狩人様は神喰いに。   作:zakuzaku

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作品に共通点が多すぎる……。


夢と庭園

全く驚いた。この世界の文明の発達には目を見開いてばかりだ。

 

 

「通貨を入れてボタンを押すだけで欲しいものが出る装置、絵が独りでに動く装置……医療教会なんて目じゃないほどの文明だな」

 

 

1人で勝手に呟いて、ため息を吐く。恐らく、ヤーナムの街がある時代より遥か未来に俺は来てしまったのだろう。そう思うと、今後何があるのかと気持ちが昂る半面、ついていけるのかという不安も生じる。俺は新しいものや変わったものに比較的興味が湧く方ではあるので大丈夫だとは思う。うん、そう思いたい。

 

 

「とにかく、受付嬢という人に会えと周りには言われたが……」

 

 

この建物には管理人というものが存在し、見学中ちらほら見かけた。何度か話しかけたのだが、少しよそよそしい感じだった。やはりどこの世界もよそ者毛嫌いされるもんなのかねぇ。

それはともかく、言われた通り受付嬢なる人物を探し建物内を歩き回ること数刻、ようやくその姿が見えた。

 

 

「すまない、周りの管理人たちから聞いたのだが……貴女が受付嬢か?」

 

「はい、お待ちしておりました。ジャノグリーさん、ですね?私はここ、フライアでオペレーターを勤めているフランと申します。貴方の事はラケル博士から伺っております」

 

 

どうやら間違いないようだ。早速聞きたいことを聞いてみるとする。

 

 

「あぁ、ありがとう。何分ここに来たばかりで勝手が分からなくて困っていたんだ。早速なんだが、俺は何をしたらいいの教えてもらえるだろうか?」

 

「ええ、それもオペレーターの務めですのでご安心ください。そうですね、とりあえずゴッドイーターの役割からお話いたしましょうか――」

 

 

それから数十分、彼女から様々な話を聞いた。特に驚いたのは、ゴッドイーターの話についてだ。俺の担うこととなった、ゴッドイーターという仕事は、どうやら外界にいる「アラガミ」という化け物を掃討することが目的らしい。ちなみに、アラガミという意味は「荒ぶる神々(Turbulent Gods)」の略称らしい。どう略したんだ。

 

 

やることは今までとほとんど変わらない……か。全く、運命とは不思議なものだ。

 

 

ひとまず一通りの説明を受け、最後に現在俺は待機中なので、この建物「フライア」を見て回ることを勧められた。

 

 

「なるほど、色々と教えてくれて助かった。感謝する。それと、前は言いづらいだろうからアドルで構わない」

 

「了解しました……クスッ」

 

「む……なにかおかしなことでも言ったか?」

 

「あっ、いえ、すみません。少し思っていた印象が違ったもので……」

 

 

どういうことだろうか。印象……といっても彼女と俺は初対面だし、印象付けれる事と言えば俺の容姿ぐらいだが……。

 

 

「その……貴方が発見された時の状況が凄まじかったと聞いていまして。もう少し怖いイメージだったのですけど、話してみたら割と温厚な方だったのがちょっと可笑しくて――」

 

「……凄まじい?」

 

 

一体どんな状況で見つかったんだ俺は。というかその話を聞いて、他の人間がよそよそしいのも合点が行った。なるほど、俺は怖がられていたんだな。よくよく思い返してみれば、迫害……というよりか畏怖という感じだった気もする。

 

 

「ひとつ聞きたいんだが、俺はどんな状況で発見されたんだ?何分、そのときの俺は意識がなくてな……教えてもらえると助かるんだが」

 

「申し訳ありません……そこまで詳しくは聞いてませんので私からは何とも……あ、そうだ」

 

 

思いついたように彼女、フランは話してくれた。

 

 

「ジュリウス隊長なら知っていると思います。貴方の第一発見者ですから、恐らく」

 

「ジュリウス隊長?」

 

「ああ、ご存じないですか?アドルさんが今後配属される部隊『ブラッド』の隊長をなさっている方ですよ。よく別フロアの『庭園』にいらっしゃいますからそこに行ってみてはどうですか?」

 

「うむ、なるほど」

 

 

ブラッド(blood)」……か。

本当に、数奇な巡り合わせだな。

 

 

その隊長より部隊名の方に意識が行ったのはともかく、次の目的地は決まった。とりあえず「庭園」とやらに行ってみることにする。改めて、フランに礼を言って俺はその場を去った。そして、庭園へと向かうべく足を運んだ――。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ◇ ◇ ◇ 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……これは、一体」

 

 

どういうことだ。その言葉は声になることはなく、喉元まで来て消えた。

 

地面全てが草花に彩られ、奥には大樹が……。

どこかで見たような光景……そう、まるであの場所(・ ・ ・ ・)の様じゃないか。白い花が揺れ……墓石で囲まれたあの場所を……。

 

 

「ここは、本当に――」

 

 

その言葉の続きは、思いもよらない場所から紡がれることとなる。

 

 

「ああ、本当に美しいよな」

 

「……?」

 

 

自分が言いたかったこととは違う内容。声の方向へと意識を飛ばすと、そこには絵に描いたような美少年がいた。

 

 

「……貴方が、ジュリウス隊長?」

 

 

俺は庭園に対する動揺が消えないままそう返した。思えば声は震えていたかもしれない。

 

 

「ああ、俺はジュリウス・ヴィスコンティ。フェンリル極致化技術開発局『ブラッド』の隊長を務めている。緊張しているようだが……あまり堅くならなくていい。これからよろしく頼む、アドルファス・ジャノグリー」

 

「あ、ああ、こちらこそよろしく。後、アドルでいい」

 

「うむ、分かった。立ち話も難だ、あそこに座るとしよう」

 

 

ジュリウスは大樹の下を指し、それに従って俺も移動した。少し頭の整理が付いたところで、俺は本来の目的を思い出した。

 

 

「ジュリウス隊長、ひとつ伺いたいんだが……」

 

「ん、なんだ?」

 

「その、フランさんから隊長が俺の第一発見者と聞いたんだが……発見時、俺はどんな状態だったんだ?」

 

 

その話をすると、ジュリウスは眉をひそめた。少し不思議そうな顔もしたが、正直に答えてくれた。

 

 

「……発見当時のアドルは、意識不明の重体だった。むしろ生きているのが不思議なくらいだった」

 

「……なるほど。他に変わったことは?」

 

 

やはり俺はあの後意識を失っていたようだ。だが、それだけでは周りの人間が持つイメージの説明が付かない。他にも何かあると確信を得つつ俺は、隊長に会話を続けるよう促した。

 

 

「ああ、かなり不可思議な点が一つある……」

 

「……それは?」

 

 

恐る恐る彼の言葉に耳を傾ける。少し険しい表情なのを見る限り、やはり何かしら起こっていたのだろう。

 

 

「アドルが意識不明で倒れていた現場には――」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「……数にして10を超えるアラガミの死体が転がっていた」

 

 

 




書いててしっくりきすぎて逆に怖い。
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