緋弾のアリア ~契約の不死者~   作:赤須

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長らくお待たせいたしました!


Ⅱ弾 『銀氷に駆ける疾走』

 

 

 

「ハァ―――ッ!」

 

 ジャンヌの西洋剣(クレイモア)―――《絶世の名剣(デュランダル)》が敵を斬らんと身を捻らし、一歩足で踏み込んだ莫大な脚力と床を土台に、デュランダルの推進力を以てして振り下ろされる。

 決して折れない、という逸話を持ったシャルル・マーニュ十二勇士の筆頭、聖騎士ローランが所有していた聖剣だ。

 これに打ち合った剣や刀、盾がどれほど優れていようが、デュランダルを前にしたら豆腐も同然……斬り捨てられるだろう。

 

 だがしかし、その折れず、毀れず、斬れぬモノなしと謳われた刃を前にしても、今ジャンヌが相手にしている目の前の少年は動じない。自然体で、冷静だった。 

 確かに、大剣に近い大きさを誇るデュランダルは振るえば確かな一撃を与えるものの、重量や大きさが故にその分の時間のずれ(タイムラグ)による隙が大きくなる。

 

「ふっ!」

 

 息一つ、少年は〝それ〟を知っていたからこそ動じず、振り下ろすよりも速く間合い近づき、背に提げていた苗刀(ミャオタオ)を鞘から抜き放つ。

 

「むっ!?」

 

 手早く振るわれた苗刀で鈍い光を弾かせながら、デュランダルを逸らされた事にジャンヌは驚きの表情で目を張った。

 鋼鉄をも容易く切り裂く事が出来る聖剣があっさりと防がれたのだ。聖剣自体の重量や推進力から比して得る斬撃は重く、軽く振っていたとしても相応な一撃を喰らわせることが出来る。

 そんな斬撃を彼は苗刀一振りで、瞬時に聖剣の鎬を横から柄頭で殴りつけて簡単に弾き返してくれたのだ。

 

「なら、まとめて凍りつけ……っ!」

 

「!!」

 

 一旦少年から後退して距離を取り、デュランダルを片手に持ったジャンヌは、空いた手で冷気を纏いだし、そこから造形された氷の礫を爆竹のように弾き飛ばすという奇襲で少年へと仕掛けた。

 触れただけでも切り刻まれそうな無数の氷の刃が、吹雪の如く降り注ごうと少年へと迫っていく。

 刀一つで対応しきれるとは思えないほどの数。

 これを防ごうとは思わ―――、

 

「―――オオォッ!」

 

「っ!?」

 

 そこでジャンヌは思考の最中、意表を突かれた。

 少年は頭部だけを守るように左手の苗刀(サイドアーム)と、いつの間に抜いていたのか右手の軍刀(メインアーム)を顔前で重ねて〝防ぎ切っていた〟のだ。

 そう、刀一つではなく、二つ(・・)で防ぐという発想を瞬間的に閃く判断速度は、教授(プロフェシオン)の候補ともなれば対処は容易き事だろう。

 加えて頭部以外の全ては彼が通っていたと思われる武偵高の防弾制服で守られている。

 

(守りが堅いな……)

 

 氷の弾丸をも寄せ付けぬ圧倒的な防御力を前に、ジャンヌは考察を巡らせようとした瞬間。

 

「なっ!?」

 

 少年はその状態を維持したままジャンヌに突進してきたのだ。いくら何でも出鱈目すぎる。機関銃の如く放たれていく氷を前に彼は二刀と防弾制服があるとはいえ、真正面から向かってくるはショットガンの銃口を目の前にしているようなモノ。万が一に氷の礫がその二つの刀を擦り抜けてしまえば、〝頭部〟という人間にとって最大の急所が打ち抜かれるのだ。

 例え彼があの『不死身』と謳われた少年だったとしても、それは無謀すぎる。

 

「……っ、ならば見せてやる―――」

 

 荒れ狂う氷塊の連射を続けながら、ジャンヌはデュランダルに魔力を促し、タイミングを見計らって構え直した。

 その刀身には淡く冷たい空気が漂う。

 

「!」

 

