ハイスクールD×D 異世界帰りの赤龍帝   作:ヴァルナル

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最近、ソリッドステート・スカウターにはまりました。


66話 女の子は皆、(にゅー)タイプ!

―――――乳の宴。

 

なんだ、その謎過ぎるワードは。

それにこの駄女神は何て言った?

おっぱいを吸うことは良しとして………って、戦場でおっぱいを吸うのは異常だとは思うけど。

それを差し引いても………全員だと?

スイッチ姫であるアリスやリアスじゃなく、全員?

俺を想ってくれる女の子全員のおっぱいを吸えだと?

 

そんなの………そんなのって………!

 

「興奮するだろうがぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 

「なんでよ!?」

 

「ぶべらっ!」

 

叫んだ俺を神姫化したアリスの超絶ハイパーアリスパンチが撃ち抜く!

空中で高速回転した俺は、地面をバウンドして転がっていく!

痛ぇ!

超痛ぇ!

 

アリスが俺の胸ぐらを掴むと、ニッコリと微笑んだ―――――拳を構えて。

 

「とりあえずもう一発いっとく?」

 

「ごめんなさい! すいませんでした! 冗談です! これ以上、殴られたら死んじゃう! というか、俺を殴るために神姫化したな!?」

 

「あんたがこんな時にふざけてるからでしょーが!」

 

アリスさんマジで恐い!

本当に君は言葉よりも手が出るよね!

手加減がないよね!

眷属が主に対してする仕打ちじゃないよ!?

 

モーリスのおっさんが半目でボソリと呟いた。

 

「あーあ。ありゃ、将来、完全に尻に敷かれるな。というか既に敷かれてるか?」

 

「そいつがグレモリー男子って奴さ。サーゼクスもリアスの父親も嫁には勝てんからな。あいつも例に漏れずってやつだ」

 

アザゼル先生までそんなことを言ってくる!

 

そうですね!

サーゼクスさんもジオティクスさんも奥さんには弱いですよね!

頭が上がってないもんね!

俺も同じってか!

否定出来ないのが泣けるな!

 

俺は流れる鼻血を抑えながらイグニスに問う。

 

「そ、それで………乳の宴ってなに? 詳しくお願いします………」

 

おっぱいを吸ってのパワーアップもしくは回復。

そいつはこれまでに何度も経験したことだ。

そのせいもあって、アリスとリアスには色々と恥ずかしい思いをさせてしまったけど………。

 

イグニスが冷静な口調で言う。

 

「乳の宴。それは私が新たに構築したおっぱい理論。変革者として覚醒したイッセーだからこそ可能とする、T・O・S(ツインおっぱいシステム)をも上回る効果を持つ新しい力よ」

 

「変革者として覚醒した俺だからこそ?」

 

「そうよ。もちろん、おっぱいでのパワーアップはおっぱいドラゴンだからこそ。でもね、そこに変革者の力も加わることが重要なのよ」

 

イグニスは美羽達を見渡して続ける。

 

「単純におっぱいを吸えばいいって訳じゃないの。吸えれば誰のおっぱいでも良いという訳でもないの。イッセーを想う女の子達のおっぱい(・・・・・・・・・・・・・・・・)でないと宴は行えないわ。ここまで言えば、分かるわね?」

 

俺の力―――――変革者の力は皆の思いによって強くなる。

その思いが強ければ強いほど、その伸びは大きい。

なるほど、そういうことか。

 

俺が理解したことを察したイグニスが言う。

 

「皆の想い共に乳力(にゅーパワー)を受け入れるのよ、イッセー。―――――皆の愛とおっぱいがあなたを限界の向こうへと連れていってくれる」

 

―――――愛とおっぱい。

 

なんだ、その心から昂る言葉は………!

聞くだけで勇気が沸いてくるじゃないか!

