異世界の少女と絶望のデッキ   作:仕舞獅子舞

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投稿が遅くなりました。
今回もデュエルシーン有りです。そして気合の入れすぎで長くなってしまいましたが、気にしないでいただけると嬉しいです。


LDSと異次元からの一撃

『清澄冷菓さん、ホームルームが終わり次第、至急、校長室に来るように。繰り返します。清澄冷菓さんーー』

 

ホームルーム中にもかかわらず、鳴り響くアナウンス。不思議そうに私をみるクラスメイトを代表して、隣の席の神導さんが私に尋ねる。

 

「何かしたんですか?」

「うーん。今朝、先生達とデュエルしたけど、そんなことで呼び出されるとは思えないし……」

 

当然、心当たりがないわけではない。昨日の、不良チームのトップに就任した件や、不審者と一緒にLDSを返り討ちにした件など、呼び出されるには十分すぎる理由が揃っている。

 

一番可能性が高いのは後者だろう。LDSを、LDS関係者連続襲撃事件の犯人と一緒に撃退してしまったんだから、お偉いさんが学校に乗り込んできてもおかしくない。

 

「神導さん、1時間目の授業って何だっけ」

 

どうでもいい連絡事項を読み上げるツムギ先生を無視し、彼女に話しかける。

 

「他クラスと合同のデュエルの実技ですね」

「あっちゃぁ。それじゃあ、榊遊勝の息子とやる機会は先延ばしになっちゃうかな。……仕方ないか」

 

うーん、なかなかアニメキャラにあえず、何故か天城さんとかいうおっさんと仲良くなっていく私。アニメの中に来たのに、アニメとは関係ないサイドストーリーばかり体験している気がする。

まぁサイドストーリーは嫌いじゃないけれど……。

 

「神導さん、もし一時間目までに私が帰って来れなかったらーー」

「先生に伝えておきますよ」

「うん、ありがとう。転校してきたばっかりなのにいきなり呼び出しねぇ。悪目立ちしたくないんだけど」

 

悪目立ちはしなくとも、目立ってしまうのは仕方がないのかもしれない。炎王デッキは安くて強いデッキだが、人によってその構築は大きく異なる。炎王炎星、カウンター炎王、ヴォルカニック炎王など、あげればきりはない。中には炎王の急襲とガルドニクスだけを出張パーツとして使う人もいるとか。

そんな中、私の炎王はこの世界では珍しいカウンター炎王、炎王獣キリンをいれた受動的な炎王だ。このプレイスタイルをやめない限り、目立つことは避けられそうにない。

 

私はツムギ先生が話を終えるのとほぼ同時に立ち上がり、校長室へと向かう。もちろんデッキが入ったカバンも持って。

 

今日私が持っているデッキは、炎王、アンチホープ、龍大神、ガスタ、PSYフレーム、そしてネタデッキが一つ。

 

アニメのキャラと戦うには少しだけ心もとないが、ガスタとPSYフレームがあればなんとかなるだろう。セイクリッドとかジェムナイトあたりなら、少し苦戦する程度で勝てそうだし。

 

アンチホープデッキをいじりながら、廊下を歩く。この5000打点は確かに強力だが、アニメ世界では4000打点のオベリスクの方が強い気がする。

……これ、アンチホープ抜いて三幻神デッキにした方が強いんじゃないか、なんて。思わないことはないけれど、できればそういうことはしたくない。

電子光虫デッキを作っているつもりが、気づいたらインゼクターになっていたみたいな悲劇は、そう何度も起こっていいものではない。……電子光虫、確かに強いけど、インゼクターの方が強かったんだよねぇ。ナチュルフライトフライとか混ぜたら、もっと電子光虫の強さが強調されたのかもしれないが、インゼクターになってしまった物は仕方が無い。

 

気がつけば校長室の扉の前に来ていた。デッキをカバンにしまい、とってに手を掛けた。

 

中にいたのは高価そうな椅子に座る校長先生と、ソファに座って脚を組んでいる、天城だった。

私の口からため息が漏れる。

 

「校長先生、どういうことですか?」

「なんで俺じゃなくて校長に聞くんだよ。まぁいいか」

 

天城はその手に収まっているデッキをみながら、寝起きのような声で説明を始める。

 

「昨日、LDSの社長との面会許可が出てな。俺一人で行っても意味がないから、お前にもあってもらおうと思ったんだよ。でも、お前がまた俺の店に来るかはわからない。ならいっそのこと、社長とココで面会しちまえばいいじゃんってことになってな」

「……よく校長が許しましたね」

「天城くんは古くからの友人でね。彼のおかげでどうしようもない不良を更正できたりもしたんだ。彼の望みなら、いくら私でも断れない」

 

