かなりギル様が美しく見えるかもしれません。注意しましょう。
モモンガ様がへっぽこに見えるかもしれません。注意しましょう。
ギル様とモモンガ様の発言は基本fateで聞いたことがあるやつです。注意しましょう。
友
目を開けると骸骨がいた。
え、何?何これ?え、目を開けると骸骨って、ええ⁉︎
俺はいきなりの展開についていけずに目を白黒させていると不意に後ろから声がかかる。
「モモンガ様!」
ザシュ!
え、今度は何⁉︎え、ちょっとぉ!
俺は後ろを振り返るとなんと美女が…!
とても美しい女性であるのだが、すごく目の闇が深い。
何かを振り抜いた姿勢でいるのがすごく気になるが、それよりもここはどこだ?一体、ここはーー、
俺はそこで視界の端に映る、血を吹き上げながら宙を舞う手に気がつく。
そこでなぜか視界が少しばかり揺れる。
揺らぐ視界にふと俯くと、腕がない。
ん?もしかして、あれってーー、
そこまで考えたところで痛みが湧いてくる。
「おのれーーーーおのれ、おのれおのれおのれおのれおのれおのれ……‼︎!」
何故だろうか、痛みが激しさを増すとともに分かったことが、あの女は俺を攻撃してきたということだった。
いや、女ではない、雑種だ。
俺にもよくわからないがそう考えると非常に腹立たしくなってくる。まるで自分が自分でないような感じだ。
だがそれも雑種の攻撃に飛び込んだ骸骨の行動でなんとか収まった。いや、雑種に対する激情が収まったわけではないが、それ以上に懐かしさというか、骸骨を見て先に優先すべきことがあるような気がした。
「やめろ!アルベド!」
骸骨はそう雑種には制止の声を上げるが、聞き覚えのあるワードは雑種の名前なのだろうか。いや、覚える必要などないし、認識する必要もない。雑種だからだ。
雑種は骸骨の声に返答を返すが、渋っている。
「しかし、モモンガ様!そいつは人間です!」
「馬鹿者!この方はAUOさんだ!」
懐かしい声に懐かしい名前。
そういえばこっちに来た時も骸骨がAUOさんとーー、
俺、我はそこで気がつき、しっかりと立とうとするがやはり手を失ったのは大きく、吹き出す血とともに自分の意識が削られるようだ。
骸骨…いやモモンガ、友の名だ。
モモンガはアルベドよりも我と思ったのか、こちらに向かってこようとするが、我のプライドだろうか、我は自分でも無意識のうちに言葉を発していた。
「AUOさん!」
「たわけ、死ぬつもりなどないわ…………‼︎
踏み留まれ、友よ…!我がその場に戻るまでな‼︎」
本当はこのような使い方ではないが、出たのがこれだ。今更取り消せもしないし、過去にも帰れないので自分で立ち上がる。
辛い、しんどい、めっちゃ痛い、だけど、王だからって頭の中がうるさい。
ギャンギャンうるさい頭の中に自身を叱咤しながら立ち上がり、のそのそといや、我はーー、
うるせえよ!さっきからなんなの?我とか王ってよぉ!バカなの?死ぬの?本格的に死んじまうんだよぉぉぉ!
俺の内心の叫びは誰にも届かない。
だがいつの間にか不敵な笑みを浮かべて我、いや俺はモモンガ…さんの前に立っていた。
「久しいな、友よ。今、帰還したぞ」
「ええ…AUOさん、お久しぶりですね。それとお帰りなさい」
俺は自然と笑みが浮かぶのを自分でも感じながら、倒れーー、倒れない。
えー、楽にしてよ…。まだ俺に痛い目みせるの?もうやめて!
俺は無意識に出る言葉はロールに沿っていて、俺が意識的に出したい言葉は痛みで出てはくれない。
そんなことを思っていると雑種、いやアルベドが頭を下げるよりも深く、土下座よりもさらに落ちた謝罪をした。
それは単純に目の前の床を破砕したのだ。
「申し訳ございません!AUO様!人間だと思っーー、」
「要らん。雑種の言い訳など聞きたくもない。故に問う。
貴様が少しでも満足の答えを出せばこのまま貴様の全てを許そう。だがくだらぬ答えを返せば貴様も、貴様に付き合った我もそれまでの器。代償として貴様の首をもらう。覚悟して答えるがいい。最後に問おう。我にとって、貴様はいかなるものなのか。」
息を飲む音がした。もちろん発生源はわかっている。
だが俺にそんな余裕はない。意識が朦朧としているというのもあるのだが。
どうして俺は腕を切り飛ばされた分際で、こんな大きく出るの?
