超能少年テレキスこうき   作:井坂 環世

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いきなり更新遅くなってすみません^^;

いや、日常シーンを書くのって難しいですね・・・

それでは、超能少年テレキスこうき、始まります


第9話

6月3日、初夏の暑さも感じられるようになってきた今日この頃。「ジュエルシード」の脅威も感じられなくなり、光輝も安心して日常を送れるようになっている。光輝は今日もはやての家に遊びに行っていた。いつもような軽装ではなく、肩から掛けるタイプのかばんを持ってだ。

 

かばんの中に入っているのは着替え一式、タオル、歯磨きセットetc、etc。要するにお泊りセットだ。明日、6月4日ははやての9歳の誕生日であり、そして都合がいいことに休日であった。よって今日からはやての家に遊びに行き、泊まってそのまま明日は誕生日パーティー、というわけである。

 

「ふぅ、どうしてこうなった?」

 

疑問の体をとっているが、その答えはわかりきっているので、単なる愚痴であり確認作業である。光輝ははやての家に泊まるつもりなんて微塵もなかった(まだ子供であるものの、1つ屋根の下に男女が2人きりというのはどうかと思ったため)が、はやての上目遣い+涙目+お願いというトリプルコンボには抗えなかったのである。

 

(上目遣い+涙目+頬赤らめ=破壊力(萌え力)だな。)

 

そんなどこぞの格闘漫画に出てくる公式の変形版なんてどうでもいいことを考えながらも、その足を進めていくのだった。

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

ピンポーン♪  ハ~イ~

 

インターフォンを押して、中で家の主が返事をするのを聞きながら、光輝は今日は何して遊ぶんだろうか?と考える。そして「ま、いつも通りゲームなんだろうな」と思考を放棄しつつ、扉が開けられるのを待っていた。

 

しばらく待っていると、ガチャ、という鍵を開ける音とともに扉が開き、車椅子の少女が顔を出した。

 

「おかえりなさい、あなた。」

 

「夫婦じゃねぇよ。」

 

早速ボケてきたはやてに辛辣なツッコミを浴びせつつ、家の中に入る。こんなボケでいちいち騒いでいたらはやての相手などしてられない。

 

「ぶーぶー。ノリ悪いなぁ。」

 

「今のどこにノル要素がある。」

 

そんないつも通りの会話をしながら、荷物をおく。なんだかんだでこの家には結構来ているので、どこに何があるのかは理解している。光輝は特に迷うこともなく洗面所にいき、1分もしないうちに戻ってきた。

 

「お、久しぶりに見たな、こう君の顔。」

 

「そうか?」

 

はやての言葉通り、光輝は素顔を見せていた。前髪をあげ、肩までくらいある後ろの髪と一緒に一まとめに纏めてある。ポニーテールというわけではなく、ただ纏めて垂らしているだけだ。

 

今ここにははやて以外に人はいない。光輝が顔を隠す必要もないのだ。

 

「で、何する?」

 

「う~ん。そうやな~」

 

まぁ、はやても光輝の顔を見るのは初めてではなく、光輝も自分の顔についての話題なんて至極どうでもいいので、何して遊ぶかはやてに聞く。いつもならはやては光輝にも意見を聞くのだが、今日明日の主役ははやてなので今日ははやてのしたいことに付き合うつもりの光輝である。はやてもそこらへんは理解しているので光輝には何も聞くことなく、しばらくうんうん唸って悩んでいた。

 

そうしてしばらく悩んだのち出した答えは、光輝の予想通りゲームだった。SmashでBrothersな大乱闘ゲームだ。はやては車椅子生活であり、自然アクティブな遊びは出来ない。よってテレビゲームなどの室内で遊べるものは結構豊富に揃っている。

 

ちゅどーーーん!  ピーカーピー

 

と、そこではやての操る電気鼠の足元がいきなり爆発して吹き飛ばされた。光輝の操る伝説の傭兵が設置していたリモートコントロール爆弾でやられたのである。

 

「ちょ、なんでそんな正確に爆破できるん?」

 

「ふふふ、俺の記憶力を舐めんなよ?」

 

光輝は日ごろのテレキネシスの「精密操作性」の訓練の結果、かなり記憶力が良くなっている。初めは大体のイメージしか再現出来なかったのが、今はかなりの細部に至るまで再現出来るようになったほどだ。しかしこの男、精神年齢はもうおっさんのくせに9歳の少女に全力である。実に大人気なかった。

