深淵歩きの古代スタート   作:ゼノモフ

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久しぶりの投稿です。1話で完璧にアルヴィナを忘れていたのでネタも入れて再編集しておきました。


第2話:深淵歩きの能力

「あー、あー」

 

声は出せるし、記憶も残っている、この世界に来たことでの体の変化は無いらしい。

 

「それにしても、どうするか。」

 

ん?声に若干の違和感があるな…

 

まぁいい、近くの木に登って辺りを見渡そう、ひとまず状況を把握せねば。

 

ピョンっ

 

左手が動かないのでジャンプで木に飛び乗る。

 

やはり何かおかしい…体が軽い。

 

「おぉ」

 

木に登って見渡すと、前方に巨大な壁に囲まれた都市を見つけた。

 

あそこならとりあえず人がいるはずだ。

 

木を飛び降りて壁に向かう。

 

ーキャアァァァ!ー

 

…どこからか少女の声がした。

 

どうするか…いや、助けよう、ここにも深淵が広がっているのかもしれない。

 

そう思い私は声がした方向に走っていく。

 

 

 

 

そこには地面に座り込んだ少女と、1匹の異形がいた。

迷うわけがない。

 

「ハァッ!」

 

背中の大剣を抜き、異形を叩き切った。

 

?こんな岩みたいなやつをこんな簡単に切れたか?

 

異形は声を発することもなく倒れていく。

 

「大丈夫か?」

 

そういって少女に手を差し伸べる。

 

「はい…大丈夫です…」

 

そう言って少女は手を取るが、起きあがることができないようだ…

 

腰を抜かしたか。

 

少女の手を引っ張り、体を横にして持ち上げる。

 

「えっ?」

 

少女は可愛らしい声を上げた。

 

「ちょ、なにを!?」

 

「腰抜かしたんだろう?あっちの都市の住人だよな?話を聞かせてくれ。」

 

「…はい、まず、私の名前は××です。」

 

「わかった××よろしく頼む、私はアルトリウスだ。」

 

「!…驚きました。私の名が呼べるのですね。」

 

? なんのことだろうか?

 

「この名前は穢れ無きもの、つまりあちらの都市の住人しか発音することができません。つまり、あなたには全く穢れがありません。」

 

「? そんなに珍しいことなのか?」

 

「ええ、あの都市の外にいて穢れが無いのはほぼ100%ありえません。」

 

そうなのか、というか穢れとはなんだろうか、深淵のようなものか?

 

「その穢れっていうのはなんなんだ?」

 

「はい、穢れとは、妖怪などが持つ、生物に寿命をもたらすもののことです。私たちは元々、永遠に生きられるのですが、体に穢れを受けてしまうと、寿命が生じるのです。」

 

「なるほどな、というか何故××は壁の外に?」

 

「薬の素材の採取に来ていまして、あと、私のことは××ではなく永琳と呼んでください、××という名前はどうも嫌いで」

 

「そうか、ならば私にも敬語は使わないでくれ、騎士団長だったんだが、どうも敬語には慣れなくて…」

 

「はい、わかりま…わかったわ、これでいい?」

 

「あぁ、それでいい」

 

会話をしながら歩いていたら、都市にかなり近づいていた。

 

「ちょっとおろして。」

 

「あいよ。」

 

永琳は俺の手から降りると、門の方向へ向かって行った。私もそれについて行く。

 

「どうもこんにちは、私です。門番ご苦労様。」

 

「はっ、恐縮であります。時に永琳様、後ろの方は?」

 

「この人はアルトリウス、外で妖怪に襲われた時に助けてくれたの。」

 

「そうでしたか。アルトリウス様。」

 

「なんだ?」

 

「こちらの都市に入るには、穢れの検査を受けなければなりません。確かに貴方からは穢れを感じませんが、法律ですので。」

 

「あぁ、わかった。その検査っていうのは?」

 

「ご協力、感謝します。検査の内容は血液を採取させて頂き、その血液を検査させていただくだけです。5分とかかりません。」

 

「血を?そんなのでわかるのか?」

 

「えぇ、採取した血液に人工の穢れをかけると、穢れに汚染されていた場合、全く反発せずに染み込むのです。」

 

ほう、面白いな。にしても血液での検査なんて、私は未来に飛ばされたのだろうか?少なくとも私たちの時代ではありえないな。

 

「こちらへどうぞ、すぐに検査しますので。」

 

「あぁ、ありがとう。」

 

門番に案内されながら詳しく検査について聞いてみる。

 

「血液はどう採取するんだ?指の先でも切り落とすのか?」

 

「いえ、腕に針を刺して、その針から血液を吸い取ります。」

 

なるほどな、とりあえず歩きながら腕の鎧を取り外す。

…うむ、深淵の汚染は見られないな。

 

「こちらに座って、腕をここに置いてください。」

 

「あぁ、わかった。」

 

「それでは、針を刺します。」

 

チクッと来た。まぁ、昔脇腹を15箇所刺し貫かれた時よりかは、全然ましだ。

 

「お疲れ様でした。それでは5分ほどお待ちください。」

 

本当にあんなものでいいのだろうか?

