そして光輝の非常識さがどんどん明らかになります。
でわ「超能少年テレキスこうき」始まります
次の日、いつも通りに起きた光輝はいつも通りに学校に行き、いつも通りに特に誰と話すこともなく、いつも通りにぼっちな学校生活を終えて、家に帰ってきた。
いつもならここで図書館に行くところなのだが、昨日借りてきた本を読みきっていないことだし、はやても来ない、ということでもあるし、光輝は「じゃぁ鍛錬でもするか。」という考えでもってジャージに着替え始めた。
実は光輝は1週間のうちの大半を唯一の親友であるはやてと遊んでいるのだが、彼女は定期検診もあるし、毎日遊ぶことは出来ない。大体週2くらいでそういう暇な日が出来るので、そういう時に光輝は体を鍛えているのだ。
とは言うものの、そこまで厳しいことをしたりはしない。軽くジョギングなどをしたり、通信八極拳の型を一通り確かめるようにするだけである。
なぜならそこまで厳しくする必要がないからだ。実は光輝は寝てる時以外は常に体にテレキネシスで負荷を掛けている。常在戦場ならぬ常在訓練だ。リアル「この星は重力が○倍だから体が動かしにくいんじゃろう」状態である。ちなみに今はだいたい3倍くらいの重力を感じるような負荷を掛けている。子供のころから1.1倍、1.2倍、・・・と徐々に負荷を増やしていってここまできたのである。
体が壊れないぎりぎりの負荷を掛けることによる能力の制御力向上も兼ねたこの訓練のおかげで、光輝の身体能力は馬鹿げたことになっている。3倍の擬似重力の中で普通の子供並に動けるのだから、それを解けばまさしく月に行った人間のように軽々と動けるだろう。光輝の体はまさしくこの負荷に耐える為に進化し続けているというわけだ。どこぞの火星のゴキブリ並の適応力だ。
その気になればt単位の力など楽々出せる光輝にとってこのくらいの負荷を出し続けるくらいは全然楽であり、最早マルチタスクばりに負荷をかけ続けることは片手間で出来るようになった光輝である。
そうしてロードワークを始める。その速度自体は普通だが、実はその背中には見えない力士が乗っていると知れば、誰もが驚愕することだろう。ちなみに光輝の体重は40kgを越えている。どんだけ高密度な筋繊維を持っているのだろうか。身長は普通の小学3年生であることを考えるとその筋肉の凄まじさがわかる。見た目はうっすら筋肉がついているようにしか見えないというのにだ。どこぞの戦闘民族TAKAMATI家もびっくりであろう。
見た目には普通のジョギング(実際には超非常識)を終え、光輝は結構広い公園についた。海鳴臨海公園である。人がいるにはいるが、それでも広いため人がいない空間というものも出来上がる。そこで光輝は通信で習った八極拳の型をし始めた。一つ一つの動きを確かめるように技を繰り出していくその動作に淀みはなく、流麗にすら映る。見るものが見れば「ほぅあの歳にしてみれば中々の
そうして八極拳の「小八極」と「大八極」を終えた光輝。その顔には汗が浮かんでおり、前髪が顔に張り付いてしまっていて溺死してしまった人の幽霊にも見えなくもない。本人的には「今日も爽やかな汗を流したなぁ」であるが、周囲の人から見れば爽やかからはかけ離れていた。人がいない場所でやっていて正解かもしれなかった。いたら確実に騒ぎに発展してしまっていただろう。
持ってきていたタオルで汗を拭き、スポーツドリンクも飲んで一息ついた光輝は、砂浜に向けて歩きだした。肉体面の訓練はこれで終わり、次はテレキネシスの訓練だ。
テレキネシスの訓練って家でやってるんじゃないの?と読者は思うだろう。あれはあくまで「精密操作性」の訓練だ。あれは毎日やっているが、これからやるのはこうして鍛錬に来た時にはあれとは別に「出力」と「範囲」の訓練をやっているのだ。
