あと、異世界帰りのコラボ作品を別で投稿していますので、よろしければこちらもどうぞ!
現在はMr.エメトさんの『ハイスクールD×D~アルギュロス・ディアボロス~』とのコラボ中です!
[美羽 side]
アウロス学園の一件から二日が経った日のこと。
授業が午前中で終わったボクは一足早く家に帰っていた。
「ただいまー!」
玄関で靴を脱いだところで、お母さんが洗面所からひょっこり顔を出す。
「あら、今日は早いのね。イッセー達はどうしたの?」
「今日の授業は午前で終わりだったからね。お兄ちゃん達は部室に寄ってから帰るって言ってたから、一時間くらいしたら帰ってくるんじゃないかな? ………ボクはやることあるから一足先にね?」
そう、ボクにはやるべきことがある。
使命と言っても過言ではない。
今日中に終わらせてしまおう、そう決めたのだ。
足早に自室に向かったボクは鞄を机に置くと、三角巾を頭に被り、気合いを入れる。
―――――よし、やろう。
ボクの目も前にあるもの。
これが標的。
何度も立ち向かい、何度も挫折してきた。
今日こそはこれに勝ちたい。
ボクが挑むもの。
それは―――――
「やっぱり貯まるよね………マンガって」
▽
マンガ――――それは、この世界に来てからハマったものの一つ。
お兄ちゃんの持っていたものを読んだのが切っ掛けだった。
暇潰しに読んだのが全ての始まり。
初めてマンガというものに触れた時は衝撃を受けた。
―――――この世界にはこんな面白いものがあるのか、と。
アスト・アーデにはマンガという文化は無かった。
特に魔王の娘で、魔族の姫として育ったボクはこの手の娯楽に触れる機会がなかったんだよね。(………というより、お父さんが厳しかったのが最大の原因)
あまり娯楽に触れてこなかったボクにとってはマンガとの出会いは革命的だったんだ。
こっちの世界に来てからはお小遣いを貰う度に本屋さんに駆け込む、もしくは古本屋さんで買い集めた。
シティーハ○ター、ハガレ○、ワ○ピースといったバトル系のものから、こ○亀や○魂のようなギャグ、ToL○veるようなラブコメまで幅広く。
最近ではマンガ以外に小説にも手を出している。
その結果………。
「うぅ………、どうしよう………本棚がいくつあっても足りない………」
ボクが所有するマンガは五百は軽く超えている。
小説を合わせればもっとある。
多分、千近く。
目の前の本達を見て、思う。
………どうして、こんなに貯まったのだろう。
本棚に入りきらず、ついには床に並べてしまっているこの状況。
なんで………なんで、こんなに増えてるの!?
確かにお小遣いのほとんどはマンガに費やしてるし、お兄ちゃん達が全巻セットをプレゼントしてくれたけど!
ボクもつい甘えちゃったけど!
ちょっとした本屋さんが開ける数じゃないの、これ!?
何度もお別れしようと思った。
でも、出来なかった………!
だって、また読みたくなるから!
そらならばと、整理しようとも思った。
何度も何度も取り組んだ。
だけど、一向に整理が進まない………!
整理中に読んでしまうから!
手に取った本を読んでしまったら最後。
気づいたら全巻読破してしまっている!
ボクはなんて意思が弱いのか………!
でも、今日こそは!
今日こそはこの本達を整理してみせる!
もう自分に負けない!
負けていられない!
ボクは赤龍帝眷属の『僧侶』!
お兄ちゃんを支える下僕の一人!
これくらい出来なくてお兄ちゃんの眷属は名乗れないよ!
ボクは再度気合いを入れ、床に置いてあるマンガに手を伸ばした―――――。
▽
「ううぅ………何度見てもこのシーンは泣けるなぁ………グスッ。………って、ちがーーーう! ボクはなにやってるのさ!?」
本棚から一度、本を下ろし整理し始めたのは良かったんだけど………また読んでしまった………!