 

しかし、ここでアザゼル先生が疑問を口にした。

 

「待て。乳力(にゅー・パワー)はリアスとアリスが持つ特有の謎パワーじゃなかったのか? おっぱいドラゴンをパワーアップさせるのはスイッチ姫の特権だろう?」

 

「いいえ、アザゼル君。それは違うわ。確かに現状ではスイッチ姫―――――(にゅー)タイプに覚醒したのはアリスちゃんとリアスちゃんの二人だけ。でもね、私はこれまでの皆を見ていて確信したの」

 

そう言うとイグニスは強く言葉を発した。

 

「―――――女の子は皆、(にゅー)タイプ。大なり小なり、その素養があるのよ」

 

………なんということだ。

つまり、アレか!

アリスやリアス以外にもスイッチ姫が増える可能性があると!

 

そんなことを考えている俺の後ろでレイナが呟く。

 

「………量産型スイッチ姫とか出てきそう」

 

「そ、それは流石に………」

 

レイナの言葉にイグニスが返す。

 

「量産型とかはないから大丈夫よ? スイッチ姫って特別な存在だし、そんなにポンポン覚醒できないわよ」

 

「私達、そんなに特別だったのね………」

 

「なんか複雑………」

 

リアスとリアスが微妙な表情を浮かべているが………。

リアスって自ら進んでスイッチ姫になったような………。

特撮から現実になるためにおっぱいつつかされたような記憶があるんですけど。

ま、まぁ、今思えばリアスもなかばヤケクソだったのかもしれない。

ヴェネラナさんに色々と言われた後だったし。

 

しかし、とイグニスが言う。

 

「ここにいるあなた達は(にゅー)タイプへと覚醒できる可能性が十分にあるわ。何と言ってもおっぱいドラゴンの伴侶なんだもの。あなた達のおっぱいがイッセーを救うのよ」

 

すると、朱乃がイグニスに問いかけた。

その瞳は少し潤んでいて、

 

「それでは、私もイッセー君の役に立てるのですか?」

 

「もちろんよ。朱乃ちゃんの想いも、朱乃ちゃんのおっぱいも、イッセーを強くするわ」

 

「………ッ!」

 

イグニスの言葉を聞き、目を見開く朱乃。

朱乃は俺の元へと歩み寄ると―――――ポロポロと泣きながら抱きついてきた!

 

「あ、朱乃!? ど、どうしたの?」

 

いきなり泣き出したので慌てる俺だが、朱乃は首を横に振った。

 

「嬉しいの。………私もリアスやアリスさんのようにおっぱいで役に立てることが嬉しいの。私もあなたの力になれる………!」

 

泣きながら微笑む朱乃。

 

ぐっ、なんて可愛い微笑みを見せてくれるんだ!

俺の朱乃、俺の嫁の一人!

最高に可愛くて、とても大切な存在!

 

俺は朱乃の背に腕を回した。

 

「ありがとう、朱乃。そ、その………朱乃のおっぱい、吸わせてくれるか?」

 

「はい、喜んで! 私の旦那さま!」

 

押し当てられるおっぱいの感触が!

朱乃のおっきなおっぱいがこれでもかと密着してくる!

 

その時、俺の左右、後ろと四方を囲むように抱きついてくる者がいて、

 

「イッセーさん! 私のおっぱいも吸ってください!」

 

「ああ! 私の胸も存分に味わってくれ!」

 

「これも幼馴染み………ううん、イッセー君のお嫁さんの役目よね!」

 

アーシア、ゼノヴィア、イリナ!

教会トリオ!

 

「………色々と理解できませんが、私もイッセー先輩のお嫁さんです」

 

「い、イッセーさま! わ、私のも、その………使ってください!」

 

小猫ちゃんにレイヴェル!

後輩コンビまで胸を押し当てるように抱きついてくる!

 

更に―――――。

 

「わ、私だって………覚悟は出来てるよ!」

 

「こんな場所でなんて………エロエロだぁ! でも、あ………わたすったら、何考えて………!」

 

レイナとロセ!

ロセ、方言丸出しだし、ヴァルキリーの鎧を外しかけてる!

ちょっと早い!

脱ぐのはもう少し待って!

