では、本編へどうぞ!
他種族、それは人外の種族亜人種と言われ今まで政府が隠してきた者達である。
しかし、政府は3年前に亜人種の存在を公表した。これにどんな理由があったのか、色々憶測できるが人はそれを深く気にしていないようだ。
亜人種を公表すると同時に彼らとの交流を行う為に新たな法案も作られた。
その名も『他種族間交流法』である。
この法案により、積極的に交流を深めていき、今では社会に溶け込んでいる。
しかし、完全に問題がないわけではない。
人間とは違う種族によって、人間の社会や生活でトラブルを起こすことが懸念されていた。これでは、折角の他種族間交流法にヒビが入りかねない。
そこで政府は、亜人種から代表を決め、普通の人の家庭に留学、ホームステイする制度を作った。
ホームステイ先、ホストファミリーのもとで人とのコミュニケーションを学び、社会に適応させるのが目的だ。
それらを取り締まっているのが他種族間交流コーディネーターである。彼らの仕事は多く、ホストファミリーの選定、他種族の留学生の保護などあげればきりがない。
だが、そんな彼らの活躍もあり大きな問題は今のところ起こってはいない。
そして、今、新たなホストファミリーに選ばれようとしている男がいた。
これはホストファミリーに幸運(?)にも選ばれた男と他種族の女の子たちがつむぎだす、時にエッチでドタバタな日常の物語である。
◆◆◆◆◆
「いやー、さすがししょおクンが入れてくれたお茶ね。コーヒーはだぁりんクンの方が上だけど。」
「文句があるなら、わざわざ家によらないでください、墨須さん。」
「硬い事言いっこなしよ。」ズズゥ
我が家にいきなり押しかけ、我が物顔でお茶を啜っているのは他種族間交流コーディネーターの墨須さんだ。
黒いスーツを身に纏い、黒いサングラス、ロングの黒髪と黒尽くしの女性だ。黙っていれば、カッコいいお姉さんなんだが・・・。
「ん?今、何か言ったかしら?」
「イエ、ナンデモナイデス。」
たまに鋭かったりするんだよな、この人。
「で、今日は何ですか?いつも通りにお茶を飲みに来たのなら、帰ってくれませんか。」
「もう、そんな態度じゃ彼女も出来ないわよ?」
「おおきなお世話です。」
「冗談よ、冗談。今日は他に用事があるから来たのよ。」
「・・・仕事ですか、どっちの?」
墨須さんは訳ありである俺に仕事を持ってきてくれる。その仕事は2つに分けられる。
「う~ん、どっちでもないかな?強いて言うなら裏での仕事の成績を見込んでの頼みかしら。」
「裏寄り、ですか・・・」
裏寄り、これは俺が訳ありの理由に直結する。それは・・・
「そう、魔法使いであるキミに向いていると思われる依頼よ。」
魔法使い。これが俺が訳ありの理由だ。
実は俺はこの世界の住人ではない。こことは違う世界からの訪問、いや迷い人である。
その世界はここで言うファンタジーに分類され、魔法が存在しモンスターが暴れ回る世界だ。
「懐かしいわねぇ~。倒れているキミを私が保護して事情を聞いて、お互いに協力関係になってもう2年になるのね。」
「そうですね。その事には感謝しています。」
異世界で仕事中の俺は気づけば、この世界に転移していた。どうして転移したか分からないが、転移の際に気を失った俺を助けてれたのがこの墨須さんなのだ。
「優秀な魔法使いなだけあって、言語の違いや日常のトラブルもすぐに魔法で解決したわね。それで、言葉を話せない他種族の子の翻訳を頼んだのが最初の依頼だったわね。」
昔を懐かしむように目を閉じ、思い耽っている墨須さん。
そう、異世界で人間の言葉を離せない種族に対処できる魔法を仕事にして、この世界で生きていける資金を稼ぎ出したのだ。
そして、ある程度の資金が集まって異世界での本来の仕事に身を置くことにした。それが料理人だった。
「そうですね。それにも感謝していますよ、俺の我儘を聞いてくれて。」
俺は異世界では魔法を使って料理人をやっていた。結構、評判もよくリピーターも多かった。
この世界でもその仕事をやりたいと墨須さんにお願いしたところ、たまに墨須さんの仕事を手伝うのを条件に店まで用意してくれた。
「と言っても、扱う食材が貴方の世界のモノもあるから、それで作った料理は表立てに出来ないけどね。」
そうである。なんと魔法で育成した食材があっちの世界の食材になってしまったのだ。
どうやら、この世界のモノに魔力を与えると影響を受けるようだ。
そんな問題もあり、その食材で作った料理を出す相手はお偉いさんが殆どだ。それも、墨須さんが推薦して連れてくる人達だ。
彼らは墨須さんの推薦もあり、訳ありの俺の料理にも何も言わないで評価してくれた。
「まあ、他種族間交流にいまいち乗り気じゃない人達ばかりだけどね。ここの料理のお蔭で結構、考えが変わった人もいるから私も大いに助かっているのよ。」
