ハイスクールD×D 異世界帰りの赤龍帝   作:ヴァルナル

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10話 越えてはいけない一線

俺とアリスが転移してきたのは白い空間。

 

辺りを見渡すと目の前には何かの機器を手に持った魔法使いの集団。

 

右手側の向こう・・・・・・あれは培養カプセル?

 

中には・・・・・・人か、あれは?

 

まぁ、とにかく成功はしたみたいだな、入れ替わりの転移魔法は。

 

今頃、レイヴェルは美羽に保護されているはずだ。

 

何人かの魔法使いが声を漏らす。

 

「お、おい・・・・・どうなってんだ!? なんで、フェニックスの娘が赤龍帝に変わってんだよ!?」

 

「あの女の方も見覚えがあるぞ。赤龍帝の眷属だったはずだ!」

 

アリスの情報も持ってるわけか。

 

そういや、俺が昇格早々に眷属を得たのは冥界中に知られてたっけな・・・・・・・アザゼル先生のせいで。

・・・・・・キスシーンを大々的に号外に載せられて、アリスも赤面しながらキレてたな。

 

もちろん、後でアザゼル先生には鉄拳制裁加えといたけど。(主にアリスが)

 

実力の方は・・・・・・多分、魔獣騒動の時に知られてるだろう。

 

俺がいない間は美羽とティアを含めた三人で巨大魔獣を相手取ってたみたいだし。

 

俺は狼狽してる魔法使い達に告げた。

 

「残念だったな。レイヴェルはこっちで保護させてもらった。ここの場所は向こうでも把握してるだろうから、すぐに援軍が来る」

 

俺とアリスにもマーキングは施されているから、美羽にはここの場所が把握できている。

 

直ぐにソーナに知らせてくれるはずだ。

 

「クソッ! フェニックスの娘と入れ替えの転移をしてきたというわけか!」

 

「そんな、バカな!」

 

「いや、でも、ちょっと待てよ・・・・・・」

 

魔法使い達は狼狽えながらも、俺を下から上へと視線を移していく。

 

そして――――

 

「「「「どうして、赤龍帝は既にボロボロなんだ!?」」」」

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・・・・

 

そこぉぉぉぉぉぉぉぉ!?

 

驚くところ、そこぉぉぉぉぉぉぉぉ!?

 

もうちょっと、違うリアクションがあるだろぉぉぉぉ!?

 

「言っとくけど、おまえらのせいだからな!? タイミングが悪いんだよ! ・・・・・・いや、ある意味良かったけど」

 

確かに今の俺はボロボロだ!

戦闘も始まってないのに!

 

アリスの恥ずかしさと怒りが混じったアリスパンチが強烈過ぎて、家の壁が何枚か崩壊したからね!?

 

ただ・・・・・・

 

あのタイミングでなければ、アリスのあんなエッチでキュートな姿は見れなかっただろう!

 

そこだけはグッドだった!

 

ありがとう!

 

「あ、あああああんたねぇ! わ、忘れなさいって言ったでしょーが!」

 

うおっ!?

 

アリスが赤面しながら槍を振りかざしてきたぁ!?

 

「ゴメン! やっぱ無理! あんなの忘れられねーよ! もうしっかり脳内にインプットされてるし!」

 

出来ればまたやってほしい!

 

可愛いんだもん!

 

アリスさん・・・・・・・いや、ここはあえて、アリスちゃんと呼ばせていただこう!

 

アリスちゃん、萌える!

 

いつからそんなにエッチで可愛いやつになっちまったんだ!

 

昔は問答無用でアリスパンチを繰り出してきていたじゃないか!

 

今となってはそのギャップが素晴らしく思える!

 

「その記憶消してやるぅぅぅぅ! 記憶が飛ぶまで殴ってやるぅぅぅぅ!」

 

いやぁぁぁぁぁ!

 

そんなに雷をバチバチさせながら寄らないで!

 

また焦げる!

丸焦げになっちゃうから!