意外に義理堅い人なんだなぁ、と思いながら天城さんの隣に腰掛ける。彼のデッキが少しだけ目に映ったが、死者蘇生と奈落の落とし穴という汎用カードしか見えなかったので、デッキ内容の特定にはいたらない。

 

「それで、どうやってアポとったんですか?」

「昨日姉ちゃんが戦ったガキいたろ。あのヴェルズっていうの使うやつ。あいつをとっ捕まえてボコボコにして、無理やり社長とアポとった。ただそれだけさ」

 

ボコボコというのが物理的になのか精神的になのかは、聞かない方がいいのだろう。

校長先生は社長とあうつもりはないらしく、さっさと校長室から出て行ってしまった。

 

「ところで姉ちゃん。一つだけ聞きたいことがあるんだが、いいか?」

「私が答えられることなら」

 

その返答に満足したのか、彼は背中からタブレット端末を取り出し、私に見せる。映っていたのは昨日の、PSYフレームを使った試合。

 

「シンクロ召喚について、色々と教えて貰いたいんだ。俺の周りにエクシーズ使いはいるが、シンクロ使いがいなくてな。聞きたくても聞けなかったことがたくさんあったんだ」

 

この世界では融合、シンクロ、エクシーズは使い手が少ない。LDSの専売特許のようになっていたはずだから当然といえば当然だ。

 

「聞きたかったこと、ですか?」

「あぁ。シンクロ召喚の仕組みと、そのメリット、デメリットが知りたい。仕組みさえわかれば対策もできるからな」

「……勉強熱心なんですね」

「当然だ。大人だって進化しなきゃいけないんだよ。いつまでも古い召喚方法にしがみついてちゃ、そのうち必ず限界が来る。時には新しいもんを取り入れた方がいい。それで、教えてくれるかい?」

 

アニメの世界に手を加えるのは、少しだけ気が引けるが、天城さんのような人に教えるのなら、問題はないのかもしれない。

私は自分の鞄からPSYフレームデッキを取り出す。PSYフレームのようなデッキでシンクロ召喚を教えるのは、本当は避けたいのだが今回は仕方ない。ガスタの方が説明しやすいのだろうが、無駄に持ってるデッキを見せびらかすのは、私の考えに反する。

 

まずデッキから二枚のカードを抜いて、正面にあるテーブルの上におく。通常モンスターのPSYフレームドライバーと、エフェクトヴェーラー。

 

「シンクロ召喚を行うには、2体のモンスターが必須です。1体はレベルを持っていてチューナーでなければどんなモンスターでも構いません」

「このPSYフレームドライバーじゃなくて、他の通常モンスターでもいいのか?」

「通常モンスターだけに限らず、効果モンスターでも、シンクロモンスターでも融合モンスターでも、レベルがあれば大丈夫です」

 

初心者に遊戯王を教えるような感覚。シンクロはペンデュラムより説明しやすいから、まだ楽だ。

 

「次に、チューナーモンスターが必要になります」

「チューナー?」

「えぇ。種族みたいなものです。ほら、ここにチューナーって書いてあるでしょう?」

「確かにそうだな。……種族みたいなもんってことは、DNA改造手術でチューナーを作ることができるのか?」

「できません。チューナーは種族じゃなくて、概念みたいなものなんです。通常モンスター、効果モンスターみたいな感じでチューナーモンスターっていうのが存在しているんです」

 

私はエクストラデッキからカードを2枚引き抜く。PSYフレームロードΩとZ。

 

「シンクロ召喚を行うためには、まずはフィールドを整えます」

「この話の流れだと、チューナーと非チューナーを場に揃えるのか?」

「はい。そしてその2体のモンスターを墓地に送り、エクストラデッキから2体のモンスターのレベルを合計したレベルになるシンクロモンスターを、特殊召喚する。これがシンクロ召喚です」

「ってことは、PSYフレームドライバーとエフェクトヴェーラーの合計レベルは7だから……」

「レベル7のシンクロモンスターがだせます。PSYフレームロードZのような」

 

彼にPSYフレームロードZを手渡す。ついでにΩをテーブルに置く。

 

「このPSYフレームロードΩのレベルは8。なのでエフェクトヴェーラーとドライバーでは出せません」

「昨日の試合の映像みて確認した。確かPSYフレームギアなんたらってのを使ってたな」

「えぇ。合計レベルが8になるように、レベル2のチューナーを使いました」

 

興味深そうに数回頷いてから、彼は疑問の声を上げる。

 

「このPSYフレームドライバーとエフェクトヴェーラーの合計レベルは7だろ? ということはレベル7のシンクロモンスターならなんでも出せるのか?」

「シンクロモンスターの中には、シンクロ素材にするモンスターに指定があるものもいます。そういうモンスターを出したいなら、シンクロに使用するモンスターを間違えると……」

「フィールドに出せなくなると。分かったぜ。それで、シンクロのメリットとデメリットは?」

 

