レジェンド…それはボス蛇の事を指す…なぜ俺がこんな情報を手に入れたかと言うとあの日、僕が蛇になった時そう言われたからだ…。
油断していた…あんな速さで近づいてくる化物だとは思わなかった…僕の強さでもまだあのレジェンドの1人には及ばない…。
しかし僕の蛇化にはちょっとした異変があった。
「あ、あれ…肌の色が変わってない…けど、右頬に三日月のマークがある…」
僕が白瀬に伝えられた事は、僕は普段人間として生きていられるが、ある掛け声を上げれば蛇化して蛇になる。
そしてその掛け声が『レジェンド リリース』これはボス蛇の力を解放すると言う意味だと思う。
これを口に出してしまえばその場で蛇化が進む…一定時間たってしまえば蛇化は解けてしまう。
もしももっと長く蛇化した状態で痛ければ人の血を吸わなければならない…。
蛇の弱点は血なのに…なぜ…まぁいい、人間の地を飲むなんて一生ないだろう。
翌日の朝。
『街中』
朝は人目が多くなるため蛇たちは活動しない…ただ、路地裏や、トンネルなどと言った暗い場所には現れる…。
まぁ、僕はこうして朝に動いているが人は喰わないし襲わない…それが僕の意思。
けど、蛇としての僕の意思が人を襲う。
「くろん君、顔色悪いけどどうしたの?」
クラスメイトの『星空 渚』が後ろから肩を叩いて話をかけてきた。
顔色が悪いのも無理ないだろう…僕は蛇となって人の群れに隠れているのだから…。
そう考えると死にたくなる。
「な、何の事?僕はいつもの顔色だよ…元々顔色悪いし。」
「なんか随分と弱気だね、本当に何があったの?」
しつこく星空は俺に何があったかを聞いてくる…言えるわけがない…僕が蛇になれるなんて…言えない。
言って様ったら僕の周りから人が消えていってしまうから言いたくない。
僕の数少ない友達達が僕から消えたら、僕に何が残るって言うのさ…蛇という汚れた名前しか残らないよ。
(真実は…まだ隠しておこうかなぁ。)
「星空…あのさ…星空の家ってお金持ちだよね?新聞記者とかそんな感じの呼べる?」
「お安い御用だけど…なんで?」
「へ、蛇たちを倒す方法が分かったの。」
「えぇぇぇぇぇえ!?」
「しーーーーっ!」
僕は驚いて大きな声で驚く星空の口を手で塞ぎ静かにしろと命令した。
きっとどこかで蛇は狙ってるさ…蛇になった僕が人間と接しているのを見て…けど蛇たちは出てこれない…僕はレジェンドの七人目に認定されたから。
いい武器になるけど…そんなのより知りたいのは右頬に付いている三日月マークの事だ…。
「そういえばそれ何?」
遂に星空は僕に聞いてきた…この三日月マークの事を。
答えたくても答えられないし答えてはいけないと僕は思う、だってこれは白瀬に噛まれた時に出てきたマークだしきっと蛇と何か関係があるんだ。
だからこれに関しては何かごまかせる説明が必要になってくる。
け、けど…どう説明すれば…。
「こ、これは…ちゅ、厨二心を揺さぶるでしょ…う?」
「…あ、遅刻しちゃうぅ(棒)」
ごまかせた…かな。
『桜ヶ丘学園 二年一組 教室』
幸いな事に僕は教室の一番左の列の一番後ろの席であまり目立たない、このマークに関しても触れてくる人はいなかった。
ま、まぁ、見てくる人は視界に入るすべてのみんなと言っても間違いではないと思う。
きっと学校中のみんなに知れ渡っちゃうよぉ…僕が厨二病って…実際は違うのにぃ。
でも、誤魔化せるならいいかなぁなんて思ってたりもする…しかし心のどこかでは後悔している。かも。
「ばははは!くろん!てめぇなんちゅー趣味してんだ!」
クラスの不良の『渋谷 龍馬』…よりによって一番触れて欲しくない人に触れられた、今の今まで誰も触れてくれなくて安心していた僕が馬鹿だった。
どうせタトゥーだとか炭だとかって言い出しちゃうよこれ…。
後戻りできないようなこと言われちゃったらどうしよう…そう思うと今すぐここから抜け出したくなるよ…。
誰か助けてぇ…。
そう天に願った僕の言葉は…本当に天に届いた。
「ねぇ渋谷ぃ…そこ邪魔だからどいてくんない?」
「き、桐谷 鏡夜…わ、わるい…」
学園1の強さを持つ学園の王者…『桐谷 鏡夜』。
この人は誰もが恐れる破壊の力を持っていると言われる神の子…そう言われている。
あの不良でさえも頭が下がってしまうほどだ…この人にも触れられたくないけど…席が真横じゃぁ…そうもいかなさそうだなぁ。はぁ。
そしてHRが始まろうとした。
「おはようございます。」
「「「おはようございます」」」
当番のあとに続くようにみんなは先生に挨拶してHRは始まる。
そしてみんなが席に座ると。
ガタンッ!!!
「先生、一時限目の数学の教科書忘れたのでくろん君に見せてもらいマースっ!」
「…ど、どういうつもり?」
「まぁまぁ。」
着席の合図の前に桐谷君は僕の机に自分の机をくっつけた…。
この先の流れは見えてきた。
キーンコーンカーンコーン。
一時限目の数学が始まった。
「ねぇねぇくろん君、その三日月、何?」
「こ、これはそのぉ…厨二心で…」
桐谷君は僕の顔を見て…
「嘘。」
すべてを見破ったかのように僕を睨んでそう言った…。
見破られる?なんで?怪しい行動もしてないし目も逸らしていないのに?き、桐谷君は一体に何者なんだ?
その観察力と人間離れした力、そして無邪気なその目…ま、まるで…白瀬 白夜の様だった。
と言うか、目だけ見たら桐谷君は白瀬と全く区別が付かなそうだ。
「…い、言わないよ…絶対。」
「もしかしてさ…くろん君も蛇?」
「っ!?え!?」
「にしししぃ。」
き、桐谷君…ほ、本当に君は…何者なの?
続く