やはり俺の青春にウルトラマンがいるのはまちがっている 作:ichika
noside
時空城に突入した一行を待ち受けていたのは、生み出された闇の具現化だった。
『カオスウルトラマン!』
『カオスウルトラマンカラミティ!』
それは、嘗て別宇宙にて猛威を振るったカオスヘッダーと呼ばれる、生物に取り付き狂暴化させる光のウイルスが、コスモスのデータを下に作り上げた、偽りの巨人である。
特に厄介なのが、カオスウルトラマンカラミティである。
これは、コスモスのほぼすべてのデータ、エクリプスの力を下に作り上げた存在であり、その力はコスモスに匹敵するほどである。
『コスモスが模されてるってことは・・・。』
『あーし等を御指名ってわけね、上等!』
それを受け、隼人が変身するコスモスと、優美子が変身するジャスティスは自分達が戦う相手が出てきたと言わんばかりに、一行の隊列から離れ、前に踏み出す。
『ここは俺達に任せてくれ!自分の闇は、自分で倒して見せる!』
自分が戦うと、隼人は力強く宣言する。
これまでの弱い自分とサヨナラするために、ここで闇の化身を打ち倒すと。
『隼人だけじゃ心配だし、あーしも売られた喧嘩は買う主義だかんね。』
優美子は戦い慣れない隼人をカバーすると言いつつ、自分がに売られた喧嘩は真っ向から買ってやると意気込む。
彼女の気質からして、闇に墜ちた事がない、とは言い切れないが少なくとも負けていない彼女の闇として具現化されたという事に、かなり苛立っているのは事実ではあるだろう。
まぁ、如何にも指名されている様なやり口なのだから、受けて立たないのもどうかという話ではあるのだが・・・。
『優美子さん、また後で!』
『ん・・・、美味しいケーキ屋、行くかんね。』
お互いにイイ仲である大志の言葉に、優美子は努めて普段と変わらない調子で返す。
必ず勝つ、だから、敢えて今生の別れの様な遣り取りはしない。
生きて、明日を迎えるために。
意気込む優美子と隼人の背後で、八幡達が再び上の階層を目指して飛び上がる。
それと同時に、二体のカオスウルトラマン達は構えを取り、二人に向かってくる。
『隼人!』
『あぁ!!』
それを受け、コスモスとジャスティスは臨戦態勢を取り、コスモスがカオスウルトラマンを、ジャスティスがカオスウルトラマンカラミティを受け持つ形で戦闘に突入する。
4者入り乱れる形で動き回り、相手を打倒すべく拳や蹴りが繰り出される。
元より鍛えられている優美子のジャスティスは、スタンダードモードのままでカオスウルトラマンカラミティの拳を受け止め、捌きながらも自身も蹴りや殴打を繰り出し対抗する。
対して、力を借りている状態かつ、戦闘経験が皆無と呼んでもいい隼人は、繰り出されるカオスウルトラマンの攻撃を、サッカーやこれまでの身の振り方で磨かれた咄嗟の判断と、セミオートで動くコスモスの身体を駆使して、何とか拮抗状態に持ち込んでいた。
何とか戦いとして成立している状態ではある。
だがそれでも、彼等は退く事無く戦い続ける。
勝つために、護るために、そして、自分自身を超えるためにも・・・。
sideout
noside
第一の階層を抜け、次の階層へと足を踏み入れた彼らを、ここでも闇が待ち構えていた。
『ダークメフィスト!!』
禍々しい悪魔の様な、それでいてどこか骸を思わせるボディを持った巨人、ダークメフィスト。
それは八幡達を威嚇するように咆え、今にも飛び掛からんとしていた。
『そろそろ、お姉さんの出番って訳だね!』
その闇が、ネクサスの宿敵であると解った陽乃が、ここは自分に任せろと前に出る。
ここで戦うのは自分の番だと、八幡達に先に行かせるためにも。
そして、コートニー達のためにも。
『絆、繋いで見せるから!』
『はい!』
陽乃の言葉に応じ、八幡達は再び上を目指して飛ぶ。
彼等を先に進めるために、ネクサスは単騎で闇へと向かっていく。
それに応じ、ダークメフィストもまた右腕のクローを展開してネクサスへと飛び掛かる。
迎え撃つネクサスも飛び掛かり、拳とクローを交錯させる。
どちらとも、相手を掠める程度の当たりであり、殆ど動じる事無くすれ違い着地した。
だが、それで戦いが終わる訳もない。
両者全くの同時に振り返り、再び一撃を与えんと相手に向かていく。
繰り出されるネクサスの拳を半身になって避け、上体を起こしながらも右腕のクローで薙ぐ。