 少年はその面妖な現象に、冷静な顔付きから少し驚いたかのような表情に変わる。

 

「唸れっ―――『オルレアンの氷花(Fleur de la glace d'Orléans)』……っ!!」

 

 横薙ぎに振るわれる聖剣は刀身に込められた魔力を増幅し、やがて煌めく青白い輝きを絶対零度の冷気に変換して放出する。

 それはジャンヌにとってこれが最大火力にして、広範囲におよぶ砲撃に等しい銀氷の刃。触れれば全てを凍り付かせ、その物体の時間を止めさせる。

 

(受ければ死ぬが、お前は甦るだろう? だから……―――

 

 

 

 ―――素直に勝たせて(死んで)もらうぞっ!)

 

 思うや否やまるで言葉にするかのような想いは、力となって更に威力が発揮されていく。

 相手は『不死身』とはいえ、動きを封じてしまえばこちらの武に勝る。

 加えて彼は絶対に避けない。何故ならば彼は〝避ける事を面倒〟くさがっているからだ。

 それは先ほどの戦闘で理解している。きっとそれが慢心なのか怠惰だからなのかと聞かれれば彼は絶対に後者を語るだろう。

 腐っても彼はイ・ウー随一の〝面倒くさがり屋〟なのだから。

 

「―――……面倒だな」

 

 そう呟き、少年は苗刀を前方に向けて思いっ切り投擲し、床に突き刺さった。

 異様な行動だが、驚くべき事はソコじゃない。

 

「……!?」

 

 瞬間、ジャンヌは見た。

 彼の仕出かしていた行動とは、右手で持っていたはずの軍刀を鞘に納刀していた事。そして柄に手を添え、両足の幅を広げ、腰を落とし、ソッと佇ませる姿を。

 これには見覚えがあった。これは、剣客にある特有の構え―――『居合抜き』と呼ばれる抜刀術の作法だ。

 

「だがお前にばかり格好の良い姿を魅せられては、こちらも面白みに欠けるからな。―――俺も見せてやる」

 

 『オルレアンの氷花』が苗刀に衝突し、冷徹なる輝きは分裂してY字のように描かれていく。

 が、『オルレアンの氷花』は触れた物を一瞬にして銀世界へと反すジャンヌの一族が秘める魔術の奥義だ。その際に苗刀から伝う魔力により、突き刺さった箇所から更に凍土の浸食が物凄い速度で始まり出す。

 

(お前はこれを、どう対処しようというのだ……)

 

 まさかその居合で? いやはや、流石のただの体質持ちっていうだけの人間の分際が、氷の魔術を持つ超偵・ジャンヌの大技をソレだけで防ぎに行くというのか。

 

「……『抜き足』」

 

 

 

 風が揺らぎ、

 

 

 

 気付けば、少年は姿を消していた。

 

 

 

「……ッ!?」

 

「―――遅いぞ、ジャンヌ」

 

 時間さえ1秒が長く感じる刹那の中。少年はストン―――とジャンヌの隣から現れ出した。

 

「な、に……っ!?」

 

 いつの間に、と言うべきか。少年はジャンヌの魔術と『オルレアンの氷花』による二段構えを、受けず、防がずして躱したのだ。これを躱すには跳躍しなくてはならないが、あの一瞬のうちに成し遂げるなど、不可能だ、とジャンヌはそう思っていた。

 

 しかし少年は今……聖剣(デュランダル)の上に立っている。

 

(躱した……だと、あの面倒くさがり屋の男が……っ?)

 

 それに感じ取れなかった。彼が自身(ジャンヌ)の『オルレアンの氷花』を躱し、そこから剣の上に乗っかっていたなど。

 気付けなかった。まるで彼が、ジャンヌの〝意識〟から度外視されたかのように消えていた事を、全く以てして捉える事が出来なかった。

 

(いったい何が起きたというのだ……いや、私が呆けていたというのかっ?)