 

リアスが歩み寄ってくる。

 

「イッセー………私の胸、小さくなってしまったけれど、良いかしら? あなたの好きな胸ではなくなってしまったけれど………」

 

確かにリアスのおっぱいは縮んでしまって、以前の面影はまるでない。

でもな?

そんなの関係ないんだよ。

俺は―――――。

 

「たとえ小さくなろうとも! 俺はリアスのことが大好きだ! リアスのおっぱいも大好きだ!」

 

「………ッ! イッセー!」

 

目元に薄く涙を浮かべながら、リアスも俺の胸に飛び込んでくる。

どんなになろうともリアスはリアスだ。

俺の大好きな女性に変わりはない!

 

「シリアスで感動的な雰囲気だしてるのに、内容がおっぱい尽くし………。なんでこうなるのよ?」

 

「あはは………。まぁ、お兄ちゃんだしね? でも、アリスさんも良いんでしょ?」

 

「うっ………ま、まぁ、慣れたと言うか何と言うか。うぅ………もう! こうなったのもあんたのせいだからね、イッセー! そ、その、優しくしないと怒るからね!」

 

「やっぱり、アリスさんはツンデレデレ………?」

 

「デレ一個多くない!?」

 

そんなやり取りをしながら美羽とアリスもこちらに来て、俺の手を取った。

二人は取った俺の手を自身の胸に当てて、

 

「お兄ちゃんなら良いよ………いっぱい、して?」

 

「本当に優しくしてよね………バカ」

 

頬を赤くしながら潤んだ瞳を向けてきた!

 

どうしよう、俺………戦場のど真ん中で女の子達に抱きつかれて、おっぱい揉んじゃってる! 

最終決戦なのにハーレムになってる!

今の状況が最高過ぎて、現在進行形で起こってる最悪の戦いなんて頭の中から消え去りそうだ! 

 

頭の中がピンク色へと染まっていく中、イグニスが何かを取りだし、左耳に当てた。

それはどこかで見たような形をしていて、

 

「それは?」

 

「おっぱいスカウター」

 

「は?」

 

「おっぱいスカウターよ? 女の子の乳力(にゅーパワー)を測定する機械」

 

さも「当たり前でしょ?」みたいな顔してるけど絶対おかしいからね?

なんだよ、おっぱいスカウターって。

明らかにパクりじゃねーか。

 

おっぱいスカウターとやらを装着したイグニスの左目の前にはスクリーンがあり、そこに数字が示されていく。

イグニスの視線は朱乃に向けられていて、

 

「おっぱい戦闘力300……500……1000……3000……!流石は朱乃ちゃんだわ! 凄いおっぱいね!」

 

「おっぱい戦闘力ってなに!? あと、その数字が高いのか低いのか分からないんですけど!?」

 

「おっぱい戦闘力3000というのはおっぱい三千個の戦闘力を有するということよ」

 

「どんなおっぱい!? そもそも、おっぱいに戦闘力とかないだろ!?」

 

「うふふ、冗談よ♪」

 

「あんたが言うと冗談に聞こえないんだよ! あと、どこからが冗談!? その装置つけた時からか!?」

 

「あら、バレちゃった☆」

 

「当たりなのかよ! このくだり丸々無駄じゃねーか!」

 

この駄女神ぃぃぃぃぃぃぃ!

なんなの、この女神!

何がしたいの!?

 

イグニスは他の女の子に視線を向けるとふむふむと頷き始める。

 

「うーん、やっぱり足りないわね。あなた達だけではイッセーを超フルパワーおっぱいドラゴンには至れないわね」

 

なんだと!?

こんなにおっぱいがあってもまだ足りないと言うのか!?

 

「今のイッセーのフルパワーはあなた達の想像を遥かに超えてたものなの。そう簡単には限界を越えられないわ。ティアちゃんも含めたとしても、せめて………そうね、あと二人は欲しいわね」

 

「私もカウントされているのか!?」

 

自分が数に含まれているとは思っていなかったのだろう。

ティア姉の顔が一気に赤くなって………。

 

しかし、あと二人だと?