読み込んでしまった!
五冊も読んでしまった!
ふと壁に掛かっている時計を見てみると………既に一時間が経過している。
整理状況は………ほとんど進んでいない。
本棚の本を一度下ろしてしまったことで、むしろ悪化している。
床にはボクのコレクションがずらりと並べられていて………。
ボクはガクリと膝を落とす。
こんなはずじゃなかった。
予定なら半分くらいは進んでいるはずだったのに………。
あれ………目の前が見えないや。
目が勝手に潤んで………グスッ。
このペースで今日中に終わるのだろうか?
お兄ちゃんに頼めば手伝ってくれるかもしれない。
読んでしまわないように注意してくれると思う。
でも、それは完全なる甘えで………。
というより、こんなことでお兄ちゃんの手を煩わせたくない。
心の汗が止まらない。
その時、ボクの視界にとあるものが映った。
「これ………」
それを手に取り、中を開くと――――――ボクとお兄ちゃんが写った写真があった。
そう、これはボク達のアルバム。
お兄ちゃんがボクとの思い出のために作ってくれたもの。
パラパラとページを捲っていくと、懐かしい写真がいっぱい貼ってある。
二人で海に行った時のもの、遊園地に行ったときのもの。
家族でお祭りに行った時のものもある。
「あ、松田くんと元浜くん。………四人でカラオケに行った時のだ」
他にも何気ない日常の中を捉えた写真がいくつもある。
これを見る度に、お兄ちゃんに大切にされてるんだなって思えるよ。
と、ここでとあるページで手が止まる。
そのページにあったのは噴水を背景にして写るお兄ちゃんとボク。
ボクの表情がどこか恥ずかしそうにしていて………。
何となく気になったので、写真の裏を見てみる。
裏側には撮った日の日付が記されていて―――――。
「これ………この世界に来てから一週間くらいだっけ?」
あの時はまだイッセーのことを『お兄ちゃん』って呼べてなかったなぁ。
家族が出来て嬉しかったけど、そう呼ぶのが恥ずかしくて………。
なんで『お兄ちゃん』って呼べるようになったんだっけ?
▽
――――三年前の夏。
「美羽、今日は東京に行ってみるか?」
朝食の時にイッセーがそう言ってきた。
ボクはパンを飲みこんだ後、聞き返す。
「東京?」
えっと、確か日本の首都………だっけ?
この世界に来てから一週間。
イッセーやお父さん達はこの世界の勉強にと色々な場所に連れて行ってくれる。
それは近くの公園だったり、学校だったり、商店街だったり。
家の近くにあり、イッセー達にとっては見慣れた当たり前の光景。
それでも、ボクにとっては見たことがない物ばかりで、目に映るもの全てが新鮮だった。
………自動ドアっていう勝手に開く扉には慣れないんだけど。
というより、なんか怖い。
イッセーは頷く。
「そう、東京。近場は大体回っただろ? だからさ、試しに大きい町に出てみたらどうかなって」
「いいんじゃないか? あまり同じ場所を回るのもどうかと思っていたところだ。この際、遠出するのも悪くないだろう」
お父さんもそう続く。
しかし、お母さんは頬に手を当てて不安げな表情を浮かべる。
「でも、少し早くないかしら? この町でもまだ慣れていないのに………」
「大都会に行けば、この町なんて大したことなくなるだろ。それにイッセーと一緒なら安心できる。迷子になってもイッセーなら場所は分かるんだろう?」
「まぁね。美羽の気の位置は常に補足してるから、仮に美羽が迷子になっても見つけられるよ」
イッセーは微笑みながら、ボクの頭を撫でる。
この頭を撫でられる感じ………少し恥ずかしいけど、どこか心地良いんだ。
何と言うか………安心する………。
魔王シリウス――――本当のお父さんはたまにしか撫でてくれなかったけど、あの時の安心感に似ているんだよね。
………でも、未だに呼べないんだよね………。
本当はそう呼んでみたいのに………恥ずかしくて言えないというか………。
いきなりそんな風に呼んで、変に思われたりしないかなって不安もあって………。
イッセーが話を進めていく。
「そういうわけで、母さん。美羽はしっかり守るから大丈夫。兄貴として妹は守らないと」
「ふふっ、美羽ちゃんが家族になってから、イッセーが凄い成長したように見えるわね。いえ、異世界で三年分の成長をしたのだから当然なのかしら?」
「んー………、そうかも? で、美羽はどうだ? 日本の大都会、行ってみたくないか?」
イッセーにそう訊かれ、ボクは首を傾げて考えてみる。
東京………。
この駒王町でもすごいと感じたのにもっとすごい町なんだよね?
