ハイスクールD×D 異世界帰りの赤龍帝   作:ヴァルナル

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書いてて思った。

この章に入って10話越えてるのにイッセー達がアスト・アーデに来てから、まだ一日しか経っていない!




11話 酒は飲んでも飲まれるな

「皆さん、始めまして。私はアリス・オーディリア。この国の第一王女です。歳は二十歳でイッセーと同い年よ。二年前にイッセーやモーリス、それから、ここにはいないけどリーシャって子と旅をしていました。どうぞ、よろしく」

 

「そういえば、私もまだ自己紹介してなかったね。私はニーナ・オーディリア。十七歳です。アリス・オーディリアの妹で第二王女です。よろしくお願いします」

 

と、アリスとニーナが皆に自己紹介をしていた。

 

こうして見てると、なんだな・・・・・

ニーナのおっぱいの成長が凄まじいことがよく分かる。

谷間だってあんなに・・・・・

素晴らしいね!

 

「イッセー、どこを見ているの?」

 

おっと、アリスがジト目で見てきた。

 

「いや~、懐かしいなーって思ってさ・・・・」

 

「本当にぃ?」

 

本当本当・・・・・

だから、その雷止めてくれ・・・・・

 

すると、木場がニーナに尋ねた。

 

「ニーナさんは旅をしていなかったのかい?」

 

「私はお姉ちゃん達と違って戦う力は持ってないからね。だから、皆が旅をしている間は国の復興とか、町の人達と色々な政策を考えたりしてたの」

 

「そのころのニーナさんは十五歳だよね? すごいね」

 

木場が誉めるとニーナは少し照れているようだった。

 

でも、ニーナは確かに頭がいい。

俺達が国を離れて旅が出来たのもニーナの力のおかげと言ってもいいくらいだからな。

 

 

アリスが部員の皆を見ながら言う。

 

「それにしても、随分大所帯で来たわね」

 

「あははは・・・・・・。俺もここまで数が増えるとは思ってなかったんだよね」

 

「・・・・・しかも、美人ばっかり」

 

な、なんか、アリスが不機嫌になっているような・・・・・

 

まぁ、確かにオカ研女子部員は美人美少女揃いだよね。

皆との生活も楽しいし。

 

ん?

 

ちょっと待てよ・・・・・・

 

「言っとくけどギャスパーは男だからな。こう見えても」

 

「「「えっ!? ウソッ!?」」」

 

アリス、ニーナ、モーリスのおっさんが驚愕の声をあげた。

 

ギャスパーは見た目、美少女だから間違えるよな。

 

 

「・・・・・・・」

 

 

ふと見るとワルキュリアが無言で目を見開いていた!

あの冷静なワルキュリアが心を乱してる!

これはかなりレアな現象だ!

 

 

「ギャスパー」

 

「なんですか、イッセー先輩?」

 

「おまえ、やっぱりスゲェわ」

 

「?」

 

 

 

 

 

 

「ま、色々話したいこともあるが、とりあえず食ってくれ。皆、腹減ってるだろ?」

 

モーリスのおっさんがそう言うと長い机の上にはメイドさん達に運ばれた料理が並んでいた。

 

今は丁度昼時。

俺も腹減ってたし、久しぶりのこっちの料理が食えるのは嬉しい。

 

俺達の世界にはないような料理もいくつかあり、皆も興味を引かれているようだった。

 

ちなみにだけど俺の隣にはアリスとニーナが座っている状況だ。

向かいの席にはモーリスのおっさんとアザゼル先生とティア。

 

「アザゼル、ティアマット。あんたらいける口か?」

 

「おっ、いいねぇ」

 

「いただこう」

 

モーリスのおっさんが出してきたのは一本のボトル。

ボトルの蓋を開けてアザゼル先生とティアのグラスに注ぐ。

 

おいおい、昼間から酒かよ。

 

「モーリス、昼からお酒はどうかと思うわよ?」

 

「良いじゃねぇか、たまにはよ。今日は再会を祝してパァーっといこうじゃねぇか。ほら、アリスもついでやるから」

 

「はぁ・・・・。ま、いっか。イッセー、あんたも飲みなさいよ」

 

「おう」

 

酒かぁ。

 

元の世界では未成年ってことにしてたから、飲んだことないんだよね。

どうせ、そのうち飲むだろうし少しだけ飲んでみるか。

 

アリスにグラスを渡すと酒が注がれていく。

 

グラスを受け取り、嗅いでみると良い香りだった。

これは花の香りかな?

 

「あれ? イッセーってもしかしてお酒は初めて?」

 

「まぁね。向こうでは未成年ってことにしてたから」

 

「あー、さっきも言ってたっけ? 不思議よね。こっちでは三年も過ごしてたのに元の世界では時が進んで無かっただなんて」

 

全くだ。

そのおかげで助かったこともあるけどね。

 

「それじゃあ、再会を祝して」

 

「乾杯」

 

 

キンッ

 

 

互いのグラスを当てて、酒を飲んでみる。

 

あ、以外といける。

酒って美味いんだな。

 

ちなみにだけど、部長達はお酒ではなくジュースか、もしくはお茶だ。

皆は未成年だからね。

 

「モーリス、おかわり」

 

アリスがグラスをおっさんに突きだしていた。

 

はやっ!