シンクロのメリット……。特に考えたことなかった。でもあえて上げるとすれば。

 

「簡単に素材をフィールドに揃えることと、様々な局面に対応できることですね」

「確かになぁ。特殊召喚ができるモンスターとチューナーが1体ずついれば、簡単にシンクロモンスターを呼び出せるもんなぁ」

「それにいろんな種類のシンクロモンスターをエクストラデッキに入れれば、打点が必要なとき、バックを除去したいとき、モンスターを除外したいときのような様々な状況に対しても、適切なモンスターを召喚して対処できる」

 

ジャンクドッペルのように、取り敢えずクェーサーを出しに行くデッキもあるけれど。

 

「着地点を決めてソリティアするシンクロデッキもありますよ。あれはあれで強い。強力なモンスターで相手をねじ伏せるのも確かにいいんですけど、止められた時に致命的なダメージを受けることがある」

「というと?」

「たとえば、せっかく3体のモンスターを並べたのに激流葬で一掃」

「目も当てられないな」

「えぇ。でもそこはデッキ構築で解決できることがほとんどですからプレイヤーの腕の見せ所です」

 

えっと、次に天城さんが聞きたがっていたことは確か……。

 

「シンクロ召喚のデメリットは、エクストラデッキが圧迫されることです」

「……そうか。様々な状況に対応できるデッキを組もうとすると」

「エクストラデッキの枠が足りなくなる。それに、いろいろなレベルのモンスターをメインデッキに入れると」

「レベルの合計もバラバラになって、その分入れないといけないシンクロモンスターが増えるのか」

 

そういうことです、と言いながらカードとデッキをカバンに戻す。他にも説明しなくちゃいけないことがある気がするけれど、今日はここまででいいだろう。そろそろ赤馬社長が来るはずだから。

 

突然開かれた扉。そこに立っていたのは特徴的なメガネに、赤いマフラーという、できれば街中で会いたくない格好をした男。彼こそLDSの社長。赤馬零児。

 

彼は部屋に入ると一礼。

 

「久しぶりだな、天城」

「おぅ、久しぶりだな赤馬の息子。まったく、相変わらず年長者に対する態度がなってねぇな」

「いや、敬意は払っているつもりだ。プロの道ではなく子供にデュエルを教える道に進んだあなたに敬意を払わない理由はないだろう? だが今日はLDSの代表としてここへ来ている」

「公私混同はしないタイプか。まぁいい、座れ。まずは俺らのチームの新しいリーダーの紹介から始めようか」

 

天城に促されて席に着く社長。秘書も護衛もつけずにこんなところにくるなんて、一体何を考えているのだろう。社長という自覚はあるのだろうか。

……そんなことはどうでもいい。なんでこの人靴下はいてないの!?

 

「……あの、話を始める前に、一ついい?」

「どうしたんだ、清澄冷菓」

「どうして靴下履いてなーー」

「話をはじめよう、天城」

 

あっ強引に話を切り替えた。これには天城さんも苦笑いだ。

 

「相変わらずだな、お前は。さて、もう知ってるとは思うが、こいつが新しいチームリーダーの、清澄だ。なんでか知らんが、もう知ってるようだが、一応紹介しておくぜ」

「清澄です。よろしくお願いします」

 

深々と頭を下げる。以前カードゲーム仲間が、お偉いさんに会う時は第一印象でいいイメージを押し付けろ、と言っていたのが頭によぎった。

 

「赤馬社長、ですよね。お話は伺ってます。全ての召喚方法をマスターされているとか」

「……おい、姉ちゃん、どうしたんだ? 妙にかしこまって」

 

演技してるんだから余計なこと言わないで、とは言えないので代わりに彼の足を踏みつける。

 

「ふん、不良の集まりのリーダーになったのが少女と聞いた時から、ずっとどんな人間なのか気になっていたんだが、思った通り不良とは縁がなさそうだな」

「えぇ。巻き込まれてリーダーになりましたから。でも、リーダーになったからには、責任は取りますよ」

 

やったことには責任を持つ。それが私たちカードゲーマー間のルール。

 

私のそんな返答を聞いて、赤馬はクスクスと笑う。

 

「根がしっかりとしているな。君とは個人的に仲良くなれそうだ」

「えぇ、こういう出会い方でなければ仲良く慣れたはずですね」

 

だが今は不良のトップとLDSのトップという、対立している立場だ。仲良く談笑するというわけにもいかない。

 

「姉ちゃんが言う通り、今回はお互いの取り決めを破るようなことがおこっちまたからな。仲良く笑ってらんねぇんだ」

 

天城さんがタブレット端末を机の上に置く。そこに写っているのは、昨日のヴェルズ使いと見知らぬ少年。

 