既に俺のお嫁さん達は全員参加している。

それなのに限界を越えるにはまだ足りないと言うのか………!

 

焦る俺達。

そこへ―――――。

 

「仕方ありませんね。イッセー、私も胸を差し出しましょう」

 

そう言ったのはリーシャだった!

マジでか!

リーシャも乳の宴とやらに参加するだと!?

 

「リーシャ………良いの?」

 

戸惑いながら言う俺にリーシャは微笑む。

そして、俺の頬に触れながら言った。

 

「少し恥ずかしい気持ちはありますよ? ですが、イッセーなら私は構いません。可愛い弟………いえ、私にもイッセーを想う気持ちはあるのです」

 

リーシャの顔が近づいてきて―――――唇が重なった。

 

「その証明に………これでは、足りませんか?」

 

熱を帯びた表情………リーシャでもこんな表情するんだな。

いつも俺やアリスのお姉さん的存在だったリーシャ。

そのリーシャがこんな………。

 

「え、えっと………その………」

 

「ウフフ、やっぱりイッセーは可愛いですね。私のファーストキスです。女の子の気持ちは受け止めないとダメですよ?」

 

………っ!

リーシャのファーストキス!?

そ、そういや、ほっぺにキスは何度かあったけど、唇にされるのは初めてだ!

 

リーシャの言葉にアリスが言う。

 

「リーシャも入ってくるのね………」

 

「どうしたの、アリス? 『リーシャお姉ちゃんにイッセーを取られるかも!』とか思ってる?」

 

「そ、そんなこと思ってない………もん」

 

顔を赤くして目を伏せるアリスの頭をリーシャが撫でる。

 

「相変わらずここぞと言うとき素直になれない子ですね。心配しなくても、イッセーは皆のイッセー………でしょ?」

 

「うぅぅ………そうだけど………」

 

うん、相変わらずアリスはリーシャに対して頭が上がってないな。

あと、恥ずかしがってるアリスさんが可愛い。

 

すると、少し離れたところでモーリスのおっさんが、

 

「うぅぅ! ついにリーシャも嫁入りか! 俺は………伯父さんは嬉しいぜ! 俺はなぁ、ずっと心配してたんだよ。おまえってば中々、良い男を見つけないから………。よっしゃ! 姪の嫁入り確定祝いだ! てめぇら、派手にぶっ飛ばしてやるぜぇぇぇぇぇぇ!」

 

物凄いハイテンションで眷獣の群れに飛び込み、一方的に殲滅していく。

で、そのおっさんの発言に対して疑問を持つ人がいてだな………。

 

アザゼル先生がおっさんに訊ねた。

 

「伯父? 姪だと? おいおい、そいつは初耳だぞ?」

 

「ん? 言ってなかったか? あいつの母親と俺の嫁が姉妹でな。血は繋がってないが伯父と姪の関係ってわけだ」

 

「んな!? おまえ、嫁いたのか!?」

 

「そりゃな。嫁は随分前に病で死んじまったが、結婚はしていたぞ。つーか、この歳で嫁がいないってのはどーよ?」

 

「なんだ、その目は!? 哀れむような目で見てくるんじゃない!」

 

アザゼル先生の独り身問題はとにかく、実はモーリスのおっさんとリーシャはそういう関係だったりする。

おっさんが説明した通りで、亡くなったおっさんの奥さんとリーシャのお母さんが姉妹なんだよね。

特に話していなかったので、このことを知っているのは当の二人を除けば俺とアリスだけ。

 

それで、おっさんは姪であるリーシャを小さい時から見てきたこともあってか、リーシャの告白に盛り上がっているのだが………。

うん、やりすぎだよね。

皆があれだけ苦労していた相手を笑顔で倒してるもの。

正直、敵より怖いよ!

 

リーシャがイグニスに問う。

 

「私を含めたとしても、まだ足りないのですよね?」

 

「そうね。あと一人………私は術式を発動させるから入れないし………。せっかくの乳乱舞なのに参加できないのが悔しい!」

 

おい、駄女神。

この儀式は俺をパワーアップさせるために必要なんじゃなかったのか?

