扇矢萩子の捜査録~艦これRPGリプレイ~   作:長谷川光

68 / 81
From Russia with Love ~扇矢萩子の捜査録:番外~
水師の新たなトラブル


19CH年 3月1日 09:30 ハルビン水師営 執務室

 

 満州国は北洋水師の戦力増強のために新年度から新たな艦娘の着任を予定していた。

しかし、ソ連での粛清の嵐が収まろうとしているのを察知した関東軍からの“助言”により、砲艦二隻の吉林への配備、及び艦娘『親仁』の着任を一か月前倒しにするのであった

 尹提督からは親仁を丁寧に迎えるよう順天たちに言付けられたのみ。親仁の迎えには海王が赴き、時間通り水師営に連れてきたのだった。

 

海王:『旗艦殿、新しいやつを連れてきたぞー』

親仁:(興味深げにあちらこちらを眼だけを動かして見まわしている)

順天:『…お疲れさまです、海王。』

響@:「…………」静かに同席中

順天:『ようこそ。満州国軍北洋水師へ。私が旗艦艦娘、順天です。親仁さん、これからどうぞよろしく』

親仁:『これはご丁寧に、旗艦様。お初目にかかります、親仁です。これからどうぞ、宜しくお引き回しの程を』(にっこり

順天:『……聞いているだろうけど、貴女を迎えに行ったのが海王。』

海王:(くいっと、頭を下げる

順天:『それからこの子が養民』

養民:『えと、養民です。よろしくおねがいします』 (響と順天の間に座っている

順天:『それから、こちらが日本海軍から出向中で私たちの指導艦。響さん』

響@:『響だ。これからよろしく』会釈

順天:『…以上がここの艦娘戦力です』

親仁:『海王さんに、養民さん。そして響さんですね…よろしくお願いします』(三人を見回しながら)

順天:『何か質問はありますか?』

親仁:『…不躾ながら、私はここの戦力として艦娘は響さんを含めて五人だと伺っていたのですが…?』

順天:『……確かに…非常時の戦力は五人です。が、常時は私たちだけだと考えて下さい』

親仁:『出過ぎた真似を、申し訳ありません』(頭を下げる

順天:『………』

養民:『…おねえちゃん』

順天:『…貴女は今日から水師の戦力です。直ぐにでも職に慣れてもらう必要があります。養民、響さん。日常業務と、訓練内容等々を教えてやってください』

響@:『了解』

養民:『わかった』

順天:『何かあれば連絡を、私はここにいますから』(手で、私からは話す事はないと示す

響@:水師営を歩き回りながら色々と案内かな

* * * *

親仁:『重ねてになりますが、北のほうの不調法ものですがよろしくお願いしますね』(と、響と養民に声をかける

養民:『ぶちょーほーもの?』(困った目で響に尋ねる

響@:『地元の人間ではないということさ。私と同じだ』

養民:『共感と一緒?』(首傾げ

響@:養民の言葉には頷きを返しつつ……

親仁:『ふふ…』

響@:『もとより満州国軍には寄せ集め人員が多い。まぁ気楽にやろう』

親仁:『中国の提督に、日本の響さん、満州の養民さん、朝鮮の海王さん、そしてロシアの私。五族協和の体現したようなところですね?』(冗談めかして

響@:『へえ。聞かされてなかったが、親仁の生国はロシアなのか』

親仁:『ついこの間、捨てたところですけれど』(にこやかに

養民:『えっ…?』

親仁:『住みづらくなったから、こっちに引っ越ししたんです』(養民に目を合わせて)

響@:『……住みづらく、か』

養民:『お引越ししたの?』(少しの疑問の気持ちを込めて)

親仁:『人間に必要なのは衣食住、それの基盤を満州国に変えたということです』

響@:『まぁ、その辺の事情は追い追いでいい。さ、まずはここが……』

親仁:『えぇえぇ…』

養民:『……』

響@:なんて感じで、何事もなければ水師営の共同スペースや親仁に割り当てられた部屋なんかを一通り案内しまする

 

親仁:『ところで… このように質問するのは気が引けるのですが。もう一人の方、確か…海威さんという方はどちらに?是非とも、挨拶がしたいのですが…』

響@:『あぁ、海威か……』

 