それどころかモモンガさんがいたから、なんとかここまで抑え切れたけど、本当は『雑種』とか言って自分自身で攻撃の方法がわからないくせにアルベドを殺そうとしていた。
ここまで来てやっとわかったよ…俺って相当めんどくさいロールだったんだなぁ。
そんなしみじみ感じたことをまとめていると、アルベドの声がする。
「わ、私は、も、モモンガ様を筆頭とするギルド、アインズ・ウール・ゴウンの所有物でございます…」
「ふむ…それで…いいのだな?」
俺は恐怖に顔を真っ青にしているアルベドを見て、朦朧として間延びした言葉で確認する。
何故か背中が痛い。もしかしてあの骸骨、スキル発動してねえ?オーラかなんか出してんだろ、これ。
そんなモモンガさんの雰囲気も感じ取ったのか、アルベドは震えだし今にも自害しそうなほどに絶望にあてられた顔をしていた。
こんな切迫した状況で悪いが少しばかりこのままキープしてもらおう、ちょっと痛みで頭が回らない。
そんな俺の考えでこの最悪の空気で20,30秒と時が経つ。
アルベドは既に処刑間近、いや精神が崩壊してるなありゃ。
モモンガさんがさらに強くしてくる。
痛いよ!骸骨!俺が死ぬ!
急かされているような、俺が答えなければモモンガさんが辞めない気がしたのでようやく口を開けて答えを言う。
「よかろう…。貴様の命は既に我のものだ」
「AUO様‼︎寛容な
骸骨からの攻撃がなくなった。無意識なんだろうけど、痛いですわ、モモンガさん。
そんなことを考えながらアルベドを見ると顔を赤くしている。
ああ、俺は裸の変態さんじゃん。え、じゃあそれ考えると俺は裸でモモンガさんに、『たわけ、死ぬつもり〜、』とか言ってたの?ないわ〜、いくらAUOそっくり作ったからって、裸で死んだらそれこそ、大恥じゃん。
俺は無意識のうちにアルベドのことを煩わしく思ったのだろうか。不思議なことを口にしていた。
「照れるのも無理はない。
我が裸身はこの世で最高水準のダイヤに勝る」
この後は、『それが生娘なら尚の事だろうよ』と続くのだが、ビッチにそれはあり得ません!
しかし、本当にヤバい視界が、あ、真っ暗になってきた。
あー、やっと楽になれるー。
俺は倒れるように天を仰ぐが、
「AUOさん、アルベドを許してくれてありがとうございます」
骸骨!お前、俺に恨みでもあんのかよ!確かに任せっきりでログインしなかったくせに、ログインしてきたと思ったらいきなり階層守護者総括を処断とかマジで舐めてるけど!
て、待て。俺はログインしてないぞ。なんでここにいるんだ?
いやだいたい時間がーー、
視線を腕時計をはめていた右手に向けるが腕がない。
「モモンガー、回復ー、我の腕がないぞー、モモンガー。」
アルベドに聞こえないように声を小さくしながら、目を細めて今にも天に召されそうな顔をして言う。
モモンガさんは慌てた様子であたふたとしながらもいつか聞いたことのある言葉を言ってくる。
「何をぼそぼそ囁いているのです? さては末期の祈りですかな?」
あんた、ここでキャスターやらなくていいんだよ…!確かに遊んだけども!昔はやったけども!
あんたは痛みがねえからわからねえかもしれないけど、よく見て!あそこ、俺の手!グロいよ!18禁!俺の体!裸!18禁!
なんでこの骸骨、そんな優しそうな顔で言うんだよ…!俺は遊んでるんじゃねえよ…!
あ、あ、ヤバい、ヤバい。
「神ごときが我を見下すか…!」
あ、やっぱり頭が回ってない。どうやったら、『本当に天国逝っちゃいそう』がそう変換されんだよ。
しかしモモンガさん…!気づいてくれ!天邪鬼な俺のロールなんだぁ!
モモンガさんは少し戸惑った顔をした後、にっこりと微笑んだと思ったら今度は、
「我が主よ!あなたは神か!あなたこそ神か!よくぞ…よくぞ私の前にお姿をお見せになってくださいました!」
あんた、アレンジ入れたキャスターしなくていいんだよ!神とか見えねえだろ!あんたは死の支配者!神の反逆者!ちったあ考えろ!
脳みそねえから無理なのかな…。
!待てよ!俺がそれとなく仄めかせばいいんじゃないか!
「イヤですね。こういう血生臭い人間関係は」
血生臭いってワードで気付いてくれ!お願いだ!
「AUOさん、それはキャスターのセリフですよ」
「あ、ああ」
オワタ。
「モモンガ様!AUO様の処置を早急に行いませんと!」
お、おお!雑種じゃなかった、アルベドでかした!
ごめんよ!さっきあんな怖い目に合わせて。
しかし、今更だがアルベドが喋るのも異常ではないか?
ともかく!モモンガさーーん!
「それもそうだな、アルベド」
モモンガさんはにこやかにアルベドに同意を示す。
あ、ちょっと私嫌な予感しかしません。
「立てるかい?」
ばっかやろおおおお!お前、それはあれの振りだろ!子供じゃねえんだよ!俺は!
ならば俺は反撃だ!