「こいつらが俺のチームに紛れ込んで、内部からチームをコントロールしようとしやがった。こいつらに見覚えはあるか?」

「見覚えはないが、我々の関係者なのだろう?」

「まぁお前さんほどのお偉いさんじゃ、会社の隅々までは把握できないよな。こいつらが口割ったってのと、その筋の情報だと、間違いなくLDSからの刺客だった」

 

天城さんの手が机を叩く。

 

「これがどういうことか分かってるんだろうな、って問い詰めたいんだが、今回は勘弁してやる」

 

彼がはなっていた気迫が引っ込む。これには私も社長も目を見開いた。

 

「えっと、天城さん、どういうことですか?」

「実を言うとな。今回の一件と社長は一切関係ないんだ。LDSの過激派の独断だったらしくてよ。社長とは無関係のところで勝手に動いてたんだと」

「私と直接関係なかったら、何もしないのか……?」

「いや、罰は受けてもらうが、今回はそこまでひどい罰は与えない。ようは執行猶予だ」

 

相手より有利な立場に立っていながら、執行猶予を与える。これが精神的には一番くるのだ。

 

天城さんが提示した罰は、LDSの過激派を締め上げることと、2度とおないことを起こさないと誓うことの二つ。かなり優しく良心的な罰だ。

 

天城山と赤馬社長の話は早めに終わり、私たちは校長室にあったお煎餅を食べながらしばしの休息をとった。だがしばらくすると社長は私と二人きりで話したいと言い出した。反対する天城さんをなんとか説得し、私たち二人だけが校長室に残る。

 

「……さて、清澄冷菓。君に聞きたいことがある」

 

煎餅にかじりつきながら首を捻る。聞かれることは大体わかるが、念のためにとぼけておいた方がいい。

 

「なんですか? 聞きたいこと?」

「君が昨日召喚したモンスター、絶望神アンチホープについてだ」

 

sophiaじゃなくてアンチホープなんだ。OCG環境ではウンチホープと呼ばいれ、Vジャンプ付属カードにもかかわらず10円買取されていると噂のアンチホープについて、くそまじめな顔で話されると、流石の私も吹き出しそうになる。

 

「私のアンチホープが、どうしたんですか?」

「率直に聞こう、あのカードをどこで手に入れた?」

 

白井さんはちゃんとVジャンプを定期購読してたはずだから、カードショップで買っていないだろう。だからといってVジャンプについてきました、と素直に答えても意味はない。何しろこの世界にVジャンプが存在するはずがない。遊戯王アークファイブが連載されてる雑誌が発売されていたら、いろいろとヤヴァイことになる。

 

「いつの間にかデッキに入ってました」

「……そうか」

 

えっ、納得しちゃうの? いつの間にかデッキにアンチホープが入ってるとか、驚きを通り越して怒りがわくわ。「何? この打点だけ高くて耐性すらないカード。ダベリオンとかヴォルカの絶好の的じゃない」って感じで。

 

「……私のアンチホープがどうかしたんですか? もしかしてこのカード、危ないカードなんですか?」

「危ないと決まったわけではないが、我々が把握していないカードであることは間違いない。攻撃力5000のモンスター。一撃で相手のライフを0にできる力を持つカードか。よければ私に実物を見せてくれないか?」

 

私は座っていたソファから腰を上げ、太ももにつけたデッキケースのふたを開ける。

このデッキケースはデザインはすごくいいけれど、座っている状態で開けるとデッキを取り出す時に、悲惨なことになりやすいという欠点がある。

そしてもう一つの欠点は、私のように少し長めのスカートを履いていると、蓋を開ける時にスカートの中が見えてしまう可能性があるということ。少しスカートの裾を持ち上げないと、デッキケースを触れないという欠点は、スカートの丈を短くすればいいだけなのだが、前の世界の学校の校則を破ることになるので、少しだけ抵抗感がある。

 

「……あの、赤馬さん」

「赤馬でいい。敬語も使わず、自然体でいてくれて構わない。今の君と私は社長と不良ではなく、ただのデュエリスト。もうお互い警戒しなくていいだろう」

「じゃあお言葉に甘えて。でも赤馬さんが一番しっくりくるから、赤馬さんって呼ぶわ」

「君がそれでいいなら構わない。それでどうしたんだ? 私は早くアンチホープを見てみたいんだが」

「この状況でデッキケースを開けられると思う?」

 

不思議そうに首を捻る赤馬零児。彼も視線はずっと私ーーとくに太もも付近を凝視している。さっきも言った通り、デッキを取り出すにはスカートを少し持ち上げないといけないわけで。

 

「ちょっと、あんまり見られてると取り出しにくいなぁなんて……」

「何をためらっているのか分からんが、私はいくらでも待つ。出したくなったら出したまえ」

 

なぜ気づかない! 昨日の不審者といいこの人といい、デリカシーなさすぎ!