 

あんなの何発も食らったら身がもたんよ!

 

俺が白雷を纏ったアリスに詰め寄られていると、魔法使いの一人が叫んだ。

 

「おまえら何しに来たんだよ! こんなところで夫婦喧嘩してんじゃねぇよ!」

 

「「まだ(・・)夫婦じゃない!」」

 

「「「キレ方が微妙に違う!?」」」

 

俺とアリスの反論にツッコミを入れる魔法使い達。

 

そりゃあ、アリスともずっと一緒にいるって誓ったけど、まだ結婚したわけじゃないからね!

 

もちろん、必ず嫁にはもらうけど!

 

誰にもやらねぇよ!

 

・・・・・・ちなみに、俺とアリスの関係が進んでからは美羽の時と同様に父さんと母さんが何やら動いているようで。

 

この間、美羽に続いてアリスにも色んなパンフレットを見せてるのを見かけたが・・・・・・。

 

ま、それは追々ということで。

 

「・・・・・イッセー先輩」

 

声をかけられ、振り向くとそこには手を縛られた小猫ちゃん。

 

それから・・・・・・同様に手を縛られた状態で床に踞るギャスパーの姿が。

 

「小猫ちゃん、大丈夫か? 今すぐに解いてやるからな。アリスはギャスパーを頼む」

 

「わかったわ。ギャスパーくん、大丈夫?」

 

そう言って、俺は小猫ちゃん、アリスはギャスパーの拘束を解いていく。

 

解放された小猫ちゃんは涙を浮かべながら抱きついてきた。

 

「・・・・・ゴメン、なさい・・・・っ! 私がもっと強ければギャーくんはこんな目に・・・・・・。それに、レイヴェルも・・・・・・!」

 

俺は小猫ちゃんの震える体を受け止め、頭を撫でながら尋ねた。

 

「・・・・・ギャスパーは一体?」

 

「・・・・・ギャーくんは私とレイヴェルを守ろうとして・・・・それで・・・・・っ!」

 

見れば、ギャスパーの頬は青く腫れていて、表情もぐったりしていた。

 

・・・・・そうか、ギャスパーは二人を守ろうとしたんだな。

 

おまえは、本当に強くなったよ。

ここぞというときに、どうしようもないくらい男を見せてくれる。

 

ギャスパーのことを理解したところで、俺はもう一つ小猫ちゃんに訊いた。

 

「それで、レイヴェルも・・・・っていうのは?」

 

はぐれ魔法使い達はレイヴェルをここに連れてきて何をしようとした?

 

そもそも、ここって一体―――――

 

「・・・・・ここは偽の涙を製造する『工場』で・・・・・レイヴェルはあれを見せられました・・・・・」

 

小猫ちゃんが指を指したのはあの培養カプセル。

 

あれがレイヴェルに関係しているのか?

 

怪訝に思う俺だが・・・・・・

 

「・・・・あの中にいるのはフェニックス関係者のクローンです」

 

「―――――っ!?」

 

あのカプセルにいるのが、フェニックスのクローン!?

 

まさか、あれを使って偽の涙を製造してやがったのか!?

 

なんてことを・・・・・・・!

はぐれ魔法使い共は命をなんだと思ってやがるんだ!

 

俺が驚愕に包まれるなか、小猫ちゃんは更に体を震わせていく。

 

「・・・・・レイヴェルは泣いてたんです・・・・・どうしてって・・・・・私、何も・・・・・」

 

「もう、いいよ。それ以上はもう言わなくていい」

 

俺は小猫ちゃんを強く抱き締めて、その言葉を遮った。

 

俺の制服は小猫ちゃんが流した涙で濡れている。

 

よっぽど悔しかったのだろう。

目の前で友達が傷つけられて、それを見ていることしか出来なかった自分が許せないんだ。

 

レイヴェルもあんなのを見せられて、どれだけ心が傷つけられたか・・・・・・。

 

そして、ギャスパーも・・・・・・。

 

握り締めた拳に血が滲む。

だけど、いくら爪が肉に食い込もうとも痛みは感じなかった。

 

それ以上に自身の不甲斐なさで一杯だったからだ。

 

こんなことなら、もっと・・・・・もっと警戒するべきだった!

