FAIRY TAIL 妖精の凍てつく雷神   作:タイトルホルダー

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『』はルーシィの手紙に書いてある内容ということで。


悪魔の島
ナツvsエルザ


───魔法評議会会場ERA───

 

「今回は大きな事件になる前に収束したが、闇ギルドはまだ無数に存在する。またゼレフの魔法なんぞを持ち出されたら次こそ死人が出るやもしれんぞ」

 

頭にコウモリのようなものを乗せた評議員、オーグ老師が封印の施された呪歌(ララバイ)を持ち上げながら苦々しい表情でそう訴える。

 

「そもそもこれほどの魔法がなスてこうも簡単に持ち出されてしまったのか」

 

「責任問題は管理側にまで及びそうじゃな」

 

「それにしても、あれほどけむたがっていた妖精の尻尾に今回ばかりは助けられたみてえだな」

 

「たった数人でギルド一つを潰しちゃうんだもの。すごいわね」

 

青い髪に顔にタトゥーをしたジークレインと黒い長髪のウルティアの放った一言に一部の人はあまりいい顔をしなかった。

 

「認めたくないのもわかるがこれは事実さ。もしもララバイでギルドマスターたちが殺されていたら事態は最悪だった。ここにいる俺たちの何人かは確実に首がとんでいた」

 

「バカな!責任問題をここまで持ち上げるつもりか!?」

 

「話にならん!奴らの派手な暴れっぷりには今回も頭を抱えておるんじゃ!!」

 

「素直に労いの言葉でもかけておくんだな」

 

 

 

 

 

 

 

鉄の森(アイゼンヴァルト)によるギルドマスターの定例会を狙ったテロ事件は、一躍大ニュースとなり国中に知れ渡ったの。あんな大事件の中心に自分がいたなんて未だに信じられないけど、あたしはいつもと同じ日常を送ってます。たまにあの時の事を思い出してドキドキしてるけどね。風の噂じゃあのカゲって人や鉄の森のメンバーはほとんどが捕まっちゃったみたい。ま・・・当たり前か。一つ怖いのはエリゴールだけは捕まってないらしいの。妖精の尻尾に復讐とかしに来たらどうしよう!?・・・でも大丈夫よね。妖精の尻尾にはナツ・グレイ・エルザ・トール・パオラの最強チーム+アニスとハッピーとあたしがいるからね♪』

 

ルーシィは机の上で手紙を書いている。

 

『このギルドは最高よ。だからママも心配しないでね。あたしは元気にやっています。

 

P.S パパには秘密にしてね』

 

 

ルーシィ「ふぅー。今日は買い物しよーっと。ハラハラドキドキの大冒険もいいけど、やっぱりじぶん家はあちつくなぁ」

 

「これで家賃7万Jは確かに安いなぁ」

 

ルーシィ「ん?」

 

すると自分しかいるはずのない家で声が聞こえてきた。

ルーシィが声がした方向に振り向くと・・・

 

グレイ「いいトコ見つかったなルーシィ」

 

ルーシィ「不法侵入ーーーーっ!!」

 

パンツ一丁のグレイがソファーに座ってくつろいでいた。

 

ルーシィ「しかも人ん家で服脱ぐなー!!」

 

グレイ「ぐほぉ!」

 

ルーシィはグレイに凄まじい蹴りをお見舞いする。

 

グレイ「ちょっと待って!誤解だ!!脱いでから来たんだが」

 

ルーシィ「帰れ!!」

 

グレイ「例のアレ、今日だぞ。忘れてんじゃねーかと思って来てやったのによぉ」

 

ルーシィ「アレ?」

 

グレイの言葉に首を傾げるルーシィ。

 

グレイ「やっぱり忘れてんじゃねーか。出発前にナツが言ってただろ?」

 

 

 

 

 

 

グレイ「ナツとエルザとトールが戦うんだ」

 

 

 

 

───ギルド前───

 

 

ルーシィ「ちょっと!本気なの三人とも!?」

 

ルーシィは人を掻き分けてミラたちのところへやってきた。

 

ミラ「あらルーシィ」

 

エルフマン「本気も本気。本気でやらねば漢でない!」

 

ミラ「エルザは女の子よ」

 

マカオ「怪物のメスさ」

 

パオラ「そんなこといってると後が怖いわよ・・・」

 