ちょっと不安もあるけど、ボクのために提案してくれているわけだし………。
イッセーが一緒なら大丈夫だよね………多分。
「ボク、行ってみる。よろしくね、イッセー」
「おう!」
▽
その日の昼。
最寄りの駅から電車で揺られること一時間ほど。
ボクが連れてこられたのは―――――
「どうだ! ここが秋葉原だ!」
イッセーが両手を広げて楽しそうに言った。
ボクは目の前に広がる光景に圧倒されていた。
見たことがない建物!
見たことがないお店!
様々なものが混じりあって、一つの町を形成している!
ここが日本の大都市、東京!
「わぁ………」
「おっ、あまりの迫力に圧倒されたか?」
イッセーがニヤリと笑みを浮かべながら訊いてくる。
ボクは素直に頷くしかなかった。
だって、本当にすごいんだもん。
「町もそうだけど、人も多くて………まるで別世界」
「いや、ここ本当に別世界だって」
ボクの漏らした言葉にイッセーが軽くツッコミを入れるけど、そんなのは耳に入ってこない。
こんな場所が世界にはあるんだ………。
魔族の姫だったボクは町に出る機会が少なかったけど、多分、アスト・アーデ全体を見渡してもこんな活気に溢れた町はないんじゃないかな?
「ここには美羽の好きなマンガもいっぱいあるぞ? ほら、あそこのアニメ絵が描かれた看板あるだろ? あの店はかなり大きい本屋でな。マンガもたくさん置いてある」
「ホントに!?」
マンガ………この世界の言葉を勉強するのも兼ねて、イッセーが持っているのを貸してもらったけど、すごく面白いんだよね。
おかげで、結構日本語は覚えてきたと思う。
「そんじゃ、適当に店に入ってみるか。美羽の好きなもん選んでくれていいぞ? 父さん達も美羽のためならっていっぱいお小遣いをくれたからな! つーか、息子のことも可愛がってくれよ! 俺への小遣いは無しかい! 息子と娘の間で扱いに差があるような気がするんですけど!?」
一人で天に向かって叫ぶイッセー。
あははは………。
なんていうか、イッセーって賑やかな人だよね。
まぁ、この一週間でその辺りは分かってきたけど。
すると、イッセーはボクの手を引いてきた。
「行こうぜ、美羽。せっかく来たんだ。この世界の勉強もいいけど、楽しもうぜ」
「あっ………う、うん!」
なんだか、顔が熱くなってきた………。
▽
「くはー、歩いた歩いた」
町のはずれにある広場。
ボクとイッセーはそこのベンチに腰かけていた。
イッセーの足元には大きな紙袋。
ボクは申し訳ない気持ちになりながら、頭を下げた。
「えっと………ゴメンね。いっぱい買ってもらっちゃって………」
秋葉原についてから三時間くらい町を探索したけど………その間に服やマンガ、その他、ボクが興味を持ったものをイッセーは買ってくれて、紙袋の数が凄いことになっていた。
しかも、その紙袋はイッセーが持ってくれている。
イッセーは微笑む。
「まぁ、少し買いすぎたかもしれないけどな。でも、必要経費だろ。父さんにも何でも買ってやれって言われてるし」
「………でも、無駄遣いにならない? こんなにたくさん………」
「ならないならない。これは美羽にとって、この世界に馴染むために必要なものだ。それは無駄じゃない。だから心配すんな。………逆にこれくらい買っておかないと、俺が父さんに叱られそうだ」
そう言ってイッセーは苦笑する。
うーん、そうなのかな?
