「あら、今日も早いわね。」
私たちが幽香の家に泊まって4日が経っていた。
「ああ、習慣づけられててな、どうしても4時には目が覚めてしまうんだ。」
「そう、紫の方は?」
「まだ寝ている。どれだけ修行しても寝坊だけは治らないんだ。あいつは。」
「ふふ、そう。」
「あー、あとこの家にいる期間なんだが…もう今日中に、また旅出ることにするよ。」
「あら、そうなの。まあ、いつでも来るといいわ。」
「ありがとう。それと、私と紫が旅をしている理由の1つなんだが…人間と妖怪が共存できる新しい世界を創っているんだ。もしよければ、その世界が完成したらそこに来ないか?」
「…素晴らしいお誘いね、良いわ、その世界が完成したら、この土地ごと移住することにするわ。」
「ありがとう。助かるよ。」
「でも、何故私を?」
「強い力を持つものに秩序を守って欲しいんだ。強い力を振るわずとも、存在するだけで抑止力となる。」
「そう、なら、私も頑張らなくちゃね。」
「では、また会おうじゃないか。」
「ええ、また。」
「おーい!紫!起きろー!出発するぞー!」
ーガタッ!ガタガタガタ!ー
「はい!わかりました!ちょっとだけ待っていてください!」
「急げよー!」
「慌ただしいわね。」
「そんな奴だよ、前からな。」
「ふふ、確かにそんな印象だわ。」
「お待たせしました!」
「おう、早かったな。」
「紫、じゃあね。」
「ええ、幽香、また会いましょう。」
「じゃあ、私達は行くとしよう。」
「さようなら。」
「ああ、又。」
私達は新しく旅に出た。
…時は、早く流れるものだ。もうすでに40年が経っていた。もはや紫はどんな妖怪にも負けないぐらいに強くなっている。
「師匠、ありがとうございました。」
「ああ、お前も50年間、よく頑張った。」
「私は、早速世界の創造に取り掛かります。師匠は、各地で妖怪を見つけ、勧誘してきていただけませんか?」
「ああ、構わない。もとより旅は続ける気だよ。」
「そうですか。ありがとうございます。」
「で、師弟関係は無くなったんだ、敬語をとってくれないか?」
「そうですね…わかったわ、これで大丈夫?」
「ああ、それで問題ない、これからも頼むぞ?」
「はい…間違えた。わかったわ。」
「じゃあ、また会おう。」
「ええ、そうね。次に会うのはどれぐらいあとかしら?」
「さあな?1週間後かもしれないし、100年後かもしれない。」
「そうねぇ、じゃあ、私は行くわ。」
「ああ、それじゃあな。」
ーグオンー
音を残して、彼女は消えていった。
「さて、1人旅の始まりだな…次はどの方角へ行くか…」
騎士は独り言をいい、適当に歩き出す。