 

「……赤馬さん、見たら殺すから」

「何の話だ? アンチホープを見せてくれるのではないのか? それでは話が矛盾してーー」

 

バンッ!

自分も太ももにつけているデッキケースを叩く。少し上に取り付けたためか、とても叩きやすい位置だ。

ここまでしてようやく気づいたらしく、彼は少しだけ顔を赤くして首を横に曲げた。その隙にアンチホープデッキを取出した。

 

「すまない。私としたことが気遣いという物を忘れていた」

「大丈夫。昨日もっと無礼な人がいたから」

 

初対面の人の太ももを触ってくる不審者がいたから。

 

「えーっと、アンチホープはっと……レベルスティーラー、バルブ……あった。これね」

 

デッキから抜き取ったアンチホープを机に置く。それを手に取る赤馬零児。

 

「これがアンチホープ……攻撃力5000のモンスター。ふむ、レベル1モンスターを4体リリースして手札墓地から特殊召喚、か」

 

3幻神や3邪神と違って召喚権を使用せずに特殊召喚できるのが強みといえるだろう。かといって性能的には邪神イレイザーの足元にギリギリ及ぶかといったところだ。邪神イレイザーとは質が違うので比べるのはどうかと思うけれど。

 

「……このアンチホープについて、我が社の技術を使っていろいろと検査したいのだが、このカードを借りられないだろうか」

 

どうせ使わないアンチホープを貸すのは別にいいけれど、帰ってこないのは困る。

 

「いつ返してくれるの?」

「なに、そんなに時間がかかることはない。よっぽど解析に時間がかかっても今日の午後には終わる」

「それならいいわ。あまり長いこと預けるのは少し心配だったから」

 

さすがに持ち逃げされることは無いだろうが、それでも心配な物は心配だ。

 

「あの、アンチホープを貸す代わりに、二つ願いを聞いてもらえない?」

「なんだ? 私にできることならなんでもするが」

 

 

 

 

放課後、私は1人でLDSへと来ていた。

赤馬社長にLDSの中を見学したいと言ったら、快く了承してくれた。天城さんにも来て欲しかったのだが、流石に店の仕事があると言われて断られてしまった。当然といえば当然だ。

 

学校では特に変わったことはなかった。一時間目に間に合わず遊矢に会えなかったのは残念だが、それは仕方のないことだ。あえて変わったことをあげるなら、今日一日で4回告白デュエルを申し込まれたが、全て完膚なきまでに叩き潰した。

 

そんなこんなで私は今LDSの前に来ている。受付のお姉さんに声を掛けると、すぐに黒いスーツをきた男が飛んできた。

 

「清澄冷菓さま、ようこそLDSにお越しくださいました。私が施設内の案内をさせていただきます」

「後丁寧にありがとう。早速、校内生のデュエルを見てみたいのだけれど」

「この時間でしたら、融合コースが3番デュエルフィールドで模擬戦をしていたはずです。ご案内いたします」

 

LDS内はあちらこちらでデュエルの座学やら、模擬戦、詰めデュエルのようなものが行われていた。だが、皆OCGプレイヤーには及ばない。やはりこの世界にナンバーズや特定のキャラしか使っていないカードがないことや、ペンデュラムや複数の召喚方法を使うという発想がないこと、混ぜ物をするという発想に至る人が少ないことが、OCG環境との差を作ってしまっているのだろう。

歩いていたらライロラヴァルやらウィジャ結界像、インヴェルズ帝といったOCGでは滅多にみない組み合わせを何度か見かけたが、あれじゃOCG環境に勝てるはずがない。

 

「清澄冷菓様、当塾の生徒はいかがでしょうか」

「いかがっていわれても、私にはさっぱり。でも、みんな面白いわ」

 

全てのデッキに愛を感じる。どのデッキもオリジナルのアイディアが詰まった、素晴らしい物だ。誰も鼻で笑うことのできない汗の結晶が、この塾には大量にある。

 

「加速する環境にとらわれない、本気のデッキ構築ね。私が失ったものしかないわ」

 

環境に順応し、環境にとらわれないデッキをネタデッキとした私にはない素晴らしいもの。それが私にはとても眩しい。

 

「あの、この塾はデッキ構築についても教えてるの?」

「えぇ、今ならエクシーズコースがデッキ構築の講義中です。見に行きますか?」

「融合コースのデュエルを見てからにしたいわ」

 

私が黒スーツに案内されたのは、だだっ広い体育館のような空間。そこで何十人という人たちがデュエルを行っている。

 

「ここはソリッドヴィジョンを使用せず、アクションカードに依存しないデュエルを身につけるためのスペースです」

「デュエルタクティクスを磨くための場所って認識でいいの?」

 

彼は首を縦に振る。

数をこなせばカードが上手くなるかと聞かれれば、私は当然肯定する。同じデッキを使い同じデッキとやるのでは意味がないが、いろいろな人とやればやるほど、経験が身につくのだけは確かだ。