この2つの訓練をしようとした時、光輝は悩みに悩んだ。なぜなら、グラナ並みのテレキネシスをもらっているため、規模が大きすぎるのだ。全開でその力を使えば周囲への被害が大きすぎるのである。
そのために光輝は考えに考えた周囲への被害を出さずに行う、「出力」と「範囲」を同時に鍛える方法を。そして思いついた方法が今から行う鍛錬である。
砂浜にたどり着き、ここでも人目につかない場所に移動した光輝は力を使うために集中する。始めから全開で行使するのではなく、始めに弱い力を今から鍛錬に使う「範囲」に発生させ、人がいないことを確認する。そして人がいないとわかると出力全開にした。
「ん・・・!」
傍目には何も起きておらず、ただ力んでるだけに見えるが、違う。よくみれば、数キロメートルの「範囲」の海が1メートルほど水位が上がってるのがわかる。
そう光輝はまさしく海を持ち上げてるのだ。といっても海面から1メートルくらいの深さの水だけだが・・・。それでもこれだけで「出力」の高さがわかろうというものだ。tどころか万tに達するだろう。
キロメートル単位の「範囲」で、万t単位の「出力」をたたき出し、ナノメートル単位の「精密操作性」を誇る・・・。それが今の光輝のテレキネシスのレベルだ。
とは言うものの、実験の結果「範囲」と「精密操作性」、「出力」と「精密操作性」は反比例することがわかっている。「範囲」と「出力」には特に相関関係は見受けられない。
そうして海をもちあげて3分ほどたっただろうか。海をゆっくりと降ろすと「ぶはぁ」と息を吐いた。その顔には先ほど八極拳の型をした時よりも激しい汗を掻いており、光輝の消耗の度合いが見て取れる。
(やっぱ全力だと数分が限度、か。)
その言葉通り今の光輝は全力の「出力」だと3分ちょっとが限度だった。これ以上やると頭痛がするだろう。これでも大分伸びたが、光輝は満足出来ないようだ。
(全力を出すことはないとは思うけど・・・。もしもを考えると3分じゃあなぁ。)
2tトラックの衝突で人が軽く死ぬことを考えると、万tの出力などそうそう出すことはないとは思うが・・・。それでも光輝は「テレキネシスがあるから絶対無事」とは考えていなかった。自分の力は限りなく最強に近いとは考えているが、決して無敵とは考えていない。
孫子曰く「敵を知り己を知れば百戦危うからず」。逆に言えば、自分の情報が洩れれば洩れるだけ負ける危険が増すということだ。光輝の力は確かに強いが、それでもその正体が知れてしまえば自分を倒す、いや殺すことは出来るだろうと光輝は考えていた。その正体がわかったところで弱点がほぼ無いテレキネシスであるため正面からあたればほぼ負けないだろうが、遠くから狙撃でもされたら死ぬだろう。故に光輝は決して今の自分に満足していなかった。
(理想じゃぁ、全力を十分以上出せればいいんだけど・・・。そんくらいあれば敵勢力が現れたとしても十分壊滅させれるだろうし。)
その思考はかなり物騒だった。いくら剣と魔法の世界と言われているとは言え、そこまで行けば確実にどこぞのZ戦士並に破壊を起こせるだろう。星の形を変える的な意味で。
(ま、嘆いても仕方ない。もしもが起こったら今の手札で切り抜けるしかないんだし。・・・鍛錬終わったし帰るか。)
そうして鍛錬を終えて家に帰る。光輝は知らない。今まさに、世界に魔法の力を秘めたものが降り注ごうとしていることを・・・。
to be continude →
どうでしょう。ちょっとチート過ぎたでしょうか?でも「サイレン」の描写から想像したグラナのテレキネシスのレベルがこんな感じなんですよね。
では次回をお楽しみに・・・していただけると嬉しいな