グリモアーたとえ面倒でも世界は動く-   作:FAMZ

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第14話 決意

路地裏

 

「で、話って?」

 

「結構重大ニュースだ。」

 

2本目のたばこに火をつける。

 

「・・・天羽に接触できそうだ。」

 

「!! 本当か?」

 

「ああ、ようやく奴の側近を

 名乗る女とコンタクトをとれた。」

 

「信用できるのか?」

 

「だからここに来たんだよ。」

 

「・・・まさか、風飛にいるっていうのか?」

 

「じゃなきゃ、魔物が出現するところに

 わざわざ異動願なんざ出すかよ。」

 

たばこを携帯灰皿に入れ、

3本目に火をつける。

 

「そうか・・・。」

 

「引き続き調べてみるが、

 そっちも少し調べてみてくれるか?」

 

「・・・学園に内通者が?」

 

「天羽のような男なら魔法学園にまで

 いてもおかしくはない。」

 

「・・・わかった。」

 

多少不満げな顔になる。

 

「ふっ、やっぱり疑いたくはねえか。」

 

「当たり前だ。・・・何かわかったら

 また連絡くれ。」

 

「ああ。じゃあな。」

 

肩をポンポンとたたく。

 

「・・・ふぅ。」

 

話を終えたロウは

ゆっくりとした足取りで

喫茶店に戻る。

 

「あ、あの・・・なにかあったんですか?」

 

「ん? 何がだ?」

 

「怖い顔だったので・・・。」

 

さっきのことが顔に出てたか・・・。

 

「いや、大したことじゃない。」

 

残っていたブラックコーヒーを

一気に飲み干す。

 

「あ、あの!」

 

「ん?」

 

「もし、よければ、あたしが働いてる

 ファミレスに、食べにいらしてください!」

 

「ファミレス・・・・まあ、時間が

 あればな。」

 

「は、はい!」

 

うれしそうに笑った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

二日後

 

「ふう・・・。」

 

学園が天羽とつながってるとは

あまり思えない・・・。

 

「おっさんから連絡もねえし・・・。」

 

「あの~。」

 

「!?」

 

急に声をかけられ、飛びのく。

 

「あ、驚かせてしまったでしょうか~。」

 

ずいぶんおっとりとした人だな・・・・。

 

「・・・なんかありました?」

 

「あ、いえ、あなたが随分と

 怖い顔をされていたので何かあったのかと・・・。」

 

また顔に出てたか・・・。

 

「・・・なんでもないんで・・・。」

 

「そうですか・・・? でも、何か

 誰かに話すといいですよ~?

 それだけで、気持ちが楽になるものですよ?」

 

「・・・そういうもんかね・・・。」

 

「よろしければ、歓談部の部室に来ませんか?」

 

「・・・え?」

 

「言ったじゃないですか~、誰かに

 話すと気持ちが楽になるって。

 私でよければ聞きますよ?」

 

「・・・。」

 

あまり無碍にはできないな。

 

「・・わかった。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

歓談部部室

 

「さあどうぞ。」

 

促されるままに椅子に座る。

 

「今は私だけで、誰もいないんです。」

 

「・・まさか、暇つぶしで呼んだんじゃ

 ないだろうな。」

 

「いえいえ~。そんなことはないですよ。」

 

お茶とせんべいが乗った

お盆を持ってくる。

 

「お茶請けはおせんべいでいいですか?」

 

本当はコーヒー派なんだが・・・

まあいいか。

 

「ああ。」

 

「それでは、あなたの悩みをお聞きしましょうか。」

 

「・・・いや、もういい。」

 

「はい?」

 

「なんか、急にどうでもよくなった・・・。

 それに大したことじゃないし。」

 

お茶を少し口に含み、

せんべいを食べる。

 

「それに、やっぱり疑いたくはない。」

 

「え?」

 

小さくつぶやいたため、

聞こえなかったようだ。

 

「・・・それならよかったです~。」

 

「・・・1つ聞きたいことがある。」

 

「はい?」

 

「今、この学園にとって、俺は

 必要だと思うか?」

 