 

昼間の学園だから・・・・・三大勢力の同盟圏内だからと心のどこかでは油断していたのかもしれない。

 

俺も・・・・・そんな自分が許せない・・・・・っ!

 

だから・・・・・・だからさ――――

 

「アリス・・・・・・」

 

「ええ。わかっているわ、イッセー」

 

俺とアリスはその場にゆっくりと立ち上がる。

 

振り返ると、いつの間にか増えていた魔法使い共。

増援を呼んだか。

 

ざっと、四、五十人はいる。

 

まぁ、そんなものは関係ない。

 

俺とアリスの足元に亀裂が入ると、それは俺達を中心にみるみる広がっていく。

 

「「―――――死にたいやつから前に出ろ」」

 

俺とアリスの声が重なる。

 

赤いオーラと白雷が膨れ上がり、周囲を破壊していく。

 

「ただし、五体満足でいられると思うな」

 

「せいぜい自分達が犯した罪の重さを感じることね」

 

俺達の殺気がこの空間を支配する。

 

こいつらは一線を越えた。

絶対に手を出してはいけない領域に触れてしまった。

 

そのツケはしっかりと払ってもらう。

 

魔法使いの一人が叫んだ。

 

「はっ! たった二人でこの人数を相手にしようってのか! そいつは傑作だ!」

 

その魔法使いが指を鳴らす。

 

刹那、この場にいる魔法使い全員が攻撃魔法の魔法陣を展開し始める。

 

「やれるものならやってみろよ! 赤龍帝さんよ!」

 

それが開始の合図となる。

 

怒濤のごとく、炎、水、氷、雷、風、光、闇、あらゆる属性の魔法がこちらに向けて放たれる。

 

使役している魔物の群れも突っ込んで来た。

 

放たれた魔法と魔物を合わせれば相当な数だ。

無数とも思えるほど。

 

「イッセー先輩!」

 

小猫ちゃんが悲鳴をあげる。

 

そんな小猫ちゃんに俺は微笑みを返してあげた。

 

大丈夫、何も問題はないさ。

 

俺は赤いオーラを全身から放った。

激しく、燃え盛る炎のように荒々しいオーラは先程よりも更に膨れ上がり、濃密なものとなっていく。

 

形作られるのは巨大な赤い龍。

封印される前のドライグを模した、雄大で威厳のある姿。

 

赤い龍は翼を広げるとアリスと後ろにいる小猫ちゃんとギャスパーを取り込む。

 

そして―――――

 

 

ゴアアアアアアアアアアアッ!!!!

 

 

雷鳴のごとき赤い龍の咆哮。

それだけで、降り注ぐ魔法を消し去り、向かって来ていた魔物の群を吹き飛ばす。

 

「な、なんだよ、あれは・・・・・・・!? 今のを一蹴した・・・・・・!?」

 

辺りを爆煙が包むなか、所々から驚愕する声が聞こえてくる。

 

それを聞いてドライグが呆れるように言った。

 

『今の程度であの反応か。随分と下調べが荒いんだな、はぐれ魔法使い共は。いや、ここに来る前に倒した奴らの言葉から察するに・・・・・・分かっていて、面白半分で挑んできたのか? ふん、どちらにしろ愚かな奴らだ』

 

全くだな。

 

まぁ、今更後悔したところでもう遅い。

 

「今度はこっちからいくぜ」

 

「加減は?」

 

「あとで情報は聞き出したいしな。死なない程度で頼む」

 

俺の言葉に頷くとアリスは一歩前に出る。

 

一歩・・・・・・たった一歩だけだというのに凄まじい重圧が後ろにいる俺達にも伝わってくる。

 

それは当然、殺気を直接向けられている魔法使い共にも。

 

魔法使い共は白雷姫の逆鱗にも触れたようだ。

 

アリスは槍をくるくる回すと逆手に持って構える。

 

銀色の槍を白い雷が覆う。

 

アリスは腰を沈めると、更に踏み出した足に力を籠め――――

 

「――――白の槍砲(アスプロス・ヴリマ)ッ!!」

 

槍を投擲した!

