イベントはもう間もなく終了ですが皆さんはどうでしたか?
私はポーラが来たので良しとします。アイオワ?知らない子ですね。
まあローマ当たったし。(どやぁ)
はい、本編参りましょう。
6/1改稿。英語を変更しました。
〈欧州連邦イタリア州ナポリ国際空港-現地時刻7月25日16:25〉
飛行機が着陸体勢にはいり、全員がシートベルトを締める。
着陸する時には大きな震度を一切感じずに驚くほど滑らかに着陸した。
「このパイロット、腕いいな……」
「え、そうなの?」
「ああ。普通はもっと大きく揺れるもんだ。それなのに着陸したかを悟らせないくらいに滑らかなのは相当だ」
鈴谷は飛行機初めてだけどそうなんだ。知らなかったなあ。
シートベルトを外して機内に持ち込んだ手荷物を手元に引き寄せる。
なかなか初飛行機は楽しかったな。乗ってる時間は長かったけどご飯も普通に美味しかったしリクライニングでだらだら寛いだりもできたし映画も観れた。帰りもこれかあ。楽しみだね。
「おし、お前らおりるぞ。忘れ物ないように気をつけろよ」
「はいはーい。さて、鈴谷がヨーロッパに一番乗りだよ!」
「あ、鈴谷ずるいわよ。待ちなさい!」
「ゴーヤを置いてかないでよ!」
飛行機の出入り口に設置されたタラップを駆けおりる。目の前にはリムジンが2台停まっていてその近くにはたくさんの黒いスーツとサングラス姿の男の人と海軍の制服らしきものを着た金髪の男性と先ほどのスーツとは違い、洒落っ気のあるダークグリーンのスーツを着た小太りの男性が立っていた。
そしてそのずっと向こうには下手な字で、でも一生懸命書いてくれたんだとわかる垂れ幕に日本語で”ようこそ、ヨーロッパへ!”と書かれていた。そしてその垂れ幕の周りに一般の人たちが日本の国旗を振って何かを口々に叫んでいる。
何を言っているのか英語がわかんないからさっぱり理解できない。でも歓迎してくれていることはわかったからかもしれない。なんだか胸の中にジーンとした気がした。
「おいお前ら先走りすぎだ。まったくトップを置いてく使節があるかっての」
カツンカツンと足音を鳴らしながら叢雲を伴った峻がタラップを降りる。そしてその後ろから常盤中佐と若葉ちゃんと霧島さんが降りてきた。
その姿を視認したと同時くらいにダークグリーンのスーツの人が一歩前に出た。
「Welcoome to EF. I am Harold Pelemere.I am ordained to Europian Federal's Minister of Foreign Affairs.Thank you for meeting our request.」
えっ、なんて?早過ぎるし英語わかんないよ!
迂闊だった。そういえばこっちでは日本語通じないんだ。提督、さっそくピンチだよ!
ヘルプの意味を込めた視線を鈴谷が峻に向けるが動じた様子もなく堂々と峻は鈴谷の前に歩みでた。
「Thank you for kindness.I am Syun Honami, colonel of Japanese Navy. I will do my best for your requuest.I am looking forward to carrying out missions with you.」
提督って英語しゃべれたの⁉︎しかも早いし素人目にみても発音キレイだよ!
あ、常盤中佐も行った。うわ、あの人もペラペラだ。さっきまでの残念な感じがキレイさっぱりなくなってるじゃん!