イッセーはさっき、自動販売機で購入したお茶を飲むとボクに手渡してくる。
「喉乾いたろ?」
「あ、ありがとう………」
ペットボトルを受けとり、口をつけようとして―――――ボクは気づいた。
気づいてしまった。
これって―――――か、かかか間接キスになるよね………!?
………イッセーは分かってるのかな?
ふとイッセーの方を見てみると―――――。
「ふぁぁぁ………。あー、寝不足だな、こりゃ」
盛大にあくびしていた。
ボクがこんなにドキドキしてるのに!
一人で舞い上がって、バカみたいじゃないのさ!
ボクはお茶を一口飲むとイッセーに問う。
「眠れなかったの?」
イッセーは苦笑しながら頬をかく。
「いや、調べものしててさ。今日、どこに連れていこうかなって考えてて………。一応、美羽が楽しめるコースにしたつもりなんだけど………どうだった?」
「………っ!」
今更気づいたけど、イッセーの目元には薄っら隈が出来ていた。
夜遅くまで起きていた証拠だ。
ボクのためにそこまでしてくれていたんだ………。
それを知ると、申し訳なく思う気持ちと嬉しい気持ちの二つが心の中に出てきて………
「えっと………ありがとう、イッセー」
「ん?」
「今日はすごく………楽しかった」
「そっか。それなら良かった」
イッセーはフッと笑むと立ち上がり、腰を伸ばす。
そして、ボクの頭にポンッと手を置いた。
「本音を言うとさ、結構不安だったんだ。こうして女の子と一緒に出掛けたことってあんまりなくてさ。美羽が楽しんでくれたのなら、その一言だけで頑張った甲斐があったよ」
優しい笑顔。
ボクはこの顔を知っている。
以前にも見たことがある。
魔族の姫だった頃、城でお父さんの臣下であるウルム達が赤龍帝、兵藤一誠について話しているのを聞いたことがあった。
―――――誰よりも前に立ち、誰よりも勇敢で高潔な戦士。
それがウルム達のイッセーに対する評価。
敵なのにそれほどまでに言われる人ってどんな人なんだろう?
気になったボクは望遠の魔法で何度か戦場を覗いたことがあった。
そこに映っていたのは魔族の人達を助ける赤い龍。
たまにエッチな技を繰り出して女の人に殴られていたけど、それでも戦えなくなった人には手を差しのべていたんだ。
それが敵であっても。
間違っていると思えば、味方を止めてまで、敵である魔族を助ける。
戦場でそんなことをするのは普通に考えれば間違っている。
だけど、そんな真っ直ぐな姿にボクは惹かれていたのかもしれない。
今のイッセーの顔はその時のものと同じ。
とても優しくて温かい。
頭に置かれた手からイッセーの気持ちが伝わってくる。
今なら………言えるかな………?
ボクは手をギュッと握ると、小さく呟く。
「え、あの………あ、あのね………」
「ん? どうした? 他に行きたいところがあるなら、連れていくけど?」
「え………えっと、そうじゃなくてね………そ、その―――――」
心臓の鼓動が早くなっていく。
自分でも緊張しているのが分かる。
恥ずかしい。
急に呼び方を変えて、変に思われたりしないだろうか。
そんな想いがボクの中で渦巻いていく。
それでも………ボクは呼んでみたい。
「………お、お兄………ちゃん」
「………へ?」
ボクの漏らした言葉に間の抜けた表情となるイッセー。
時間が止まったような感覚。
一分が一時間に感じられるほど長い硬直。
我に返ったイッセーが声を震わせる。
「い、いいい今、おおおおおおお兄ちゃんって………」
「う、うん………。イッセーのこと………お兄ちゃんって呼びたいなって………」
「………っ!」
目を見開くイッセー。
まるで信じられないものを聞いたような表情を浮かべている。
………どうしょう、やっぱりダメなのかな?
