あの日、光輝がジュエルシードにとり憑かれてから2週間が過ぎた。え?飛びすぎ?いや、正直言って前回の話が無印で書きたい伏線だったので無印編で書くこと思いつかないんですよ。え?そこをなんとかするのが作者の仕事だって?はいその通りです。スーミマセーンデシター。
ま、まぁとりあえず2週間たった。2週間たったのだ!大事なことなので3回言いました。
その日、光輝はいつも通りに朝食を食べていた。ニュースを見ながら今日の朝食である味噌汁を吸う。
ニュースで流れてるのは最近よくある人気動画のコーナーだ。最近再生回数が伸びている動画を紹介している。
見るともなく見流しながら、味噌汁を啜っていると、キャスターが気になることをいった。
「次の動画は地方都市海鳴に突如現れ、それ以来何の足跡も辿る事が出来ない謎のミュージシャンによるゲリラライブの模様を撮影したものです。その歌唱力やルックスから水面下ではファンが出来つつあるということですので、人気の程が伺えます。それではVTRどうぞ。」
そうして流れ始めるのは見たことのある公園で、ギターを弾きながら歌を歌っている青年の姿。歌もばっちり入っていて、その響きは耳に心地よい。
「ブホッ!」
味噌汁を盛大にぶちまける光輝。その見覚えのありすぎる光景に冷や汗がだらだらと流れ出て止まらない。
「ゴホッ! ゴホッ!」
(と、撮られてたのか・・・。気付かなかった・・・。)
そう世はまさに国民皆マスコミ時代!!人々は携帯を持って街に繰り出すのだ。
まぁ、普通に考えてあんな派手なことをしたら、1人くらいは携帯のカメラで撮影して、動画投稿サイトに投稿しているだろう。気付かなかった光輝が迂闊なのだ。
「あれ?この
ギクッ!そう音が聞こえたと錯覚するほど体を強張らせながらも光輝は誤魔化すようにする。
「そ、そうか?俺がこんなイケメンに似てる?いや、そんなはずないって。」
反語である。(反語とは、疑問の形の文を持ってきておいて、それを否定することにより、より否定を強調するために用いる文法である。否定の文は省略可。)
そんな怪しすぎる息子の様子に気付きながらも、あえて知らない振りをする両親であった。光輝はその態度に感謝しながらも、会話の方向性を修正する。
こうして、なんだか異様に疲れる朝食を終えて光輝は今日も学校に向かうのだ。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
学校は特に書くことも無いが、しいて言えば高町なのはがとある事情で1週間ほど休んでるくらいである。
放課後、帰宅して着替えた光輝ははやての家に向かっていた。今日は家で遊ぶ約束だ。家で遊ぶと言ってもゲームくらいでなんら特別なことは無い。
そうしてはやての家に着いた光輝は、ここでも朝の疲労を味わうことになる。
「なぁこう君。これ見てみて~や。」
「ん?」
はやてが差し出してきたのはとある笑顔が絶えない動画投稿サイト。そして再生されている動画は朝のニュースでも放送されていた、ジュエルシードがとり憑くことによって大人化した光輝のライブ模様。
「ふぅん。で、これが何?」
これは、ニュースで放送されていたのだ。よってはやても見ているかもしれないと予想していた光輝は、表面上はなんでもない風を装っている。まぁその額の冷や汗の量を見たらそのメッキは薄いことはバレバレだが。
「なんかこの人、こう君に似てへん?」
「そんなことないだろ?」
ちなみに今ははやての家の中、光輝は前髪を上げて素顔を出しているため、はやても光輝の素顔を見ている。正直言って大人化した姿であるから、かなり似てるのでその答えはとても苦しい。
「ん?この人、こう君と同じところに黒子あるなぁ。」
「たまたまだろ。」
だらだらだらだら。時間が経つごとに光輝の冷や汗の量は増していく。光輝は「取調べを受けている人の気持ちってこんなんなのかなぁ」と現実逃避気味に考えていた。
「あれ、この人ズボンのチャック開けっぱやで。」
「嘘だろっ!そんなはずは・・・あ。」
「計画通り」そんな笑みを浮かべたはやてを見て、やってしまったことに思い至る。
「やっぱこう君やねんやん。」
「はぁ、誰にも言うなよ?」
観念して白状する。その顔は多少すっきりしており、やはり親友に隠しごとをしていたのはきつかったようだ。
「で?どんな変装技術使ったん?」
「ん?実はな・・・。」
そこでジュエルシードのことを話していく。なんでそんなこと知っていたのか?という質問については「とり憑かれたから。」で誤魔化した。
「にしても喋るフェレットに変身に危険物回収かぁ。魔法少女ものの王道やね。」
「そうだな。ま、お前にも魔法の素質はあるかもしれないけど。」
「ほんまっ!」
「お、おぅ」
その剣幕に一瞬たじろいでしまうが、何故そう思ったかの推論を話していく。
「ま、だからはやてにも魔法を使える可能性はあるさ。あくまでも可能性だがな。」
「ぶーぶー。そんな言い方せんでいいやん。」
「事実だ。いくら背が高かったって、正しいシュートフォームを身に着けないとシュートは入らないだろ。」
つまり、魔法の素質はあっても魔法のことを教えてくれる人がいないため、はやては魔法を使えないわけだ。
「いや、わからんで?いつか私も魔法少女に目覚めるかも。」
「魔法少女リリカルはやてってか?笑えないって・・・。」
そのまま他愛ない世間話を続けるはやてと光輝。2人は知らない。来る6月4日、はやての誕生日にまさしくはやてが魔法少女に目覚めることを。
Go for the A's!!
はい、短かったですね、無印編は。
まぁ、はやてをヒロインにすると決めた時点でA'sがメインになる予定でしたからある意味で予定調和と言えます。
でわ、A’s編、お楽しみに。