ちなみにアニスは今パオラに抱えられている。

 

ルーシィ「だって、最強チームの二人が激突したら・・」

 

グレイ「最強チーム?なんだそりゃ」

 

ルーシィ「あんたたちのことよ!妖精の尻尾の最強チームじゃない!」

 

グレイ「はあ?くだんね。誰がそんなこといったんだよ」

 

そのくだらないことをいった張本人のミラは満面の笑みをしていたが、

 

ミラ「うっうっうっうっ・・」シクシク

 

結局泣いてしまった。

 

グレイ「あ・・ミラちゃんだったんだ・・」

 

ルーシィ「泣かした」

 

アニス「泣ーかしたー泣ーかしたー」

 

パオラ「(てゆうか私たちってホントにチームなの?だとしたら前途多難ね・・)」

 

エルフマン「確かにナツやグレイの漢気は認めるが、最強と言われると黙っておけねえな。妖精の尻尾にはまだまだ強者が大勢いるんだ。俺とか!!」

 

レビィ「最強の女はエルザで間違いないと思うけどね」

 

ジェット「最強の男となるとトールやミストガン、ラクサスもいるし」

 

ドロイ「あのおやじも外すわけにはいかねえな」

 

ミラ「私はただエルザたちが一番相性が良いと思ったのよ」シクシク

 

ルーシィ「あれー仲が悪いのが心配っていってませんでした・・?」

 

エルフマン「なんにせよ、面白い戦いになりそうだな」

 

グレイ「そうか?オレの予想じゃエルザやトールの圧勝だが」

 

トール「ナツ、どっちからやる?」

 

ナツ「エルザからだ!そのあとトールと勝負だ!」

 

エルザ「いいだろう。では私が勝ったらトールとやらせてもらおうか」

 

トール「へっ、のぞむところだ。」

 

エルザ「私も本気でいかせてもらうぞ。久しぶりに自分の力を試したい。すべてをぶつけて来い!!」

 

マカオ「炎帝の鎧!耐火能力の鎧だ!」

 

ラキ「これじゃナツの炎が半減されちゃう!!」

 

ワカバ「エルザ!そりゃあ本気すぎだぜ!」

 

ハッピー「・・・・やっぱりエルザにかけていい?」

 

ルーシィ「何て愛のないネコなの!てかあたしこーゆーのダメ!!どっちにも負けてほしくないもん!」

 

グレイ「意外と純情なのな」

 

そんな会話をしていると・・・

 

ナツ「炎帝の鎧かぁ・・、そうこなくちゃ。これで心おきなく全力が出せるぞ!!」

 

ナツがそう言って両手に炎を纏った。

そしてお互いがお互いを睨み合い・・・

 

マカロフ「始めいっ!!」

 

マカロフと声を合図に衝突した。

 

ナツ「だりゃっ!!」

 

先に動いたナツが拳でエルザに殴りかかる。

しかしエルザは後ろに下がることによってそれをかわし、剣を振る。ナツはそれ回避するとすぐに蹴りを放つがエルザはそれも回避して斬りかかる。ナツはそれに反応してかわすが、エルザに蹴りを喰らいバランスを崩す。

だがすぐに立て直し、ナツは口から炎を放つがエルザは跳躍してかわすが足にかすってしまう。その際に周りに炎が飛び散るがそんなことを気にしてはいられない。

 

そしてエルザの剣とナツの炎を纏った拳が交わりあうその時、

 

パァァン!

 

という音がなり、剣と拳はあたる直前で止まった。

 

「そこまでだ。全員その場を動くな。私は評議員の使者である!」

 

レビィ「評議員!?」

 

ドロイ「使者だって!?」

 

ジェット「何でこんな所に!?」

 

ルーシィ「あのビジュアルについてはスルーなのね…」

 

レビィ達シャドウ・ギアが驚いた。

そして使者について突っ込むルーシィ。

 

「先日のアイゼンヴァルト事件において、器物損害罪他11件の罪の容疑で、エルザ・スカーレット、トール・イエスタを逮捕する!」

 

エルザ・トール「「えっ?」」

 

パオラ「なっ!?」

 

ナツ「なんだとぉぉ!?」

 

 

 

 

 

 

 

