グリモアーたとえ面倒でも世界は動く-   作:FAMZ

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第19話 仕えるメイド

寮 ロウの部屋

 

ロウは義人もとい、おっさんと

電話していた。

 

『それで? その自称吸血鬼と

 やらから何か情報を得られそうか?』

 

「さあな、だが、奴について

 知っている口ぶりだった。

 そっちは? コンタクト取れたか?」

 

『・・・いや、だめだった。

 また機会を探る。』

 

「そうか・・・。こっちも調べてみる。」

 

『ああ、じゃあな。』

 

「じゃあな。」

 

通話を切った。

 

「・・・・昼寝するか。」

 

せっかくだし、青空の下で

寝るとするか。

 

 

 

<ロウ、移動中>

 

 

噴水前

 

「おっ、ちょうどいいな。」

 

いいタイミングで椅子が

空いていた。

 

椅子に腰かけ、寝る体勢をとる。

 

「おやすみ・・・。」

 

自分に言い、眠りに入った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

1時間後

 

「うう・・ん?」

 

誰かに体を揺らされる感覚があり、

目が覚める。

 

「あ、やっと目覚めましたねぇ?」

 

「ん・・・?」

 

ロウの目の前には

猫耳のついたカチューシャを

つけた生徒がいた。

 

「ふわぁ~あ・・・てか誰?」

 

眠い目をこする。

 

「ああ、自分、小鳥遊自由ってゆうっす。」

 

「たかなし・・・・

 相田ロウだ。」

 

サングラスを取り出し、かける。

 

「ああ! あの有名な!」

 

「んで? 何か用か?」

 

「あ、その~実は今から自分と

 街に行かないっすか?」

 

「? なんで?」

 

「ああ、明らかに暇そうですし。」

 

「ズバッと言うな。」

 

頭を掻く。

 

「とはいえ、暇なのは事実だしな。

 わかった。」

 

「よっしゃ! んじゃあ、さっそく

 行きましょ!」

 

そう言うと、ロウの腕をとる。

 

「ここまでくっつく必要はあるのか?」

 

「いいじゃないっすかー。」

 

 

 

<ロウ、自由、移動中>

 

 

 

風飛市内 街

 

「ふぅ、着きました。ここの紅茶、

 専門店だけあって、なかなかいけるんです。」

 

「いや、俺コーヒー派なんだよ。」

 

「ああ、違うんすよ。うちの雇い主が

 紅茶好きなんで、買ってくるように

 頼まれただけです。」

 

「? 雇い主? バイトでもしてんのか?」

 

「いえいえ、自分は、メイドなんすよ。」

 

「・・・は?」

 

なんだそりゃ。

 

「自分とあともう1人いるんすけど、

 野薔薇ってゆう家に仕えてるんすよ。」

 

「へえ・・・。」

 

世の中何がいるかわからねえな・・・。

 

「じゃあ、ちょっと待っててください。

 すぐに買ってきますんでー。」

 

そういうと、自由は店の中に入っていった。

 

 

 

 

5分後

 

「お待たせーっす。すみませんね、

 待たせちゃって。」

 

「そんなに待ってない。」

 

腕時計を確認する。

 

「あ・・・ところで、先輩。」

 

「ん?」

 

「この後予定とかあるんですか?」

 

「眠気覚ましでコーヒー飲みに行くだけだ。」

 

「それ、自分もお供してもいいっすか?」

 

「ああ、いいぞ。」

 

「よし! んじゃあ、先輩?

 ゴチになります。」

 

「誰がおごるって言った?」

 

 

 

<ロウ、自由、移動中>

 

 

 

「・・・。」

 

少しだけ、後ろを見るロウ。

 

「・・・くそ、つけられてんな・・・。」

 

「え?」

 

自由も後ろを見ようとする。

 

「ああ、見るな。」

 

後ろを見ようとした自由を

前に向かせる。

 

「・・・・よし!」

 

自由の手を取り、

急に走り出す。

 

「//え、ちょ、先輩!?」

 

「いいから来い!」

 

走る2人は途中の

曲がり角で曲がる。

 

2人を尾行していた男も

同じ角で曲がる。

 

「ぐおっ!?」

 

しかし、待ち伏せしていた

ロウに迎撃され、地面に倒される。

 

「いよっと!」

 

倒れた男に絞め技をかける。

 

「さあ、お前は誰だ!

 なんで俺らをつけてた!」

 

「く、苦しい・・・・。」

 

地面に手をたたく。

 

「あれ、こいつ・・・。」

 

「なんだ、知り合いか?」

 

パッと放す。

 

「いえ、うちのお嬢が前に憂さ晴らしで

 蹴散らした不良の1人っす。」

 

「お前んとこのお嬢何やってんだよ・・・。

 てことは、要するにそんときの

 仕返しってわけか。」

 

「く、くそう・・・。」

 

ロウは男の胸倉をつかむ。

 

「次また同じことやったら

 これだけじゃすまないかもな。」

 

悪そうににっこりと笑う。

 

「ひ、ひぃぃぃ!!」

 

怖くなったのかその場から

逃げ出した。

 

「はあ、疲れた。」

 

「あの、すみません。自分たちの

 ゴタゴタに巻き込んでしまって・・・。」

 

「気にするな。別にけがも

 しなかったし、だったら問題ないだろ?」

 

優しく微笑む。

 

「先輩・・・ありがとうございます!」

 

ペコリと頭を下げる。

 

「よし、んじゃあ、コーヒー

 飲みに行くぞ。」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学園 校門前

 

「いやあ、今日はいろいろと

 お世話になりました!」

 

「だから気にするなって・・・ん?」

 

帰る2人の前に薙刀を

持った生徒が走って寄ってくる。

 

「おお、自由! 探したぞ!」

 

「ああ、ど、どもっす・・・。」

 

「・・・誰だ?」

 

「この人がさっき言ってた、仕えてる

 もう1人、支倉刀子先輩っす。」

 

「! 誰だ、貴様!」

 

ロウに薙刀を突きつける。

 

「相田ロウだ。」

 

「全然慌てないっすねー、先輩。」

 

一切動じない。

 

「んじゃあな、小鳥遊。」

 

「あ、はい! お疲れさまでした!」

 

自由は自分の手をなでる。

 

(・・・先輩の手、大きかったな・・・。)

 

 

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