「提督さんって英語できたんだ……」
「ゴーヤも初めて知ったでち……」
「そういえば叢雲は喋れないの?」
「ええ、日本語以外無理よ。ていうかあいつが喋れるなんて知らなかったのよ!」
叢雲がちょっぴりイライラしてる。だいたい理由は察せるけどこりゃ提督は後で大変だねえ。
「鈴谷何笑ってんのよ」
「ううん、なんでもなーい」
その間にもよくわからない英語トークは続いている。いやあ、マジでさっぱりわかんないわ。
たぶん自己紹介的なものとか挨拶とかしてるんだろうけどハテナマークしか浮かばないね。これっぽっちも理解できないしまるで異国に来たみたいだね。いや、異国なんだけど。
「おーい、お前ら車に乗るぞ。こっちこい」
おっ、ようやく終わった。
常盤中佐とはリムジン別なんだね。なんだろ、ちょっと安心した。
後ろの座席に提督と瑞鶴たちと金髪の海軍制服の男の人が乗りこんだ。
おお、これがリムジン。広いなあ。座席がソファみたい。
「お前らこっちにいる間はこれ付けとけ」
ひょいと提督が鈴谷たち全員にコネクトデバイスのようなものを放り投げた。
「なにこれ?」
「お前らは英語とかわかんねえだろ?それつけときゃ自動的に翻訳してくれるし日本語を勝手に英語に変換して発音してくれる。さっき飛行機の中で仕上げたもんだがそれつけとけば英語だけじゃなくてイタリア語とかフランス語ドイツ語、その他諸々すべて変換可能だ」
うわ、便利!なんか飛行機の中でパソコンカタカタやってるなーって思ってたらこんなもの作ってたの⁉︎
「えーっと、こんにちわ。私は鈴谷です。どうかよろしくお願いします」
とりあえず金髪の人に話しかけてみる。自己紹介くらいはしておきたいしね。
「こんにちわ。私は欧州連邦海軍ティレニア海前線基地所属のグラッド・オルター少将だ。ミス・スズヤ、今後もよろしくお願いする」
「提督!これすごい!ちゃんと通じたよ!」
「アホ!それまだスイッチ入れてねえから動いてねえよ!まったく、オルター少将どのもお人が悪い。日本語喋れるじゃないですか」
「フフ、すまない。母が日本人で父がドイツ人なのでね、日本語は話せるのだ。そもそも私が呼ばれたのは通訳としてだったのだよ。まあホナミ大佐があそこまで英語が堪能だったので必要なくなってしまったが」
「いえ、こちらのことはあまりよくわかっていないので今後もなにかと頼りにさせていただくとは思いますがどうかよろしくお願いします」
「いや、こちらこそ候補生のヒヨッコをしっかりと鍛えてやってほしい。”東方の狼”に私たちは期待しているんだ」
「東方の狼……ですか?」
「ああ。こちらでは大佐のことはそう呼ばれているよ。初めて人類で深海棲艦から土地を奪還した男。それも5倍近くの戦力差があって、だ。素晴らしい指揮官だと思う」
「北海油田防衛戦の英雄、”欧州の獅子”どのにそこまで言っていただけるとは光栄の極みですよ。そういえば北海とティレニア海では随分と離れていますが……」
「以前はイギリスのエディンバラ所属だった。そして今回の件を受けてイタリアのティレニア海防衛前線基地に異動となったんだ。そうだ、紹介しておこう。私の部下で現在運転手のビスマルクだ」
「guten Morgen。ビスマルクよ。運転中だから顔はしっかりと見せられないけどよろしくね」
「他にもいるがまたいずれ紹介しよう。そちらの方々も紹介していただけるかな?」
「はい。えっと、そこのツインテールが瑞鶴。さっき自分で言ってましたが瑞鶴の隣に座っているのが鈴谷。でその隣にいるのが伊58。で俺の隣に座っているのが秘書艦の叢雲です」
「ふむ。ズイカクにスズヤにムラクモに……イゴジ、イゴジャ……」
「あ、ゴーヤでいいでち。呼びづらいと思うから」
「む、すまない。ではゴーヤだな。よろしく」
確かに日本語が話せるとはいえゴーヤの正式名称は発音しにくいよね。鈴谷もゴーヤの正式名の方は言おうとすると結構な割合で噛む。伊58って絶対言いづらいよね。本人の前では大きな声で言えないけど。
「ちなみに提督、さっきダークグリーンのスーツの人は誰だったの?」
「ん?あの人は欧州連邦の外務大臣のハロルド・ペルメールって名前の人だった」
外務大臣!また偉い人が出てきたなあ。少将ってだけでも提督より階級は2つも上なのに政府の外務大臣サマまで。
「そろそろホテルに到着よ。荷物は既に部屋に置いてあるしあなたたちの艤装はこちらの格納庫にいれて厳重にロックしたわ」
「ありがとうございます、ビスマルクさん」
「私には敬語使わなくていいわ」
「そうか。わかった。ならそうさせてもらうかな」
リムジンはぐんぐんと進みホテルをめざす。
そういえば夜に歓迎を兼ねたディナーパーティーをするんだっけ。この前の表彰式は叢雲と提督しか出てないから今回はどんな風か楽しみだなあ。
〈イタリア州接待用会場-現地時刻同日19:15〉
私こと瑞鶴はこれが初パーティーである。散々翔鶴姉ぇからテーブルマナーの本や立ち振る舞いの仕方をメールで送られてきた訳なんだけど結局は私が応対をすることはなかった。
なぜなら挨拶に来る人たちはすべて提督さんが対応をやってしまっているからだ。
私がやることといえば提督さんの後ろで静かに立っているだけ。あとは提督さんが英語で応対しているのをぼんやりと眺めるか、それとも。
「ねぇ、瑞鶴。叢雲のあのドレス何?」
「知らないわよ。ゴーヤは何か知ってる?」
「ゴーヤもさっぱりだよ……」
こうやってコソコソと小さな声で話すことだった。
にしてもあの綺麗なドレスを叢雲はいったいどこで手に入れたんだろ。私たちは制服姿なのにすこしズルい。いいなー、私も欲しいなー。この前のボーナスで買っちゃおっかなあー。
提督さんの隣に静かに立っている叢雲の薄紫のドレス姿はちょっぴり羨ましいしなあ。私も着てみたい。
本当はふらふらと歩いてこっちの料理やお酒をつまんだりしたかったけど会場に入る前に提督さんに1人で勝手にうろちょろするなと厳命されたから仕方なくいろんな人の挨拶が終わるまでこうして待っているんだけどまだかな。
「お腹すいた………」
「やっぱり鈴谷も?」
「ゴーヤもお腹ぺこぺこだよぉ…」
「お前らなあ……少しくらい我慢ってモンをしろよ」
「提督さん!ようやく終わったの?」
「お前らが後ろで遅いだのお腹すいただのボソボソ話してるのが聞こえるからわざと挨拶を失礼のないようにうまいこと早く切ってやったんだろうが!」
あー、それはちょっと悪いことしたなあ。
そう思っていると耳にグゥー、という音が届いた。
「今の誰?」
「鈴谷じゃないよ」
「俺でもねぇ」
「ゴーヤでもないよ」
もちろん私でもない。ということは……まさか!