でも、いきなり、呼び方を変えられたらそうなるよね。
それに………血が繋がっていない人からそう呼ばれるのって抵抗がある………よね。
自ら行った行為に落ち込み、後悔しかけた―――――その時だった。
「い、イッセー………? な、泣いてるの?」
「うぅぅぅっ! まさか、こんな………! 『お兄ちゃん』と呼ばれることがこんなに感動的だっただなんて! うおおおおおおおおん!」
「え、ええええええ!? イッセー!?」
滝のような涙を流しているんだけど!?
そんなに泣くようなことなの!?
「ああっ、ダメだ! 涙が止まらねぇ! クソッ、ハンカチが足りねぇや!」
「そんな大袈裟な………」
「大袈裟なもんか! 俺はな! 美羽にそう呼んでもらえて………なんというか心が震えたんだよ! もう嬉しくて嬉しくて感動が止まらねぇんだ! 可愛すぎるだろ、コンチクショウ!」
「うわっ!」
突然、イッセーに抱き締められた。
背中に手を回して、力を籠めてくる。
「好きなだけ呼んでくれ! つーか、呼んで! 出来ればワンモアプリーズ!」
えー………。
イッセーってこういう感じなんだ。
イッセーの新たな側面が見えたような気がした。
でも、ボクの気持ちに応えてくれたのはすごく嬉しくて、
「お兄ちゃん………」
「うん! もう一回!」
「お兄ちゃん」
「泣けるな! もう一回お願い!」
「お兄ちゃん!」
「ああっ………もう死んでもいいかも………」
「なんで、そうなるのさ!?」
「よーし、これは記念だ! 初お兄ちゃん記念! 写真撮っていこう! そこに並べぇぇぇぇぇい!」
この日からボクはイッセーのことを『お兄ちゃん』と呼べるようになった。
▽
「あははは………あの時のお兄ちゃんって帰りの電車でも嬉し泣きしてたっけ………」
周囲の人からの視線がすごかったことはよく覚えているよ。
まさか、あそこまで喜ばれるとは思ってなくて………。
流石に恥ずかしかったかな………。
でも、後悔はしてないよ。
あの時に言えて良かったと思ってる。
ふふっ、やっぱり思い出って大切だね。
記憶の中の思い出も大切だけど、こうして形に残すことも大切なんだと思えるよ。
これからもボク達の思い出は増えていくと思うけど、それも残していかないとね?
悪魔になったボク達の寿命は長い。
何十年、何百年、何千年とお兄ちゃんと共に歩み続けていく。
どんな未来が待っているか分からないけど、お兄ちゃんと一緒ならどこまでも――――――。
そんなことを考えていると、部屋の扉が開かれた。
「片付けは進んでるか?」
入ってきたのはお兄ちゃんだった。
鞄が無いところを見ると、一度自室に戻ってからここに来たみたいだ。
「あ、お帰り。片付けはこの通り―――――」
そこまで言いかけてボクは気づいた。
全く進んでいないことに。
しまった………アルバム見てる場合じゃなかったよ!
本棚の本も整理したくて、全部下ろしたから床がすごいことに!
「うわぁぁぁぁぁん! またやっちゃったよぉぉぉぉぉ!」
頭を抱えるボク!
どうしよう!
早く帰ってきたのに全然進んでないよ!
自分の愚かさに涙が止まらない!
そんなボクを見て、お兄ちゃんは苦笑する。
「アハハハ………。俺も手伝ってやるから、な? そしたらすぐに終わるだろ?」
「いいの!? ありがとう、お兄ちゃん! 大好き!」
この後、ボクのコレクション達は綺麗に整理できました。
[美羽 side out]
気づいたら260話………!
結構な話数になりましたねぇ………((  ̄- ̄))