グリモアーたとえ面倒でも世界は動く-   作:FAMZ

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第182話 また過去の風飛へ

深夜

 

寮 ロウの部屋

 

ロウは椅子に座り、パソコンを

操作していた。

 

「・・・・・・。」

 

『いい加減にしろ、お前らぁ!!』

 

「・・・あんな感じで大声出したのは

 久しぶりだったな・・・。」

 

つぶやきながらも、パソコンを

操作する。

 

「・・・ちっ、やっぱ、ここのセキュリティは

 固いな・・・。・・・ここはやめとくか。」

 

そう言って、ウィンドウを閉じる。

 

「さて・・・もう寝るか。・・・・・・ん?」

 

パソコンを閉じようとしたロウは

あることに気づいた。

 

「・・・・・。」

 

ゴミ箱のアイコンをじっと見る。

 

「・・・これ、ここの位置にあったか?

 ・・・・・・。」

 

再び、パソコンを操作し、ログを

確認する。

 

「・・・・! これは・・・。この時間に

 これを使った覚えは・・・。」

 

・・・誰か侵入しやがったな・・・。

 

「俺のパソコンには十分プロテクトをかけたはず・・・。

 できるとすれば、遊佐、双美・・・裏の双美・・・

 ・・・いや、あいつらなら、痕跡は残さないはず・・・。」

 

いったい、誰が・・・・・。

 

 

 

 

 

 

 

翌日

 

魔法使いの村

 

「コロシアムの地下にこんなとこが

 あったなんてねー・・・。」

 

純はきょろきょろと周りを見る。

 

「来たことなかったか。」

 

「うん、ここに来たのは初めてかな。今まで

 来る用事がなかったのよ。」

 

「そうだったか。」

 

「えっと、ここから過去の裏世界に、かぁ・・・。

 それに本だっけ? ゲームっぽいよね。」

 

「のんきな奴だ。」

 

・・・にしても、昨日のあれ・・・いったい

誰が・・・。

 

「? ロウ、なんかあった?」

 

「いや、なんでもねぇよ。」

 

「そっ。それで、その本なんだけど・・・

 見たいから連れてってよ。こっち?」

 

「ああ、そっちだ。」

 

純は奥に進んでいった。

 

「・・・んん? あのゲーノージン、なんで

 今更こんなとこ見に来たんだ?」

 

「ウィリアムズか。何か問題あるのか?」

 

「・・・別に。時間停止の魔法がかかってりゃ

 問題ねーよ。テスタメントが壊される心配も

 ねーしな。」

 

「・・・にしても、今年も繰り返すのかねぇ・・・。」

 

ロウが言ったのは世界全体にかかっている

魔法、時間停止のことだ。

 

「会長たちが卒業の準備を進めていないとゆーことは

 そーなんでしょ。」

 

風子が2人に近づく。

 

「よー。最初の年、生天目が裏世界に行こうとしたの

 止めたらしいな。氷川が自慢してたぜ。」

 

メアリーがにやにやと笑う。

 

「ったく・・・言いふらすよーなことじゃ

 ねーです。忘れてくだせー。それで、なんでまた

 こんなに人がいるんです? 珍しーですね。」

 

「精鋭部隊はもともとここの調査やってたんだよ。

 JGJと国軍が入ってきてすっかり整備されちまったが

 訓練にも使えるからな。テメーより不自然じゃねーぜ。」

 

「ま、それは確かに。ロウさんは?」

 

地面が少し揺れる。

 

「俺は、鳴海の付き添いだ。終われば

 とっとと帰る。」

 

「・・・なるほど。ところで・・・。」

 

また地面が揺れる。

 

「揺れてませんか? 地震ですか?」

 

「ここで揺れ・・・まさか・・・・・。」

 

ロウの顔が少し青ざめる。

そして、地面が大きく揺れ始める。

 

「え、え!? ろ、ロウ! どこ!?」

 

「鳴海様、こちらに。」

 

慌てていた純を沙那が誘導する。

 

「あ、アンタ月宮! 助かった!」

 

「いえ、この揺れは・・・お覚悟ください。」

 

「え? か、覚悟?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???

 

「あたたた・・・え? あれ?」

 

急に周りの景色が桜になり、

何度も周りを見る。

 

「ちょ・・・どこ? ここどこ?」

 

「やぁ! とう!」

 

どこかから子供の声が聞こえる。

 

「わぁ! え、まって! あ~・・・

 やられちゃった・・・・。」

 

「・・・なに、あれ・・・あたし・・・?」

 

 

 

 

 

 

そのころ

 

「ふーん、迷子・・・ねぇ・・・。てかなんで

 英語話せるんだ? アメリカ人か?」

 

「いえ、その・・・お勉強、いたしまして・・・」

 

メアリーと沙那に似た少女たちが話していた。

 

「ちっ・・・アタイまで日本にいやがるのかよ・・・。

 どーすんだ。接触したほうがいいのか?」

 

「こっちが表と違う場合があるからな。」

 

「ええ、記憶に残っていないものなら、直に

 確かめるしかないかと。」

 

「・・・ちっ。ロウ、テメー英語話せたな。

 話聞きだせ。」

 

「なんで俺が・・・」

 

「自分と話すなんて気味ワリーんだよ。頼む。」

 

 

 

 

<ロウ、事情を聞く>

 

 

 

 

「・・・んじゃあ、お前は日本に来たことすら

 ないんだな?」

 

「何度も言わせんな。少なくとも・・・」

 

子供のメアリーをちらっと見る。

 

「あんなデカくなってからは来てねーよ。エレンと

 同じだぜ・・・ま、さすがに日本語は話せねー

 みてーだけどよ。」

 

「まさか、ウィリアムズまで共生派になって

 ねぇだろうな?」

 

「推測のみで話を進めるのは危険です。

 また話を聞きましょう。」

 

「何がうれしくて自分のお守りしなきゃ

 なんねーんだ・・・。」

 

ぶつくさ言いながらも、子供の自分に

話を聞きに行く。

 

「よー、そこのガキンチョども。」

 

「ガキ・・・? アタシのことガキっつったか?」

 

子供のメアリーは警戒し、にらみつける。

 

「まだ10歳にもなってねーだろ。大人ってのは

 無理があるぜ。それに大人ってのは、人を

 四つん這いで散歩させたがんだ。。」

 

「なに言ってんのかわかんねーよ!」

 

「ウィリアムズさん。子供と喧嘩はおやめください。」

 

「アメとムチだ。ロウ、アタイが泣かせてやるから

 慰めてやれ。」

 

「いけません。」

 

沙那はメアリーの肩をつかむ。

 

「んだよ。自分だからいいじゃねーかよ。」

 

「・・・・・・。」

 

無言で見続ける。

 

「わかったわかった。ジョークだよジョーク。」

 

「てか、お前も大丈夫か?」

 

「もちろん。というより・・・このころの私は

 あのような状態ですから。」

 

「あぅ・・・初音様・・・どこにいかれたのでしょうか・・・。」

 

子供の沙那は目に涙を浮かべながらも、

初音を探している。

 

「私はあの子に協力し、初音様を探しましょう。

 場所の見当はついています。」

 

「かー。そーかよ、このヤロー。どーっすかな・・・。

 ま、なんとかなるか。」

 

「それで、どこにいるかわかってんのか?」

 

「いえ、全然わかりません。初音様はいつも

 予想もできないところに・・・」

 

子供の沙那はおろおろしながらも話す。

 

「月宮さん。」

 

「は、はい!? え・・・どうして私の

 ことを・・・?」

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