「………………」
叢雲だけ無言なのがむしろ自分が犯人ですって克明に告げちゃってるよ……
顔が熟れたリンゴみたいに真っ赤だし。
「あー、なんだ。会場脇のテーブルに行くか」
ガリガリと頭を掻きながら言った提督さんの言葉にこくん、と真っ赤なまま叢雲が頷く。
なにこの可愛い生き物。
ぱっと見ではまさかこの娘があの泊地棲姫をぶった斬ったなんて信じれる人いないよ……
あ、これ秘密だったっけ。他にも提督さんが泳いで深海棲艦の泊地に浸入した事とかモルガナのこととかも言っちゃいけないんだよね。提督さんに言うなって釘刺されてるし。なんかバレると左遷とかなんとか。ここまで過ごしやすい部隊も基地も珍しい。左遷なんてされると困るからちゃんと口にチャックしとかないと。
テーブルの周りに提督さん、叢雲、ゴーヤ、鈴谷、私の順にぐるりと円になって立つ。わーい、提督さんの隣ゲット!
「飲みたいやついるか?」
ピッと手を挙げたのは私と鈴谷と叢雲と提督さん。ゴーヤはそういえばお酒弱いって言ってたっけ。
会話を聞いていたのか机の上にウェイターさんがグラスを置き、金色の葡萄のバッジをつけた人が音も無く近寄ってワインを注ぐ。
その人が通った時、消毒用アルコールの柑橘系のような匂いがツンと鼻をつく。この葡萄バッジの人はデオドランドに気を使ってるのかな。やっぱり一流ホテルだけあってそういうことには厳しいのかなあ。
注がれたワイングラスを持ち上げて香りを嗅ぐ。詳しいわけじゃないけどきっとお高いのだろう。グラスを軽く回すとゆらりと濃い赤色の液体が波打ち、グラスの内側をワインがゆっくりと流れ落ちる。
持ち上げたグラスを口に近づけて行き、グラスのふちに唇をつけようとしたところで私の手を提督さんががっちりと掴んだ。
「瑞鶴、飲むな」
「えっ?なん、で……」
なんで飲んじゃいけないの、と聞こうとした言葉は提督さんの目尻のつり上がった顔を見て尻切れトンボになってしまった。
「いいか、今注がれたワインは絶対に飲むなよ。全員だ」
「………うん、わかった」
「叢雲、オルター少将に連絡。瑞鶴そのグラスをこっちに寄越してくれ」
「今連絡したわ。すぐに来るって」
手に持っていたグラスを提督さんに渡す。周りはまだ何も気づいていないみたい。いやむしろ提督さんが気付かせないように気をつけている。これはどういう状況?
私のわからないままに事態は静かに進んでいく。
英語の部分はサイトで訳したためあっているかはわかりません。間違いがある可能性が高いのでご了承を。一応和訳をつけておきます。
一つ目
「欧州連合にようこそ。私は、外務大臣のハロルドペルメールと言う者です。今回は、我々の身勝手な要請に応じてくれてありがとうございます」
二つ目
「こちらこそ素晴らしい歓迎に感謝いたします。私は日本海軍の帆波峻大佐です。此度の要請に対して微力ながらもできる限りのことをやらせていただく所存です。どうぞよろしくお願いいたします」
ざっとこんな感じです。まあ帆波が全自動翻訳機を作ってくれたおかげで次回からはオール日本語表記できますね!やったぜ!
↑単に英訳するのが面倒だっただけ。
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