天の御遣いと小さな相棒 真・恋姫†無双外史伝 作:stella88
ぐぅー、と隣から大きい音が聞こえてきた。その音を鳴らした当の本人は「お腹が空いたのですぞ〜」とか言っている。聞いた話では護衛についてもらった人物にお金から食べ物など大体のものが持っていかれていってしまったらしい。
「それにしてもどうするか………。このままだと陳宮もそうだか俺も飢え死にしてしまうぞ。」
「仕方ないのです。取り敢えず次の街まで歩ききってなんとかするしか無いのです。」
そんな風に話しながら歩いていた俺たちだが、どれくらい歩いただろうか。陳宮はもう歩けないのかその場に座り込んでしまったため、仕方ないのでおぶってやる。
「しかし、勢いよく引き受けちゃったけどはじめからこんなでこれからどうするんだよ。」
「それに関しては申し訳ないとしか言えないのですぞ〜」
「無い物ねだりをいつまでもしてても意味ないからな。取り敢えず次の街まで行くしかないか。」
本当に申し訳なさそうな顔をする彼女に俺はそう提案した。
歩いている間に俺は陳宮からこの世界の事について色々と質問した。彼女の名前は一応分かるものの俺が知っているのはその名が男性のものだということ。どうしてこんな可愛い女の子が後世では男性として知られているのか?
他にもここが、俺の予想通り中国、いやいまの時代だと後漢の末期、世が乱れ様々な英雄達が戦を繰り広げるであろう後に三国志として描かれるようになる世界なのか?とにかく思いつく限り質問してみた。
「私が男って、どこをどう見たらそんな風に見えやがりますか!!あまりにも失礼すぎますぞ!!!」
「ご、ごめんごめん!だけどほんとに俺のいた世界の本には君は男性として書かれていたんだ。悪気があったわけじゃないけど嫌な気分にさせてしまっなのなら謝るよ...」
「まぁ、悪意があるわけではないみたいなので許しますですが。しかし不思議なのです。どうしてこの国の状況などに関してはおおよそ一致するのに性別に関してだけ違うのですか。全くわかりませんぞ...」
それに関してはそうなんだよな。何故か他の状況だけは殆ど知ってることと一致するのに陳宮の性別は女の子ってどういうことなんだ?これならまだ俺が夢を見ていてその夢の中だから違うって言われた方が納得もいったりするのだろうが夢じゃないのはなんとなくだけどわかるし...
「まぁそのことに関してはこれから考えていくとしてひとつ聞きたいんだけどいいかな?」
「なんですか?答えられることであれば言ってもらえれば答えますぞ」
「それじゃあ、君のことはこれからどう呼べばいいかな?いつまでも君って呼ぶのはどうかと思うし。」
「うーん...普通に陳宮と呼んでいただいて構わないのですぞ!」
「それじゃあ俺のことは一刀って呼んでくれて構わないよ」
「一刀殿、ですか。これからこのねねが粉骨砕身して一刀殿のために働きますぞ。」
「まぁその為にも今の状況を何とかしないとね。幸い街が見えてきたから当てはつくかもしれないよ?」
そして陳宮は俺の背から降り二人並んで街へと歩くのだった。