エルザとトールが逮捕されて数時間後、ギルドは静まり返っていた。だが、小さなトカゲになってグラスの中に閉じ込められているナツは騒いでいた。

 

ナツ「出せー!!オレをここからだせぇっ!!」

 

ミラ「ナツ・・・うるさいよ」

 

ナツ「出せーーっ!!」

 

ミラ「出したら暴れるでしょ?」

 

ナツ「暴れねぇよ!!つーか元に戻せよっ!」

 

ミラ「そしてらナツは「助けにいく!!」って言うでしょ?」

 

ナツ「言わねえよ!!誰がエルザやトールなんかっ!!」

 

ナツはミラに反論している。

 

グレイ「今回ばかりは相手が評議院じゃ手の打ちどころねぇ・・・」

 

ナツ「出せーーーっ!!オレは一言言ってやるんだ!!評議員だかなんだかしらねぇが、間違ってんのはあっちだろ!!」

 

グレイ「白いモンでも評議員が黒って言えば黒になるんだ。ウチらの言い分なんか聞くモンか」

 

エルフマン「しっかしなぁ。・・・今まで散々やってきた事が何で今回にかぎって」

 

ロキ「ああ・・理解に苦しむね」

 

ルーシィ「絶対・・・絶対なにか裏があるんだわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───評議院フィオーレ支部───

 

エルザとトールはここで裁かれるというのだが、評議院の使者に連れられているエルザとトールの前に二人の男女が現れた。

 

その者達の名はジークレインとウルティアだった。

 

評議院の使者は二人を前に膝をつく。ウルティアはジークレインとエルザから少し離れたところで喋るためにトールを自分のところへ来させた。

 

ウルティア「あなたがトール・イエスタね。私はウルティア、よろしくね」

 

トール「ど、どうも・・」

 

トールがウルティアと話始めると、エルザはジークレインを前に身構える。

 

ジークレイン「久しぶりだな、エルザ。そう身構えるな、これは思念体だ。オレ達の“体”はERA(エラ)にある」

 

ジークレインはエルザと話しているが、ウルティアとトールのところも話は続いていた。

 

トール「つまりはスケープゴートってやつですか?」

 

ウルティア「ええそうよ。あの人達は責任問題が自分達に及ぶのを怖れてすべての責任を押しつける対象をつくらざるをえなかったのよ。じゃあ扉の向こうで待ってるわ、評議員の一人としてね」

 

トール「あ、はい」

 

トールはウルティアとの話を終え、エルザの方に顔を向けるとエルザの方でも話が終わっており、ジークレインの思念体は消えていた。

 

「あ、あんた・・・すごい人と知り合いなんだな・・」

 

エルザ「“悪”だ」

 

トール「?」

 

「え?」

 

トールも評議院の使者もエルザの言った意味はわからなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ウルティア「彼があの娘の言っていたトールねぇ。ふふっ、可愛いじゃない・・・。彼ならもしかしたら大魔法世界に行けるかも知れないわね・・・・」

 

ウルティアの言った呟きは周りに誰もいないため、誰にも聞かれることはなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「これより魔導裁判を開廷する。まず、被告人エルザ・スカーレットよ、証言台へ」

 

エルザはトールと並んでいたが、言われた通りに証言台に立つ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ルーシィ「やっぱり放っておけないっ!!証言をしに行きましょ!!」

 

ナブ「ルーシィ」

 

マカロフ「まあ待て」

 

その頃妖精の尻尾のギルドでは、ルーシィが証言をしにいこうとするがマカロフに止められる。

 

ルーシィ「何言ってんの!!これは不当逮捕よ!!判決が出てからじゃ間に合わない!!」

 

マカロフ「今からではどれだけ急いでも判決には間に合わん」

 

ルーシィ「でも!!」

 

ナツ「出せー!!オレをだせー!!」

 

マカロフ「本当に出してもよいのか?」

 

未だに騒いでいるナツだがマカロフが問いかけた途端、ナツは急に黙りこんでしまう。ナツの反応にはみんなが疑問をもった。

 

マカロフ「どうしたナツ、急に元気がなくなったな」

 

マカロフはそう言ってニッと笑う。そしてナツに向かって魔法をかける。

 

するとトカゲはナツ・・・ではなくマカオの姿になった。

 

レビィ「マカオ!?」

 

ジェット「えーーーっ!!」

 