 

そんなこんなで、なんだかんだ言いつつも楽しく遊んでいる2人であった。

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

 

「ごちそうさま。」

 

「お粗末さまでした。」

 

そういって箸をおく。今日の夕飯ははやてと光輝の2人がかりで作ったものだ。鮭の塩焼きにわかめと豆腐の味噌汁、ほうれん草のお浸しと純和風なメニューである。しかしこの2人やっていることは夫婦そのものだ。

 

「じゃぁ、皿洗いするわ。」

 

そのはやての言葉に待ったをかけるのはもちろん光輝。自分がいるのだからもっと頼ってくれたらいいものを、と思いながらも口には出さない。

 

「いや、俺が皿洗いするから。はやては休んでたらいい。」

 

「そう?じゃぁお言葉に甘えさせてもらうわ~。」

 

そう言って居間に向かうのを見送りながら片付けを開始する。2つに別れているシンクの片方にぬるま湯を張り、そこに洗い物を投入。汚れが浮くまでの間にテーブルを布巾で拭いておく。その後に皿洗いを開始。洗剤を泡立てたスポンジで手早く洗い、水で流していく。

 

(テレキネシス使えたらなぁ。)

 

正直テレキネシスを使えばこんなことをするよりも遥かに早く、しかもナノ単位で綺麗になるのだが、はやてがいるためそれは出来ない。ていうかやっぱりテレキネシスの応用性が半端無い。まぁこれだけの応用性を誇るのはこれだけの強度があるからなのだが。グラナも自分を基準にして与えられた能力が皿洗いに使われそうになっているとは露にも思わないだろう。

 

そうして片付けを終え、居間で2人食後の時間をまったり過ごす。特に会話などは交わされてないが、嫌な沈黙、というわけではなく心地よい雰囲気だ。

 

「こうく~ん。」

 

「なんだ?」

 

「なんでもな~い。」

 

「そうか。」

 

こんな感じでテレビを見ている。長年一緒にいるものだけが纏える空間をすでにこの歳にして形成していた。成熟していると言えばいいのか、老成していると言えばいいのか・・・。判断に迷うところだ。

 

しかし、そこにはやてが爆弾をぶちこんだ。

 

「もうそろそろ風呂入らんとなぁ。」

 

「そうだな、じゃぁ風呂溜めてくるか。」

 

「一緒に入ろな~。」

 

「あぁ。・・・はぁ?」

 

流れで返事してしまったが、思わず聞き返す。何世迷い言を言ってるんだこの幼女は?

 

「寝言が言いたいんなら寝かし付けてやるぞ?」

 

「寝言やないよ~。」

 

どうやら本気らしい。どういうつもりなんだと怪訝な顔をする。

 

「いや、私足不自由やろ?せやから、手伝って貰おうと思てな。」

 

その通りではある、あるのだが・・・。その顔がニヤニヤしてるせいでからかう気満々なのが透けて見える。

 

そこで光輝は反撃に出ることにした。

 

「それもそうだな。じゃぁ風呂溜めて一緒に入るか。」

 

「えっ?」

 

「ふむ。1人で入るのが辛いなら最初からそう言えばいいものを。それなら拒否することもなかったんだがな。」

 

「えぇっ?」

 

はやての顔は真っ赤である。どうやらからかう気だったのにいつの間にか一緒に入ることになっているので恥ずかしがっているようだ。光輝は本気(のように見える)顔をしてるので、今更「冗談やで~」とは言い出せないはやてである。

 

そして・・・。

 

「うぅぅぅ~」

 

「どうしたんだ?はやて。そんなに赤くなって。逆上せたか?」

 

結局2人で風呂に入ることになっていた。光輝は何故はやての顔が赤くなっているのか、その理由を知りながらも気付かないふりをする。その内心は人が人をからかう時特有のニヤニヤ笑いを抑えるのでいっぱいだ。

 

「何でこう君は恥ずかしがらへんの・・・。なんか不公平や。」

 

「ん?何か言ったか?」

 

「何でもない」と答えてそっぽを向くはやて。実は何を言ってるのか聞こえてはいたのだが、聞こえない振りをした。「からかいすぎたかな?」とちょっとあせったりするが、もう遅い。はやては拗ねてしまったようだ。