むざむざやられる筈も無く、メフィストの一撃を、前方に飛び込む様に転がる事で回避しつつ、アクロバティックな後ろ蹴りをその背に叩き込む。
よろけた隙に体勢を整え、すぐさま跳躍し距離を詰める。
何とか振り向いたメフィストの胸部に、ネクサスの右の拳が突き刺さり、メフィストの巨躯を大きく吹き飛ばした。
『戦う!皆のために、私自身のために!!』
決然たる意志を籠め、陽乃は構えを取る。
何も出来なかった自分を、妹と分かり合えず狂わせた過去を、その全てを超えるために。
sideout
noside
『マックスダーク!』
『ゼノンダーク!』
次なる階層に到達した彼らを出迎えたのは、闇に染まったマックスとゼノンの姿だった。
光を闇に反転させた姿らしく、黒い身体に血の様に赤いラインの走る姿だった。
光は闇に溶け、消え去る運命なのだと、エタルガーはそう考えている様だった。
『これを出してきたって事は・・・。』
『私たちが相手する番、ってね!』
その姿から、ゼノンに変身する翔と、マックスの姿と力を借りた姫菜が、自分達の番だと察し前に一歩踏み出す。
そこに脅えや恐れはない。
ただ真っすぐに、自分の役割を認識し、やり遂げてみせるという気概だけがあった。
『比企谷君達は先に進んで、ここは私と翔君で抑えるから。』
『姫菜さん一人残して行ける程甘くねーべ、二人で乗り切って追い付くかんなー!』
修学旅行での一件以来、お互い改めて向かい合った結果、それなりのイイ仲となったのだろう、互いの呼び方が変わり、纏う雰囲気もどこか柔らかいものがあった。
だが、今の状況はそれに言及している場合ではない。
彼等の決意に、八幡は静かに頷いて仲間と共にエタルガーの下へと飛ぶ。
自分達が倒すべきはエタルガーのみ、任せられる友への信頼を胸に、真っすぐ飛ぶだけだった。
『さーて、俺達もいくべ!』
『うん!宗吾さんの力をお借りしたし、負けられない!!』
二人揃って構えを取り、臨戦態勢を整える。
戦闘の意志アリと見做したか、マックスダークとゼノンダークが彼等に向かって猛然と突っ込んでくる。
それを受け、二人も全くの同時に駆け出し、互いの敵と激突する。
拳で、蹴りで、持てる力の全てを以てぶつかり合う。
望む未来のために、進むべき道を切り開くために。
彼等は戦う。
影を、そこに潜む闇を、光で照らして晴らす様に・・・。
sideout
noside
時空城、中層を抜け、上層に差し掛かった八幡達一行に、闇の光弾がいくつも襲い掛かる。
明確な攻撃の意志を感じ取り、彼等は地に降り立つ。
一体何が待ち構えているかと身構える彼等の前に、その漆黒は姿を現した。
闇に溶けるかの如く黒く輝く鎧を身に纏い、漆黒のマントを揺蕩わせた、闇の皇帝の姿がそこにはあった。
『エンペラ星人!!』
光の化身であるウルトラマンとは真逆、闇に生まれ闇に君臨する皇帝、エンペラ星人。
その力は凄まじく、念動力だけで相手の動きを完全に制止し、その上で相手を抹殺してしまえるほどの力を持っている。
だが、一番の脅威は念動力ではない。
闇を波動として撃ち出す究極の光線、レゾリューム光線は光を消滅させる効果があり、光を主構成とする生物であるウルトラマンにとっては正に天敵と呼べるものである。
光キラーとも呼べる技ではあるが、純粋な破壊光線としての威力ももちろん高く、エンペラ星人の脅威を一層増す要因ともなっている。
尤も、純粋な光にとっては即死レベルの光線であっても、そこに不純物が混ざると効果を発揮しきれない点もあるが、エンペラ星人の強大な力の前には、そのデメリットすらも霞むものであるには違いない。
『なんスか・・・!?あんな敵見たことんスすけど・・・!!』
『偽物とはいっても・・・、この寒気は本物、ってこと・・・!』
その禍々しいまでの圧を一番感じ取ったのは、ヒカリに変身する大志と、メビウスの身体を借りた南だった。
彼等が知る由もないことだが、リーカのメビウスと、スパークドールズにされる前のヒカリは、エンペラ星人とやり合った過去があった。
結果としては辛勝という形で勝利を収めたものの、多大なる痛手を負ったことには違いなく、そのトラウマを基に、エタルガーはエンペラ星人のダミーを呼び出したのだろう。
尤も、何も知らない大志と南からしてみれば、とばっちりも良いところなのだが、それは割愛さて貰うとしよう。
『エンペラ星人か・・・、やべぇ相手だな・・・、ここは俺が・・・!』
一夏達と行動を共にしていたゼロも、その脅威を理解しているのだろう、自分が戦わねばと前に出る。