「・・・まあ、ギブ&テイクですよ。こっちこそ、お世話になっていますし。」
「そうね・・・。」
「・・・あ、そういえば聞きましたよ。来栖の奴の所にラミアの女の子をステイさせたようですね。」
「ああ、だぁりんクンね。君が薦めただけあって、とってもいい子よ。すっかりミーアちゃんも骨抜きにしちゃったしね。」
「・・・あいつも苦労するな。」
来栖とは、俺が表でこの世界の普通の食材で屋台をしている時に雇っているアルバイトである。
出会いは夏祭りの屋台でパフォーマンスを含めた俺の料理が評判となり、人手不足で困っているところを、
「あの、僕、一応料理できますので、手伝いましょうか?」
と言って来たのがアイツとの付き合いの始まりだった。
家事全般が得意と言うだけあって、料理も素人にしては上出来だったのでそれからたまに町で出す屋台のアルバイトとして活躍してもらっている。
人当りも良く、他人の為に怒ることもできるいい奴だ。それを墨須さんの前で話してしまったのがいけなかった。まさか、本当にホストファミリーにしてしまうとは・・・。
「一応、監視のつもりで間違えてミーアを連れて来たふうを装っていたけど、問題を起こすようなこともないし、ししょおクンにはいい物件を紹介してもらったわ。」
条件に見合うホストファミリーは中々見つけるのが難しく、試験に合格する人も少ないようだ。
だからと言って、そんな簡単に決めていいのだろうか・・・。
「そのラミアの世話で来栖の奴、中々バイトに出られないじゃないですか。大丈夫なんですか、食費とか?」
「大丈夫よ、ちゃんと説明書を渡してきたから!」b
自分で説明してないのか。
すまない、来栖よ。今度のバイト代は奮発しておくぞ。
「それにしても、君もだぁりんクンみたいに優しいとこあるじゃない。」
「・・・ああ、来栖にかけた魔法のことですか?」
「そうそう、そのお蔭で彼、すごく丈夫になっているわ。」
「俺からは、そんなことしか出来ないしね。」
墨須さんが言ったように、俺は来栖にある魔法をかけている。
それは、『身体強化』と『自然治癒強化』の2つだ。そうでもしないと、人外の彼女らのコミュニケーションに耐えられないだろう。これも裏の仕事として、身が危険なホストファミリーに秘かに行っていることだ。
それに上手く魔法に適合出来れば、いちいち俺が魔法をかけ直さないでいいような丈夫な肉体を手に入れられる。これは、あっちの世界の冒険者と同じだと思われる。
「さすがに、バイトに包帯を巻いて来たときは同情しましたしね。」
それくらいしないと罰があたりかねない。
「うんうん、さすがししょおクン。私が見込んだだけはあるわ。」
あなたに見込まれても嬉しくないのは何でだろうか。
「そんなししょおクンにさっき言った依頼なんだけど・・・」ピピピ
「結局なんですか、って何携帯いじっているんですか?」
「すぐ来るから待ってて。」
「いや、何が来るって・・・」
バターーンッ!!
「な、なんだ!?」
突如、リビングの扉が勢いよく開いた。いや、金具壊れていないか?
そんな開いた扉には人影があった。どうやらあいつが扉を開けたようだ。
「おっそーーーいっ!いつまで待たせるのよ!」
「なっ!?」
大声を出して入ってきたその人物を見た瞬間、驚きのあまり固まってしまった。
「ん?墨須、その人が言っていた人?」
「そうよ、名前は●●よ。」
「ふ~~ん・・・。」
彼女は俺を観察するかのようにじっくり、上から下まで視線を移動させた。
その大きな瞳は綺麗なオレンジ色をして、見つめてくる相手を引き寄せる。髪も見事な銀髪で膝まで届く三つ編みをしている。プロポーションも良く、どこかのアイドルやモデルと言っても良いレベルだ。
そこまで言えば、文句もない美少女だが普通とは決定的に違う箇所があった。
「ラトとしてはもっとカッコいい人だと思っていたんだけどなぁ。」
その違いとは、まず目に付くのは背中から生えた大きな翼、そしておしり辺りから出ている大きな尻尾だった。
よく見れば腕や足、顔に鱗のようなものがある。それはまるで、前の世界でも中々出会うことが出来ない幻の種族、ドラゴンを連想させる。
「いいわ、懐が広いラトはあなたをホストファミリーとして認めてあげるわ!このドラコニュート族のラトがホームステイしてあげるのだから、光栄に思いなさい!」
そう、ドラゴンを思わせるのだが・・・・。
「いい?アンタはただ黙ってラトに従っていればいいのよ!」
なんだか、本物を見たことある手前で悪いけど、対峙した時ほどの緊張感も圧力もない。ただ、子供が背伸びしているようにしか見えない。
「なによ?何か言ったらどうなの・・ってなにするのよ!」ナデナデ
そのせいか、いつのまにか彼女の頭に手を置き撫でていた。
おお、髪は人間と同じ感触だ。
「ちょ、ちょっと!聞いているの!?」
両手をワタワタして慌てているのが余計に子供に見えた。