響@:んー、海威が普通に水師営で仕事してるなら会わせに連れてっちゃうけど

GM:雑務はやってます。政務関連には順天が触らせていませんが

響@:おっけー、では海威のところに顔を出す……道すがらで海威の事情について簡単な説明をしつつね

親仁:『……』(事情説明にぎょっとする

響@:っと、それなりに端折って話すよ。元旗艦だったけど、奉天の爆破事件に絡んで、神経や記憶にダメージを受けて、雑務をこなしながらリハビリ中ってとこだな

親仁:『………』(思案顔)

GM:海威のところに行きますと、一休みしているところです

海威:『響ちゃん。オーリャも…私に何か御用?』

響@:『お疲れ、海威。新人を顔見せに来たよ』

海威:『あぁ…そう云えば…今日でしたか』

親仁:『あ、あの……』

海威:『? あぁっと…私は海威。 今は寮母さん?みたいな仕事をしてるのだけれど。お名前は?』

親仁:『親仁と云います、よろしく願いします』

海威:『親仁さん、ね。 水師の子はみんないい子だから…直ぐに居心地よくなると思うよ』

親仁:『…お気遣い、ありがとうございます』

海威:『何かあったら、響ちゃんか順天ちゃんに相談したらいいよ。もちろん、私でもいいけれど…きっと、私なんかよりキチンとしてるから…ね?』(響に微笑みかける)

響@:『私の見立てじゃ、その内、海威だから話せるというようなことが色々と出てくる』(割とあっけらかんと言ってみたり

海威:『…そうですね、同世代に云えないこともあるかもしれませんからね』

親仁:『……』

海威:『…どうかしましたか、親仁さん?』

親仁:『いえ… ただ…(目を泳がせる)同世代に見えていたもので…』

響@:「……ぶっ」軽く噴き出す

海威:『えっ? えっ?』(響の方に困った顔を向ける

響@:『ごほんっ。……まぁ、あれだ。海威の若さは北洋水師の不思議のひとつだ』

養民:『うん、海威さん。とっても若い』

親仁:『あ、あはは… そうなんですか』(苦笑いを浮かべる)

響@:『……海威にとっても、記憶喪失以前のあれこれを抜きの“はじめまして”で仲間入りしたのは親仁が第1号になる』

海威:『…うん、そうなのかな 親仁さんが、“今の私”に最初に出来た仲間なのかな…』

親仁:『そ、それはそれは…光栄なことですね』(何とか微笑む

海威:『あ… つい私ったら皆を引き留めちゃって… 他のところ、案内してあげて。順天ちゃんの事だから、明日から彼女をローテーションに入れると思うから』

響@:『そうだな。次は……凍結してなければ松花江を下ってくのが一番楽なんだが……』

海威:『親仁ちゃんが大丈夫なら、馬で回ってはどうですか?』

響@:『それがよさそうだな。じゃ、次は厩舎だ』

親仁:『分かりました』

GM:という感じで、一日を費やして新入りの親仁を案内して回りました!

響@:初日から北洋水師の闇の深さを思い切り叩き付けていくスタイル

 

***********

 

 19CH年 3月12日

GM:海威が釣りをしている姿を、望遠鏡越しに見つけた順天がおろおろしているのを響は見つけます

響@:かわいい……

順天:『あぁ…もう!なんで釣りなんかしてるんだよあの女は!?』(うろうろ

響@:『どうした順天。……あぁ、海威か』

順天:『ひ…響教官』(若干声が上ずる

響@:「(前もこんなことがあったな……)」

順天:『話があるのに、あの女!釣りしてるんですよ!』

響@:『……えと、呼びに行けばいいんじゃないか?』

順天:『そ、それは… それは…あの女の休みをか、勝手に奪うなんて野蛮なこと、出来ないからですよ!! いつもいつもいつも、いっつも! どうして!!』

響@:『話をするだけなら、休憩中にちょっとお邪魔するくらいいいんじゃないか。行って来たらどうだい』

順天:『…………(フリーズ) わ、私はまだ仕事中だし! そ、そ…それに』(目が宙を彷徨う)