 

ちなみに光輝が恥ずかしがらない理由は「前」で婚約者がいたので、当然「そういう行為」も経験済みだからである。今更起伏の乏しいはやての裸体を見たところで羞恥心など沸いてこないのだ。光輝はロリコンではなく、ごく普通の感性を持つノーマルなのである。はやてをからかって遊んでいるあたり、若干Sっ気はあるが。

 

「そろそろ髪洗うぞ?ほら」

 

光輝はそう言って手を差し出す。その手をはやてが掴み、そのまま浴槽の外へと出した。椅子に座らして、シャワーからお湯を出して準備完了。そのままはやての髪を洗い始める。目に泡が入らないように気をつけながら。なるべく優しく頭を洗う。

 

「あ゛~~~。」

 

「おっさんか?」

 

「だって気持ちいいんやもん。」

 

「そうかい。」

 

そう言って丹念に洗い、そしてシャワーで流す。そうして髪を交互に洗い会ったら、次は体だ。流石にこれは自分自身で洗う。

 

 

 

そんなこんなで、八神家の夜は更けていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◇◇◇◇◇◇◇

 

 

 

 

 

 

それは、唐突に起こった。

 

もう時間も時間なため、寝ることにした2人。ここでもはやてのわがままに断ることが出来ずに、一緒に寝ることになり、興奮して寝ることが出来ないはやての話相手を光輝がしていた時だった。

 

ゴゴゴゴゴゴ・・・・!!

 

「キャッ!」

 

「うぉっ!」

 

突如地震のような揺れが2人を襲う。瞬時にはやてを抱きかかえ何かあった時に行動できるようにした光輝の目の前にそれは浮かび上がってきた。

 

茶色い表紙に金色の剣十字の装飾をつけ、鎖に巻かれている本だった。歴史を感じさせる重みと威厳を感じ取れるその本は、はやてが生まれた時からあり、どうしても開かないのだと光輝は聞かされていた。

 

「な、何っ!??何なん?」

 

はやてもそれに気付いたようだが、それはこっちが聞きたいと光輝は思った。今も本はまるで心臓がしているかのように脈動しており、不気味なことこの上ない。

 

そうして、まるではち切れるように鎖がちぎれ、本のページがバラバラと独りでに捲れて行く。そのページは見ているかぎりでは白紙のようだった。

 

「Mich und aufloesug an die Versieglung(封印を解除します)」

 

その言葉が聞こえた瞬間、これは魔法がらみだ、と判断を下した光輝ははやてを護るためそれを破壊しようとした。だが、

 

「Anfang(起動)」

 

そう言葉が発せられた刹那、はやてが苦悶の声をあげた。

 

「あぁぁっ・・・!」

 

「っ!はやてっ!」

 

即座に後ろを振り向いた光輝の目に飛び込んできた光景は、はやての胸から白く輝く玉が出てくるというもの。さらに、その玉から今だに宙に佇んでいる本に向かって光が伸びていくところだった。

 

思考が乱れ、呆然とするしか無い光輝。はやても同様の反応を示している。

 

そうして、寝室の床に現れた魔法陣。かつて光輝が目にした物とは違い、頂点に円を配置した三角形の内側に本の表紙の装飾にも使われている剣十字が描かれている。その魔法陣が一際眩しい光を放った。

 

「キャッ」

 

「うっ」

 

その光に思わず目を瞑ったはやてと光輝だが、しばらくして目を開けると、その日何度目かになる驚愕で目を見開いた。

 

果たしてそこに在った、いや、いたのは4人の人間?だった。全員が全員ピッチリとした黒のインナーを着ており、まるで王に対する臣下の如く片膝を立てて跪いて顔を伏せている。そんな、少なくとも光輝にとっては怪しさ満点の人間が口を開いた。

 

「闇の書の起動、確認しました。」

 

「我ら闇の書の蒐集を行い、主を護る守護騎士でございます。」

 

「夜天の主のもとに集いし雲。」

 

「ヴォルケンリッター、何なりとご命令を。」

 

 

 

この日、この時。八神はやてという少女の運命は静かに動き出した。

 

この先に待ち受ける試練を宮崎光輝はまだ知らない。




う~ん、日常シーンがなんかまとまってないし、何書きたいのかはっきりしてないような・・・

文才欲しいですね^^;

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