実力と経験の総合地が最も高い者が相手をしなければならないと思わせるほどの相手であると、その行動が物語っていた。
『皆さんは行ってください、俺と南先輩でここを受け持つッス。』
だが、それを察していながらも、大志がゼロを制する。
『まだ上にこれより強い相手がいるかもしれない、なら、ちょっと位の無茶、してみせるよ。』
ホントは怖いだろうが、それでも逃げていられないと言わんばかりに、南は頼もしく頷いていた。
自分は戦うためにここに来た、今まで仲間や友が次々と生み出された闇と戦い、道を作ってきた。
今度は自分達がそれを為すと、彼等は決めていたのだ。
『っ・・・!だがよ・・・!』
『分かった、南さんも大志君も、気を付けて。』
何か言おうとするゼロを引き留め、ティガの力を借りる大和が強く頷き、恋人と後輩の無事を祈る。
心が命じた事は誰にも覆せない。
暗にそう言っているのだろう。
『大志、気を付けて。』
『姉ちゃんも。』
川崎姉弟も互いに短く言葉を交わし、互いのすべき事を為すために進む。
『行きましょう、先輩!』
『うん!行くよ!』
大志の声に応じ、南もまたエンペラ星人に向かっていく。
メビュームブレード、ナイトブレードをそれぞれ展開し、左右から挟撃する形で攻め込む。
真正面から突っ込んでも勝機は薄い、ならば変則的な攻撃を仕掛けて勝率を上げる算段なのだろう。
だが、そんなくだらない攻撃など避けるまでもないと、エンペラ星人は両の手を掲げ、掌底であっさりとその切っ先を受け止めてしまう。
『嘘・・・!?』
如何に力を籠めても、それ以上刃を推し進める事は叶わず、むしろその逆、今にも弾かれんばかりに軋みを上げる。
ならばと、ヒカリがその状態から下半身の力だけで左のローキックを叩き込もうと動く。
だが、エンペラ星人は見事な体捌きと力点をずらすテクニックで、メビウスとヒカリの体勢を崩す。
『うわっ・・・!?』
驚愕に呻くのも束の間、体勢を崩した二人の腹に、闇の波動を纏わせたエンペラ星人の掌底が撃ち込まれる。
『がっ・・・!?』
『くぅっ・・・!?』
あまりの衝撃に、人間の時の姿であったならば胃液でも吐いていたかも知れないと、大志と南は何処かで思っていたかもしれない。
その衝撃そのままに、メビウスとヒカリは大きく吹き飛ばされ、錐揉み状態のまま受け身を取る事すら儘ならずに地に叩き付けられる。
『うぅっ・・・!なんて力・・・!!』
その圧倒的な強さに、南は只々呻くことしか出来なかった。
本当に、こんな怪物に自分が敵うのか、勝てるのかという恐怖がその胸中を占めていた。
『それでもっ・・・!!』
そんな南の不安を晴らす様に、大志は強く叫びながらも立ち上がる。
譬え相手が強大であっても、譬え自分の地力が及んでいなかろうと、それでもと。
『最後まで諦めずに戦う、それが、ウルトラマンだ!!』
諦めない事、それが自分達の出来る事だと。
『そう、だったね・・・!今は、ウチもウルトラマンなんだ・・・!!』
今は自分が戦う番だと、改めて思い直した南もまた立ち上がり、再び構えを取る。
必ず乗り越えて見せる。
その気概を籠めて、再び彼等は立ち向かっていくのだった・・・。
sideout
noside
時空城、上層部。
時空城の中では最後の部屋とも呼べるその場所で、最後の闇は待ち構えていた。
『イーヴィルティガ!』
『ゼロダークネス!』
嘗て一夏が代用として変身していたティガの影、イーヴィルティガ。
そして、暗黒に墜ちたゼロの姿が、そこにはあった。
八幡達の持っている戦力、残りの四体の内の二体を、強く指名している様な布陣ではあった。
『へっ!嫌な嫌がらせしてくれるじゃねぇか、上等だぜ。』
ゼロダークネスの姿に、相対するべき相手であるゼロは苛立ちを隠す事無く前に出る。
お前の相手は俺がする、そう言わんばかりに。
『待ってくれゼロ、あのティガに似た奴と戦わせてほしい。』
そんなゼロに、静は待ってほしいと声を上げる。
どうやらイーヴィルティガと戦いたいという事だろう。
『一応、理由聞いていいか?』
一夏から何か聞かされていたからか、それとも力を貸している影響からか、ゼロはなぜ戦いたいのかを問う。
『あの男の変身しているウルトラマンに似ているからだ、あの顔に拳の一撃叩き込まんと気が済まん。』
私怨バリバリの返答ではあったが、それも致し方ない。
ダークルギエルに操られていたことは確かに咎められるべき事ではないし、彼女自身もそこに何かを持ち込むような真似はしない。