「ラトは人間なら片手で持ち上げることも出来るのよ!すごいのよ!」
そーかそーか、えらいなー。
「だ、だから、その、えっと・・・・うぅ~~。」
ついには顔を赤くして俯き、されるがままになっている。
睨んでいるが、本気で拒んでいないように見える。
「さすがししょおクンね。彼女をここまで扱うことが出来るなんて。彼女達ドラゴニュート族は結構、気難しい性格をしていてどう扱っていいか分からない人が多いのよ。」
「そうなんですか?見たところ、確かにドラゴンぽいですが何が違う気がしますけど。」
ちょっと違和感があるのだが、今会ったばかりなのでその違和感も分からない。
「・・・ハッ!?い、いつまで子供扱いしているのよーー!!」
「おっと。」
さすがに怒ったのか彼女、ラトは俺の手を振りほどいた。
「仲良くなったみたいだし、これなら大丈夫そうね。」
「厄介事を押し付けに来たんですかい。」
「そう言わないでよ、私とあなたの仲じゃない。ここ以外だと彼女の引き取り先が見つからないのよ。候補はあってもまだ資格を持っていないし、資格を取るまで彼女をホテルや保安局で管理している建物に留めておくのも可哀そうだしね・・・。」
「・・・・」
確かに、留学生と言うことは彼女はまだ人間社会に溶け込んでいないだろうし、なにより1人では心細いだろう。
クイクイ
「ん?」
何かに服の裾を引っ張られたので、そっちを振り向くとそこには不安な顔をしているラトの姿があった。
「ラト、また1人になっちゃうのぉ・・・?」
少し涙目でそんな事を言われると断りずらいな。しかたないか、墨須さんの頼みだし。
「・・・安心しろ。1人はしないさ、これからここが君のステイ先だ。」
「ほんと!?」パアァァァ
「ああ、本当だ。だから寂しそうにしないでくれ。」
「べ、別に寂しくないんだからね!勘違いしないでよ!」
ツンデレか、確かに人によっては扱い辛いな。
「よかったわ、これで肩の荷が1つ降りたわ~。」
「今回だけですよ?こういうのは・・・。」
「分かっているわよ。じゃあラトちゃん、私はこれで失礼するから彼の言うことをちゃんと聞くのよ?それと、ししょおクンこれ説明書ね。」
「わ、分かっているわよ!子供じゃないんだから!」
「はいはい、暇を見て読んでおきます。」
「じゃ、そういうことで!ラトちゃんの荷物はあとで業者に届けさせるから、空いている部屋を片付けておいてね。」
そう言うと、墨須さんは帰って行った。もしかしたら、他の仕事に戻ったのかもしれない。明るく振る舞っているが、あれで彼女たちは多忙なのだ。
今度差し入れでもするか。
「ねえねえ、ちょっといいかしら?」
「ん?なんだ?」
「ラ、ラトの部屋ってどこなのかしら!早く見たい!」
本当に子供のようだ。別に元の世界でガキ共の世話もしていたので慣れている。
今までの1人暮らしが少し騒がしくなりそうだ。
「お前、ラトの部屋を用意する前にこの家でのルールを決めておくぞ。」
「ええ~、早く部屋に案内してよ~。」
「子供じゃないんだろ?なら、大人らしくまずルールを決めておくことも大事だぞ。」
「あ、当たり前じゃない!ラトは子供じゃないから、大人らしくルールを決めてやるわ!」
うん、扱いやすい。下手なドラゴンを相手(戦闘)するより楽だ。
「ちゃ、ちゃんとルールを守るから、だから、その、ラトのお世話をしないさいよ・・・。」
「・・・もちろんだ、家族みたいなモノになるんだ。これからちゃんと相手してやるさ。」
「!?約束よ、約束!!」
ここから、異世界からの迷い人で魔法使いである俺とモンスター娘たちのドタバタな日常が始まったのだ。
最初のステイしたのは、ドラゴンみたいな種族で素直になれない、少し寂しがり屋の女の子だった。
「さすがししょおクン、これならだぁりんクンと同じで困ったときのステイ先リストに入れても問題ないわね。」
お疲れ様でした。
どうでしたでしょうか?
思い付きなので、深く設定をしている訳でなく、頭に浮かんだことをそのまま投稿しました。
ヒロインの1人として、初めて出てきたHレア以上のラトちゃんを出してみました。
他にレアっ娘が出ない悲しいこの頃です。
でも、他にも可愛いモンスター娘がいるで目移りが止まりません!
セリフもオンラインのイベントなどを元にしています。
可愛くかけていたのなら、作者も嬉しいです。
イメージとしてイラストを投稿しますので参考にしてください。
↓急いだので、結構雑ですのでご注意ください。
【挿絵表示】
前書きやあらすじでも言っているように、思いついた設定を忘れないように書いたものなので、続きを投稿するかは決まっておりません。
まあ、もし、合計ユニークアクセス数が2000を超えたのなら、作者も投稿を前向きに検討する所存です。(まあ、どこの馬の骨かしらない私が書いた小説などたかが知れていますけど、ハハハ)
では、また会いましょう!