響@:『よし、じゃ少しの間だけ執務室を預かろう。順天も少し休憩。ほら行った行った』

順天:『   』(口パクパク

海王:『…しっかし どーっすっかなぁ』(頭がしがししながら執務室に顔を出すべく、水師営に帰還してきた)

響@:『……海王?』(声の方に振り向きつつ

海王:『あーと、響さんに旗艦殿?』

順天:『お、おきゃえりなちゃい』(取り繕うとして事ごく仕損じる

響@:『おかえり。何かあったか』順天のテンパリ具合を横目に見ながら

海王:『そっすねー 下手したら、アタシの首が吹っ飛ぶような事態っすかね。響さんや旗艦殿にご説明したいのは山々なのですが、ちょいとばかし参ってましてね』(順天の手の中の望遠鏡と、態度からなんとなく察する)

響@:『ふむ?』

海王:『どーでしょ、説明をまとめるためにも半日程度、猶予っつーもの貰えませんかね?』 (今の順天に話を聞かせても面倒なので、取りあえず問題解決してもらえませんかね?) と、目で訴える

響@:『半日後だってさ、順天』脇腹を突っつく

順天:『……は、はい』(恥辱で顔を俯けている

響@:『よし、じゃあ海王には少しの間、まとめるがてらにここの留守居を頼もう』

海王:『アイサー 教官』(緩い敬礼

響@:『というわけだから、行こうか順天』

順天:『…ちょ…!』(形ばかりの抵抗をして、付いていく)

海王:『飯の時間までに戻ってきてもらえれば大丈夫っすから』

 

* * * *

 

海威:「獨釣寒江雪~」 (丸く切り取った氷の穴に釣り糸を垂らしている

響@:釣りは兎も角、江雪の詩は旦那さんがよく諳んじてたって響は聞かされたことがあったり……

順天:『……』

響@:『お邪魔するよ』

海威:『…響ちゃん? それに、順天ちゃんも? 珍しいね』

順天:『……お邪魔します』(珍しいという言葉に肩をぴくりと反応させ、ぼそぼそと声に出す)

響@:『で、結局何の話だっけ』

海威:『順天ちゃんが私に? うん、何かな?』

響@:頷いて、すっと順天を海威の方に差し出したり

順天:『……そ、その………た、大したことじゃないです!』

響@:まぁ座ろうか……と言おうとしたけど地べたに座ると腹を冷やすなぁ。床几と、水筒にお茶を持ってきたことにしよう

海威:『えっと…?』

響@:『……まぁ座ろうか』

順天:『………』(頷く)

海威:『それで……どうしたの?』

響@:というわけで、自分と順天の折り畳み椅子を並べて、水筒から温かいお茶を配ってあげよう

順天:『……拾ってくれて、ありがと』(小さい声でぼそぼそっと

響@:キュン……

海威:『……? あっ、オーリャとお揃いのペンのことね。掃除してた時に偶々見つけただけですよ』(微笑む

順天:『………そ、それだけです (顔真っ赤でお茶に口をつける)あつっ!』

響@:『もう少し蒸らしてからだったな……』フーフー

*順天のお茶を冷ましているのではないぞ!

海威:『……』(お茶の熱で暖を取る

順天:『………』

海威:『温かいね』

響@:「…………」ズズズ

海威:『…ごめんね。私、順天ちゃんに優しくしたいんだけど… 方法がわからなくって。だけど…そんなの順天ちゃんに聞けないから、こうやって釣りに逃げちゃうのかな…私は。』

順天:『…そ…そ……』(何かを切り出そうとして、口を動かすが言葉にならない

海威:『ごめんね…ごめんね』

順天:『違う!!! そんな言葉私は聞きたくない!』

海威:『順天ちゃん…』

順天:『あんたはいっつもそうだ! 自分を悪役にしたてて、私が悪くないって主張してくれて!だから…だから!』

響@:『…………』各々の手元にお茶のお代わりを注いどこう

順天:『…お願いだから、そんな生気の無い顔をしないでよ』

海威:『……まだ三月だから、冷えてるだけですよ。』

順天:『…………』(スカートをぎゅっと握りしめる

響@:『……例えば、ここで私が海威が記憶を失ったのは私の力不足せいだ……なんて言い出したら、二人とも、とんでもなくバツの悪い思いをするだろう。そういうのがどうして聞いていて辛いかって、最近やっと分かってきた気がするんだ』