 

 周囲を見れば、凍りついた苗刀の柄頭の異変にジャンヌは気付く。

 

(まさか、すでに凍りつかせた刀を足場に跳躍していたというのか。あの一瞬で……っ)

 

 そして少年は聖剣から飛び降り、驚愕しているジャンヌの背後に回ると、抜刀した彼は軍刀でジャンヌの脇腹に狙いを定めて―――

 

「終わりだ」

 

「しまっ―――!?」

 

 トンッ、と優しく小突いた感じで峰打ちを叩きだされたのであった。

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

「はぁ、はぁ……ま、参った……」

 

「あぁ、俺の勝ちだな」

 

「……おかしい、何故お前は汗一つ掻かないのだ」

 

 そりゃ、どっかのジャンヌ・ダルク某が超能力(ステルス)を惜しみなく使ってくれたおかげでこの部屋、冷えるんだよな。まぁ、気持ち良いから別に構わんが。

 少年もとい舩坂スズオこと俺はジャンヌとの模擬戦で勝敗を決し、疲労によって座り込んでいたジャンヌの隣に腰を下ろす。

 

「だいぶ……腕上がったよな、ジャンヌ。模擬戦で力をセーブしていたとはいえ、まさかデュランダルからビームを放つとは、俺も予想外だった。ていうか初耳だぞ」

 

 そう言葉を口にしながら座る俺は、両腕を枕にして床に横たわる。

 実際にエクスカリバーからビームが出るなんて剣あるまじき話はよく聞く(?)が、まさかデュランダルからビームがぶっ放されるなんて一体誰が予想したか。

 ま、まぁ、目からビームを放つ太陽英霊もいるわけですし、ありえない訳じゃないと思うのだが、まさかデュランダルから……ねぇ?

 

「フッ、その攻撃を物ともしなかったお前がそれを言うか。……だがまぁ、有り難く受け取っておこう。あとあれはビームではない、我が一族が探究せし奥義だ」

 

 などと冗談で言ったつもりなんだが、それをマジメなのか天然なのか応えるジャンヌは相当疲労していたらしく、両手をお腹に添えてソッと体を寝かせた。

 そして謙遜するように一笑に付し、ジャンヌは蒼石(アクアマリン)のような透き通った瞳を、リラックスする感じでゆっくりと閉じる。

 その様子に俺は思わず見つめてしまっていたんだが……

 

(……相変わらず、綺麗だよな。うちの共犯者さまは)

 

 近くで見ると本当に分かるんだが、ジャンヌは美人だ。

 雪のように白い肌で、銀色の長い髪はさらっとしており癖っ毛が一つも見当たらない。そして今彼女が装っている甲冑も傍から見ればコスプレのようにしか見えないのかもしれんが、ジャンヌが着ているとどこか神聖な雰囲気のように感じて、ジャンヌを輝かせている。

 強いて言うなら神々しい、と言ったところか。実力は俺の方が上だというのに、何故だか分からんが……手の届かないって感じがヒシヒシと伝わってくる。

 ……こういうのを高嶺の花? って言うのだろう。

 

(だからもっとこう、仲良くなりたいのだが……)

 

 イ・ウーに訪れてから、ジャンヌにはお世話になってばかりだからな。何か1つでも恩返しみたいな事をして彼女に喜んでほしかったのだ。

 いや、そう思うようになってきたと考えた方が正しい。

 

 俺と一緒にいて、ジャンヌは楽なのか、苦であるのか……それが分からない。

 以前までの俺は、自分だけが平和で楽に過ごせれば良いや、と他人事のように思ってて、それがイ・ウーの変人ぞろいのヤツらと接していく内に、だんだん皆との日常が心地よくなってきているんだ。

 だから、仲間であり、共犯者であるジャンヌには楽してほしいな、と思っていたりする。

 我ながら面倒な事を考えてしまっているな。

 まぁ、たまにはいいか。

 

「ジャンヌ、もう少し喜んでも良いんじゃないか?」

 

「……? それは何故だ?」

 

「いやなに、ジャンヌは俺とここまで渡り合えるようになるまで何十回も試合をしてきただろ? それで漸くこの試合で俺についてこられるようになったんだ。そういうのは素直に喜ぶべきなんじゃないのかな、って思ってな」

 

