グリモアーたとえ面倒でも世界は動く-   作:FAMZ

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第245話 思わぬ名前

「そもそも・・・私、ハロウィンに

 参加したことないはずなのよね~。」

 

ハロウィンの景色をきょろきょろと見る。

 

「実家は風飛から離れてるし・・・

 どうしてここにいるのかしら。」

 

「それだ、海老名。」

 

「前に過去に来た連中も、あやせの

 ように状況の違う奴がいた。」

 

「そうなんですか~?」

 

「表と裏は厳密には別の世界だ。歴史が

 違うからそれも不思議ではないが・・・

 もしかしたら、謎を解くカギになるかも

 しれない、と考えている。」

 

子供の怜とあやせを見る。

 

「謎・・・ですか。それはどのような?」

 

「主に2つだ。学園生がなんで過去の自分に

 会うか。そして、俺が何度も霧の嵐に

 飲み込まれて、戻れるかだ。」

 

「できるだけ話を聞いておく方が

 いいのかしら~?」

 

「まあ、そういうことだな。だから・・・」

 

「あやせちゃん?」

 

「そう。よろしくね、怜ちゃん。」

 

子供の怜とあやせは

それぞれ挨拶していた。

 

「お父さんたちが見つかるまで、私と

 一緒に遊びましょ?」

 

「・・・う、うん・・・あ、でも・・・」

 

ロウたちを見て、おどおどする。

 

「お兄さんもお姉さんも、私たちのことを

 助けてくれるから~。」

 

「しかし怜・・・・お前、今と

 印象違うな・・・。」

 

「・・・わ、私は小さいころ、少し

 怖がりでな。」

 

怜は恥ずかしそうに顔を子供の

自分から顔をそらす。

 

「夜の神社は不気味だったし、年中行事は

 こう、厳めしい雰囲気だろ。家の作りも

 古い感じだからな・・・子供心には

 怖かったんだ。」

 

「今もか?」

 

「いい、今はもう修行も積んだ!

 怖くはない! ・・・だが、そんな時期が

 あったのは確かだ。」

 

「へえ・・・。てか、あやせはあまり

 変わらねえな。」

 

「あら~私ったら、そんなに子供っぽいですか~?」

 

「いや、逆な。」

 

「・・・はっ。あ、あまり自分たちの

 ことを話しても仕方ないだろう。」

 

また、怜は子供の自分を見る。

 

「私たちの目的を忘れるな。違いを

 見つけるのと・・・一緒に移動した生徒が

 他にいないか、探すことだ。」

 

「誰がこっちに来てるか、わかるのかしら?」

 

「いや・・・てっきり夏海と花梨かと

 思ったが、あやせがいたからな・・・。」

 

「確かに、誰が来てもおかしくないと思う。」

 

「なるほど~・・・地味に探すか、

 誰かに連絡を取るしかないのね。」

 

「・・・なんだか、こまってる?」

 

子供の怜はロウたちの様子を

じっと見ていた。

 

「大丈夫よ~。だって・・・ほら、

 あの服。魔法学園の人たちだもの~。」

 

「まほうがくえん・・・? あ、ほんとだ!

 でもあんなふくだったかな~・・・。」

 

「それに~・・・本当に危ないって

 なったら、私と交番に行きましょ?」

 

「こうばん・・・・こうばん、いや。」

 

交番を過度に拒否する。

 

「・・・どうして?」

 

「けいさつのひと、わるいひと。

 おじさん、そう言ってたから。」

 

「!」

 

「今の言葉は・・・!」

 

「警察が、悪い人?」

 

3人は一気に反応する。

 

「私の記憶にそのような出来事はなかった。

 あれも違いだ。よし・・・聞き出すぞ・・・!」

 

「ひっ・・・。」

 

怜の表情に怖がった子供の怜は

子供のあやせの後ろに隠れてしまう。

 

「・・・・・・ど、どうしろと

 言うんだ・・・! ・・・そ、そのだな・・・

 お前に聞きたいことがって・・・。」

 

「ぐすぐす・・・」

 

子供の怜は下を向いて泣いてしまい

答えられない。

 

「ううむ・・・どうすれば警戒を解いて

 くれるのか・・・。」

 

「なにかお話を聞きたいんですか~?」

 

子供のあやせが近寄ってくる。

 

「そうそう。気になることがあるんだ。」

 

「では、すこしお待ちください~。」

 

子供の怜のもとに駆け寄る。

 

「怜ちゃん。大丈夫ですよ。怖くありませんよ~。」

 

「あやせちゃん・・・うん、ホントは

 わかってるんだけど・・・お姉ちゃん、

 おこってるみたいで・・・」

 

「怒ってなんかいませんよ。怜ちゃんの

 お父さんを探すため、一所懸命なんです。」

 

「お父さんを・・・? ホント・・・?」

 

「ですよね?」

 

2人は怜を見る。

 

「あ、ああ・・・さっき言っただろう。

 手伝うと。」

 

「言ったかな・・・。」

 

「言ったとも。それで、どのへんで

 はぐれてしまったのか、聞きたいんだ。」

 

「・・・うん、わかった。」

 

子供の怜ははぐれたときの事を

話し始めた。

 

「あっという間にお話しできるように

 なりましたねえ~。」

 

「ちょっとお手伝いしただけですよ~。

 怜ちゃんはお父さんと離れ離れにあって

 寂しいんです。だからちゃんと探してるって

 言ってあげれば、()()怜ちゃんなんですから

 ちゃんとお話しできるんですよ~。」

 

「小さな神凪さんを落ち着かせて、

 彼女の望みを神凪さんが認識すれば・・・

 2人とも、お父さんを探すという軸に

 立って話すことができるんですね~。」

 

「・・・・ん?」

 

「・・・あら~?」

 

ロウとあやせはある言葉に

引っかかった。

 

「同じ怜ちゃん・・・? ロウさん、

 神凪さんが誰で、どこから来たって

 言いましたっけ?」

 

「いや、言ってないはずだが・・・」

 

「うふふ~。やっぱりそうなんですね~。」

 

「まさか・・・私のことを?」

 

「うふふ~。」

 

子供のあやせは穏やかに笑う。

 

「・・・わかった。いざとなったら、

 神凪神社まで送ろう。そうすれば禰宣や

 巫女がいるだろうからな。」

 

怜は子供の自分から事情を

聞き終えていた。

 

「もっと安全に、お前から神社に連絡を

 取って迎えに来てもらうこともできる。

 どうしても私たちが怖いということで

 あれば、そうしたほうが安全だろう。」

 

「うん・・・ありがとう・・・。」

 

「ところで・・・警察にはやはり?」

 

「うん。いや、だめ。」

 

はっきりと拒否する。

 

「けいさつのひと、悪いひとだって

 おじさんがいってた。」

 

「その、おじさんというのは

 誰だろうか。」

 

「おじさんは、岸田のおじさんだよ。」

 

「・・・岸田・・・・なに?

 岸田・・・?」

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