だが、操られる以前から一夏とは敵対していた身であり、最終戦績も負けたまま。
正直なところ、それをそのままにしておけるほど、静は潔くは無かった。
それに、今の状況、一夏はまだ完全には復活していない。
その中で戦うことで、一つのケジメと、借りを返すという目的を達成できる。
まぁ、実際の所、ゼロ達に話した様に、あのいけ好かない余裕綽々な顔に似ているヤツを倒すことで、叶わない憂さを晴らす面もあっただろうが、取り立てて言う程ではないだろう。
『分かった、そう言うことなら、諸手を挙げて賛成は出来ねぇが、任せるぜ?』
『あぁ、恩に着る。』
ならば仕方無いと、ゼロは少し可笑しく思いながらも静に任せると決めた。
何せ、ある意味で静に一夏の様な強かさを見たから。
嘗ての彼も、特に因縁のある相手にはトコトンやり合わねば気に食わない性格だったのだから。
『なら、ゼロさんみたいなヤツは俺が受け持ちます。』
残されたゼロダークネスを、自分が倒すと大和は宣言する。
ゼロが少し張り詰める様な雰囲気を纏う程の相手に、戦闘経験のない彼が何処までやり合えるかは分からない。
だが、それでも戦うしかないのも明白だった。
ここで時間と戦力の浪費は避けるべきである。
故に、彼は自分が戦うことで八幡達の助けになりたいと、そう考えていたのだ。
『八幡!沙希!彩加!この先は、頼んだぜ!』
『終わらせたらすぐに追い付く、頼んだよ!』
ゼロと大和から、先に行ってエタルガーを倒せと言う激が飛ぶ。
他の仲間達がそうしたように、彼等も己が倒すべき相手に向かって戦いを挑むのだ。
『行くぞ!』
静の咆哮を切っ掛けに、ゼロダークネスとイーウイルティガが動き、彼等との距離を詰める。
間合いに入ったゼロが、イーヴィルティガの顔面目掛け、失踪の勢いを乗せた飛び蹴りを叩き込むべく動く。
イーヴィルティガは、上半身を逸らす事でそれを回避、やり過ごしたところへ背後からの追撃を掛けるべく動いた。
だが、着地し身を屈めたまま、ゼロは飛び蹴りの勢いを殺す事無くそのまま前方へ右腕を出し、そのまま側転の要領でカポエラキックを繰り出し、背後から迫っていたイーヴィルティガの拳を蹴り飛ばした。
『もう一丁!!』
そのまま、イーヴィルティガの脚を払い、地に倒す。
戦闘経験のない静をゼロがサポートする形だったのだろが、それでも気迫と勢いが何よりも強いためにここまで戦えているのだ。
それに対し、ゼロダークネスを相手取る大和のティガは、少々部が悪いと言わざるを得ない状況だった。
『ぐ、くぅ・・・!!』
しばしの拳を応酬の後、互いの腕を抑え込む拮抗状態に突入していた。
だが、ギチギチと音を立て、その拮抗はゼロダークネスが押す形で崩されようとしていた。
それは地力の差、素の戦闘能力の高いゼロの身体を乗っ取った闇がその力を増して存在する力と、ティガの力を、サポートがあるとは言えど完璧には引き出せていない大和では、それこそ大きすぎるほどの空きがあるのだ。
その証左に、拮抗を崩されたティガの胴に、ゼロダークネスのエルボーが突き刺さり、その身体を大きく吹っ飛ばす。
だが、やられるだけでは済まさんと、吹っ飛ばされた拍子に振り上げた右足でゼロダークネスの顎を蹴り上げる。
恐らくは、表に出ない一夏の意識が、やられるだけを良しとしなかったのだろう。
その結果として、ゼロダークネスは予想外の攻撃に怯み、大きく後退する事になる。
『さ、さすが先生の身体・・・!反応しきれなかったのに攻撃が出てた・・・!でも、頼り切ってもいられない・・・!!』
何とか立ち上がり、一夏の戦闘能力に改めて感服しながらも、そればかりに頼ってもいられないと気を入れ直す。
何せ、戦うのは彼自身、最後の決め手は彼の手によるものになるのだ。
『俺だって、今はウルトラマンなんだ!!』
何時か叫んだ言葉の様に、今戦うと。
それは、彼が持つ心意気と、覚悟の表れだったのだ。
『へッ!いい覚悟だ、行くぜ!!』
『はいっ!!』
ゼロの掛け声に返し、大和は再び構えを取り、ゼロダークネスへと向かっていく。
乗り越えるために、生きるために。
自分達の生きる世界の未来を、護るために・・・。
sideout
次回予告
最後の戦いの時、決戦の時が訪れる。
彼等は、未来を掴み取れるのだろうか。
次回やはり俺の青春にウルトラマンがいるのは間違っている
比企谷八幡は負けられない 後編
お楽しみに