 などと普段俺が言わないようなセリフを呟いてみる。

 それに関して何だかもどかしく、恥ずかしさが籠るのだが気にしてたら進まない。

 

「あぁ、私などまだまだ未熟に過ぎないからな。……この程度で喜んでいられる訳にはいかないのだ」

 

 そう言うジャンヌだが……声音のトーンにどこか、低く感じる。

 たぶん、気のせいだろう。

 

「……そうか、だったら頑張らないとな」

 

「うむ、そうだな」

 

「はは」

 

 俺はジャンヌの応じる声にスッ―――と微かな笑みを浮かべた。この時、胸がズキッと痛みだしていた事に、俺は気付く。が、気にはしなかった。ジャンヌにやられた氷の弾丸による痛みがまだ治っていないのだろうと解釈していたからである。

 

(あれ、当たってみて分かったが結構痛かったからなぁ……)

 

 傷が治りやすい体質を持つとはいえ、痛みが治りやすいという訳では無い。

 ブラドやヒルダのような無限の再生能力ほど万能じゃないんでな、俺の体質は。

 しかし、治りがやけに遅いな。この程度の痛みなら数秒で完治するはずなんだが、傷は……ない。何だ、この痛みは……?

 

(それにこの心臓の動きが高揚している感じも、止まらない……)

 

「―――そういえば言い忘れたが舩坂、先ほどの模擬戦……あれは一体何だったのだ?」

 

「…………何がだ?」

 

「恍けるな。あの時、私の斬撃を躱したまでなら分かる。だがその過程でお前は姿を消したではないか。あの攻防で一切の見落としなど、私がするはずもないのだが……まさか、超能力(ステルス)を隠していたというのか?」

 

 遂には真剣な表情へと変わり、ジャンヌは鋭い眼差しを俺に向けてくる。

 姿を消す超能力とか、そんなロマンに溢れた力あったら良いんだが(男の子的な意味で)……これがまた無いんだよなー、チクショウ。

 

「…………『抜き足』っていう古武術をジャンヌは知ってるか?」

 

「いや、聞いた事が無いな」

 

「そうか、まぁ一言で言わせるとだな。自らの存在を相手の〝覚醒した無意識〟に滑り込ませる、ある種の特殊な呼吸法と歩法が伴って出来る〝体術〟なんだよ」

 

「……た、体術だと?」

 

 驚愕するジャンヌのオウム返しに、俺は「あぁ」と頷く

 ―――『抜き足』とは体術。

 人間の意識下に入ってくる細かな情報量は、機械のようにまとめて認識する事は出来ない。目や耳、肌の感触などと言ったソレらを全部受け止めようとすると脳がオーバーヒートしてしまい、量が多すぎて取り込み速度が追い付けず、壊れてしまう。

 だから人間と言うのは、必要な情報だけを優先にして取り込み、最底辺のモノは不要と見て認識から放棄し、そうする事によって脳への負担が軽くなるのだ。

 

「―――……よって『抜き足』という技術なんだが、その呼吸法と歩法が相手の認識から外れさせる。……いや、ここは放棄させると言った方が正しいか。俺が『抜き足』をする事でお前は俺を見えているはずなのに見えていない、分からないっていう捉え方に追いやったんだよ」

 

「ほう、つまり舩坂は私の意識を飛び越えて恰も消えたかのように見させていたのか」

 

「ぶっちゃけちまえばそういう事になる。他にも『抜き足』で敵の視界から瞬間的に外したり、一気に相手の懐に潜り込ませて怯ませるとか可能だから強みなんだよな。正に初見殺しってヤツだ」

 

 これに電磁抜刀術でも加えれば伝家の宝刀、『雷切』の再現が可能だし……疾走感のある抜刀術の使い手はやたらと強キャラが多い。緋村抜刀斎、松崎銀次、バージルなど……

 

 剣戟の極致に至った彼らは、俺の憧れを抱かせてくれる。

 

 加えて瀬田宗次郎のような『瞬天殺』や宇練銀閣のような『零閃』、石川五右衛門のように居合ならば弾丸でも車でも斬れるといった技の数々を使いこなせれば、どれだけ敵を屠るのに、楽になろうか。