 

ソニックブームと共に投げ出された槍は通過したところの床を大きく抉り、ミサイルのごとく定めた狙いへと突き進む!

 

 

ドゴォォォォォォォォォォォォンッ!!!

 

 

槍が着弾した場所が大きく爆ぜた。

空間が激しく揺れて、小猫ちゃんですら尻餅をつくほど。

爆風と雷が巻き起こり、魔法使い共を包んでいった。

 

次第に煙は治まり、視界が開けていく。

 

見えてきたのは床に深々と突き刺さった槍とそれを中心にまるで爆撃でも受けたかのように崩壊した床面。

 

・・・・・・アリスのやつ、いきなり大技使ったな。

ほとんど砲撃じゃん。

 

「ゲホッゲホッ・・・・あいつら、化け物かよ!」

 

「おい! ボスを呼べ!」

 

「もう連絡してる! それより、どうすんだよ!」

 

魔法使い達の悲鳴が空間に響く。

 

ボス・・・・・?

 

今回の首謀者はここにいないのか?

 

「なぁ、小猫ちゃん。こいつらの親玉って見た?」

 

「はい。レイヴェルに目的を告げた後にどこかへ行ってしまいました」

 

そうなると、そいつが来るまで待つか?

 

多分、この場にいるのは下端だろうし、出来ることならそいつを取っ捕まえたいところなんたけど・・・・。

 

「なんにしても、まずは目の前の奴らを倒してからにしましょう」

 

そう言うアリスの手には雷でできた紐らしきものが握られている。

それを辿って行くと、槍の柄の部分とくっついていた。

 

アリスが紐をグイッと引っ張ると、それにつられて槍がアリスの手元に戻ってくる。

 

槍を手にしたアリスが言う。

 

「とりあえず、こちらの初手はこんな感じかしら?」

 

「こんなもんだろ。・・・・さて、今ので半分は片が付いたとして・・・・残りはざっと二十。左半分は任せた」

 

「了解よ、主様」

 

ハハハ・・・・主様、ね。

 

そういう風に言われるのは少しこそばゆいけど・・・・・ま、いっか。

 

「それじゃあ・・・・いくぞ!」

 

「オッケー!」

 

そう言うと俺とアリスは床を蹴って飛び出していく。

 

アリスの一撃で上手い具合に真ん中で戦力を分断できた。

 

俺は右半分の魔法使いを片付ける!

 

まずはこちらに手を突き出している魔法使い!

展開された魔法陣は召喚用!

数を増やされるのも面倒だからこいつを狙う!

 

「そらっ!」

 

気弾を放って魔法陣を破壊!

気弾はそのままの勢いで魔法使いに直撃して、壁の方まで吹き飛ばした!

 

「相手は一人だ! 囲んで一斉に狙え!」

 

ここにいるリーダー格らしき魔法使いの指示で他の魔法使いが散開し、俺を囲みこむ。

 

多対一の状況で個人の実力で劣るなら数の利を活かせばいい。

そして、数の利を活かすなら相手を囲みこむのが手っ取り早い。

 

その方がこちらは対処しづらいからな。

特に背後・・・・死角からの攻撃は反応に遅れが生じる。

 

良い判断だとは思う。

 

魔法使いたちは一斉に魔法陣を展開し始める。

それも自分たちの正面だけでなく、空中、更には俺の足元にも魔法陣が描かれていく。

 

四方八方、あらゆる角度から集中砲火するつもりなんだな。

 

『それにこの数だ。一人一人の実力は並よりも上だと言える』

 

そうか。

 

それでも、このレベルなら関係ないねぇ!

