グリモアーたとえ面倒でも世界は動く-   作:FAMZ

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第240話 レナとクエスト

「・・・! 仲月!? な、なぜここに・・・。」

 

止めたのは、裏のさらだった。

 

「少し前に、ももちゃんがあちらの

 学園生に会って、話を聞いた。だから

 彼女たちが地下に下りてから、

 様子を見ていたの。まさか問答無用で

 撃ってくるとは思わなくて・・・。」

 

遠くのJGJを睨む。

 

「でも、あなたを死なせないわ。ゲートを

 閉じたと知ったから。もう武田さんたちは

 戦う力もない状態だと思っていた。霧に

 蝕まれて10年以上・・・まさか、まだ

 元気だったなんて・・・。」

 

「・・・・あ、あれを・・・・・

 元気とは呼べない・・・。」

 

静かに首を横に振る。

 

「戦うのでしょう? なら、私たちも

 案内してもらうわ。ゲートを閉じる方法を

 教えてちょうだい。」

 

「・・・偶然だったんだ。私たちも、

 あの人に戦う力が残っているなんて

 思ってなかった。私と水瀬の仕事は、

 彼女の死を看取ることだった・・・。

 魔物と化すその直前まで・・・。」

 

霧に侵された虎千代を思い起こす。

 

「だが・・・あの人は強かった。私が

 想像していたよりも、ずっとずっと・・・

 そして力と引き換えに・・・私が今

 感じているような・・・激痛に

 苛まれている・・・!」

 

「・・・・・私は学園で、あの人に

 あなたよりもずっと長い間お世話に

 なっていた。あなたたちの絆が特別

 だったから、一度は放っておこうと思ったわ。

 でも今はもう、あの時とは違う。」

 

裏の聖奈に優しく触れる。

 

「あなたの霧は障壁である程度防げる。

 ももが回復魔法も使える。私とミナと恋、

 ありすで、ここから逃げ出すこともできる。」

 

「パルチザンは・・・まだ残っていたのか・・・。」

 

「もうないわよ。潰したから。でも私たちは

 生き残ってる。さあ・・・灰街に、帰るわよ。」

 

 

 

 

 

 

「楠木! 中心街はどうなっている!」

 

「・・・ぁたし・・・ょくみぇませ・・・」

 

裏の聖奈たちの様子を知りたいが

その術がない。

 

「ありすの魔法って、遠くを見ることが

 できるようなもんじゃないでしょ。

 気持ちはわかるけど、できないこと言わないでよ!」

 

「・・・・・・く!」

 

その時、聖奈が見ていた方向から

光の矢が上空に放たれる。

 

「・・・あれは・・・・・。」

 

ロウは矢の放たれる様子をじっと見る。

 

「モールス信号だな。・・・い、く・・・

 いく・・・。いく・・・だけ言ってるな。」

 

「行く・・・この、場所に行くのか?」

 

「・・・ん?」

 

焔の足元に何かが刺さる。

 

「これ・・・なんだっけ・・・くないか?」

 

クナイについてた手紙を焔は読む。

 

「・・・・・・結城。あんたにだ。」

 

「・・・な、なに?」

 

手紙を聖奈に手渡す。

 

「クナイ・・・? 梓か?」

 

「こっちの服部だ。だけどおかしいぜ。

 服部はもう死んでるはずだ。別人か、

 罠かもな。」

 

「・・・・・誰かわかりませんが味方の

 ようです。JGJがこちらに向かっていると。

 ・・・いったん、表に戻りましょう。

 ここも狙われる。」

 

「で、ですがあなたは・・・」

 

「こちらの私はレジスタンスが救出に

 向かったようです。ここからなら、

 どちらにしろ間に合わない。信じるしか

 ありません。」

 

裏の聖奈から託されたメモを見る。

 

「この日時と場所は絶対に知られてはいけない。

 学園に戻り、会長に伝えなければ・・・!」

 

中心街を見る。

 

「『私』ならば・・・会長たちのもとに

 たどり着くまで、死ぬはずがないだろう・・・!」

 

裏の自分を信じ、表世界へと

戻っていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

数日後

 

学園

 

「ったく、何日か経ってクエストか・・・。

 休ませる気ねえな・・・。」

 

ロウは首をコキッと鳴らす。

 

「ろー!」

 

そんなロウのもとに

レナが駆け寄ってくる。

 

「レナ、ろーといっしょ、うれし!」

 

満面の笑みで、頭を

ロウに擦り付ける。

 

「おーそうかそうか。」

 

「レナ、えっと、いえないいえいや、

 まものころす・・・あ、たおす!

 たくさんたおす。ろー、いっしょたおす、

 たのむ。」

 

「ああ、わかったわかった。」

 

優しく頭をなでる。

 

「で、レナ、くえすとやる。くえすと、

 まものたおす。まものたおす、おかね、

 たくさん。レナ、おかねたくさん。

 レナいえ、しろいえ、かう!」

 

「ほう・・・家を買うのか。」

 

「だからろー、いっしょいく! ろーも

 いっしょ、しろいえすむ! いっしょかう!」

 

「・・・俺も?」

 

疑問を残しつつ、2人は

クエストに向かった。

 

 

 

 

<ロウ、レナ、移動中>

 

 

 

 

山奥

 

「・・・すんすん・・・ろー、

 まものいる!」

 

「もう気配感じたか。どの方向だ?」

 

刀を鞘から抜く。

 

「あっち! レナ、たおす!」

 

一気に駆け出していく。

 

「『ROOM』!」

 

青色のサークルを張る。

 

「『タクト』!」

 

魔物を静止させ、

レナの向かった方向へ誘導させる。

 

「やぁー!」

 

魔力をこめた爪で

一気に切り裂く。

 

しかし、まものはギリギリでかわし

奥へ逃げていく。

 

「あうー・・・まもの、いるないなった。

 ・・・すんすん・・・。」

 

鼻で嗅ぎ、気配を探る。

 

「・・・・・まものにおう。あっち!

 レナ、まものたおす! おかねする!

 ろーいっしょする! レナ、ろーおおきに!

 にくいっしょくう! いっしょねる!

 いっしょまものたおす!」

 

「ったく、ああ、わかっ・・・」

 

途中で言葉を止める。

 

「いや、寝るのはいろいろと面倒だ。

 それはやめとけ。」

 

「・・・う?」

 

意味が分からなかったか首をかしげる。

 

「・・・いや、いい。それより

 魔物だ。行くぞ。『ROOM』!

 『シャンブルズ』!」

 

ロウと魔物の位置を入れ替える。

 

「うがー!」

 

油断した魔物をレナが

一気に倒し、霧散させる。

 

「『ラジオナイフ』!」

 

残りの魔物はロウが霧散させた。

 

「よし・・・片付いたな。」

 

デバイスで、魔物がいないことを

確認した。

 

「にひひ・・・レナ、できるした。

 レナ、まもの、たおすできるした。

 くえすと、いえ、おかねする!」

 

「ふっ・・・よし、戻るぞ。」

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