「そうですね~、みんな、あなたを

 頼りにしてるんですよ?噂の転校生さん?」

 

「・・・そうか。・・・うん、

 すっきりした。」

 

「もし、また悩みができたら、今度は

 あなたのほうから頼ってきてくださいね?」

 

にこっと微笑む。

 

「ああ、そうする。」

 

「その代わり」

 

「ん?」

 

「私が困ったときも支えてくださいね?」

 

「・・・わかった。」

 

ニッと笑い、部室を後にした。

 

「・・・さて、この後どうするかな・・・。」

 

そのとき、アナウンスが流れる。

 

『相田ロウさん、生徒会室までお越しください。』

 

「・・・俺なんかしたか?」

 

疑問に思いながらも

生徒会室に向かった。

 

 

 

<ロウ、移動中>

 

 

「なんだこれ。」

 

生徒会室前についたロウだったが、

そこにはたくさんの人であふれていた。

 

「さあ、これから校務なんだ!

 ほら、帰った帰った!」

 

白い制服を着た生徒が

人を帰していた。

 

「ああ、そのサングラス。お前が

 転校生か。」

 

「ああ、呼んだのはお前か?」

 

「そうだ、実は生徒会長面談を行いたくてな。」

 

「生徒会長面談・・・?

 てことは、生徒会長?」

 

「その通り。アタシは現生徒会長、

 武田虎千代だ。」

 

互いに握手を交わす。

 

「まあ、立ち話もなんだ。入ってくれ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生徒会室

 

「さあ、座ってくれ。」

 

「もちろん。」

 

適当な椅子に座る。

 

「ふっ、面白いな。普通、

 生徒会長と聞けばみんなビクビク

 してしまうんだがな。」

 

「俺、あんまり驚かないから。」

 

サングラスを胸ポケットにしまう。

 

「んで、何聞くんだ?」

 

「そんなに難しいことは尋ねん。

 プライバシーにも踏み込まん。」

 

「それのほうが嬉しいな。」

 

「それじゃあ、今から生徒会長面談を始める。」

 

 

 

<面談中>

 

 

 

「まだ、転校してあまり日が経ってないが、どうだ?」

 

「日が経ってないとは思えないくらい

 クエストが多かったからな。かなり

 濃い日々だよ。」

 

「そうか、お前の体質は上でも話題になっている。

 そのせいでいろいろ不便があったら、

 言ってくれ。なんとかする。」

 

「それはありがたいな。」

 

「それと、1つ気にしてほしいことがある。」

 

「?」

 

多少顔が険しくなる。

 

「交友関係だ。うちは女子の人数が多い。

 親しくなるのは構わないが・・・。

 不実な真似だけはやめろよ?」

 

「不実?」

 

「それだけで何人もここにいられなくなってる。」

 

「・・・まじか。」

 

「まあ、そこが守れればいい学園だ。

 改めて、ようこそ、相田ロウ。」

 

「ああ。」

 

立ち上がり、2度目の握手を交わした。

 

 

 

 

 

生徒会室から出てくると

 

「あっ! ロウさん!」

 

「ん? ああ、南か。」

 

智花が声をかける。

 

「実は、今日新しい隠し味にチャレンジしたんです。」

 

「・・・え?」

 

ま、まずいぞ・・・2つの意味で。

 

「ぜひ、味見をしてみてほしいんです!

 さあ、行きましょう!」

 

手を引っ張る。

 

「あ、いや、ちょ!」

 

助けてくれーー!!

 

心の中で助けを求めながらも

この生活を楽しんでいることを

実感するロウであった。




オリキャラプロフィール

名前(ふりがな):及川義人(おいかわ よしひと)

年齢:45歳

性別:男

身長:182cm

体重:70kg

外見:ボサボサの黒髪、無精髭のため
   老けて見られる。

好きな食べ物:酒のつまみ

その他:幼少のころのロウをよく知る人物。
   ロウとともにある人物を調べている。
   警察に務めており、階級は警部。
   最近、風飛に異動する。
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