無色のパレット   作:夏の字

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ーそれは遠い昔の記憶。

私は昔から『世界』が嫌いだった。この世界は『嘘』で溢れているから。

何が『本当』で何が『嘘』なのか、私にはわからなかった。
いつしか私は人間を恐れた。私を見る目が怖くてたまらなかった。

ああごめんね。いきなりこんなことを君に話してもよくわからないのに。

さぁ、長話をするのも申し訳ないし…始めようか。

これは願いを賭けた物語ー。

願いを叶えるのは誰なのだろうか、私は来るその時まで待つとしようー。



 第1色ー私欲の代償ー

「………ぇ」

 

私はどうなったのだろう。

たしか、夢華から貰った封筒をあけてー。

 

「…ね…ぇ!」

 

そうだ…たしかあけたら光が私を包んで。

 

「ねえってばっ!大丈夫?」

 

「…ぁ…え?」

 

私は意識が朦朧とする中、ゆっくりと重い瞼をあげた。

するとそこには綺麗な金髪ショートヘアの少女が、私を覗き込むように立っていた。

 

「んっ良かったっ意識はあるみたいだねっうんうん!」

 

その少女は私が意識を取り戻したことに、まるで自分のことのように喜びはしゃいだ。

なんか見ているこっちも嬉しくなるのは何でだろう。

 

「えっと…あの、ここh「えっ?僕の名前かいっ?うんうんっよく聞いてくれたね!僕の名前は黄金 悠(こがね ゆう)

っていうんだっ身長150センチ!体重は忘れたっ!年齢は21歳だよっよろしくねっ」

 

ああ。この子。話通じないタイプだ。

 

「あ・・う、うん宜しくね…私は白木 春…って、21歳!?」

 

私は思わず自分の耳を疑った。

確かに今。私の目の前にいる少女にしか見えない、のだが。21歳といった。

盛ってるのかな。盛ってるんだよね?

 

「こらこらー、あまり人の年齢は言い返すもんじゃないぞ?」

 

悠は私の額を人差し指でつつき頬を膨らませた。

私はまだ信じられない気持ちの中。ゆっくりと立ち上がった。

 

あ…見下ろせる。

 

「今、見下ろせるって思ったでしょ?思ったよね?」

 

「アハハ、ソンナワケナイジャナイデスカー」

 

「私の身長を笑う奴は…殺すっ!!ぶっ殺してやるゥゥゥゥ!」

 

悠は私から4、5歩離れたと思うと拳を作り構える。

するとその拳を包むように黄金色の光が纏われ、それは鎧のような形をなした。

 

私はただその光景に口をあけていた。今ありえないことが目の前で起きていることに。

 

「滅せッ!どちきしょうめぇっっ」

 

悠はその拳を一気に間合いを詰め。そして私に向けて殴りかかった。

 

交わすことすら考える暇もない私は只『死ぬ』という言葉を思い浮かべた。

そして私の目の前にまで拳がきたときー。

 

「はーいっそこまでねー?もー…落ち着きなさいな悠ちゃん」

 

どこからか声がしたと思えば悠の体はまるで、時が止まったかのように動かなくなった。

それと同時に悠の拳の装備は剥がれ光の粒となり、それは次第に人の姿へと変わった。

 

「ぐぅ…だってだってっ」

 

「だっても何もないの、それにこの子はまだ『力』を知らないみたいなんだから」

 

光の粒から現れたのは長い金髪の女性。

しかし、驚くはそこだけではなく女性は地に足をつけず浮かんでいたのだ。

 

「もう何が何だか…わかんないよ…」

 

私は叶うならもう一度気絶をしたい気分だった。

 

 

 

 

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