 

この程度なら―――――

 

「全て凪ぎ払えば済むことだ!」

 

気を纏わせた拳を横凪ぎに振るう!

 

生み出された衝撃波が降りかかる大岩、氷の槍、炎の雨、それら全てを破壊した!

 

「囲まれたくらいでやられるようじゃ、俺はとっくの昔に死んでるよ」

 

自分達の一斉攻撃が呆気なく防がれたのを見て、魔法使い達は呆然となる。

 

こっちは終わりに近いな。

 

アリスの方はというと―――――

 

「なんだよ、この女!」

 

「動きが速すぎて攻撃が当たらねぇ!」

 

という魔法使い達の焦りの声が聞こえてきた。

 

こちらは魔法使い達が列になって陣形を組み、あらゆる属性の攻撃魔法をマシンガンのごとく次々に連射していた。

 

しかし、それはアリスに全く当たる気配がない。

 

雷の残像を残す高速移動によって、完全に翻弄されていた。

 

「あんた達、その程度で私達に挑んできたの? 数で推せば倒せるとでも? 考えが甘いのよ。魔法使いのくせに頭が悪いのね。・・・・・あ、そっか。そんなだから協会から追放されたんだったわね。忘れてたわ」

 

ハハハハ・・・・スゲー毒舌吐いてるよ。

 

アリスって、こういう相手の時って容赦なく毒舌になるよね。

 

しかも、言われた方は間違いなく激情する言い方なもんで・・・・。

 

「このクソアマァァァァァァッ!!」

 

おーおー、挑発に乗ってる乗ってる。

焦りの中に明らかな怒りが見えるな。

 

やっぱりアリスって挑発するの上手いわ。

 

さっすが、元王女。

 

『・・・・性格が悪いのではないのか?』

 

いや、それはないな。

 

書類仕事サボる以外は良い子だもん。

いつもは優しくて可愛い性格してるぜ?

 

すると、アリスが叫んだ。

 

「書類は眠たくなるの! あれは私の天敵よ! あと、こんな時に優しくて可愛いなんて言わないで!」

 

「戦闘中になに人の心読んでくれてんの!? つーか、書類が天敵ってどういうことだ!?」

 

「天敵は天敵よ!」

 

「克服しろよ! 君、俺の『女王』なの分かってる!? 少しは同じ『女王』の朱乃を見習え!」

 

「そのうち!」

 

うわぁぁぁぁぁん!

 

ダメだ、この人!

克服する気ゼロじゃん!

 

やっぱり、これから俺の眷属に必要なのは仕事ができる子だよ!

 

つーか、アリスまでもが残念美人になりかかってない!?

 

いかん!

それはいかんぞ!

 

それだけは阻止せねば!

 

今度はそんな俺達のやり取りを聞いた魔法使いが叫んだ。

 

「おまえら! 何度、夫婦喧嘩すれば気が済むんだよ!」

 

それを聞いた瞬間―――――

 

 

 

「おまえらなぁ・・・・っ」

 

「何度言えば分かるのよ・・・・・っ」

 

 

 

「「まだ(・・)夫婦じゃないって言ってるでしょーが!」」

 

 

ドゴォォォォォォォォォォォォンッ!!!!!

 

 

赤い砲撃と白い雷が魔法使い達を吹き飛ばした。

 

『いや、なぜそこで怒るのか、俺には全くもって分からんのだが・・・・』

 

んー・・・・なんとなく、かな?

 

今は恋人って感じで、そこは今後の目標というか・・・・。

 

まぁ、確かに最近ではお互いにしてほしいことが分かるようになってきたけど。

あれ取ってとか、これして、みたいな感じのことは言う前に分かるんだよね。

 

あ、それは美羽も同じか。

 

『それは・・・・・夫婦だな。熟年レベルの』

 

そっか。

それじゃあ、夫婦だな。

 

俺とアリスが大暴れしたことで、魔法使い達は壊滅。

全員が戦闘不能となった。

 

美羽がソーナ達を連れて転移してきたのはその直後だった。

 


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