もう二杯目ですか!?

 

おっさんがアリスのグラスに注ぎながら言う。

 

「アリスは結構飲むぞ。前に飲み比べしたら負けたからな」

 

おっさんに勝ったの、この娘!?

 

半端じゃねぇな!

 

アリスがふふっと不敵な笑みを浮かべる。

 

「イッセーも勝負してみる?」

 

「・・・・・いや、遠慮しておくよ」

 

デビューしたての奴がベテランに勝てるわけねぇだろ!

 

アリスは二杯目をぐいっと飲み干すと料理を食べる。

さっき、おっさんに対して注意してたとは思えない飲みっぷりだな。

 

一応確認するけど、俺と同い年だよね?

 

ペース早すぎじゃね?

 

「それにしても驚いたわ。久しぶりに会ったら人間止めて悪魔になってるんだもの」

 

「俺も色々あったってことさ」

 

「色々ねぇ。さっきドライグから聞いた話だと、あんたも大変だったみたいじゃない」

 

悪魔になってからは大きな戦いもあったし、死にかけたこともあったな。

会談の時とか、テロリストの時とか。

 

ロキの時なんか本当にヤバかったよね。

フェンリルに噛まれるわロキにズタズタにされるわ。

あげくの果てには爆弾投下していきやがったし・・・・・・

 

「でも、楽しくやってたよ。皆との生活にも満足してる」

 

「皆との生活って・・・・・もしかして、ここにいる全員と一緒に住んでるの?」

 

「木場とギャスパー、アザゼル先生は違うけどな。最初は美羽。その次にアーシア、部長。そうしてるうちに一気に増えて大家族になっちまった」

 

おかげで家も改築することになっちゃったけどね。

それでも、毎日を賑やかに過ごせている。

 

悪魔になったことを後悔したことなんてない。

 

・・・・・あ、ミルたんと邂逅した瞬間は少しだけしたかも。

 

ま、まぁ、それはおいておこう。

 

 

「そう、なんだ」

 

「あ、でも、アリス達のことを忘れたことなんてないぞ。ここで過ごした時間は俺にとって大切な時間だからな」

 

「フフフッ。それは私もよ。あんたのことを忘れたことは一度もないわ」

 

そう言って微笑むアリス。

お酒が入っているからか頬がほんのり赤い。

 

実を言うと今のアリスの顔にドキッとしてしまった。

それに、今気づいたことなんだけど、アリスから良い香りがするんだよな。

 

「うふふ。お兄さん、顔赤いよ? お姉ちゃんにドキッとしてるの?」

 

「あ、いや、お酒が入ってるからかな? あははは・・・・・」

 

ニーナちゃん、鋭い!

俺のことよく見てるな!

 

ニーナは向かいの料理をすくうと俺の口元に運ぶ。

これはまさか!

 

「はい、あーん」

 

来ました!

ニーナちゃんからの『あーん』だ!

 

二年ぶりの『あーん』に感動を覚えるぜ!

 

「あ、あーん」

 

「美味しい?」

 

「うん、美味い!」

 

 

そんなやり取りをしていると、強い視線を感じた。

 

この視線は・・・・・

 

「うぅ・・・・・お兄ちゃん・・・・・・」

 

はうっ!

 

美羽がまた涙目になってる!

なんかゴメン!

とりあえず今日は許してくれ!

 

 

「もう、ニーナにばっかりデレデレしないの。ほら、私もやってあげるから」

 

とアリスまで『あーん』をしてきた!

 

ウソッ!?

アリスからこんなことされたことは一度もないぞ!?

 

酔ってる!?

酔ってるのか!?

 

 

「なぁ、モーリス。やっぱりそう言うことなのか?」

 

「ん? あー、まぁ、そうだな。旅の時もこんな感じだったよ。いや、今は酒が入ってるせいで少しハイになってるのもあるな。喜びのあまり、酒のペースも早いこと早いこと。さっき開けたやつがもう無くなっちまった。ワルキュリア、すまねぇが酒を頼む」

 

「かしこまりました」

 

そう言うおっさんの手にはさっきのボトル。

中身は既に空だった!

 

いつの間に飲んだ!?

 

 

すると、

 

「朱乃、後で作戦会議を開きましょう」

 

「ええ、リアス。イッセー君と同い年で共に旅をした仲。そして、あの雰囲気。美羽ちゃんに勝るとも劣らない強敵の出現ですわ」

 

「あんなお綺麗な人がいるなんて・・・・・私、どうしましたら・・・・・」

 

「・・・・・・アーシア先輩、ここは手を組むしかないようです」

 

「ここは機を見て、一気に攻め込むのが最善か?」

 

「でも、その隙が出来そうにないわよ?」

 

「・・・・イッセー君、あちこちで好かれてるんだもん。もしかしたら、他にも・・・・・・」

 

 

んん?

