第2章の二話は大和の神々の本部との交渉からスタートです。
まぁ当然深淵を使えるわけだから…
「っと、ここか。」
彼が到着したのは、諏訪子から聞いたとうりの大きい城だった。岩を使って作られた無骨な城で、中規模の山ぐらいのサイズはある。
「貴公、大和のものだよな?私は洩矢の使者なんだが。」
「あ?洩矢の奴がなんでわざわざここにくんだよ?」
「この失礼な手紙について、差出人を絞めに来たのと、交渉だ。あくまで後者がメインで。」
「は、交渉!?お前らが交渉を!?笑わせるな、交渉ってのは勝ってる方がするものだ。」
「だから、今は私たちが勝っているのだ。」
「あぁ?んなわけないだろうが。」
「私が洩矢の方についた。この時点で貴公らの勝機は皆無に近い。」
「はっ、抜かしやがる。じやあ、俺に勝てたら八坂様の元へ連れて行ってやろう。もしも負けたら…村の奴らはひとりとて生かしてはいかない。これでどうだ?」
「ふむ、いいだろう。ならば来い、先手は譲ってやろう。」
「はっ、余裕かましやがって。」
そう言って門番の手に持っていた槍が発火し、アルトリウスを突く。
(なんだろうか?この動きは、大口を叩いていた割には、止まって見える。)
そう思い彼は、鞘から刀を抜き、槍を受け止める。
「な!?」
(ほう、これが刀か…素晴らしいな。このサイズにしては頑丈だし。大剣に比べるとかなり軽い。)
「おそいな…この槍から炎が出ていなかったら、蝶がとまっていたんじゃないか?」
「く、くそっ!」
アルトリウスは、刀を全力で振るい、槍を3度切った。
刀を振るった3秒後、槍は4つに分かれ、その3つが地面に落ちた。
「な、なんだと!?」
「さて、約束だ。この手紙の送り主の元へ案内しろ。」
「ちっ!あぁわかったよ!付いて来い!」
〜5分後〜
(それにしてもこの城はすごいな。何度階段を上がったことか…)
「おい、ここが八坂様の部屋だ。失礼のないようにしろ。」
「それは私が決めることだ。」
そう言って彼は襖を開け、部屋に入っていった。
「失礼する、私は洩矢の使者だ。交渉に来た。」
「交渉…?まぁ、いい、そこに座ってくれ。」
「貴公が八坂だな?」
「ああ、そうだ、八坂神奈子だ。神奈子で構わない。」
「そうか、私の名はアルトリウス。」
「ああ、アルトリウス。で、交渉ってのは?」
「ああ、まず、洩矢と大和の戦いを1対1にして欲しい。」
「1対1?なんでわざわざこちらが合わせてやらなくちゃならないんだ?そしてそちらの条件は?」
「ああ、私が戦争に出ないことだ。」
「お前が?戦争に出ない?見たところお前からは霊力も魔力も妖力も感じないが?当然神力も。」
「ああ、私の力は感知することはできないんだ。まあ、強い証拠を見せるなら…」
そう言った後彼は、完全に認識不可のスピードで刀を抜き、峰を神奈子の首に当てる。
「!?」
「これで十分か?」
「…ああ、十分過ぎる。しかし、本当にお前が出なくていいのか?正直、お前が出ればこちらの軍は全滅すると思うのだが…」
「ああ、構わない、もとより、私がするのは決闘の見届け人と、交渉人のみの予定だったしな。何より、村人に被害がないのならどんな結末でも構わない。」
「なるほどな?だが、その結末で洩矢がいなくなってもいいのか?」
「いや、正直どちらに転んでも結末は1つだ。」
「?その結末とは?」
「それを言ってはつまらない、秘密は秘密であるからこそ面白い。」
「はあ、そうかい、まあ飯でも食べていきなよ。ちょうど昼時だ。」
「そうか、ありがとう…あ、待ってくれこの手紙の差出人は神奈子か?」
「ああ、手紙を書くよう言ったのは私だが…なんだこれは!?」
「見ての通りだ、その言いようからして、部下に任せたんだろう?その部下はどこに?因みに偽装はない。」
「はあ、あの野郎…すまない、この手紙を書いたやつは後で私が締めておく。アルトリウス、交渉は成立だ、ところで日取りはいつで?」
「3週間後だ。話のわかるやつでよかったよ。…後神奈子、もしもそちらが交渉を破ったら…私も惜しみなく戦争に参加させていただく。」
「ああ、わかった。部下にはきつく言っておくよ。あ、あと飯なんだが、この階から5階降ったところに食堂がある、当然無料だから安心して食べるといい。」
「そうか、すまないな。」
「ああ、気にするな。」
〜40分後〜
「ふう、さすがは神といったところか、素晴らしい料理だった。」
彼は満足しながら帰路についた。
「さて、急ぐか。」
彼は全力で走り出した。
今回どうでしたかね?なんか会話がかなり多くなってしまいますね。