 

 

〜5分後〜

 

 

「検査結果がでました。問題なしですね。」

 

「そうか、よかった。」

 

「ではどうぞ、歓迎いたします。アルトリウス様。」

 

「あぁ、ありがとう…しかし敬語はとってくれないか?どうも慣れなくて。」

 

「いえ、仕事ですので。」

 

「そうか…」

 

 

なれない敬語にむず痒さを感じる…

まぁしょうがないか。

 

「さて、この後だけど、月夜見様のところへ言って能力を検査してもらうわ。」

 

「わかった。それにしても、私に能力なんてあるのか?」

 

「えぇ、おそらく…外に居て穢れの汚染がないっていうことは、『穢れを避けるような能力』それか『穢れを操る能力』ってところね。後者だとすごく嬉しいのだけれど…あと、ありえないとは思うけど『穢れを食らう能力』かしらね。」

 

「なるほどな…」

 

私が外に居たのは30分ほどだと思うが…そのぐらいでも汚染はされるらしい…にしても穢れを食らう能力…深淵ならばやりかねないな。

 

「ここよ。」

 

目の前にはそびえ立つビルがあった。すごいな、ゴーが200人分以上はあるぞ。

 

「こっちよ。ここのエレベーター。」

 

「エレベーターというのは?」

 

「んー、説明するなら小さい部屋ごと人を上に運ぶ機械…ってところね。」

 

なるほど…すごいな、私のいた時代では考えられない。

 

エレベーターに乗って待っていると、急に体が重くなったように感じた。

 

「永琳、これは…」

 

「エレベーターが上がっているだけよ。」

 

「あぁ、ついたわよ、ここが最上階。」

 

あんな高さをこんなに短く!?なんということだ、ありえない。

 

「なぁ、永琳本当にここが最上か「えぇ、最上階よ。」

 

思いっきり遮られた。

 

「さて、ここの部屋に月夜見様がいらっしゃるわ、失礼のないように。」

 

「あぁ、わかった、善処する。」

 

「はぁ」

 

 

ーコンコンー

 

 

「失礼します。」

 

「あぁ、永琳よく来たね、後ろの人は?」

 

「どうも、私の名前はアルトリウスだ。よろしく頼む。」

 

…あ、しまった。敬語を忘れて…

 

「ちょ、アルトリウス。」

 

「はっはっは、構わないよ、面白いねぇ、君。」

 

そう言って月夜見が椅子から立ち上がった。

背が高いな。中性的だがおそらく女性だろう。

 

「で、君の能力だよね?ちょっと待っててね、すぐに解析するから。」

 

そう言って月夜見は目を閉じた…

 

数秒後、月夜見は目を開けてこう言った。

 

「やはり君は面白い…操るタイプの能力はたまにあるけど、操るもの自体の得体が知れない…」

 

「私の能力は結局なんなんだ?」

 

「あぁ、君の能力は2つある…これでもかなり珍しいけど、さらに興味深いのは…君の操る物だ。君の能力は、まず1つ目『深淵を発生する程度の能力』だ」

 

「な!?深淵を発生させる能力だと!?」

 

どういうことだ!?まだ私は深淵の契約から逃れられていなかったのか!?

 

「そして2つ目…『深淵を操る程度の能力』だ。」

 

…ありえない、まだ深淵は私に絡み付いていたというのか?

 

「しかも続きがあるんだ。この深淵は、生物に寄生したら穢れ以上の被害が出る…しかし、深淵は穢れを食らうことができるんだ!こんなに嬉しいことはない!長年悩まされてきた穢れについての問題は解決だ!」

 

? なぜここまで喜んでいるんだ?

 

「私が説明するわ、アルトリウス。」

 

「さっき言ったように、穢れは私たちの不死性を無くしてしまうの。でも、私たちは永遠を望む。奴ら妖怪が穢れを生み、私たちに寿命が生じ、寿命があるものからは穢れが生まれる。

この都市は最初から月夜見様が治めていた。様々な問題があったけど、その中で唯一解決されていないのが、この穢れの問題。奴ら妖怪は倒しても倒してもきりがないわ。だから、あなたに根本から穢れを絶ってもらいたい。」

 

なるほどな、これが…深淵歩きとして初めての任務か…推敲するには時間がかかりそうだが、なんとしてでも成功して見せよう。

 

「わかった。騎士の誇りにかけて、成功させて見せよう。」




ゴー200人分はネタです。
アルトリウスが例えられるものはゴーぐらいしかいないからです。どこぞの緑処刑人は完璧に忘れられてらるし…
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