「痴れ者が……。天に仰ぎ見るべきこの我を、同じ大地に立たせるかッ」
どうだ⁉︎これで、俺が立つわけがない理論が完成した。
いや、抱きかかえられてる時点でおかしいんですけどね。
モモンガさんはさすがのこれには難色を示している。
いや、だからさ!そういう振りをしっかりやってくれるのは嬉しいけど、諦めて周りを見ようよ。
「さあ坊や、あそこの扉から外に出られる。
周りを見ないで、前だけを見て、自分の足で歩くんだ。
ーーひとりで、行けるね?」
結局やるのかよ‼︎
あんたってやつは!本当に良い奴だよ!良い奴すぎて涙出てきた。あれ拭えない?あ、そっかもう右手ないじゃん。
「うわ!AUOさん!その傷!えらく生々しいですよ!大丈夫なんですか⁉︎」
やっとか!大丈夫じゃねえからこうなってんだろ!お前の目は節穴かよ!…節穴だわ。
「AUOさん…今更ですけど、裸ですね。裸って運営に通報されるんじゃないですか?」
そこも大事だけど!もっと全体を見てよ!
ここで追い打ちだ。なんか今パッと思い浮かんだ。
「……恐ろしき罰よ。我ですら背筋が凍ったわ」
「モモンガ様!早急に治療を!」
もっと言ったれ、アルベド!
ていうか君はもうちょっと、声を張り上げていいーー、ああ、俺の所有物になったってことはあんまりうるさくしちゃいけないわけだ。そうだった、そうだった。やっぱり自分で自分の墓穴を掘ってるわけだ。
いや、ここで往生際が悪いのがAUO!生きてやる!だから、モモンガ様助けて!
「………」
目を時計に合わせるために顔を上げたりなどの仕草をしているうちに固まっているモモンガ様。ようやく気がついたらしい。
呆然としている。あはは、あんたは俺の死神か。
「!アルベド!至急ペストーニャをここに呼べ!」
「畏まりました!」
モモンガ様ようやく始動。ここまでで俺はいったいどれくらいの血を失っただろうか?
アルベドが出て行く音がした。
うんうん、行動が速いのはいいことだ。
俺が感心しているとモモンガさんは俺に声を掛けてくる。かなり後悔しているような声音だ。
「AUOさん!すみません!俺のせいでAUOさんを苦しませてしまいました。…俺はギルマス失格ですね…。ギルメンを苦しませるような奴がギルマスなんて…!俺のギルマスとしての時間は無駄だったんですね……」
すみませんの後に急にエフェクトが入ったように声音が軽くなった。どういうことだ?…ここが現実というのは、この痛みでガチで痛いほど身にしみている。
だけど、ひとつ。
「無駄じゃないさ。
価値はある。唯一の価値があるのだ。
我はここに宣言する。
この世において、我の友はただ一人。
ならばこそーーーその価値は未来永劫、変わりはしない」
スカした言葉だと思うよ。だけど、この言葉には俺がギル様に惚れ込んだ万感の思いが込められている。
わかってくれるかな?いや、モモンガさんが自信を持ち直してくれるならそれだけでもいい。
ははは、しんみりしちゃったな。でもまあ感覚的にわかる、俺とモモンガさんとのライン。ゲーム時代から【サーヴァント】というクラスに必要だったマスター。俺は自律行動のスキルが高かったから動き回れてたが、ある日見つけた愉悦の日々の中心にいた人物。
…そうだな、この言葉が一番か。
俺はモモンガさんの支えを払い、自分の足でしっかりとこのナザリック地下大墳墓に立つ。
「え、AUO、さん?」
俺はモモンガさんの疑惑の声に応えず、面と向かって立ち自分の真紅の双眸でモモンガさんの皮膚も肉もない顔を見て、問いかける。
「問おう。貴方が私のマスターか」
貴方と問うのも私と名乗るのも馬鹿馬鹿しい。
だけど大切なことだ。異世界でどうなるかはわからない。
強敵に出会って死ぬかもしれないし、異形種とはいえ寿命ができたかもしれない。
その懸念が杞憂だったとして、一度死んだ死の支配者であるモモンガさんと半神である俺は無為な時、それも膨大な時間を過ごすこととなるだろう。
そんな時に友がいれば辛くはないだろう。
「ははは、何言ってるんですか。俺は確かにAUOさんのマスターですけど。それよりも未来永劫の友ですよ」
うん、マスターとサーヴァントなんて関係、肩がこるだけだしね。モモンガさんならそう答えてくれると思ってた。
そんなモモンガさんだから、俺から贈る言葉がある。
「共に生き、共に語らい、共に戦う。それは人でも道具でもない。それを友と言うのだ、モモンガ」
おっと、もう無理みたいだわ。おやすみ、モモンガさん。
ギル様死んでません。
呼び出した時の呪文は遠坂時臣と同じなのでステータスやらスキルもある程度は準拠しますが、少々こちらで色々弄ったりします。
宝具はwikiで出てくるのは使うと思います。