部長達の間に緊張が走ってる・・・・・?

すごい真剣な目だ。

 

つーか、ゼノヴィア!

おまえの発言は不安しかしねぇ!

攻め込むって何ですか!?

 

 

 

 

 

 

それからも楽しい昼食会は続いたんだけど・・・・・・

 

 

しばらくしてから事件が起こった。

 

 

 

 

 

 

 

「ねぇ、イッセー・・・・・」

 

「ん?」

 

アリスが声をかけてきたので俺は振り向いた。

 

 

すると、俺は顔を両手でがっちりホールドされ――――

 

 

チュッ

 

 

近づいてきたアリスの唇と俺の唇が重なった!

アリスがキスをしてきたぁぁぁぁぁあああああ!?!?

 

更にアリスは俺に抱きつき頬擦りまでしてきた!

 

「アハハハハ! イッセーの肌ってスベスベ~!」

 

 

「「「「「ああああああああああああああっ!?!?!?」」」」」

 

 

オカ研女子部員の声が部屋に響く!

 

俺もアリスのあり得ない行動に混乱する!

 

アリスの性格上、自分からこんなことをしてくるなんてことはないはずだ!

 

俺がスケベなことをすれば、いつもツッコミ役だったし!

 

 

「おっさん! これって!?」

 

「ああ、完全に酔ってるな」

 

「こいつ、酒強いんじゃないのかよ!?」

 

「強いぜ。だがな、それだけ飲めばそりゃ酔うだろう」

 

おっさんに言われて後ろを見てみると空のボトルが転がっていた!

軽く十本は越えてる!

 

これ全部一人で飲んだの!?

俺、まだ三杯しか飲んでないよ!?

 

つーか、誰か止めようよ!

気づかなかった俺も俺だけどさ!

 

「おまえと再会してテンション上がってたんだろうな。通常の三倍のスピードで酒が無くなっていった」

 

「何処の赤い彗星!? なんていってる場合か! 見てみろ! こいつの顔、真っ赤じゃねぇか!」

 

なんてことを叫ぶが、酔ったアリスは止まらない!

 

アリスは俺の頭を抱き、自分の胸に押し当てる!

 

 

むにゅん

 

 

うおおおっ!

俺の顔にアリスのおっぱいが!

ニーナほど大きくはないが、その存在をしっかりと俺に示してくれる!

 

「小さいけど私もしっかり胸あるんだからね~? ほらほら~」

 

ダメだ!

発言が既にアリスじゃない!

全くの別人格と化したか!

 

だが、俺は嬉しいぞ!

エロいアリスも最高だ!

 

 

「あらら・・・・・。ここまで酔ったアリスは見たことねぇな。ワルキュリア、悪いが止めてくれ。このままだと取り返しがつかないことになりそうだ」

 

「了解しました。アリス様、失礼します」

 

 

トンッ

 

 

アリスの背後に立ったワルキュリアがアリスに手刀を放った。

すると、暴走していたアリスから力が抜けていく。

 

「軽く気絶させました。少ししたら目覚めるでしょう」

 

さ、流石はワルキュリア。

的確なポイントに適度な強さで手刀をくらわすとは・・・・・。

この人ってなんでもこなせるよね、本当・・・・・。

 

「溜まってたもんが一気に解放されたのかね? ま、こいつも最近は忙しかったからな。たまにはハメを外させてやっても良いだろう」

 

いや、流石に外しすぎでは・・・・・?

 

俺の胸の中で穏やかな寝息をたてるアリス。

こいつも色々大変なんだな。

 

「イッセー、アリスを部屋まで運んでやってくれ。部屋は分かるだろ?」

 

「え? 俺が? 別にいいけど・・・・・」

 

勝手に部屋に入って、後で怒られないか不安はあるが・・・・・

 

仕方がない。

 

とりあえず、俺はアリスを抱き抱える。

 

 

その瞬間、凄まじいプレッシャーが俺に伝わってきた。

女子部員の方を見ると迫力のある笑みでこちらをじっと見ている。

 

こ、恐い・・・・・・。

 

俺、後で死ぬのかな・・・・・・・。

 

 

「ハハハハハ!! こいつはとんでもねぇ修羅場になりそうだな!」

 

「ま、しっかりやれよ、イッセー! 俺達は見物させてもらうからよ!」

 

うるせぇよ!

おっさん共!

 

あんたら、どれだけ俺をネタにするつもりだ!?

 

 

天武で殴ってやろうか!?

 

『よし、今すぐやってくれ。いつでも準備は出来てる』

 

ほら!

ドライグさんもお怒りだよ!

おっぱいドラゴンをネタにしたから!

 

 

とにかく、俺はアリスを部屋に運ぶべく、この部屋を後にした。

 

 




というわけで、今回はアリスが酔っぱらう話でした!(完全にネタです!)

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