海威:『………』(苦しげな顔

響@:『世の中、一人だけが悪者になることなんてできないようになってる。海威が悪いなら、順天だって私だって、みんな悪いんだ。ただ、自分も悪者になってしまうから辛いのかっていうと、本当はそうじゃない』

順天:『………』(言いたいことを飲み込んで、じゃあなんだと目で問う

響@:『自分が悪者になるから辛いんじゃない。自分のために誰かが傷付いてくれていると分かるから辛いんだ』

順天:『……』

海威:『響ちゃん…』

響@:『これが片想いなら、自分が傷付くだけで済むんだろうけど、ね。でも仕方ないよ。相手だって、私のことが好きなんだからさ』

海威:『私もね…水師の皆が好きだよ。でもね…私はわからない。私の知っているみんなとの過去は、お話しにしか感じられないから……何で…皆私に優しいの? 私は、そんな優しさを受ける権利なんて持ち合わせてないのに!!』

順天:『あるよ! だって…私は、アンタの事を…た、大切に思ってるんだから!!私の気持ちはっ アンタに関係ない!! アンタが否定しようと!記憶がなかろうと!私はアンタが大切なんだ! 悪いか!!』(海威の胸倉をつかむ

 

順天:『勝手に、偽悪面を被るのはもうやめてよ!!』

海威:『順天ちゃん…』(呆然とした表情

順天:『教官も、海威さんも… 私の、家族同然なんだから…』

響@:『まぁ、こういうわけさ』

海威:『……ごめんね』(胸元の順天を抱きしめながら、震える声で告げる)

順天:『ぐすっ…えぐっ……許さない、アンタを…許さない…ぐすっ』

海威:『……』(順天の背を撫でる

 

海威:『響ちゃんも、ごめんね』

響@:『……私のほうこそ』

 

ずっと考えてた

あの川の向こうに、私はいるべきなんじゃないかって

本当の、海王(金鳳環)ちゃんが話してくれた私の魂はもうあの川の向こうにいて。残滓の『私』がここに居るだけなんじゃないかって

けれど、そんな私を、好きって云ってくれる人が居る。家族だって、云ってくれる子が…

 

海威:(家族?)

順天:『…そ、そろそろ戻ります。海王を待たせているので』

海威:(家族? 誰、誰、誰?)

響@:『そういやそうだった。口振りはあれだが、内容は真面目に大事の様子だったな』

海威:(私は…海威。 海威じゃない、海威でしかない! 違う、私は…留守っていうって…海王ちゃんが言ってて…でも)

順天:『…海威さん、そろそろ食事に戻られたらどうですか?』

海威:(留守には…ご主人と娘が居て、けれど流行り病で死んだって…海王ちゃんが)

順天:『聞いてますか、海威さん』

響@:『……少し様子が』海威の身体を支えられるように構えつつ

 

海威:「何で! 何で!私は軍なんかに入ったの!?」

順天:『海威さん!?』

海威:「何で…」(ふらっ)

響@:「……っ!」ちゃんと抱き留める

海威:「私を、一人にしないで… おいて、かないで…」(虚空に手を伸ばす)

響@:choice[両手で支えてる,片手を伸ばす余裕がある]

ダイス判定: (CHOICE[両手で支えてる,片手を伸ばす余裕がある]) → 片手を伸ばす余裕がある

響@:肩とか腰とか使って支えられてるようだ……というわけで、その手を握ろうと……

響@:えっと、握れた? それとも順天が握ってくれた?

海威:「……どうして、待ってくれなかったの?」(焦点定まらぬ目で、握り返された手の先の響を見つめる

順天:『…な、なにを言ってるの!?』

響@:「たとえ、きみが辛い思いをすることになっても……生きて。どうか生きてほしいと、そう、思ったから……」ちゃんと握り返しておく

海威:「………」(意識を失い、閉じた瞼の際から、涙が伝う

響@:はい! 響は両手が塞がってるので涙を拭ってやることまではできません!