今までナツだと思っていた、マカロフ以外のギルドメンバー全員が驚く。

 

「「「なんで!?」」」

 

マカオ「す、すまねぇ・・・ナツには借りがあってよ。ナツに見せかける為に自分でトカゲに変身したんだ」

 

ルーシィ「じゃあ本物のナツは!?」

 

グレイ「まさかエルザを追って・・・!!」

 

マカオ「ああ・・・たぶん」

 

エルフマン「シャレになんねえぞ!!アイツなら評議員すら殴りそうだ!!」

 

アニス「・・・あれ?パオラは?」

 

ルーシィ「そういえば・・」

 

グレイ「いないな・・・。・・・まさか!?」

 

マカオ「ああ、ナツと一緒にいったぞ」

 

マカロフ「全員黙っておれぃ!静かに結果を待てばよい」

 

 

 

 

 

 

「被告人エルザ・スカーレットよ、先日の鉄の森によるテロ事件において主はオシバナ駅一部損壊、リュシカ峡谷鉄橋破壊、クローバーの洋館全壊、これら破壊行為の容疑かけられている。目撃証言によると、犯人は鎧を着た女魔導士と肩にストールをまいた男魔導士であり」

 

すると、裁判所のドアが破壊された。突然の事態にざわつき始める。

 

「何事!?」

 

そして扉の近くには、

 

ナツ「オレがトールだー!捕まえれるものなら捕まえてみやがれぇぇ!!!」

 

トールのような髪型のカツラをかぶり、マフラーをストールに見せて炎を吹いているナツが、

 

パオラ「あ、ああああ、あた、あたしがエルザよ!何の罪か言ってみなさい!!!」

 

エルザの髪型のカツラをかぶり、あたふたしているパオラがいた。

 

ナツ「それぁギルドマスターの命よりも重てぇ罪なんだろうなァ!!あ?」

 

しーーーーーん

 

「・・・・四人を牢へ」

 

エルザ「も、申し訳ありません」

 

トール「・・・すいませんでした」

 

ナツ「エルザ!トール!こんなやつに謝ることなんかねえ!!あ、いや、オレがトールだ!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

エルザ「おまえたちにはあきれて言葉もない。これはただの儀式だったんだ」

 

ナツ「ぎ、儀式?」

 

トール「形だけの逮捕だ。魔法界全体の秩序を守るために評議会としても取り締まる姿勢を見せておかないといけないんだよ」

 

ナツ「なんだよそりゃ・・意味わかんねー」

 

エルザ「つまり有罪にはされるが“罰”は受けない。今日中にでも帰れたんだ。おまえ達が暴れなければな」

 

ナツ「えーっ!!?」

 

トール「まったく・・」

 

パオラ「・・・・」

 

トール「・・・どうしたんだパオラ?」

 

すると今まで黙っていたパオラはトールに抱きついた。

 

トール「ちょ、パオラ!?」

 

パオラ「・・・ゴメントール・・・。あたし、我慢出来なくて・・心配で・・。でもトールにとっては迷惑だったんだよね。ゴメン・・・」

 

そういってパオラは悲しそうな声で言った。元々怒る気がなかったトールだったが、少し戸惑ってしまう。

 

トール「迷惑なんかじゃねえさ。それに変装までして助けに来てくれたんだろ?俺は嬉しかったぜ。ありがとなパオラ」

 

パオラ「うん・・・////」

 

トールは両手でパオラの体を包んで、お互いが抱きしめあうようになった。これにはパオラも恥ずかしかったので顔を真っ赤にして返事した。

 

エルザは嬉しさのあまりナツを自分の胸に当てるが、鎧を着ていたためにナツの頭が当たった瞬間、ゴチンという音がした。

 

 

 

 

 

ジークレイン「なるほど、妖精の尻尾にいたのか、ナツ・ドラグニル」

 

そんなジークレインの呟きは誰にも聞かれることはなかった。

 

 

 




いや~ほんとは
「あた、あた、あたたたたあたしがエルザよ!!」
ってしようと思ったんだけど、これじゃ北斗神拳みたいだから“あ”の方を連発させました。


・・・なんか最後だけ雰囲気おかしいだろ(笑)

まあパオラは普段は大人しいというか冷静だけどトールのことになると少し空回りするようになってます。
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