 

私は何十人という人間の中から、二人の人間を探す。

 

「あっねねさん見っけ」

 

特に用事はないけれど、引きこもりがちのクラスメイトが塾にきているというのが分かって、少し安心した。

 

「あの、ここの塾生がどれくらい強いのか試したいから、あそこにいる女の子と戦いたいんだけど、いい?」

 

私の指先にいる少女を見て、黒スーツは苦笑いを浮かべる。

 

「あの子はLDS融合コーストップの実力を持つ子ですよ。あの子じゃこの塾の平均的な強さはーー」

「一番強いならなお好都合。この塾の実力がわかるから。ねぇ、デュエルしてもいい?」

「……社長からはよっぽどのこと以外は好きにやらせていいと言われていますからね。この体験入学の札を首から下げて、彼女に声をかけてください。そうすればーー」

 

彼が最後まで言い終わる前に、その手から紐で結ばれた札を受け取り、お目当ての少女の元へ歩いて行く。

 

光津真澄。LDS融合コース所属で、褐色の肌と綺麗な髪が特徴的な少女だ。遊戯王アークファイブにも登場するキャラクターで、10話にしてメインヒロインを倒してしまった、ヒロインのライバル的立ち位置の少女。

 

彼女がデュエルを終えたタイミングで、私は後ろから話しかける。

 

「次の対戦相手はお決まり?」

「っ!?」

 

ビクッと体を震わせ、焦ったように後ろを振り返る光津真澄。あれ、もしかして気づいてなかった?

 

「驚かせちゃったかな。私は清澄冷菓。今日はLDSに体験入学ってことで来てるんだけど……」

「あなた、どうしてそこまで目が濁ってるの……?」

 

初対面に人にそれ!? 確かに濁ってるかもしれないけど、そこまで言う!?

 

「うーん、濁っている理由といえば、最近強い人とやってないから、くらいしか原因が思い浮かばないわ」

 

苦笑いとともにそう返すと彼女は、そう、と一言言ってから頭を下げた。

 

「突然ごめんなさい。私はLDS融合コースの光津真澄、ようこそLDSへ」

「どうもご丁寧に。さっきも言ったけど、最近強い人と戦ってなかったから、久しぶりに強い人と戦いたいの」

「そういうことならいいけど……私でいいの? 自分で言うのもあれだけど、私かなり強いわよ?」

「いいんです。私の前ならみんな、雑魚ですから」

 

あえて挑発する。この世界のデュエリストは、戦う理由があるとデッキの回転率が異常に高くなる傾向がある。あまりにも退屈な試合ばかりしてきた私の口からでた、精一杯の挑発。

 

「あっ、でも本気のデッキ使って勝っても、私が強い証明にはならないか。そうだ! 私がいま持ってる中で一番弱いデッキを使うわ」

 

ごめんなさい、光津真澄ちゃん! あとでたくさん謝るから許して!

 

「……アンタ、私を舐めているの?」

「舐めてないわ。あなたが本気でやればなんとか私の足元には来れると思うから」

 

彼女の方がプルプルと震えている。まぁ私でもここまで煽られたら耐えられないなぁ。

 

「アンタみたいな人には絶対負けない!」

 

かかった! これで久しぶりに本気のデュエルができる!

 

カバンからネタデッキを取り出し、ディスクにセットする。本気で、彼女を倒しに行く。

 

「「デュエル!」」

 

デュエルディスクが音を立てて展開し、画面に互いのライフが表示される。

 

「私の先行ね。とりあえずドロー。手札から強欲で貪欲な壺を発動。デッキトップを10枚、裏側で除外しデッキから2枚ドロー」

 

うん、非常にいい手札。これなら次のターンにやれる。

 

「カードを2枚伏せ、モンスターをセットしてターンエンド」

 

私の手札は3枚。だが準備は整った。次のターンに止めを刺す。

 

 

「私のターン! ドロー!」

 

いつの間にやら集まってきていた野次馬が、私たちを取り囲んでいるが、光津真澄は気にせずカードを引く。

彼女のデッキは融合が主軸の、ジェムナイトデッキ。初手で融合カードを握っていた場合に勝率はかなり高いが、弱点も多い。

まずは事故率。初手で融合手段を確保できなかった場合、初動がかなり遅くなってしまう。

そして二つ目の弱点は、バック除去だ。全力で殴りに来るジェムナイトは、ミラーフォース等の攻撃反応にはかなり弱く、加えて展開中に相手のバックを割れないがかなりきつい。

 

「私は手札から、レスキューラビットを召喚! そして効果発動! レスキューラビットを除外してデッキからジェムナイトガネット2体を特殊召喚!」

 