順天:(海威の涙の後を指でなぞる

響@:響の手を握った海威の手から力が抜けてるなら、海威は順天に背負わせて響は道具類を持って帰る

海威:力なくだらんと手が落ちた感じですね

響@:ではそれで……呼吸と脈拍は正常だよね?

GM:若干過呼吸になっていただけです

響@:とりあえず医務室にぶち込む他ないな……

海王:『いったい何があったんですか!?』

響@:『……分からない。一瞬ぼーっとした後、うわ言のように叫んで……何か思い出しかけていたのかも』

海王:『…くっ』(ガンっと、壁を殴りつける

順天:『………』(目が真っ赤に充血している

海王:『(深呼吸して) わりぃ…な。取り乱した』

響@:『とりあえず安静にさせよう。目を覚ましたとき、誰か傍にいたほうがいい気もするが……』

響@:流石に昏睡した人間をどうこうできないので軍医さんに丸投げ

海王:『それなら…旗艦、アンタが居てやったらどうかと意見具申するが』

順天:『…旗艦だし、今は家長だから…私が適役 それを、採用します』

海王:『…はぁ…』

響@:『それじゃ任せた。海王の話はとりあえず私が聞いておこう』

海王:『そっすね…』

 

ため息を吐くと、少し悄然とした様子になった海王は、響を小会議室に招く。

 

 

海王:『ってな訳で。アタシの首で済ませたい話が舞い込んできましてねー』

響@:『首はともかく、一体何があったんだ』

海王:『……まぁ、色々と突っ込まないで欲しいんですが…大英帝国の外務卿閣下と知り合ってしまいましてー』 (顔はひきつっており、目も笑ってない

響@:『英国とはまた思いもよらないところだな……。知り合ってしまったってのは?』

海王:『いやー チョイとばかし政治的圧力を吹っかけられましてねぇ…』(目が遠い

響@:『あぁ、そういうこと……。なんつー面倒な連中だ……』同じような顔になる

響@:上海でも英国と何やかんやあったなあと思い出す

海王:『独りで寂しく、食事してたのを捕まえられたというか、少しでも童話的物語を展開したアタシがバカでしたよ…』(目が空ろ

響@:『それで、その王子様はウチにどうしろって?』

海王:『アタシのコネを使って、滿洲の『有力者』を出してくれってね…』

響@:『ちっ。とんだ強盗もあったもんだ。北洋水師の艦娘海王を見込んでの話なら有力者といえば順天だろうけど、順天くらいなら元々そう遠回しな手を使わずとも引っ張り出せる……。あちらさんが欲しいのは関東軍か』

海王:『ですね… 恐らく、石原莞爾かと。軍司令の梅津って線も無いことは無いんですが… アタシに接触したってことは、そういうことではないかと』

響@:『私たちが口利きしたところで人物評を揺らがすような男ではないと分かりそうなもんだが……。ちなみに、その外務卿の名は?』

海王:『ギルバート・F・テューダ卿、と』

響@:『テューダ……? どこかで聞いたような……』

海王:『えぇえぇ、爵位持ちの中々鋭いワイルドな感じの男でしたよ えぇ、もう…』(目が遠い

響@:『それはその……かくかくしかじかな御仁だったか?』と、ヤマトホテルで見かけた英国人夫妻(仮)の旦那さんの人相を伝えつつ

海王:『え…妻帯者なんですか……つか…いや、そんな…嘘だろ…おい…』(がくっ

響@:『しかし珍しいな。海王がそんな……まぁともかくそいつと人相が一致しているとしたら、その男が外務卿ってのも恐らく嘘ではなさそうだ。そして多分、そう悪い人物でもない』