これを機会にガッツリ女の子達のおっぱいを揉んだりしようとしてるだろ?

許さんよ?

マジで怒るよ?

 

しかし、乳の宴を行うにはあと一人分のおっぱいが必要なのか。

もう十分すぎる程、おっぱいが揃っているような気もするんだが………。

だが、中途半端な形で乳の宴を行って、効果も中途半端になってしまっては意味がない。

 

じゃあ、誰だ?

俺のお嫁さん達は全員参加してくれる。

リーシャも加わってくれた。

他におっぱいを吸っても良い人なんて―――――。

 

 

「………にぃに、私も………良いよ?」

 

 

不意にディルムッドがそう言ってきた。

 

「ディルムッド………?」

 

予想外の人物の名乗りに一度、思考が止まる俺。

ディルちゃんが乳の宴に参加する、だと?

それって―――――色々とアウトじゃないだろうか?

 

「ちょ、ちょっと待とう! ディルちゃん、気持ちは嬉しいがそれは色々と問題があると思うんだ!」

 

だって、十五歳だよ!?

中学生だよ!?

確かにスタイルはもう十分すぎる程に大人だけども!

それに………、

 

「え、えっと、こういうの苦手だよね?」

 

ディルムッドは大抵のことは無表情で乗りきれるが、エッチなことに関しては耐性がまるでない。

そんな彼女が明らかにエッチなことになる乳の宴に参加するというのは厳しいだろう。

 

だけど、ディルムッドは俺の手をとると―――――美羽がしたように自身の胸に当てた。

瞳は濡れ、頬は赤く、鼓動がとても早くなっているのが分かる。

明らかに緊張しているし、慣れないことにどうすれば良いのか分からないといった感じだ。

その中でディルムッドが小さく口を開いた。

 

「………サラ」

 

「え?」

 

「私の本当の、名前。………サラ・オディナ。これが私の本当の名前」

 

サラ・オディナ。

 

ディルムッドという名前は彼女のご先祖様の名前であり、その名前を継いでいるに過ぎない。

彼女には彼女の本当の名前がある。

それがサラ・オディナということ。

 

ふと美羽の方を見ると嬉しそうに頷いている。

ということは、美羽は既に知っていたということか。

 

ディルムッド―――――サラが言う。

 

「私ね………ずっと一人だった。でもね、ねぇねが私の手を引いてくれて、暗闇の中から出してくれた。私が死にかけて、生きたいと願った時、にぃにが私を救ってくれた」

 

「ああ」

 

「あの時、私を包んでくれた光は温かかった。にぃにの気持ちが私の中に流れ込んできて、とっても大切に思ってくれていることが分かって………嬉しかった。私はまだここにいていいんだって思えた」

 

だから―――――。

 

「今度は私が力になる。にぃにを助ける。そ、その………す、吸われるのは恥ずかしいけど………だ、大丈夫。私もにぃにのこと………好き………だから」

 

後半の声が小さくなっていくが、サラはそう言ってくれた。

 

ど………どどどどどどどうしよう!?

『にぃにのことが好き』!?

ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい!

 

改めて美羽の方へと視線を移してみると―――――。

 

「うぅぅぅ! サラちゃん、健気で可愛い過ぎる………!」

 

号泣してるよ!

やはりか、我が妹よ!

だけど、その気持ちは十分理解できる!

俺も嬉しくて、サラが可愛くて、もう頭の中がぐっちゃぐちゃだもの!

 

俺はサラの手を引いて、強く抱き締めた。

 

「ありがとう、サラ。サラの居場所は俺達だ。約束する、ずっと一緒にいる。もう一人になんてさせないよ。まぁ、俺の回りは何故か人が集まってくるから、一人になりたくてもなれないと思うけどな?」

 

「うん………!」

 

うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!

サラちゃん、可愛いぃぃぃぃぃぃぃ!

イモウトニウムが限界を越えてフルチャージされていくぅぅぅぅぅ!

 

これはサラちゃんのアルバムもドンドン作っていかねば!

