま離してくれなかった。

 

すんっ、と、またひとつ。

 

く、首元、っ!!

 

「あ、な、なにを、」

「お返しです」

「や、やめ、」

 

思わず唇が震えた。

 

「うーん、なんだろう、」

「ジャーファルさ、」

「ほんわりしてて」

 

ジャーファルさんは反撃のつもりだったのだろうが今は本気で僕の香りに興味が湧いたようで。

すんすんと嗅がれ、首元がこそばゆく心臓は早く動いたまま治らない。

 

「やめっ、」

「うーん」

 

赤くなっているのが自分でもわかってとても恥ずかしい。

 

「ちょ、」

「ふんわり、甘くていい香りです。石鹸ですかね」

「そ、そうじゃないですか」

 

多分、と言うと。

 

「……うん、本当に、いい香りだ」

 

安心する、とほぼ耳元で囁くように言われピークを迎える。

 

「は、離してください!」

「わっちょっ」

 

無理やり立ち上がろうと急に動いた僕が悪かったんだろうか。

 

ちゅっ、という音がした。

 

首元の感触でそれが何かがわかって指一本どころか、視線すら動かせなくなる。かくんと膝が力を無くし折れてしまう。ジャーファルさんの掴んだ手もするりと解け、そのまま倒れこむようにして背後へ座り込んでしまった。

椅子に座ったままのジャーファルさんの顔は見えなくなる。

 

「……あ、まか」

 

なんとかひねり出したという声がした。

顔を反射的に両手で隠した。口を開こうとするが、震えて声が出せない。

まだ首筋が熱い。

 

「あの、すいません。顔をあげてください」

「い、やです」

 

ひねり出したその声はとても認めたくないものだった、僕のものだなんて。

 

「……アマカ」

 

動く気配がして、ジャーファルさんの手が僕の頭へ触れた。

 

「やめ、」

「かわいい」

「へ、」

 

ジャーファルさんからそんな言葉が出てくる事に驚いて、思わず視線を上げてしまった。

 

目が合う。

 

机の背もたれに右腕をかけ、そこに顔を埋めて僕を見下ろしていた。口元を隠したままのジャーファルさんが、熱っぽい瞳で僕を見つめる。

 

「……かわいい」

 

ポツリと言われた言葉が全身を駆け巡った気がして、頭の中はカッと真っ白に。

優しい瞳をしたジャーファルさんから目が離せない。

 

ぽんぽんと、とても優しく頭を撫でられ、それもまた僕をおかしくする。

 

視線を外せない。

 

どうしよう。何も言葉が出ない。

 

「、?」

 

なんだ?急に視界が歪んだ。

 

だんだんと、

 

視界が……、あれ?ドキドキしすぎて死ぬのか?

 

や、そんな馬鹿な、目の前が暗く………、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ、おはようございますアマカ」

「…………な、」

「どうしました。赤いですよ」

 

夢オチかよッッッッッ!!!

ふざけんな!!

目の前には大量の書類。仕事部屋に居た。

 

「くっ、なんでもないですよッッ」

「そ、そうですか」

 

無駄にドキドキさせやがって!

バンと机に手を叩きつけ立ち上がりジャーファルさんの元へ。

 

「え?!なんです?!」

 

座ったままびっくりした顔のヨレヨレのジャーファルさんの肩を、堂々と前から掴みかかった。顔を近づける。

 

「何をッッ」

「ぬ?!」

 

ジャーファルさんのおでこあたりで一つ息を吸うように嗅ぐと、柔らかい香りがした。

 

「に、匂いがする…、」

「は?」

「ジャーファルさんって匂いするんですか?!」

「何を言ってるんですか貴方は!」

 

目を白黒させつつ、ジャーファルさんが僕の肩を掴み落ち着いてと離れさす。

 

「これは今日女官に洗濯されて、」

 

と側に脱いで置かれたクーフィーヤを見るジャーファルさん。

 

「それでいい匂いなんだ」

「多分匂いが移ったのだと」

「……そのほうがいいですよ」

「はぁ?」

 

なんていうか、と言う。

 

「安心するし、多分、この香りを別の場所で嗅いだら、ジャーファルさんだーって、思います」

「……、」

 

視線をあげて、なんかいい感じに表現できる言葉はと探し、ああ、と思う。

 

「それって特別な感じでいいですよね」

 

そう言い、視線を下げた。目を見開いたままのジャーファルさんと視線が合う。

…停止してるぞ。

 

「………ジャーファルさん大丈夫?」

「そ、うですか」

 

ジャーファルさんが俯いて顔を隠した。

 

「なんですか」

「アマカ、もう寝たらどうですか夜遅いですよ」

「え?そんな時間過ぎてるの」

「ええ」

「でも僕今寝て、」

 

と、勢いよく立ち上がるジャーファルさん。

 

「な、なに、」

「ほら!早く自分の部屋に行ってくださいほら!!」

「わわわ押さないで!」

 

…………。

無理やり部屋から追い出された。

 

……まぁいいか。

部屋でゆっくり寝よう。またジャーファルさんが現れるかもしれない。

 

……。

 

「おやすみ。ジャーファルさん」

 

一言部屋の前で呟いた。

中から一言返事が来て、僕はもうそれで満足した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「…………全く、ずるいですよね、」

 

クーフィーヤを手にとり、顔を埋めた。

 

この香り…。

自身では慣れてしまって気がつきにくいという事か、と思う。

 

アマカが脳内に映る。

 

「はぁ、多分、貴方は気づいてないでしょう…」

 

私がこの香りで思い出されるのは、貴方ですよアマカ。

 

 

 

 

 

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