海王:『……えぇ、カントリーイングリッシュな男といい、人相と云い…はぁ…』

響@:『あの時は、ナチがどうとか近衛文麿がどうとか言っていたのを覚えてる。彼らは商人か何かで、戦争の機運に利を見出そうとしているのだと思ったが……』

海王:『……いや。彼は外交が経済に与える影響をよく理解していらっしゃる。それもむしろ、経済の立場から』

響@:『もっと大きな視座から、帝国主義の利用価値を見定めようとしていたというわけだな』

海王:『満州の貿易からソ連・中国との密貿易を除外すれば、そのほとんどの貿易額を日本と結んでますからね… 恐らく、香港やら上海やらでの売れ残りをここで売りさばく魂胆じゃないっすかね』

響@:『ここ満洲と欧米資本を結びつけることは必要と感じるが、ダシにされちゃあ叶わない……私個人の直感としては、そのテューダ卿とやら、石原莞爾であれば引き合わせてもいいような気はする。が、やはり直感の域を出ないな』

海王:『……その、アタシの首がどうこうなるのはいいんですが…インパクトがデカすぎてですね…どうしたら、いいでしょう…?』

響@:『うーむ……。先方には、石原莞爾から一本取る算段が既にあるはずだ。誰か専門家に相談したいところだが……』

海王:『専門家って…そんなの…いましたかねェ…』

響@:『私に経済に明るい友人はいないからな……。話だけなら聞いてもらえそうって段になれば、浙江財閥の一派に馬鈴玉という人が』

海王:『馬鈴玉…?』

響@:『天津に馬家という貿易商がいてね。かくかくしかじかで関わり合いになった。あの飛鳥を輩出した一族だよ』

海王:『…中華民国を味方にすると? 国以前に…彼女がアタシ達側に立って動く公算はあるんですか?』

響@:『いや。正直なところ、あまりない。今のまま話を持っていったところで、何も見えてなさすぎるからな』

海王:『……済みません』(しょ気る

響@:『……今後、北洋水師が対ソ対共のため戦備を拡大することがあれば、その時は浙江財閥からもモノを仕入れよう、なんてことはずっと思っていたんだが…今がその時といえばその時。だが、そこまでは私の一存で決めることじゃないからな』

海王:『現実問題、浙江財閥から用意してもらえるモノと云えば、食料ぐらいな気がしないでもないですが…国民政府側との調整がそれで一押しできるのでしたら… 我々にとって、有益なのは違いないです』

響@:『ダメ元で馬家に話を持ち込むにしても、先だって少し調べてみるとしようか。そのテューダ卿と英国が、どこまで考えを巡らせているのか』

海王:『…是非とも、やらせてください…はい』

響@:というわけで、後で順天たちともかくかくしかじかで情報は共有しつつ。なにぶん相手について情報がなさすぎるんで、いろいろと調べたり考えたりしてみます。ここいらで改めて英仏あたりの資本を楔として満洲に打ち込んどくのも上手い話の気がするし  英国のことだから、後は野となれ山となれのトンデモない商売をやろうとしてる気もするし

海王:『回答期限は一週間だそうなんで… えぇ…馬鈴玉を引っ張り出せないかという方面も…ちょっとやってみます』

響@:『一週間か……。馬家が、これを商機と我々を利用してくれるくらいの気になってくれたら御の字だ。テューダ卿については私も漁れるところから情報を漁ってみることにするよ』

海王:『頼んます……旗艦殿には…まぁ、アレですので……アタシが性の悪い男に粉を掛けられたってことで…お願いします』

響@:『まだ分からないよ。私の直感は、これは決して悪い出会いじゃないと言っている。前向きに行こう』

海王:『そっすね…決めつけは良くないですからね はぁ…ディナーのお誘いは処刑の日だった、か…』

響@:『海王……』

海王:『ままっ 自分でまいた種っすからねー 責任は取りますよ。』

響@:『繰り返し言うけど、あまり気負うなよ。本当に悪い男だったら私がとっちめてやるから』

海王:『……ホント、済みません』(手をひらひらとさせながら去っていく、心持肩が下がっている)

響@:うむ……海王にもこんな一面があったんだなーと新鮮に思いつつ、テューダ卿に貸し1をカウントしておこう

GM:尚、ディナーはハルビンヤマトホテルでの模様

響@:眞斗さんに頼んで、ヤマトホテルの記録からテューダ卿の動向を探るところからかなぁ……

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。