 面倒を通り越して習得していきたいモノだ。

 しかし、それはまた今度にしておこう。ああいった技は修羅にでもならなければ習得が不可能な技ばかりで、時間が掛かりすぎる。

 

「…………不気味だな」

 

「そうだろ?」

 

「違う。お前の頭がだ」

 

「よし表に出ろ、牙突の試し切りをしてやる」

 

「訳が分からん。それに、どうしたらそんな発想が浮かび上がるのだ」

 

 全部漫画やラノベからです。

 いやまぁ、これら全ては俺自身が楽したくて、犯人を手っ取り早く捕え、通常の任務や教務科(マスターズ)から出される特務などをすぐに終わらせるため、磨き上げてきた技術で……そこに鍛えて、鍛えて、難しい事件でも簡単にするために、高額な報酬を得て長く生活できるように俺は頑張っただけなんだ。

 その中には辛い事もあったし、重傷を負う事もあったが、それでも世の中の犯罪が減って、お金が入ってくる。そうすれば皆も俺も安心して暮らせる、正に一石二鳥。

 そうすれば……自然と平和な日常を毎日暮らせるようになるから。

 俺はそれを信じていた。

 

(まぁ、イ・ウーに来てからはその日常は覆されたがな)

 

 最近では少しばかり退屈な日々を感じてしまうのが癪に障るんだが、これがまた事実。

 ジャンヌとの模擬戦も悪くないが、それでも何処か足りないと感じてしまう。

 だがこれこそが俺の望んでいた〝平和〟なのだ。

 毎日が楽しいし、イ・ウーのメンバーは個性的で毎日が祭り事のように騒ぐ。賑やかで偶に煩いと感じてしまうが、そこが良いとさえ思えてしまう。

 戦いの無い……

 

 そう、

 

 争いも無くて、

 

 楽しくて、

 

 

 

(〝ああ、刺激が……物足りねぇ〟)

 

 

 

 あ、れ……? 

 

「む、どうした舩坂、顔色が良くないぞ。どこか調子が悪いのか?」

 

 俺は、何を考えて……やがる……?

 いや、それよりもジャンヌに心配を掛けさせては駄目だ。

 

「…………な、何でもねぇよ」

 

「ほう、舩坂でもそういうところがあるのだな」

 

 淡く透き通った碧い瞳を細くし、優しく微笑むジャンヌ。対する俺は心の内で自身の異変を隠せた事に安堵しながら、ハッと鼻で笑い……

 

「抜かせ、そういうのは俺を殺せるようになったら言え」

 

「お前は殺しても甦ってくるのだろう?」

 

「おい、人をゾンビみたく言うんじゃねぇ。傷つくぞ、俺の精神は不死身じゃないから傷つくぞ」

 

「む、舩坂にそんな弱点が……フフッ、それは良い事を聞いた」

 

 あれ? なんか俺、とんでもない事をジャンヌに発言してしまったような気がする。

 しかもジャンヌの顔付きが……これはアカンヤツだ。

  

「な、なぁ知ってるか、ジャンヌ。心の傷ってのはな、癒えないんだぜ……?」

 

「ああ、知ってるぞ。だから今お前をどう倒そうか策を講じているところだ。先ほどのお前の言葉を参考にな」

 

「…………お、お手柔らかに、頼むぞ?」

 

「フッ、謂われるまでもないのだ」

 

 にこぉ、と満面な笑みを浮かべるジャンヌの様子に、不死身の俺はソッと死を悟り始めるのであった。

 

 

 

 




どうも、FGOのアタランテとジャンヌが欲しい赤須です。

今回の話は如何だったでしょうか?
ジャンヌのオルレアンの氷花、アニメとゲームのヒロイン戦記のシーンを比べてみると物凄く分かるのですがゲームのジャンヌ……あれは正直に言ってヤバいですよね。特にデュランダルのビームが。
しかも原作やアニメとは思えぬ強キャラっぷりに作者も驚き。
天然ジャンヌちゃんもやれば出来るんですね……

おや……誰か来たようだ? 誰だろう…………あぁ、青髭の旦那か。


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