死んだ僕は提督に志願した   作:猫舌36@活動停止中

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あっはっはっはっは。暇な時間を縫ってこつこつ書いてたらこんなに時間掛かってしまいました。
言い訳をすれば書いてる途中でブルスクってデータが消えたくらいです。


第3話

陽動艦隊の働きによって島の防衛は手薄になった。

勝った…、計画通り…。

作戦司令室でひとりごちる。負けフラグは立ててない。

フラグと言えば扶桑は山城にパインサラダを作らせていたような…。パインサラダって何フラグだっけ?

 

「よし、今のうちに本隊は北側から環礁内へ突入!今回のとっておきも使用許可する!」

 

『それでは島への攻撃の決め手が無くなりますよ!?』

 

本隊の旗艦を任せた榛名から返信が来る。

 

「大丈夫だ、問題ない。そもそもそれを使わないことを前提にして作戦を立ててあるんだ」

 

今使おうと思ったのは思ったより時間が掛かっているからである。なかなか島から深海棲艦が離れようとしなかった。

今回のビックリドッキリメカは対地対空対艦何でもござれの万能兵器だ。器用貧乏でもあるがそれを補えるほどの基礎性能の高さがあるのでまったく問題ありません。

唯一の欠点は資源の大量消費くらい。特に燃料と弾薬。

 

『了解しました、新兵器の実戦テスト開始します』

 

本隊の各艦から自軍側の弾頭・艦載機を表す青く小さな光点が幾つも出る。それは複雑な軌道を描きながら深海側の艦艇やら艦載機やらに命中し、敵を意味する赤い光点をレーダーの画面上から消していった。

 

「ふむ、威力は少し下がったが機動性は向上したって感じか?」

 

『そうですね、今までの90式艦対艦誘導弾は動きが単調だったので打ち落とされることがありましたが、これはそういった可能性が低くなりますね』

 

今回の新兵器はOTMを利用した万能ミサイルだ。それゆえ変態機動をするし、それでいて威力も十分なのだ。

これの設計と言うかコンセプトを考えたのは僕だけど、それを形にしたのは海軍工廠のある技術者だ。彼女には本当に感謝している。

本隊が順調に環礁内を進んでいることを確認して次の指示を出す。

 

「支援艦隊は本隊との合流を目指して進軍。陽動も意味が薄いから島へ向けて動き始めて」

 

多分移動中に陽動で引き付けられた深海棲艦も轟沈するだろう。そう考え陽動艦隊も環礁内に向かわせる。

深海棲艦の反応は環礁内の島々に多数存在するが、どの島に一番大きな反応があるかは調査済みだ。

 

「目標は作戦通り、環礁内の東側にあるウェノ島だ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぐぅ…ッ!主砲大破、射撃不能!」

 

やられた、マクロスさんならこの程度では無傷だろうけど、小型化高機動化のために私の装甲は薄くなっている。

足りないところはピンポイントバリアで補うようにしてるんだけど、ずっと使い続けていたからかシステムにエラーが発生し一瞬バリアが消えてしまった。

その瞬間に敵戦艦の主砲一斉発射をガンシップに受けてしまいスパークを上げる。

爆発を始めたガンシップを慌てて敵戦艦に投げつけ、戦艦とその取り巻きを吹き飛ばした。

 

「クォーター、大丈夫!?」

 

隣でショックカノンを連射しているヤマトさんが慌てて声を掛けて来た。

 

「大丈夫です。すぐに投げ捨てたので私には被害はないです」

 

「まだ戦えるのね。これから敵包囲網を突破して本隊と合流するために、マクロスキャノンを使おうと思ったんだけど…。しょうがないか、頑張って普通に突破するしかないわね。私としてはそのほうが楽しいんだけど」

 

天使のような悪魔の顔でそんなことを言ってのけるヤマトさん。

確かマクロスさんと演習したときは波動防壁を右手に集中展開して腹パンしたんだっけ…?かなり好戦的だなぁ…。

トラック島に向けて進路をとったら、それを阻むようにダイソンの異名を持つ戦艦棲姫が二隻現れた。これが俗に言うダブルダイソン…!

 

「あの二隻は私がやります!」

 

加速してダブルダイソンに肉薄する。

左手のキャリアー艦にピンポイントバリアを集中展開、盾にして砲撃を防ぎながらどんどん距離を詰める。

 

「せいやぁぁぁぁ!!」

 

十分接近したらピンポイントバリアを纏ったキャリアー艦で二隻をまとめて胴切りにする。

やっぱり格闘線の方が私には合っていると実感する。

 

「これで道は開けました。今のうちです!」

 

未だに増え続ける深海棲艦を文字通りなぎ倒しながら、私は先陣を切った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

本隊より離れた位置に居た私達支援艦隊が、本隊と同時にウェノ島沖に到着したのは提督に渡された3式追加艤装改のお陰だった。

石油燃料ではなく液体燃料を使ったロケットエンジンになっており出力が大幅に向上したので、すぐに距離を詰めることができたからだ。

可変戦闘機のスーパーパックを見て思いついたらしいけど、それを形にする司令官やそれを元に量産化までする妖精さんはすごいと思う。

 

「主砲、砲撃開始!」

 

合流してすぐ本隊の旗艦である榛名さんの号令で主砲を打ち始める。

『こんにちは、死ね!』的な戦い方だけど、敵に時間を与える必要はない。

 

私たち駆逐艦は拠点攻撃してもあまり効果がないので近づいてくる敵艦を狙って砲撃するけど、余りにも敵が多くきりがない。

私に向かって跳んできた重巡クラスの砲弾を主砲で狙撃して、逸らす。

だいぶ私も人外側になってきたと思う。司令官が人間辞めた存在だから影響出てきてるのかも。

 

「敵の潜水艦を発見!」

 

誰かが驚いた声で叫んだ。同時に水柱が立つ。三式水中探信儀で索敵すると確かに潜水艦と思しき反応が返ってきた。数は2。

 

『駄目だ!じゃなくて、潜水艦はえー、吹雪が対処!それともうすぐ陽動艦隊が合流するからそれまで持ちこたえろ!』

 

「了解です!」

 

爆雷を構えて潜水艦の反応があったところへ向かう。もう一度索敵する。

反応があった深度60で爆発するように設定して2つ爆雷を沈めその場を離れる。

爆発音と水柱が収まったところでまたピンガーを打つ。

深度83に反応2つ。どうやら沈んだようだ。

 

「敵の潜水艦を撃破、これより戦線に復帰します!」

 

「吹雪ちゃん後ろぉーっ!」

 

旗艦の扶桑さんに報告すると同時に那珂さんが叫んだ。振り向くといつの間にか敵の軽巡級が飛び掛ってきた。

ミサイルはないし、主砲じゃ威力不足だし、回避も間に合わない…。

死を覚悟したところで青白いビームが敵の軽巡を貫いて爆発させた。

そんな攻撃をする艦娘は1人しか居ない。その人に向かってお礼を言う。

 

「ありがとうございます、ヤマトさん!」

 

「少し敵がしつこくて遅れてしまいましたが、こちらで引き受けた敵は全て沈めました。これより拠点攻撃を支援します」

 

空を見上げれば無数の可変戦闘機が飛び回り、敵航空機を撃ち落している。

海を見れば深海棲艦が出した重油が当たり一面に広がりそれに引火したことでさながら火の海になっている。

それを見て私は今回も誰一人沈まずに勝てたと安堵した。

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