げぇっウサギ! 通常モンスターを大量に投入するジェムナイトとウサギの相性はいいが、まさか真澄ちゃんのデッキに入ってるなんて……

 

レスキューラビットを温存しなかった。それが意味することは一つ。展開できる状況にあるということ。

 

「手札から魔法カード、ジェムナイト・フュージョンを発動! フィールドのジェムナイト・ガネットと手札のジェムナイト・ラズリーで融合召喚! 現れよ! ジェムナイト・ルビーズ!」

 

 

 

ジェムナイト・ルビーズ、レベル6

攻2500、守1300

1、1ターンに1度、このカード以外の自分フィールドの表側表示の「ジェム」モンスター1体をリリースして発動できる。このカードの攻撃力はターン終了時まで、リリースしたモンスターの攻撃力分アップする。

2、このカードが守備表示モンスターを攻撃した場合、その守備力を攻撃力が超えた分だけ戦闘ダメージを与える。

 

 

 

厄介なモンスターがでてきた。1ターン限定でアンチホープを超える攻撃力になれるモンスターであり、しかも守備貫通持ち。

 

「さらに融合素材となったジェムナイトラズリーの効果発動! 墓地からジェムナイトがネットを手札に加える!」

 

融合素材を手札に戻したりフィールドに特殊召喚し、再び融合を行うのがジェムナイトの基本的な戦術。

 

「墓地のジェムナイトフュージョンの効果発動! 墓地のラズリーを除外して、ジェムナイトフュージョンを手札に戻す。そして再びジェムナイトフュージョンを発動! フィールドのジェムナイト・ガネットと、手札のジェムナイト・オブシディアを融合! 現れよ! ジェムナイト・ジルコニア!」

 

ジェムナイト・ジルコニア、レベル8

攻 2900、守2500

 

効果のないジェムナイトモンスターだが、その攻撃力はトップクラスだ。リリースしてルビーズの攻撃力攻撃力を上げるもよし。

 

「融合素材となったオブシディアの効果発動! 墓地のジェムナイトガネットを特殊召喚! さらに墓地のジェムナイトオブシディアを除外して、ジェムナイトフュージョンを回収!」

「……回ってるなぁ」

 

これで光津真澄の手札は3枚。うち1枚はジェムナイトガネットで、もう1枚はジェムナイトフュージョンだ。

お互いライフは4000私の手札は3枚だから、フィールドアドをとっている光津真澄の方が有利に見える。

外野からもジェムナイトの展開力に驚きの声を上げる物や、何もしない私に野次を飛ばす物もいる。

 

「さらにジェムナイトフュージョンを発動! 手札とフィールドのガネット2体を融合! 現れよ! ジェムナイト・マディラ!」

 

ジェムナイト・マディラ、レベル7

攻2200、守1950

1、このカードが戦闘を行う場合、相手はダメージステップ終了時まで魔法・罠・モンスターの効果を発動できない。

 

これでフィールド上のモンスターは3、彼女の手札は1。

 

「バトルよ!」

 

伏せカードを警戒してルビーズの効果を発動しなかったのかな。悪くないけど良くはない。

 

「ジェムナイトルビーズでセットモンスターに攻撃!」

 

アックスを振り上げ、私の方へ突っ込んでくるルビーズ。攻撃力は2500、しかも貫通持ち。野次馬の誰もがセットモンスターの破壊と、1ターンキルの成立を確信した。

 

光津真澄、LP4000ー2500

 

『はぁ!?』

 

私を除く全員が驚愕の声をあげた。ルビーズは後方へと吹き飛ばされ、光津真澄は1500の反射ダメージを受けた。

誰が想像しただろうか。私がセットしたモンスターはーー

 

「残念、私がセットしたモンスターは、紅蓮魔獣ダ・イーザよ」

 

紅蓮魔獣ダ・イーザの効果は極めてシンプル。攻撃力と守備力が除外されている自分のカードの枚数×400になる、それだけだ。

だが単純だからこそ強い。

 

ーーなんでダ・イーザの防御力があんなに高いんだ?

ーー除外されてるカードの枚数分ステータスが上がるからよ。

ーー除外されているカード……まさか!

ーー強欲で貪欲な壺の効果で10枚除外してたな。

ーーデメリットを逆手にとったってことか!

