ウォースパイト、英語とても流暢でしたね。欲しかったです。
1ヵ月前のこと。
転生してから1年が過ぎ、僕はいつの間にか『何が起こっても大体解決してくれる人』として海軍に知れ渡っていた。真に遺憾である。
深海棲艦が大量発生したらなぜか対策会議も開かず僕の所に出撃命令が来るし、新種が現れたら僕の泊地が総力を挙げて捜索から能力の調査までするのが暗黙の了解になっている。
理由としては僕の肩書きと、既存の艦娘達とは一線を画す性能を持つ架空艦娘が多く居ることか。
呉から奪った貰ったヤマトとマクロス、大型建造したら出てきたナデシコAとマクロスクォーターあとリテシア。それと艦娘かどうか怪しいがノノことバスターマシン7号。
深海棲艦がかわいそうになってくるような奴らが一艦隊組める数いるのだ。他の鎮守府には2隻程度しかいないらしい。
この戦力に加え通常の艦娘も居るので柱島泊地は数字の上では最高戦力になっている。
その柱島泊地司令部勤務の僕に来たまだ少し温かい書類には『トラック島奪還作戦を立案、実行せよ』言う上層部からの命令が書かれていた。
トラック島は南方海域の最前線であり橋頭堡とも言える島だった。しかし少し前から深海棲艦の支配下に置かれている。
ラウバル?ブイン?ショートランド?あそこは3年前から深海棲艦の支配圏だ。そこを取り戻すためにトラック島を取り戻すのだ。
「吹雪、僕は今から大規模な作戦を練らなければいけなくなったから今日の書類は全て任せた!」
「そんな、いきなり…。また厄介な問題を持ち込まれたんですか?」
吹雪よ、ジト目で見ても僕の心には何の効果もないぞ。てかあんなことを急に押し付けて来る上層部に文句言ってよ。
「今度はトラック島奪還しろって言われた。上層部は僕のことを便利屋と勘違いしてるのかよ」
「そうですか。そのままソロモン諸島の基地泊地も取り戻せって命令されるかもしれませんね」
「言うな、現実になる。それと言っとくけど僕がやるのは作戦立案と艦隊指揮と兵器開発だけで戦闘は君たちがやるんだよ?」
「知ってますよ。今回もびっくりドッキリメカ期待してますね」
確かに今までも現代兵器を艦娘用に改造したりしてきたけど、ハードルを高くしないで欲しい。この前のUS‐2はでかい重いとか不評だったし(秋津州は喜んでた)。
でもハードルは高いとくぐり易くなることを吹雪は知らないようだ。
その前に作戦を考えないと。
堅実に陽動部隊と本隊と支援部隊に分けることにしよう。
陽動部隊には一騎当千の力がある艦娘を配属することにした。ヤマト・マクロスクォーター・最上・利根・阿賀野・能代で行こうと思う。クォーターを除くが練度80越えの艦娘だ。島の近くの海域で暴れて貰おう。
本隊は拠点への攻撃力と肉薄するための速力を兼ね揃えた高速戦艦及び重巡主力で構成した。金剛型と高雄型それと護衛として長良型。ゲームじゃないから一艦隊6隻までとか言う決まりはない。6隻を超えると不幸なことが起きるとかそんなことはない。
支援部隊は場合によっては上2つの艦隊に加わってもらおうと考えているからバランスのいい編成を心掛ける。扶桑・隼鷹・古鷹・那珂・吹雪・夕立でいいか。黎明期からの3人がいれば大体のことは出来るだろう。
編成を考えたので次のステップ、展開を考える。
渡された資料によると島の4方にそれぞれピケット艦隊が居り、それが我々を探知するとこちらに戦力を集中するらしい。
となると陽動の皆さんが先行して敵を引き付け、その後本隊で島を攻撃。支援艦隊は状況しだいでどちらかの艦隊に加勢と。堅実な作戦だけど捻って失敗するよりはいい。
さてあとは必要なものを用意しておこう。僕はスマホを操作しいつものあの人に電話をかける。
「あ、元帥さんですか?いつも通り僕ですよ。ちょっと用意して欲しい物があるんですけど――」