グリモアーたとえ面倒でも世界は動く- 作:FAMZ
「そもそも・・・私、ハロウィンに
参加したことないはずなのよね~。」
ハロウィンの景色をきょろきょろと見る。
「実家は風飛から離れてるし・・・
どうしてここにいるのかしら。」
「それだ、海老名。」
「前に過去に来た連中も、あやせの
ように状況の違う奴がいた。」
「そうなんですか~?」
「表と裏は厳密には別の世界だ。歴史が
違うからそれも不思議ではないが・・・
もしかしたら、謎を解くカギになるかも
しれない、と考えている。」
子供の怜とあやせを見る。
「謎・・・ですか。それはどのような?」
「主に2つだ。学園生がなんで過去の自分に
会うか。そして、俺が何度も霧の嵐に
飲み込まれて、戻れるかだ。」
「できるだけ話を聞いておく方が
いいのかしら~?」
「まあ、そういうことだな。だから・・・」
「あやせちゃん?」
「そう。よろしくね、怜ちゃん。」
子供の怜とあやせは
それぞれ挨拶していた。
「お父さんたちが見つかるまで、私と
一緒に遊びましょ?」
「・・・う、うん・・・あ、でも・・・」
ロウたちを見て、おどおどする。
「お兄さんもお姉さんも、私たちのことを
助けてくれるから~。」
「しかし怜・・・・お前、今と
印象違うな・・・。」
「・・・わ、私は小さいころ、少し
怖がりでな。」
怜は恥ずかしそうに顔を子供の
自分から顔をそらす。
「夜の神社は不気味だったし、年中行事は
こう、厳めしい雰囲気だろ。家の作りも
古い感じだからな・・・子供心には
怖かったんだ。」
「今もか?」
「いい、今はもう修行も積んだ!
怖くはない! ・・・だが、そんな時期が
あったのは確かだ。」
「へえ・・・。てか、あやせはあまり
変わらねえな。」
「あら~私ったら、そんなに子供っぽいですか~?」
「いや、逆な。」
「・・・はっ。あ、あまり自分たちの
ことを話しても仕方ないだろう。」
また、怜は子供の自分を見る。
「私たちの目的を忘れるな。違いを
見つけるのと・・・一緒に移動した生徒が
他にいないか、探すことだ。」
「誰がこっちに来てるか、わかるのかしら?」
「いや・・・てっきり夏海と花梨かと
思ったが、あやせがいたからな・・・。」
「確かに、誰が来てもおかしくないと思う。」
「なるほど~・・・地味に探すか、
誰かに連絡を取るしかないのね。」
「・・・なんだか、こまってる?」
子供の怜はロウたちの様子を
じっと見ていた。
「大丈夫よ~。だって・・・ほら、
あの服。魔法学園の人たちだもの~。」
「まほうがくえん・・・? あ、ほんとだ!
でもあんなふくだったかな~・・・。」
「それに~・・・本当に危ないって
なったら、私と交番に行きましょ?」
「こうばん・・・・こうばん、いや。」
交番を過度に拒否する。
「・・・どうして?」
「けいさつのひと、わるいひと。
おじさん、そう言ってたから。」
「!」
「今の言葉は・・・!」
「警察が、悪い人?」
3人は一気に反応する。
「私の記憶にそのような出来事はなかった。
あれも違いだ。よし・・・聞き出すぞ・・・!」
「ひっ・・・。」
怜の表情に怖がった子供の怜は
子供のあやせの後ろに隠れてしまう。
「・・・・・・ど、どうしろと
言うんだ・・・! ・・・そ、そのだな・・・
お前に聞きたいことがって・・・。」
「ぐすぐす・・・」
子供の怜は下を向いて泣いてしまい
答えられない。
「ううむ・・・どうすれば警戒を解いて
くれるのか・・・。」
「なにかお話を聞きたいんですか~?」
子供のあやせが近寄ってくる。
「そうそう。気になることがあるんだ。」
「では、すこしお待ちください~。」
子供の怜のもとに駆け寄る。
「怜ちゃん。大丈夫ですよ。怖くありませんよ~。」
「あやせちゃん・・・うん、ホントは
わかってるんだけど・・・お姉ちゃん、
おこってるみたいで・・・」
「怒ってなんかいませんよ。怜ちゃんの
お父さんを探すため、一所懸命なんです。」
「お父さんを・・・? ホント・・・?」
「ですよね?」
2人は怜を見る。
「あ、ああ・・・さっき言っただろう。
手伝うと。」
「言ったかな・・・。」
「言ったとも。それで、どのへんで
はぐれてしまったのか、聞きたいんだ。」
「・・・うん、わかった。」
子供の怜ははぐれたときの事を
話し始めた。
「あっという間にお話しできるように
なりましたねえ~。」
「ちょっとお手伝いしただけですよ~。
怜ちゃんはお父さんと離れ離れにあって
寂しいんです。だからちゃんと探してるって
言ってあげれば、
ちゃんとお話しできるんですよ~。」
「小さな神凪さんを落ち着かせて、
彼女の望みを神凪さんが認識すれば・・・
2人とも、お父さんを探すという軸に
立って話すことができるんですね~。」
「・・・・ん?」
「・・・あら~?」
ロウとあやせはある言葉に
引っかかった。
「同じ怜ちゃん・・・? ロウさん、
神凪さんが誰で、どこから来たって
言いましたっけ?」
「いや、言ってないはずだが・・・」
「うふふ~。やっぱりそうなんですね~。」
「まさか・・・私のことを?」
「うふふ~。」
子供のあやせは穏やかに笑う。
「・・・わかった。いざとなったら、
神凪神社まで送ろう。そうすれば禰宣や
巫女がいるだろうからな。」
怜は子供の自分から事情を
聞き終えていた。
「もっと安全に、お前から神社に連絡を
取って迎えに来てもらうこともできる。
どうしても私たちが怖いということで
あれば、そうしたほうが安全だろう。」
「うん・・・ありがとう・・・。」
「ところで・・・警察にはやはり?」
「うん。いや、だめ。」
はっきりと拒否する。
「けいさつのひと、悪いひとだって
おじさんがいってた。」
「その、おじさんというのは
誰だろうか。」
「おじさんは、岸田のおじさんだよ。」
「・・・岸田・・・・なに?
岸田・・・?」