 

野次馬が騒ぎだす。たった1枚のカードで攻守を4000にしたことと、デメリットをメリットに変えられたことに。

 

「くっ、カードを一枚伏せる。私はこれで、ターンエンド!」

 

光津真澄のターンが終わる。

彼女のライフは2500、手札は0。しかしフィールドにはジルコニア、マディラそしてルビーズの3体がいて、セットカードも1枚だが、存在する。

一方の私はフィールドにダ・イーザ、手札は3枚、セットカードが2枚、そしてライフは初期値、4000のまま。

さらに、除外されている私のカードは10枚。

 

「ターンはもらったわ。とりあえず、ドロー。……さてと、ケリをつけますか」

 

遠回しな勝利宣言に、光津真澄の顔が強張る。

私はフィールド上にいる赤い悪魔、ダ・イーザを撫でる。ソリッドヴィジョンでないため触っても感触はないが、それでも触れていたかった。このネタデッキが綺麗に回ったことへの感謝を込めて。

 

「ダ・イーザを攻撃表示に。そして手札から、左腕の代償を発動! 手札を全て除外し、デッキから魔法カードを1枚手札に加える」

「3枚の手札を除外……まだダ・イーザの攻撃力を上げるつもりなの……」

「えぇ、どこまでも。私がデッキから手札に加えるのはーー」

 

強欲で貪欲な壺

 

「そして発動! 再びデッキトップを裏側で10枚除外し、2ドロー! これで準備は全て整ったわ。さぁ白黒はっきりさせて、私たちの切り札ダ・イーザ!」

 

ーーおい、今何枚除外されてるんだ?

ーー知らねぇよ! 除外枚数が多すぎてカウントできねぇ!

ーーえっと、10+3+10で……

ーー23枚!? デッキの半数が除外されてるし!

ーーセルフデッキデス。いや、除外型セルフデッキデスか。

ーーダ・イーザの攻撃力を上げるために自らこんなことを

ーーまさに背水のデュエル!

 

野次馬の興奮が冷める前に決着をつける。

 

「バトルフェイズ!」

「くっ、トラップカード威嚇する咆哮を発動! このターン、アンタは攻撃宣言することができないわ!」

「甘い!」

 

攻撃力が8000を超えた時点で、攻撃力4000の環境では最強。攻撃阻害系トラップでもダ・イーザは止められない!

 

「トラップカード発動! ギャクタン! 威嚇する咆哮を無効にして、デッキに戻す!」

「くっ、私の命綱がっ!」

「さぁ、これでおしまいよ! 攻撃力9200のダ・イーザでジェムナイト・ジルコニアに攻撃!」

 

紅蓮魔獣がその腕を高く振り上げる。野次馬だけでなく、光津真澄も息を飲む圧倒的な攻撃力。これが紅蓮魔獣ダ・イーザの可能性。

私は腕を振り上げ、攻撃名を宣言する。

 

「異次元の力、紅蓮撃!」

 

光津真澄、LP2500ー-6700

 

 

 

誰も何も言わなかった。完全なまでのオーバーキル。OCG環境すらも粉砕できる力に、誰もが空いた口を閉じることができなかった。

 

私は放心状態で尻餅をついている光津真澄に駆け足で近づく。

 

「あの、さっきはごめんなさい! どうしても本気のあなたと戦いたいからあんなひどいことを言ってしまって……ごめんなさい」

「……いいのよ、あなたが何か考えているってことは、私も何と無く分かってたわ。あなたの目、とても濁ってるけど、少しだけ輝いてたから」

 

苦笑いを浮かべる彼女の手を取り、引っ張て起こす。

 

「一つだけ教えて。もし、私がジェムナイトパーズの効果を使ってたら、どうしてたの?」

「伏せていたブレイクスルースキルを使いました」

「そう……私がダ・イーザを効果破壊できなかった時点で、負けは決まってたのね」

 

そういうわけではない。スキドレやブレイクスルースキルがあったら、私が負けていた。

 

「今度戦う時は、ダ・イーザデッキよりも強いデッキで相手するわ。今日はありがとう、光津さん」

「真澄でいいわ、冷菓。……あなたのデッキにはまだ上があるのね。私も、もっと頑張らないと」

 

私はもう一度謝罪してから、黒スーツの男のもとへ戻る。

彼も私の試合をみていたらしく、半ば放心状態だ。

 

「試合が終わったから、エクシーズコースを見に行きたいの。案内してくれる?」

 

私は微笑む。満面の笑みで。




最近リアルが忙しくなり、さらにwixossやったり遊戯王やったり、他の二次創作が楽しくなっちゃったりで更新が遅れました。
お久しぶりです、仕舞獅子舞です。

今回はジェムナイトを登場させるために光津真澄ちゃんの登場シーンを全部見返し、友人からデッキを借りて回し方を確認していました。いやぁ、真澄ちゃん可愛いですね。太ももぺろぺろしたい。えっ、太ももは隠れてて見えないって? 心の目でみましょう。
次話の展開はまだ思いついていないので、浮かび次第また更新します。

余談です。
漫画版黒咲さんがかっこいいです。ブレードバーナーとナパームドラコニアスを3積みしたデッキを使い、まさに背水のデュエル! もっとRR新規を出して! と叫びながらカードしてたら、小学生に変な目でみられました。悲しい。
そしてwixossのハナレデッキを組みましーーえ? ここにwixossプレイヤーはいないって? ショボーン。
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