初戦へ向けて①
翌日はオフの日となっていたが、麗は午前中のうちに事務所へと足を運んでいた。
低いだろうと思っている勝率を少しでも上げるために、なにかないだろうかと案を練る、そしてプロデューサーとしての仕事の確認を行うためであった。
「ルールと役を覚えたてだもんなぁ…どうしたものか…」
麗は考えつつも、昨日購入したプロデューサーの仕事関連の本を開き、必要な部分のメモをかきこんでいた。
麗がしばらく続けていると、不意に事務所のドアが開く音が聞こえた。
「あれ?麗、なにしてるの?今日オフじゃなかったっけ?」
そう、れいなが事務所へと入ってきたのである。
「それを言うなられいなだって同じだろ?」
麗が笑いながら返すと、れいなも同じように笑いながら、掃除用具を取り出した。
掃除が日課になっているのか…と思いつつ麗が作業を続けると、不意に視線を感じる。
ふと見上げると、れいなが覗き込んでいた。
「な、なんだよ…」
麗がノートを閉じると、
「ならばこっちだっ!」
と、隣にあった本を取り上げた。
「あ、こら、やめろって!」
麗が取り返そうとするのをかわしつつ、れいなは中身を読み笑う。
「へぇ。なんだかんだ言って麗もやる気満々じゃない!」
れいなは言うと本を麗に返した。
「あ、もしかして昨日私達と別れて買ってたのってもしかしてこれだったの?」
言われると麗は若干照れ臭そうにする。
「ま、まぁな。やる以上は少しでも…って思ってこっそりやってたんだよ。」
「こっそりって…事務所でやってたらこっそりもなにもないと思うんだけど…」
れいなが苦笑すると、麗も今更ながらそれに気付く。
「ま、まぁたしかに…ま、まぁいいんだよ、資料とかもあるし!」
言いながら作業に戻る麗。
そんな麗を笑いながられいなも掃除を開始した。
しばらくの間、二人は黙々とお互いの作業を続けていたが、ふとれいなが見ると、麗がノートを取りながらうとうととしているのが見えた。
「あのー…麗…?」
れいなが声をかけると、麗は一瞬ビクっとして目を開ける。
「なんか眠たそうだけど…大丈夫?」
れいなが苦笑して聞くと、麗は目をこする。
「あぁ、まぁ…大丈夫っていや大丈夫だな…」
「んー…麗、今日何時頃からここで作業してたの?」
れいなが突然聞いてきたので、麗は疑問に思いつつも考える。
「えーっと…れいなが来る2時間ほど前かなぁ…」
麗の答えにれいなは眉を潜める。
「ねぇ、もしかして麗…昨日の夜ほとんで寝ないでこれ書いてたんじゃないの?」
「え、えーっと…ま、まぁ…」
れいなの指摘が当たっていたのと、あまり見せない表情をしているのと相まって、麗は若干慌てる。
その様子をみてれいなは少し困ったような顔を見せる。
「もう、だめだよ麗。いくら頑張るって言ったって身体壊すよ?」
「あー…まぁあんなこと言った手前頑張らないとなーと思って…」
「それで身体壊したら元も子もないでしょ…少し経ったら起こしてあげるから、少し休憩しなよ。」
れいなの普段見せない表情に気圧され、麗は素直にそれに従うことにした。
が、
「か、固い…」
いざ寝ようとすると、事務所のソファが固くてなかなか眠れなかった。
「…もう、仕方ないなぁ。ほら、ちょっと頭上げて。」
と、そんな様子を見ていたれいなが少し迷った後、麗の頭のあった場所に座り、その上に麗の頭を載せた。
…いわゆる膝枕。の状態である。
さすがに麗も予想外だったらしく、れいなを見上げる。
「あ、あのーれいなさん…?」
「し、しかたないでしょ。クッションとかないんだから。」
れいなは若干頬を染めながらつぶやく。
が、驚きも睡魔には勝てなかったらしく、麗はすぐに眠りに落ちた。
そんな麗をみつつれいなは苦笑する。
「もう、しょうがないなぁ…あまり無茶はだめだよ?」
眠りに落ちていく麗の耳元でそんなつぶやきが聞こえた気がした。
えー、今回またいちゃこら成分多めとなっとります(
ゆ、夢小説だからいいよね(震え声
段々と観覧していただく方も増えてきて徐々にやる気でてます(笑
不定期となりますが気が向いたときの投稿となりますのでまたよろしくお願いします(*´∀`*)