というか、既にお嫁さん達全員のアルバムを着々と制作中なんだけども!

これから忙しくなりますな!

 

「これで揃ったわね」

 

イグニスの言葉に俺達は振り向き、強く頷いた。

 

「ああ、いつでもいけるぜ」

 

「そう。なら、始めましょうか。世界の行く末を左右する宴――――――乳の宴を!」

 

 

 

 

俺を中心にして大きな魔法陣が描かれている。

これはイグニスが展開したものだが………ところどころにおっぱいが描かれているのは気のせいではないな。

 

乳の宴に参加する女性陣は俺を囲むように並んでいて、隣り合う者同士で手を握っていた。

緊張している女の子もいれば、張り切っている女の子もいる。

サラは完全に緊張している側だ。

そんなサラに美羽が微笑みかける。

 

「そんなに緊張しなくても大丈夫だよ? 多分、その………気持ちいいと思う………」

 

頬を染める美羽!

我が妹よ、君は何を思い出しているのかな!

やっぱり君はエッチな娘だよ!

それも俺以上にエロ思考だよ!

 

魔法陣を描き終えたイグニスが俺の隣に立つ。

 

「準備は出来たわ。これでイッセーは限界を超えたおっぱいドラゴン。超フルパワーおっぱいドラゴンになれるはずよ。宴の間、ここは完全に無防備になるわ。アザゼル君、守備は任せるわ」

 

イグニスに頼まれたアザゼル先生は堕天使の翼を広げて、今も空中で部下の堕天使達と共に激戦を繰り広げている。

 

アザゼル先生が光の槍を投げながら周囲の戦士達に叫ぶ。

 

「良いか、おまえ達! おっぱいドラゴンが乳を吸うぞ! おっぱいドラゴンと乳。こいつは最高にして最強の組み合わせだ! あいつらの儀式の成功がこの戦いを左右するだろう! 何がなんでもここを死守しろ! おっぱいドラゴンに乳を吸わせるんだ!」

 

『おおおおおおおおおおおおっ!』

 

アザゼル先生の言葉に士気を上げる戦士達!

 

おっぱいドラゴンへの信頼高すぎない!?

これ、『イッセーが乳を吸えば確実に勝てる!』みたいな流れになってませんかね!?

もう、俺も女の子達も顔真っ赤なんですけど!

 

イグニスが魔法陣に手をかざすと、魔法陣の光が強くなる。

ピンク色の光が周囲を照らしていく。

 

イグニスが俺達を見渡して言う。

 

「この魔法陣が発動した後、外から内側を覗くことも出来なければ、聞くことも出来なくなるから安心してね?」

 

「つまり、私達の公開授乳シーンが世界に配信されずに済むのね………」

 

うん、それは安心した。

アセムがこの戦いを世界中に流してるから、俺達の行為も見られる可能性がある。

となると、これからすることも見られることになるのだが………流石のイグニスもそこは気を利かせてくれたらしい。

 

「私としては公開授乳シーンの配信もアリなんだけどね♪」

 

『それだけは絶対にやめて!』

 

美羽達から抗議されるイグニスだった。

 

魔法陣の輝きが一層強くなる。

外側の円が浮かび上がったと思うと、ピンク色の光が空まで伸びていった!

それに連鎖して複雑に描かれた文字やおっぱいの絵が高速で回り始めていく!

 

「ついに始まるわ。皆、覚悟は良いわね?」

 

イグニスの言葉に全員が頷く。

 

それを確認したイグニスは俺の胸に手を当てて、叫んだ。

その言葉には強い意思が籠められていて――――――。

 

 

「これが! この戦いにおける、おっぱい達のラストミッション!」

 

 

おっぱい達のラストミッションってなに!?

 

 

「世界の存亡を賭けた、おっぱいとの対話の始まり!」

 

 

おっぱいとの対話ってなに!?

 

 

「――――――おっぱいバースト!」

 

 

最後までツッコミを入れつつ、ついに乳の宴が始まる!

 

 

 




おっぱいとの対話が今、始まる………!(笑)

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